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忘却編
第8話 真実
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私と剣史郎さん、そして郭と呼ばれた男の人を含めた3人は、神社の拝殿の中にある部屋に座らされる。
「では、御二柱が参られます」
伊之瀬さんがそう言うと、部屋の襖が開いて2人の女性が入ってくる。先ほど村の外で会った草薙比命姫様と、初めて見る御方。
「私はこれで失礼いたします。何かあれば申し付けください」
2人が祭壇の前に腰を下ろすと、伊之瀬さんは部屋から出ていく。最初に口を開いたのは草薙様だった。
「村を出て、葦原で大御神殿に仕えたのか、翠華」
「翠華、私のことですか?」
「あぁ、そうだが…。まさか、覚えていないのかい?」
「すみません。過去のことについては、記憶がありません。今は白雪舞花という名前を頂いております」
「………」
私がそう言うと、草薙様の隣に座っていたもうひと方が笑みを浮かべた。
「ふふ…」
「何だタナキ、お前は知っていたのか?」
「私は事前に見させてもらったから。ね、剣史郎」
「馴れ馴れしく俺に話しかけるな」
「もう、そんな言い方しないでよ」
剣史郎さんにそう言われ、タナキと呼ばれた御方は残念そうな表情を浮かべた。
「相変わらず酷い嫌われ様だな、タナキ。話が逸れた。では改めて、明風神社の斎ノ巫女、白雪舞花」
「は、はい…」
「ここに来て、違和感を感じたのではないか」
「違和感、ですか?」
確かに、剣史郎さんが斬られそうになった件といい、この村の人たちはどこか私のことを憎んでいるようにも見える。
「真実を話しておこう。心して聞くことだ。お前の本名は草薙翠華という」
「ッ!?」
「草薙…翠華。草薙って…」
「あぁ、そうだ。お前はこの草薙神社を代々管理する一族、草薙家の次期当主だった」
「ふふふ…」
「私は…、私は白雪舞花です…」
その言葉は、私の心が拒絶を示した証拠なのかもしれない。
「何を言っている。あぁ、そうだった。記憶を失っていたんだな。仕方があるまい。お前は本来であれば、草薙家の次期当主として、草薙神社で管長を務めるはずだったんだ。その身に呪詛痕がなければな」
「呪詛痕…?」
それは初めて聞く言葉だった。呪詛というくらいだから、呪いか何かなのだろうか。
「お前の背中には、呪詛痕と呼ばれるものが刻まれている。それはいわば、呪いの一種だ」
「ならクサナギ、一つ聞く。では何故、舞花は草薙を捨てて葦原に来た。なぜ記憶がない」
「ふふ、呪詛痕が原因で村人から迫害を受けたからよ」
草薙様よりも前に、隣にいたタナキ様が答えた。
迫害、私が?
「そうよねぇ、郭ぅ?」
「うっ…」
「迫害…」
ここまでの話を整理すると、私は元は草薙村の一員だったみたいだ。それが、背中にある呪詛痕と呼ばれる呪いを持っていたことから、村人に迫害されたという。
そして、本当の名前は草薙翠華。本当であればこの神社の管長となり、この二柱様に仕えていたのだろう。
「やがて、お前は唐突に姿を消し、そして明風神社の斎ノ巫女となってここに来たわけだ。消えたお前の代わりに管長になったのが、さっきまでここにいた伊之瀬だ」
「………」
「伊之瀬に神職を譲り渡したことにより、草薙家は名実ともに取り潰しとなった。前当主であるお前の父親は心身を衰弱させ逝去。母親は…」
「さっきあなたを殺そうとした女よ」
「なっ!?」
「タナキ、お前っ」
「えっ…」
「禍褄棚綺大神様、なぜ今それを!?」
「なぜって、真実だからよ?」
その言葉を聞いた瞬間、私は言い表せない気持ち悪さを感じた。
「う、あぁ…あぁぁ!!」
視界が揺らぎ、そのまま倒れてしまった。
◇
舞花が突然倒れたことにより、隣にいた剣史郎が彼女の身体を抱き抱える。
「す、翠華!」
倒れた舞花に近づこうとする郭を、彼女を抱き抱えた剣史郎が睨みつけ制する。
「この子に近づくな」
「け、ん、し、ろうさん…」
「もう此処には用はない。舞花、カミコのところへ帰ろう」
「待て、翠華をここへ置いていけ!」
「この子は翠華という者ではない。明風神社の斎ノ巫女、白雪舞花だ。散々この子に酷なことを強いらせておいて、今更何をしようというのだ」
