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スマホの鑑定機能
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魔法が直撃した機械龍の体が光線の当たったところからドポドポと音を立てて溶けて崩れていく。
そしてソイツからは機械とは思えない切ない声を生物のようにが出し、周囲の小さな蛇たちと共に活動を停止する。
しかしエグい技だ……技を放ち終わってしばらく経ってもまだマグマのドロドロとしたものが残り周囲を溶かしている状態だ。それらが拡大する前に水をまいて固める。
「今のは魔法……?」
そこへ話しかけてくるアウタル。周囲の惨状を見回して戸惑っているようだった。
「魔法じゃなかったら何だって言うんだ……俺は魔法以外の知識はないんだぞ?魔法だって勉強してる最中だってのに……」
「こんなもの、見たことがないから」
そう言うアウタルの視線は水をかけられて黒くなった石に向けられていた。
「そりゃ俺も見たことあるかって聞かれたらないけど……」
「それにあの壁、凄く硬い。多分誰にも壊せない……きっとあの『大角』にも」
アウタルは次に視線をミミィたちのいる障壁に向ける。大角ってカウ・ホーンのことだよな。
つまりかなり強い魔物の攻撃にも耐えられるってことか?思ってたよりも凄いらしい。
そして障壁の中にいるミミィたちはというと、恐怖に表情を歪ませて、まるで俺のことを化け物として見ているかのようだった。
「おい――」
「ひっ!?」
多少でも気を紛らわせるために何か言ってやろうと声をかけようとしたが、尻もちを着いたまま悲鳴を上げて後ろに逃げようとしたミミィ。
あぁ、これはもうダメだな……
俺は彼女たちに声をかけることを諦め、部屋の奥へ足を運ぶ。
「放っておいていいのか?」
アウタルが聞いてきたので首を横に振る。
「アイツらは多分もう俺のことを化け物と思っちまってる。声をかけたところで逃げるか泣き叫ぶかしかしないだろうよ」
「フンッ、強過ぎる男を欲することはあっても拒絶するなど……理解できない」
なんてアウタルは言う。そりゃお前らアマゾネスはそうだろうけどね……
横で呆れて溜め息を零すアウタルを横目に、部屋の奥にあるものが目に入る。
この部屋に入る目的の一つだった宝箱が六つ、いつの間にか用意されていた。ちょうど人数分だ。
適当に最初の宝箱を開ける。その中には体に身に付ける軽装な鎧が一つ入っていた。一見普通の鎧な気がするけどこれも特別なやつなのか?
どんな効果があるかすぐわかればいいんだけどな……そう思いつつ、そんな機能がないかとスマホを点ける。
検索で探すのも面倒そうだけど、そんなタイムリーな機能がそうそうあるものか……
「……あっ」
いくつも増えていたスマホのアプリの中にそれらしい名前のものがあった。
――万能鑑定
これは現代でもファンタジーでもよく聞く単語だ。なんとか鑑定団とかあるくらいだし、多分これが当たりだろう。
アプリを開くとまず最初に「何を鑑定しますか?」と表示された。
選択肢が用意され、「生物」「植物」「鉱物」「資源」「武具道具」「その他」とあった。
いや、本当に異世界初心者に優しいね、このスマホ。俺って今、異世界お爺ちゃんだから凄く助かる。
なので早速「武具道具」の項目を押して開くとカメラが起動する。そのカメラに宝箱から出てきた鎧を写した。
すると「ピロリ♪」と音が鳴って画像と説明文が表示される。
――「飛鎧……着用者の体を軽くし、任意で短時間だけ宙に浮くことができる。防御力は一般的なものよりちょっとだけ強固」
やったね、これで使い物になるかどうかその場で判断できるよ☆
いやホントに。元の世界だったらあまり使わなかったスマホにここまで便利になって救われることになるとは。
これじゃあ俺もスマホ依存性になってしまいそうだ。
とはいえ便利なものを使わない手は無いのでその後もスマホを手に二つ目の宝箱を開く。そこには少し変わった鎖鎌が入っていた。
鎌と鎖で繋がっている分銅にはいくつもの穴が空いている。
――「魔鎌……魔力を込めることで分銅から魔法を放出することができる。放出される魔法の属性は使用者の適正によって変化する」
うん、要らない。
どっちにしても武器はこれ以上持ってても意味が無いし……いや、ジークたちなら使うか?一応考えておこう。
三つ目は模様があるだけの「棒」だった。
――「伸……超伸びる。どこまでも伸びる」
如〇棒かよ。説明欄が雑だし……まぁいいや、次。
四つ目は長細い箱をしており、中身は杖だった。
――「聖なる杖……着用者の魔力放出を安定させる効果に加え、回復効果を自分か任意の相手に付与させることができる。この効果は任意で解くか、魔力が続く限り継続が可能である。さらに熟練度によって回復効果は向上する」
これは……魔力がある奴なら誰でも回復魔法が使えるようになる杖ってことか?
