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5章
特別編 クリスマス2020
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「くぅ~りす~ます~がやあってくぅるぅ~……ランランルー!」
「……すっごいクソ音痴な呪いの歌ってどうしたんだにゃ?とうとう目だけじゃなく頭もおかしくなったかにゃ?」
自分でも雑なクリスマスソングを口ずさんでいたら、横で聞いていたレチアからそう言われてしまった。
俺たちは今、町中で買い物をしている。
段々と寒い季節になってきた今日この頃。食事は宿で済ませればいいとして、レチアやイクナが寒いと言い出したので衣服を買うためだ。ララも一応一緒に来ている。
俺はもう極端な熱さや寒さを感じないからいいが、彼女らには風邪を引かせないようにちゃんと着させないと……って、なんだか父親みたいなこと言ってる気がするのは気のせいだろうか。
しかし呪いの歌か……そう言ってもあながち間違いではないかもしれない。
全国全世界の相手がいない独り身からすれば、恋人たちの一大イベントの行事とも言うべきクリスマスなど滅んでしまえと思うことだろう。なんせ俺がその一人なわけだし。
というかちょっと待って、今何気に目のことディスらなかった?
「いつから世界が正常だと錯覚していた?恋人がいないってだけでバカにされるのが当たり前な世界なんてすでに狂ってるだろ。ただでさえそれで肩身が狭いっていうのに恋人のためのイベントなんてあったら、今俺の中にある能力を全開して世界を滅ぼそうとするね」
「なんちゅーはた迷惑な思想にゃ……」
レチアはやれやれと呆れながら、最近見つけた服の店へララたちと入って行く。
俺はその場で立ち止まり、彼女たちを見送って待つことにした。
……のだが、レチアが店の中からピョコッと頭を出してこっちを見てきた。
「何してるにゃ?」
「何って……待ってるんですが?」
「何を待ってるにゃ?」
そう言って首を傾げるレチア。本気で聞いてるのか……?
「そんなのお前たちをに決まってるだろ」
「なんでヤタが来ないにゃ」
「行って何するんだよ?言っとくが服選びのセンスはないぞ、俺は」
「いいんにゃよ、一緒にいるだけでも少し感想言ってくれるだけでも。それよりもそこに一人でいて騒ぎでも起こされる方が嫌にゃ」
余計なことをするなとでも言いたげなレチア。
俺だって騒ぎなんて起こしたくて起こしてるわけじゃないんですがね?ただたしかに、もし友人や身内が職務質問されたり不良に絡まれてたりすれば関わりたくないと思ってしまうかもしれないからその気持ちはわからないでもないけど。
「けどこういう……なんて言うの?オサレな店って俺に合わないと思うんだよ。ほら、居るだけで他のお客様から苦情が出るかもしれないし」
「どんだけネガティブなんにゃ……そんなこと言ったら僕だって帽子とか取られたら亜種だって一目で気付かれて嫌な視線で見られるにゃ!……だからヤタは僕たちと一緒にいるべきにゃ」
レチアはムスッとした照れ顔でそう言うと俺の袖を軽く摘んで引っ張る。いつも立っている頭の猫耳が垂れていて元気なく見えるのがズルい。
「……まぁ、変に間違えられるよりはマシかもだけど……」
「にゃ!だったら早く来るにゃ、ララちたちが待ってるにゃよ!」
パッとレチアの表情が明るくなると同時に猫耳がピンッと立ち、摘んでいただけだった袖を思いっ切り掴んで引っ張る。
「ちょっ……待てって、そんな引っ張るな――」
その引っ張る際にレチアは俺の腕を自らの胸に押し付ける形になってしまっているが本人は気付かない。oh……ヤワラカイデース。
「……エッチ」
「ッ!」
レチアがギリギリ俺に聞こえるくらい小さく呟き、そんな彼女の顔は僅かに頬を赤く染まっていた。
そんな不意打ちに俺の顔も赤くなった気がした。
「……わかっててやったのかよ。ビッチじゃねえか」
「はぁぁぁっ!? 人の胸触っといてビッチとは何にゃ、ビッチとは!いっそ公衆の面前で思いっ切り揉ませて衛兵呼んでやろーかにゃ!?」
「やめてください社会的に死んでしまいます」
今も十分公衆の面前なんですよ?レチアさんの大声で結構視線が集まっちゃってますから!