「ち、違う。俺はただ…」
「用がないならここから立ち去らせてもらう。異論はないな、草薙の二柱」
「あ、あぁ」
「ご自由にどうぞ」
剣史郎は舞花を抱き抱えて草薙神社を後にした。
「ふふ、ふふふ」
その様子を廊下の影から見ていた伊之瀬は、不敵な笑みを浮かべた。
◇
剣史郎と舞花が葦原に戻ってきてから数日経ってのこと。明風神社の応接間では布団が敷かれ、カミコと剣史郎が見守る中、舞花が眠りについていた。
「まだ起きないのかしら…」
「随分と疲れていた様だったからな…」
「舞花が草薙の人間だったのは、本当なの?」
「あぁ、確証はないが草薙の二柱が声を揃えてそう言っていた。嫌でも受け入れざるを得ないだろう」
「そう…」
「それに、あの様な事実を突きつけられたとしては、いくら根の強いこの子であっても、心に大きな傷を負ってしまうのは仕方がないだろう…」
「剣史郎。舞花が目を覚ました時のために、味のいい物を持ってくるわ。舞花のこと、すまないけど頼んだわ」
そう言ってカミコは部屋を出ていく。
「剣史郎、さん?」
「目が覚めたか、舞花?」
「あの、ここは…」
「明風神社だよ。あの後、ここに戻ってから2日も寝込んでいたよ」
すると、剣史郎は舞花の額に手を載せると、ゆっくりと撫でる。
「辛かったな。俺でもあれほどの真実を目の当たりにすれば、平常心ではいられない。それほど、舞花の聞いた話は残酷だった」
剣史郎はそう言って手を離そうとするが、舞花はその手を掴み、再び額の上に載せた。
「もう少しだけ、お願いしたいです」
「分かった」
舞花はカミコが部屋へと戻ってくるまでの間、剣史郎に甘えることにした。
しばらくして、剣史郎と入れ替わる形でカミコが料理を盆に載せて部屋へと戻ってくる。部屋に入ってきて早々、舞花が起きていることに気付いたカミコは、料理を載せた盆を置き、舞花のことを優しく抱きしめた。
「おはよう舞花。身体の調子はどう?」
「は、はい。少し良くなったと思います…」
「そう、良かったわ。とても心配していたの。お腹も空いているだろうし、話は食事の後にでもしましょう」
舞花はカミコの運んできた粥を口にする。
「あ…」
口に運ぶも、舞花の口はなぜか無意識にそれを受け付けず、掬った粥を落としてしまう。
「す、すみません。カミコ様…」
何度も口に運ぼうとする。しかし、彼女の身体がそれを拒絶する。
気が付けば、舞花の瞳から涙が流れていた。
「うぅ、ひぐっ。カミコ、様。私は、私は、生きていても良い人間なのでしょうか…。やっと、やっと母親にも会えたのに…。それが、あんな、あんな…」
「舞花、こっちへいらっしゃい」
「え、で、ですが…」
「良いから来なさい」
舞花はカミコの膝上に抱かれる様に座る。
「どうかしら、私の座り心地は?普段はシロとクロが取り合いをするくらいなのよ」
「恐れ多いですが、とても気持ちいいです」
そう言うと、カミコは舞花を後ろから抱きしめた。
「初めて舞花に出会ったのは、雨の酷い日。私はその雨の中を彷徨うあなたを見つけたわ。倒れていたあなたを屋敷に運び込んだとき、背中に呪詛痕があることに気付いた」
「気付いていたのですか、私が呪われていることに」
「勘違いしているようね。呪詛痕は呪いでも何でもないわ」
「えっ」
「呪詛痕は、この世に存在する無尽蔵の呪力を自分の力として使うための媒介物。しかし、強い力を手にできる反面、絶え間なく流れ込む呪力によって身体は負担を強いられ、その命は短命となる。いつしか人は、その強い力を得る代わりに寿命を蝕む呪詛痕を忌み嫌い、呪いと呼んで蔑み始めたの」
「………」
「ごめんなさい舞花、説明が難しかったわね」
「いえ、今の説明で呪詛痕のことは分かりました」
すると、廊下から慌ただしく足音が鳴り響いた。
「カミコ姉ちゃん、大変だ!」
慌てて部屋へとやってきたのは、クロだった。
「どうしたのクロ、そんなに慌てて」
「大和の調停者が来て、村の入り口で揉め事を起こしているんだ!剣史郎兄ちゃんや六太兄ちゃんたちがいるけど、心配だからすぐに来て!」
「分かったわ。舞花、あなたはここで待っていなさい。すぐに戻ってくるわ」
大和調停者、その言葉を聞いたカミコは立ち上がり、クロの後を追って部屋を出ていく。