俺には必要ないが、これはかなりレア物なんじゃ……?
一応魔力関係みたいだし、前にヴェルネへ電話したことを思い出して今一度彼女に電話してみることにした。
ピピッ、ピピッ、ピピッ、ピピッ、ピピッ……ピッ。
何回かの呼び出し、ヴェルネが出た。
【ちょっと!いきなりでビックリするじゃない!】
「いやすまん……でも電話する時はいつもいきなりだから毎回驚いてたらキリがないぞ」
軽く笑いながらそう言うとスマホの向こうで文句を口にするヴェルネ。
「――ところで今、ちょっとレアっぽい杖拾ったんだけど、ヴェルネ使うか?」
【……どんなのよ?】
ッスーと息を吸って呼吸を整えた声が聞こえた後にヴェルネが聞いてきた。
「魔力があるだけで自分か周囲の奴を回復できる杖」
【うわ、本当にレア物じゃない……あんたの運どうなってんのよ?】
呆れた様子で言うヴェルネ。なんだかアプリゲームのガチャで激レアを当てた気分……やったことないけど。
【……でも杖?どのくらい大きいの?】
「そうだな……そこそこ細いけど俺の顎くらいまである長さだな」
俺の身長が百七十五くらいだから、百五十前後とかその辺りだろう。
【んー……あたしって武器とか基本持たないタイプだから、あんまり大きいのを持ってても邪魔なのよね……正直困るわ。できれば服みたいに着るやつか指輪みたいなアクセサリーが好ましいわね】
強力なレア武器ならむしろ使うことを優先しようとすると思うのだが、ヴェルネは自分の得意分野を優先するらしい。まぁ、俺も似たようなものだから気持ちはわかるけど。
「わかった。またそれっぽいのを見つけたら連絡すると思うからよろしくな」
【はいはい……】
画面に映る赤いボタンを押してプッと音を立てて切る。
レア物だけど使わないから要らない……っていうのもなんだか勿体無い。
「アウタルは使うか?この杖」
「使わない。そもそも魔力の少ない獣人は魔力に関係する武具は使えない」
「そか……」
なんとなくわかってた返答なので簡素に済ませる。
だったらミミィたちが持っていくだろう。使わないなら売って資金にするだろうし。
後ろで変わらず怯えているミミィたちに目配りしながらそう考える。
さて、次だ。
五つ目の宝箱を開ける。かなり小さいが……
中にあったのは黒い液体の入った瓶が一つだけだった。何だこれ?