「こんなことするのヤタだけにゃんだからそういうこと言うんじゃないにゃ……」
寂しさと恥ずかしさが混ざった顔をし、再び俺の袖を引っ張るレチア。
これは断じてモテているとかそういうのじゃない。ただ単にからかうのを面白がってるだけだ。
だけど恐らく非リア充がこれを見たら確実に嫉妬の目を向けるだろう。俺だってそうするもん。
それはそれとして、こういう人の袖を引っ張ってくるのが昔飼ってた猫を思い出してなんだか愛らしく感じてしまっていた。
「オニイチャ!コレカワイイ!」
すると間もなくララたちの姿が見え、俺を見たイクナがそう言ってマフラーを巻いて駆け寄ってくる。
「おぉ、たしかに可愛いぞ」
「エヘへへへへ……」
率直な感想を言ってイクナの頭を撫でると、彼女が嬉しそうに笑う。
子供の笑顔を見てるとこっちも癒されるな……普段から戦いばかりの殺伐な生活を送って疲れてるからだろうか?
そんな俺をララとレチアがジト目で見てくる。
「「ロリコン」」
「やめてね?別に恋愛感情があって言ってるわけじゃないのに一緒くたにされるのは心外過ぎるから」
「だったら僕たちにも感想を言うにゃ!」
ヤケクソ気味にそう言うレチア……がブンブン振る手には女性の胸を支えるブラジャーが握られていた。
かなり大きいんですがそれはあなたがするものなんですよね?感想ってまさかそれを付けた感想を言えなんていいませんよね?
するとレチアは自分の手に下着を握っていたことに気が付き、恥ずかしさで顔を赤くして後ろに隠す。よかった、違ったみたい。
「わかったわかった、可愛い可愛い」
「雑!というかまだ何も着てないにゃ!ふざけろにゃー!」
そう言って怒鳴るレチアはさっき隠したブラジャーを持ってる手をブンブン振り上げて怒りをあらわにする。お客様、当店の品を乱暴に扱うのはご遠慮お願い致します。
「……ん?ララの持ってるソレって……」
ふとララの持っている布が気になった。
赤い服とフワフワした衣類。どこかで見たことあるような……
「これか?」
ララが確認するために広げる。ああ、やっぱり。
「サンタクロースの衣装じゃないか?」
しかも女性用の露出が多いやつ。着たら腹や脚が丸出しで見てるこっちも寒くなりそうなミニスカサンタ衣装だ。
暖房をつけた室内ならまだしも、こんな寒い冬に着るアホはそうそういないだろう。
というか寒いから厚着するための服を買いに着たんだよな?何でそんなものを手に取ってんだ……
「サタンクロスの服?可愛らしい見た目に反して凄そうな名前だな」
「違う違う違う。そんな地獄の底から飛んできそうな技みたいな名前じゃないから。サンタとサタンって似てるようで違うから、白と黒くらい真逆だから。それよりもまさかそんな薄着を買うなんて言い出さないよな?」
「…………」
沈黙は図星と受け取りますよ?ったく、一応常識人だと思ってたのになんでそんなものを……
「……可愛いと思ったから」
……なるほど、暑さ寒さより可愛さを優先か。
いつもズボラで羞恥心なんて魔物の餌にでもしたと思っていたララにも女の子らしい感性が残ってたようだ……いや、それを着るなら羞恥心は結局ないのか?
しかしララは言葉を続けた。
「レチアに着せたら」
「「ララ(ち)が着るんじゃな(にゃ)いのかよ!」」
彼女の言葉に俺とレチアが同時にツッコミを入れた。
だがしかし……彼女にミニスカサンタ衣装を着せたらアウト気味に似合いそうだなとは密かに思ったりする。
※ちなみにその服はかなり高額だったため買いませんでした。
「……すっごいクソ音痴な呪いの歌ってどうしたんだにゃ?とうとう目だけじゃなく頭もおかしくなったかにゃ?」
自分でも雑なクリスマスソングを口ずさんでいたら、横で聞いていたレチアからそう言われてしまった。
俺たちは今、町中で買い物をしている。
段々と寒い季節になってきた今日この頃。食事は宿で済ませればいいとして、レチアやイクナが寒いと言い出したので衣服を買うためだ。ララも一応一緒に来ている。
俺はもう極端な熱さや寒さを感じないからいいが、彼女らには風邪を引かせないようにちゃんと着させないと……って、なんだか父親みたいなこと言ってる気がするのは気のせいだろうか。
しかし呪いの歌か……そう言ってもあながち間違いではないかもしれない。
全国全世界の相手がいない独り身からすれば、恋人たちの一大イベントの行事とも言うべきクリスマスなど滅んでしまえと思うことだろう。なんせ俺がその一人なわけだし。
というかちょっと待って、今何気に目のことディスらなかった?
「いつから世界が正常だと錯覚していた?恋人がいないってだけでバカにされるのが当たり前な世界なんてすでに狂ってるだろ。ただでさえそれで肩身が狭いっていうのに恋人のためのイベントなんてあったら、今俺の中にある能力を全開して世界を滅ぼそうとするね」
「なんちゅーはた迷惑な思想にゃ……」
レチアはやれやれと呆れながら、最近見つけた服の店へララたちと入って行く。
俺はその場で立ち止まり、彼女たちを見送って待つことにした。
……のだが、レチアが店の中からピョコッと頭を出してこっちを見てきた。
「何してるにゃ?」
「何って……待ってるんですが?」
「何を待ってるにゃ?」
そう言って首を傾げるレチア。本気で聞いてるのか……?
