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君を想えばこそ、なれど
君を想えばこそ、なれど ④
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「ところで、嬢ちゃん。折角だからアレ、出さねぇの?」
「あれ?」
「すげぇ色のさ……」
「ああ! ノア、ちょっと待ってて」
ニヤニヤ顔の悪魔の言わんとする事を理解し、エリスは隣室へと向かった。机の上に準備しておいたグラスを取り、急ぎ足で元の部屋へと戻る。
グラスを満たすのはとろりとした濃い緑色の液体。勤務後に残って作った特製煎じ薬である。
「ノア、これ良かったら」
「……僕に?」
「すげーだろ? この色と匂い。不味そうだろ!」
楽しそうに笑う悪魔の言う通り。粘性の濃い緑の液体からは冷めても尚、一般的には嫌煙される薬湯特有の香りが漂う。
どうやらナールは不味い薬湯をノアに飲ませ、その反応を楽しみたいが為に話題に出したらしい。
「うん、その……ノアも知ってると思うけど味は保証できないわ。でも安全性と効果は保証する。なんなら先に私が毒味しようか?」
「嬢ちゃんやめときな。ここはコイツが美味しく……」
「毒味なんて! ありがとう。エリス!」
瓶を持つエリスの手を己の手で包み、ノアは笑みを零す。
もしノアの好みが以前と変わっていたら。そんな不安は杞憂だったようだ。ほっと胸をなで下ろすエリスに、心底嬉しそうに香りから成分を当てようとするノア。
狐につままれたような表情を浮かべるナールを見かね、エリスは苦笑し声をかけた。
「ナールさんも慣れれば良い香りだと感じるかも?」
「嘘だろ……」
「嘘じゃないよ、ナール。飲み慣れれば味わい深いものだと気付くと思う。それにこれは成分的には栄養補強剤みたいなものだから、普通の薬湯より美味しいんだ」
ノアの嘘偽りのない笑みにナールは頬を引きつらせ、「嘘だろ」と同じ言葉を繰り返す。余程衝撃的だったらしい。構わず薬湯を飲み干すノアに、悪魔は更に後ずさる。
「嬢ちゃん、ちょっと……」
手招きされるがままエリスが近付くと、ナールは小声で耳打ちしてきた。
「ノアって味音痴なのか?」
「そんな事は無いと思うけれど……。そう言われると、ちょっとだけ変わってるかもしれない……ですね?」
ノアの沽券に関わる発言にならぬよう、言葉を選ぶエリスにナールは納得したのかしなかったのか。返事を聞く前にエリスとナールの間をノアがさりげなく割って入った。
「言った傍から君は……!」
「悪いな。ま、気にすんなよ。じゃあな! おやすみさい」
脱兎の如く、悪魔は宙へ逃げ消えてしまう。
「おやすみなさい」
エリスとノアはそれぞれにナールの居た空間に声を掛け、お互い視線を交わした。
「エリス、改めて。ありがとう」
「どういたしまして。これでノアの疲れが少しでも取れると良いんだけど」
「ええと……僕、そんなに疲れたような顔してた? その、悪い意味ではないんだ。心配をかけていたなら悪かったなと」
慌てるノアに続き、エリスもどう説明して良いか戸惑う。まさか夜の触れ合いが想像したよりもずっと少なく、交わりが無いから等とは言えない。
「ううん大丈夫! ノアの寝付きが物凄く良いから、疲れてるんだなって思っただけよ!」
「寝付き……」
「ほら、役職的に色々と、言えない仕事もあって忙しいのだろうなとか。疲れてると病気になりやすいでしょう? だから少しでも役に立てればと思って……」
「……」
言えば言う程、言い訳がましく聞こえる気がして。内心を隠すようにエリスは俯く。頭上のノアからは何か言葉を紡ごうとしては止め、躊躇うような吐息の気配のみ。
(本当にノアの疲れが取れればって用意したんだけれど……よく考えるとなんだか、そういうことをしたいから元気になって欲しいみたい……ううん、全然そんな気持ちがないかと言われると自信がないような……⁉)
沈黙が羞恥と後ろめたさに拍車をかける。耳が熱くなり、次第にエリスの視界の端は滲み始めた。
「エリス、」
「は、はい!」
教師の呼びかけに背筋を伸ばす生徒のように。ぱっと顔を上げたエリスの目に困ったように眉を下げ、はにかむノアが映った。
「エリスに謝らないといけない事があるんだ」
「え……?」