スマホをかざして鑑定してみる。
――「古龍血……遥か古に生息していた龍の血の中でも頂点に位置する龍の体に流れていた血を凝縮したもの。飲んだ者はその龍の意識に蝕まれるが、打ち勝つことができれば強大な力を得ることができる。吸血鬼以外が口にするのは味的に推奨しない」
この最後の文はアレか、凄い不味いってことだよな。
これもこれでどうすればいいんだよ……吸血鬼以外って言われたらルルアにあげたくなるけど、この「龍の意識に蝕まれる」ってので渡したくなくなった。もしこれ打ち負けたらどうなるという説明がないから不安でしかない。
しかしだからと言って、こんなものを誰かに渡すわけにもいかないから……俺が預かるしかないよな。
ルルアに渡すかどうかはまた考えるとして、とりあえず魔法で収納しておくことにした。
そして最後の六つ目を開けた。
そしてソイツからは機械とは思えない切ない声を生物のようにが出し、周囲の小さな蛇たちと共に活動を停止する。
しかしエグい技だ……技を放ち終わってしばらく経ってもまだマグマのドロドロとしたものが残り周囲を溶かしている状態だ。それらが拡大する前に水をまいて固める。
「今のは魔法……?」
そこへ話しかけてくるアウタル。周囲の惨状を見回して戸惑っているようだった。
「魔法じゃなかったら何だって言うんだ……俺は魔法以外の知識はないんだぞ?魔法だって勉強してる最中だってのに……」
「こんなもの、見たことがないから」
そう言うアウタルの視線は水をかけられて黒くなった石に向けられていた。
「そりゃ俺も見たことあるかって聞かれたらないけど……」
「それにあの壁、凄く硬い。多分誰にも壊せない……きっとあの『大角』にも」
アウタルは次に視線をミミィたちのいる障壁に向ける。大角ってカウ・ホーンのことだよな。
つまりかなり強い魔物の攻撃にも耐えられるってことか?思ってたよりも凄いらしい。
そして障壁の中にいるミミィたちはというと、恐怖に表情を歪ませて、まるで俺のことを化け物として見ているかのようだった。
「おい――」
「ひっ!?」
多少でも気を紛らわせるために何か言ってやろうと声をかけようとしたが、尻もちを着いたまま悲鳴を上げて後ろに逃げようとしたミミィ。
あぁ、これはもうダメだな……
俺は彼女たちに声をかけることを諦め、部屋の奥へ足を運ぶ。
「放っておいていいのか?」
アウタルが聞いてきたので首を横に振る。
「アイツらは多分もう俺のことを化け物と思っちまってる。声をかけたところで逃げるか泣き叫ぶかしかしないだろうよ」
「フンッ、強過ぎる男を欲することはあっても拒絶するなど……理解できない」
なんてアウタルは言う。そりゃお前らアマゾネスはそうだろうけどね……
横で呆れて溜め息を零すアウタルを横目に、部屋の奥にあるものが目に入る。
この部屋に入る目的の一つだった宝箱が六つ、いつの間にか用意されていた。ちょうど人数分だ。
適当に最初の宝箱を開ける。その中には体に身に付ける軽装な鎧が一つ入っていた。一見普通の鎧な気がするけどこれも特別なやつなのか?
どんな効果があるかすぐわかればいいんだけどな……そう思いつつ、そんな機能がないかとスマホを点ける。
検索で探すのも面倒そうだけど、そんなタイムリーな機能がそうそうあるものか……
「……あっ」
いくつも増えていたスマホのアプリの中にそれらしい名前のものがあった。
――万能鑑定
これは現代でもファンタジーでもよく聞く単語だ。なんとか鑑定団とかあるくらいだし、多分これが当たりだろう。
アプリを開くとまず最初に「何を鑑定しますか?」と表示された。
選択肢が用意され、「生物」「植物」「鉱物」「資源」「武具道具」「その他」とあった。
いや、本当に異世界初心者に優しいね、このスマホ。俺って今、異世界お爺ちゃんだから凄く助かる。
なので早速「武具道具」の項目を押して開くとカメラが起動する。そのカメラに宝箱から出てきた鎧を写した。
すると「ピロリ♪」と音が鳴って画像と説明文が表示される。
――「飛鎧……着用者の体を軽くし、任意で短時間だけ宙に浮くことができる。防御力は一般的なものよりちょっとだけ強固」
やったね、これで使い物になるかどうかその場で判断できるよ☆
いやホントに。元の世界だったらあまり使わなかったスマホにここまで便利になって救われることになるとは。
これじゃあ俺もスマホ依存性になってしまいそうだ。
とはいえ便利なものを使わない手は無いのでその後もスマホを手に二つ目の宝箱を開く。そこには少し変わった鎖鎌が入っていた。
鎌と鎖で繋がっている分銅にはいくつもの穴が空いている。
――「魔鎌……魔力を込めることで分銅から魔法を放出することができる。放出される魔法の属性は使用者の適正によって変化する」
うん、要らない。
どっちにしても武器はこれ以上持ってても意味が無いし……いや、ジークたちなら使うか?一応考えておこう。
三つ目は模様があるだけの「棒」だった。
――「伸……超伸びる。どこまでも伸びる」
如〇棒かよ。説明欄が雑だし……まぁいいや、次。
四つ目は長細い箱をしており、中身は杖だった。
――「聖なる杖……着用者の魔力放出を安定させる効果に加え、回復効果を自分か任意の相手に付与させることができる。この効果は任意で解くか、魔力が続く限り継続が可能である。さらに熟練度によって回復効果は向上する」
これは……魔力がある奴なら誰でも回復魔法が使えるようになる杖ってことか?