舞花はおぼつかない足取りで立ち上がると、巫女服に身を包み、カミコたちの後を追った。
「では、御二柱が参られます」
伊之瀬さんがそう言うと、部屋の襖が開いて2人の女性が入ってくる。先ほど村の外で会った草薙比命姫様と、初めて見る御方。
「私はこれで失礼いたします。何かあれば申し付けください」
2人が祭壇の前に腰を下ろすと、伊之瀬さんは部屋から出ていく。最初に口を開いたのは草薙様だった。
「村を出て、葦原で大御神殿に仕えたのか、翠華」
「翠華、私のことですか?」
「あぁ、そうだが…。まさか、覚えていないのかい?」
「すみません。過去のことについては、記憶がありません。今は白雪舞花という名前を頂いております」
「………」
私がそう言うと、草薙様の隣に座っていたもうひと方が笑みを浮かべた。
「ふふ…」
「何だタナキ、お前は知っていたのか?」
「私は事前に見させてもらったから。ね、剣史郎」
「馴れ馴れしく俺に話しかけるな」
「もう、そんな言い方しないでよ」
剣史郎さんにそう言われ、タナキと呼ばれた御方は残念そうな表情を浮かべた。
「相変わらず酷い嫌われ様だな、タナキ。話が逸れた。では改めて、明風神社の斎ノ巫女、白雪舞花」
「は、はい…」
「ここに来て、違和感を感じたのではないか」
「違和感、ですか?」
確かに、剣史郎さんが斬られそうになった件といい、この村の人たちはどこか私のことを憎んでいるようにも見える。
「真実を話しておこう。心して聞くことだ。お前の本名は草薙翠華という」
「ッ!?」
「草薙…翠華。草薙って…」
「あぁ、そうだ。お前はこの草薙神社を代々管理する一族、草薙家の次期当主だった」
「ふふふ…」
「私は…、私は白雪舞花です…」
その言葉は、私の心が拒絶を示した証拠なのかもしれない。
「何を言っている。あぁ、そうだった。記憶を失っていたんだな。仕方があるまい。お前は本来であれば、草薙家の次期当主として、草薙神社で管長を務めるはずだったんだ。その身に呪詛痕がなければな」
「呪詛痕…?」
それは初めて聞く言葉だった。呪詛というくらいだから、呪いか何かなのだろうか。
「お前の背中には、呪詛痕と呼ばれるものが刻まれている。それはいわば、呪いの一種だ」
「ならクサナギ、一つ聞く。では何故、舞花は草薙を捨てて葦原に来た。なぜ記憶がない」
「ふふ、呪詛痕が原因で村人から迫害を受けたからよ」
草薙様よりも前に、隣にいたタナキ様が答えた。
迫害、私が?
「そうよねぇ、郭ぅ?」
「うっ…」
「迫害…」
ここまでの話を整理すると、私は元は草薙村の一員だったみたいだ。それが、背中にある呪詛痕と呼ばれる呪いを持っていたことから、村人に迫害されたという。
そして、本当の名前は草薙翠華。本当であればこの神社の管長となり、この二柱様に仕えていたのだろう。
「やがて、お前は唐突に姿を消し、そして明風神社の斎ノ巫女となってここに来たわけだ。消えたお前の代わりに管長になったのが、さっきまでここにいた伊之瀬だ」
「………」
「伊之瀬に神職を譲り渡したことにより、草薙家は名実ともに取り潰しとなった。前当主であるお前の父親は心身を衰弱させ逝去。母親は…」
「さっきあなたを殺そうとした女よ」
「なっ!?」
「タナキ、お前っ」
「えっ…」
「禍褄棚綺大神様、なぜ今それを!?」
「なぜって、真実だからよ?」
その言葉を聞いた瞬間、私は言い表せない気持ち悪さを感じた。
「う、あぁ…あぁぁ!!」
視界が揺らぎ、そのまま倒れてしまった。
◇
舞花が突然倒れたことにより、隣にいた剣史郎が彼女の身体を抱き抱える。
「す、翠華!」
倒れた舞花に近づこうとする郭を、彼女を抱き抱えた剣史郎が睨みつけ制する。
「この子に近づくな」
「け、ん、し、ろうさん…」
「もう此処には用はない。舞花、カミコのところへ帰ろう」
「待て、翠華をここへ置いていけ!」
「この子は翠華という者ではない。明風神社の斎ノ巫女、白雪舞花だ。散々この子に酷なことを強いらせておいて、今更何をしようというのだ」
「ち、違う。俺はただ…」
「用がないならここから立ち去らせてもらう。異論はないな、草薙の二柱」
「あ、あぁ」
「ご自由にどうぞ」
剣史郎は舞花を抱き抱えて草薙神社を後にした。