意外な言葉に呆けるエリスにノアは続ける。
「この屋敷に来た日の夜、久しぶりだったのに何度もエリスを抱いて……僕はもっと紳士的に、優しくしようって勝手に反省したつもりでいた。毎晩、見栄張って寝たふりしてたんだ」
「えっ? 寝たふり?」
「うん。本当にごめん。エリスの意見も聞かずに我慢して……実際は余裕ある大人の男ぶりたかっただけで、僕の自己満足だったと思う」
ノアは耳を僅かに赤くさせ、唇を噛む。突然の告白にエリスは驚きつつも、どこかで全く信じられないとまでの意外性は感じていなかった。
多忙から疲れ切って寝落ちてしまう病弱な彼も想像に難くないが、あの朝のやり取りからも彼の性格からも、エリスに無理強いをさせたと己を責め、連日寝たふりをしていたという話も同じくらいあり得そうに思う。
(そうだったんだ……良かった……)
「まさかエリスに心配をかけてしまうなんて、ごめん」
「ううん! 全然良いの! そういう事を改めては聞きにくかったと思うし、今日も言いにくかったよね。むしろ私の方からちゃんと夜の事とか伝えて、ノアの体調についても聞けば良かった。ごめんねノア。薬湯も苦かったでしょう?」
はっきりと首を振り、ノアは熱っぽい青の瞳をエリスに向けた。
「嬉しかった」
溢れんばかりの笑みと共に、存外逞しい腕がエリスを包む。
「ただ僕の思い違いでなければ……寂しい思いもさせてしまった?」
そっと唇を撫でられ、エリスの心臓が跳ねた。じわりと頬に熱が集まり、次第に全身へと広がっていく。
「え、う……あ、でも、でもね。それは単なる私の勝手で邪な下心だからね、ノア。気にせずに、むしろいっそ忘れて欲しい……」
「それは嫌だな」
嬌笑を湛えた唇が近付き、思わず目を瞑れば。力強く抱き締められ、熱い頬に柔らかな感触が触れた。
「お詫び……と、僕がエリスに触れたい……良い?」
切なげな声音に胸がきゅぅっと苦しくなる。己の失態と浅はかな欲を忘れて欲しいと伝えながらも、彼がそれを嫌悪するどころか受け入れ、同じように望んでくれたことが嬉しくて堪らない。
(私も本当は……もっと、ノアに触れたかった……)
了承の頷きを示し抱き締め返すと、喜悦を含んだ微かな吐息が首筋を撫でる。
くすぐったさに身を捩ったエリスの体が、ノアの手によってふわりと宙に浮いた。
「あれ?」
「すげぇ色のさ……」
「ああ! ノア、ちょっと待ってて」
ニヤニヤ顔の悪魔の言わんとする事を理解し、エリスは隣室へと向かった。机の上に準備しておいたグラスを取り、急ぎ足で元の部屋へと戻る。
グラスを満たすのはとろりとした濃い緑色の液体。勤務後に残って作った特製煎じ薬である。
「ノア、これ良かったら」
「……僕に?」
「すげーだろ? この色と匂い。不味そうだろ!」
楽しそうに笑う悪魔の言う通り。粘性の濃い緑の液体からは冷めても尚、一般的には嫌煙される薬湯特有の香りが漂う。
どうやらナールは不味い薬湯をノアに飲ませ、その反応を楽しみたいが為に話題に出したらしい。
「うん、その……ノアも知ってると思うけど味は保証できないわ。でも安全性と効果は保証する。なんなら先に私が毒味しようか?」
「嬢ちゃんやめときな。ここはコイツが美味しく……」
「毒味なんて! ありがとう。エリス!」
瓶を持つエリスの手を己の手で包み、ノアは笑みを零す。
もしノアの好みが以前と変わっていたら。そんな不安は杞憂だったようだ。ほっと胸をなで下ろすエリスに、心底嬉しそうに香りから成分を当てようとするノア。
狐につままれたような表情を浮かべるナールを見かね、エリスは苦笑し声をかけた。
「ナールさんも慣れれば良い香りだと感じるかも?」
「嘘だろ……」
「嘘じゃないよ、ナール。飲み慣れれば味わい深いものだと気付くと思う。それにこれは成分的には栄養補強剤みたいなものだから、普通の薬湯より美味しいんだ」
ノアの嘘偽りのない笑みにナールは頬を引きつらせ、「嘘だろ」と同じ言葉を繰り返す。余程衝撃的だったらしい。構わず薬湯を飲み干すノアに、悪魔は更に後ずさる。
「嬢ちゃん、ちょっと……」
手招きされるがままエリスが近付くと、ナールは小声で耳打ちしてきた。
「ノアって味音痴なのか?」
「そんな事は無いと思うけれど……。そう言われると、ちょっとだけ変わってるかもしれない……ですね?」