俺には必要ないが、これはかなりレア物なんじゃ……?
一応魔力関係みたいだし、前にヴェルネへ電話したことを思い出して今一度彼女に電話してみることにした。
ピピッ、ピピッ、ピピッ、ピピッ、ピピッ……ピッ。
何回かの呼び出し、ヴェルネが出た。
【ちょっと!いきなりでビックリするじゃない!】
「いやすまん……でも電話する時はいつもいきなりだから毎回驚いてたらキリがないぞ」
軽く笑いながらそう言うとスマホの向こうで文句を口にするヴェルネ。
「――ところで今、ちょっとレアっぽい杖拾ったんだけど、ヴェルネ使うか?」
【……どんなのよ?】
ッスーと息を吸って呼吸を整えた声が聞こえた後にヴェルネが聞いてきた。
「魔力があるだけで自分か周囲の奴を回復できる杖」
【うわ、本当にレア物じゃない……あんたの運どうなってんのよ?】
呆れた様子で言うヴェルネ。なんだかアプリゲームのガチャで激レアを当てた気分……やったことないけど。
【……でも杖?どのくらい大きいの?】
「そうだな……そこそこ細いけど俺の顎くらいまである長さだな」
俺の身長が百七十五くらいだから、百五十前後とかその辺りだろう。
【んー……あたしって武器とか基本持たないタイプだから、あんまり大きいのを持ってても邪魔なのよね……正直困るわ。できれば服みたいに着るやつか指輪みたいなアクセサリーが好ましいわね】
強力なレア武器ならむしろ使うことを優先しようとすると思うのだが、ヴェルネは自分の得意分野を優先するらしい。まぁ、俺も似たようなものだから気持ちはわかるけど。
「わかった。またそれっぽいのを見つけたら連絡すると思うからよろしくな」
【はいはい……】
画面に映る赤いボタンを押してプッと音を立てて切る。
レア物だけど使わないから要らない……っていうのもなんだか勿体無い。
「アウタルは使うか?この杖」
「使わない。そもそも魔力の少ない獣人は魔力に関係する武具は使えない」
「そか……」
なんとなくわかってた返答なので簡素に済ませる。
だったらミミィたちが持っていくだろう。使わないなら売って資金にするだろうし。
後ろで変わらず怯えているミミィたちに目配りしながらそう考える。
さて、次だ。
五つ目の宝箱を開ける。かなり小さいが……
中にあったのは黒い液体の入った瓶が一つだけだった。何だこれ?
スマホをかざして鑑定してみる。
――「古龍血……遥か古に生息していた龍の血の中でも頂点に位置する龍の体に流れていた血を凝縮したもの。飲んだ者はその龍の意識に蝕まれるが、打ち勝つことができれば強大な力を得ることができる。吸血鬼以外が口にするのは味的に推奨しない」
この最後の文はアレか、凄い不味いってことだよな。
これもこれでどうすればいいんだよ……吸血鬼以外って言われたらルルアにあげたくなるけど、この「龍の意識に蝕まれる」ってので渡したくなくなった。もしこれ打ち負けたらどうなるという説明がないから不安でしかない。
しかしだからと言って、こんなものを誰かに渡すわけにもいかないから……俺が預かるしかないよな。
ルルアに渡すかどうかはまた考えるとして、とりあえず魔法で収納しておくことにした。
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