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夢の内容を元に書いたイオ視点の話

第12話:学園内見学その1.医学部

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「では2人もカジュと同じ、魔法学部を選択でいいのかニャ?」

 ナジャ学園長の言葉から、カジュちゃんは既に魔法学部に入った事が分る。
 ゲーム好きでゲーム会社に入ったから、モチロン俺も選ぶならそこだ。
 でもちょっと他の学部も何があるか聞いてみたいな。

「ちなみに他の学部はどんなのがあるんですか?」
「この学園は自由がモットーだから色々あるニャン。ちょっと見学してくるといいニャ」

 聞いたら学園長が校内の案内図をくれた。
 本館を中心に、四方に建物、その外側に森が広がっている地図だ。

「カジュ、案内してあげるといいニャ」
「はぁい」

 カジュちゃんが案内人になるらしい。

「じゃあ、ここから近いところから順に案内して行くね」

 そう言ってカジュちゃんが最初に案内してくれたのは、笹谷さんが担任を務めるクラスだった。

 行って見ると元の世界に居た時と同じ、元の世界での姿そのままの痩せ型長身で顔色の悪い笹谷さんが教壇に立って何か話している。

「授業を始め…ゲホゴホぐふっっ!」

 ……って、笹谷さん顔色真っ青だけど?

「先生っ大丈夫ですかっっ??」
「うわぁ大変だぁっ、先生が吐血したっっっ!」
「息してないよ先生っっ!」
「心臓止まってるぅ!」

 ……おいおいおい、大丈夫か?!

 隣にいるモチの顔を見たら、鼻の穴広げて真顔になってる。
 モチが動揺したり困惑したりした時の顔だ。

「大丈夫、このクラスは蘇生には慣れてるから」

 1人動じてない様子のカジュちゃんが小声で教えてくれた。
 蘇生に慣れてるって、どういうクラスなのここ?
 様子を見ていたら、校長やジャミさんと同じ二足歩行の猫型獣人の生徒がササッと駆け寄った。
 手に持ってるアレは、AED?
 獣人たちが気道確保&人工呼吸したり、心臓マッサージ(胸骨圧迫)したりする様子は凄い違和感があるぞ。

 ピーポーピーポー

 なんか、外から聞きなれた音するけど?

「救急車来たけど、必要無さそうね」

 と言うカジュちゃん、冷静だな。
 廊下の窓から外を見てみると、救急車が………
 ………え?
 音は日本と同じだけど、白黒ブチの猫みたいなデザインだ。
 自動車…じゃないよな?
 タイヤじゃなくて足だぞ、アレ。
 しかも、降りて来た救急隊員も二足歩行の猫。
 この世界、猫型獣人が多いのか?

「はぁはぁ…助かった…みんな、よくやった…」

 救急隊員が教室に入る前に、笹谷さんは蘇生していた。

「さすが医学部、いつも蘇生が早いね」

 やっぱり冷静なカジュちゃん。
 ってか、いつもって言った?
 これ日常なの?

 笹谷さん、元々いつも具合悪そうだったけど。
 異世界転移して虚弱体質UPしてない?
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