ノアの沽券に関わる発言にならぬよう、言葉を選ぶエリスにナールは納得したのかしなかったのか。返事を聞く前にエリスとナールの間をノアがさりげなく割って入った。
「言った傍から君は……!」
「悪いな。ま、気にすんなよ。じゃあな! おやすみさい」
脱兎の如く、悪魔は宙へ逃げ消えてしまう。
「おやすみなさい」
エリスとノアはそれぞれにナールの居た空間に声を掛け、お互い視線を交わした。
「エリス、改めて。ありがとう」
「どういたしまして。これでノアの疲れが少しでも取れると良いんだけど」
「ええと……僕、そんなに疲れたような顔してた? その、悪い意味ではないんだ。心配をかけていたなら悪かったなと」
慌てるノアに続き、エリスもどう説明して良いか戸惑う。まさか夜の触れ合いが想像したよりもずっと少なく、交わりが無いから等とは言えない。
「ううん大丈夫! ノアの寝付きが物凄く良いから、疲れてるんだなって思っただけよ!」
「寝付き……」
「ほら、役職的に色々と、言えない仕事もあって忙しいのだろうなとか。疲れてると病気になりやすいでしょう? だから少しでも役に立てればと思って……」
「……」
言えば言う程、言い訳がましく聞こえる気がして。内心を隠すようにエリスは俯く。頭上のノアからは何か言葉を紡ごうとしては止め、躊躇うような吐息の気配のみ。
(本当にノアの疲れが取れればって用意したんだけれど……よく考えるとなんだか、そういうことをしたいから元気になって欲しいみたい……ううん、全然そんな気持ちがないかと言われると自信がないような……⁉)
沈黙が羞恥と後ろめたさに拍車をかける。耳が熱くなり、次第にエリスの視界の端は滲み始めた。
「エリス、」
「は、はい!」
教師の呼びかけに背筋を伸ばす生徒のように。ぱっと顔を上げたエリスの目に困ったように眉を下げ、はにかむノアが映った。
「エリスに謝らないといけない事があるんだ」
「え……?」
意外な言葉に呆けるエリスにノアは続ける。
「この屋敷に来た日の夜、久しぶりだったのに何度もエリスを抱いて……僕はもっと紳士的に、優しくしようって勝手に反省したつもりでいた。毎晩、見栄張って寝たふりしてたんだ」
「えっ? 寝たふり?」
「うん。本当にごめん。エリスの意見も聞かずに我慢して……実際は余裕ある大人の男ぶりたかっただけで、僕の自己満足だったと思う」
ノアは耳を僅かに赤くさせ、唇を噛む。突然の告白にエリスは驚きつつも、どこかで全く信じられないとまでの意外性は感じていなかった。
多忙から疲れ切って寝落ちてしまう病弱な彼も想像に難くないが、あの朝のやり取りからも彼の性格からも、エリスに無理強いをさせたと己を責め、連日寝たふりをしていたという話も同じくらいあり得そうに思う。
(そうだったんだ……良かった……)
「まさかエリスに心配をかけてしまうなんて、ごめん」
「ううん! 全然良いの! そういう事を改めては聞きにくかったと思うし、今日も言いにくかったよね。むしろ私の方からちゃんと夜の事とか伝えて、ノアの体調についても聞けば良かった。ごめんねノア。薬湯も苦かったでしょう?」
はっきりと首を振り、ノアは熱っぽい青の瞳をエリスに向けた。
「嬉しかった」
溢れんばかりの笑みと共に、存外逞しい腕がエリスを包む。
「ただ僕の思い違いでなければ……寂しい思いもさせてしまった?」
そっと唇を撫でられ、エリスの心臓が跳ねた。じわりと頬に熱が集まり、次第に全身へと広がっていく。
「え、う……あ、でも、でもね。それは単なる私の勝手で邪な下心だからね、ノア。気にせずに、むしろいっそ忘れて欲しい……」
「それは嫌だな」
嬌笑を湛えた唇が近付き、思わず目を瞑れば。力強く抱き締められ、熱い頬に柔らかな感触が触れた。
「お詫び……と、僕がエリスに触れたい……良い?」
切なげな声音に胸がきゅぅっと苦しくなる。己の失態と浅はかな欲を忘れて欲しいと伝えながらも、彼がそれを嫌悪するどころか受け入れ、同じように望んでくれたことが嬉しくて堪らない。
(私も本当は……もっと、ノアに触れたかった……)
了承の頷きを示し抱き締め返すと、喜悦を含んだ微かな吐息が首筋を撫でる。
くすぐったさに身を捩ったエリスの体が、ノアの手によってふわりと宙に浮いた。
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