「そんなのお前たちをに決まってるだろ」
「なんでヤタが来ないにゃ」
「行って何するんだよ?言っとくが服選びのセンスはないぞ、俺は」
「いいんにゃよ、一緒にいるだけでも少し感想言ってくれるだけでも。それよりもそこに一人でいて騒ぎでも起こされる方が嫌にゃ」
余計なことをするなとでも言いたげなレチア。
俺だって騒ぎなんて起こしたくて起こしてるわけじゃないんですがね?ただたしかに、もし友人や身内が職務質問されたり不良に絡まれてたりすれば関わりたくないと思ってしまうかもしれないからその気持ちはわからないでもないけど。
「けどこういう……なんて言うの?オサレな店って俺に合わないと思うんだよ。ほら、居るだけで他のお客様から苦情が出るかもしれないし」
「どんだけネガティブなんにゃ……そんなこと言ったら僕だって帽子とか取られたら亜種だって一目で気付かれて嫌な視線で見られるにゃ!……だからヤタは僕たちと一緒にいるべきにゃ」
レチアはムスッとした照れ顔でそう言うと俺の袖を軽く摘んで引っ張る。いつも立っている頭の猫耳が垂れていて元気なく見えるのがズルい。
「……まぁ、変に間違えられるよりはマシかもだけど……」
「にゃ!だったら早く来るにゃ、ララちたちが待ってるにゃよ!」
パッとレチアの表情が明るくなると同時に猫耳がピンッと立ち、摘んでいただけだった袖を思いっ切り掴んで引っ張る。
「ちょっ……待てって、そんな引っ張るな――」
その引っ張る際にレチアは俺の腕を自らの胸に押し付ける形になってしまっているが本人は気付かない。oh……ヤワラカイデース。
「……エッチ」
「ッ!」
レチアがギリギリ俺に聞こえるくらい小さく呟き、そんな彼女の顔は僅かに頬を赤く染まっていた。
そんな不意打ちに俺の顔も赤くなった気がした。
「……わかっててやったのかよ。ビッチじゃねえか」
「はぁぁぁっ!? 人の胸触っといてビッチとは何にゃ、ビッチとは!いっそ公衆の面前で思いっ切り揉ませて衛兵呼んでやろーかにゃ!?」
「やめてください社会的に死んでしまいます」
今も十分公衆の面前なんですよ?レチアさんの大声で結構視線が集まっちゃってますから!
「こんなことするのヤタだけにゃんだからそういうこと言うんじゃないにゃ……」
寂しさと恥ずかしさが混ざった顔をし、再び俺の袖を引っ張るレチア。
これは断じてモテているとかそういうのじゃない。ただ単にからかうのを面白がってるだけだ。
だけど恐らく非リア充がこれを見たら確実に嫉妬の目を向けるだろう。俺だってそうするもん。
それはそれとして、こういう人の袖を引っ張ってくるのが昔飼ってた猫を思い出してなんだか愛らしく感じてしまっていた。
「オニイチャ!コレカワイイ!」
すると間もなくララたちの姿が見え、俺を見たイクナがそう言ってマフラーを巻いて駆け寄ってくる。
「おぉ、たしかに可愛いぞ」
「エヘへへへへ……」
率直な感想を言ってイクナの頭を撫でると、彼女が嬉しそうに笑う。
子供の笑顔を見てるとこっちも癒されるな……普段から戦いばかりの殺伐な生活を送って疲れてるからだろうか?
そんな俺をララとレチアがジト目で見てくる。
「「ロリコン」」
「やめてね?別に恋愛感情があって言ってるわけじゃないのに一緒くたにされるのは心外過ぎるから」
「だったら僕たちにも感想を言うにゃ!」
ヤケクソ気味にそう言うレチア……がブンブン振る手には女性の胸を支えるブラジャーが握られていた。
かなり大きいんですがそれはあなたがするものなんですよね?感想ってまさかそれを付けた感想を言えなんていいませんよね?
するとレチアは自分の手に下着を握っていたことに気が付き、恥ずかしさで顔を赤くして後ろに隠す。よかった、違ったみたい。
「わかったわかった、可愛い可愛い」
「雑!というかまだ何も着てないにゃ!ふざけろにゃー!」
そう言って怒鳴るレチアはさっき隠したブラジャーを持ってる手をブンブン振り上げて怒りをあらわにする。お客様、当店の品を乱暴に扱うのはご遠慮お願い致します。
「……ん?ララの持ってるソレって……」
ふとララの持っている布が気になった。
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「これか?」
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