「ふふ、ふふふ」
その様子を廊下の影から見ていた伊之瀬は、不敵な笑みを浮かべた。
◇
剣史郎と舞花が葦原に戻ってきてから数日経ってのこと。明風神社の応接間では布団が敷かれ、カミコと剣史郎が見守る中、舞花が眠りについていた。
「まだ起きないのかしら…」
「随分と疲れていた様だったからな…」
「舞花が草薙の人間だったのは、本当なの?」
「あぁ、確証はないが草薙の二柱が声を揃えてそう言っていた。嫌でも受け入れざるを得ないだろう」
「そう…」
「それに、あの様な事実を突きつけられたとしては、いくら根の強いこの子であっても、心に大きな傷を負ってしまうのは仕方がないだろう…」
「剣史郎。舞花が目を覚ました時のために、味のいい物を持ってくるわ。舞花のこと、すまないけど頼んだわ」
そう言ってカミコは部屋を出ていく。
「剣史郎、さん?」
「目が覚めたか、舞花?」
「あの、ここは…」
「明風神社だよ。あの後、ここに戻ってから2日も寝込んでいたよ」
すると、剣史郎は舞花の額に手を載せると、ゆっくりと撫でる。
「辛かったな。俺でもあれほどの真実を目の当たりにすれば、平常心ではいられない。それほど、舞花の聞いた話は残酷だった」
剣史郎はそう言って手を離そうとするが、舞花はその手を掴み、再び額の上に載せた。
「もう少しだけ、お願いしたいです」
「分かった」
舞花はカミコが部屋へと戻ってくるまでの間、剣史郎に甘えることにした。
しばらくして、剣史郎と入れ替わる形でカミコが料理を盆に載せて部屋へと戻ってくる。部屋に入ってきて早々、舞花が起きていることに気付いたカミコは、料理を載せた盆を置き、舞花のことを優しく抱きしめた。
「おはよう舞花。身体の調子はどう?」
「は、はい。少し良くなったと思います…」
「そう、良かったわ。とても心配していたの。お腹も空いているだろうし、話は食事の後にでもしましょう」
舞花はカミコの運んできた粥を口にする。
「あ…」
口に運ぶも、舞花の口はなぜか無意識にそれを受け付けず、掬った粥を落としてしまう。
「す、すみません。カミコ様…」
何度も口に運ぼうとする。しかし、彼女の身体がそれを拒絶する。
気が付けば、舞花の瞳から涙が流れていた。
「うぅ、ひぐっ。カミコ、様。私は、私は、生きていても良い人間なのでしょうか…。やっと、やっと母親にも会えたのに…。それが、あんな、あんな…」
「舞花、こっちへいらっしゃい」
「え、で、ですが…」
「良いから来なさい」
舞花はカミコの膝上に抱かれる様に座る。
「どうかしら、私の座り心地は?普段はシロとクロが取り合いをするくらいなのよ」
「恐れ多いですが、とても気持ちいいです」
そう言うと、カミコは舞花を後ろから抱きしめた。
「初めて舞花に出会ったのは、雨の酷い日。私はその雨の中を彷徨うあなたを見つけたわ。倒れていたあなたを屋敷に運び込んだとき、背中に呪詛痕があることに気付いた」
「気付いていたのですか、私が呪われていることに」
「勘違いしているようね。呪詛痕は呪いでも何でもないわ」
「えっ」
「呪詛痕は、この世に存在する無尽蔵の呪力を自分の力として使うための媒介物。しかし、強い力を手にできる反面、絶え間なく流れ込む呪力によって身体は負担を強いられ、その命は短命となる。いつしか人は、その強い力を得る代わりに寿命を蝕む呪詛痕を忌み嫌い、呪いと呼んで蔑み始めたの」
「………」
「ごめんなさい舞花、説明が難しかったわね」
「いえ、今の説明で呪詛痕のことは分かりました」
すると、廊下から慌ただしく足音が鳴り響いた。
「カミコ姉ちゃん、大変だ!」
慌てて部屋へとやってきたのは、クロだった。
「どうしたのクロ、そんなに慌てて」
「大和の調停者が来て、村の入り口で揉め事を起こしているんだ!剣史郎兄ちゃんや六太兄ちゃんたちがいるけど、心配だからすぐに来て!」
「分かったわ。舞花、あなたはここで待っていなさい。すぐに戻ってくるわ」
大和調停者、その言葉を聞いたカミコは立ち上がり、クロの後を追って部屋を出ていく。
舞花はおぼつかない足取りで立ち上がると、巫女服に身を包み、カミコたちの後を追った。
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