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第5章 六凶編 VS ブラッディマリア・ブルードラグーン
第168話 それぞれの年末
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六凶達の表立った動きが無いまま、探偵業に勤しむ日々が続き、気づけば年末を迎えた。クリスマスが終わり、日に日に寒さが増してきた頃、神戸にある中村探偵事務所も年内の仕事が終わり、年末の予定について話していた。
「雅文さん、美夜子さん。今年の年末は、玲奈と旅しませんか?」
昨年の年末年始は、12日間で台湾・香港・中国を廻り、探偵としての特訓に励んだ。その特訓の成果として、六凶の百鬼夜行之衆と猛毒獣大陸を壊滅させることが出来た。勝利こそ収めたが、雅文・玲奈・所長・雫が重傷を負い、約2ヶ月半入院。その間、美夜子と陳は親元のクイーンオブアリス探偵事務所で活動していた。玲奈は、30歳の誕生日を病院で迎え、遅くなった誕生日祝いと戦勝記念も兼ねて、雅文・美夜子と旅行したい、と考えていた。
「玲奈ちゃんと旅か。ええな。どこに行くん?」
雅文は、好物のミルクティーを飲みながら答えた。
「今回は、熱海に行きます。」
「熱海ね。中々いい所やないの。」
美夜子も、ココアを飲みながら答える。玲奈とは、一昨年の年末に城崎へ女子旅として行ったことがあり、その時は城崎温泉や城崎マリンワールドなどを楽しんだ。
「今回は、玲奈の可愛い子達も連れて行きます。」
それは、穂香・葉月・瑠奈の3人。穂香は、玲奈が探偵になるきっかけを作った子で、母親は超能力探偵の西園寺薫。葉月と瑠奈は、玲奈がSM嬢をしていた頃にマゾペットとして調教した子で、大阪で地下アイドル「蜜壺姫」としてアイドル活動をしている。雅文は3人とは面識はあり、美夜子は、まだ葉月と瑠奈のことは知らない。
「それは楽しみね。」
ミルクティーを飲みながら、雅文は思索に耽る。穂香は三姉妹の長女で、大人しい感じの良家のお嬢と言う感じ。破廉恥な所があるが、まだ許容範囲だ。
「ご主人様に見つめられると、穂香ぁ…。オマタがキュンキュンしてくるのぉ…。♥」
問題は、葉月と瑠奈だ。あの2人は、がっつりスケベでレズ気質もある。一昨年の夏に玲奈から話を聞いた時、マゾペットとしての調教エピソードが強烈だったのが蘇る。
(もし、あの3人も来たら、俺はハーレム状態やん…。週刊少年ジャンプでやってた「「Tloveる」」のリトみたいな感じに…。)
雅文の脳裏に、全裸になった3人が四つん這いで秘部と菊門を見せながら、エッチな誘いをして来る光景が浮かぶ。
「そんな大きいチン〇見たら、穂香ぁ、オマタがキュンキュンしてくるのぉ…。」
「なぁ、葉月のマン〇にチ〇チ〇入れてぇ♥」
「瑠奈のお尻見て、興奮してるん?変態やな。」
雅文は赤面した。
「雅文さん、妄想してたんですか?」
「いや、別に…。」
その頃、逮捕された猛毒獣大陸のエージェント並びにボスは、大阪府内の留置所に収監されていた。
「クソォ…。俺があんなガキ共に負けるとは…。」
ボスのホオジロザメは、反社会的勢力で殺し屋集団のボスと言うこともあり、危険人物として、独房に収監されている。裁判で判決が出されるまでの間、暗く冷たい独房の中で、敗北感を噛みしめ続けるのである。他のエージェント達は、取り調べで自分達の悪事を自供し、それらに関連する証拠品も全て押収された。一方で、猛毒獣大陸に関与していた裏三國志と呼ばれる弁護士集団は、お咎め無しで次に擦り寄る六凶を探していた。
「まさか、猛毒獣大陸があんな探偵風情にヤラれるとはな!」
「フン、殺し屋なんてアコギな商売、もう流行らへんよ。」
憤る鬼劉備と呆れる死孫権。そこに弁護の依頼を成功させ、得意げな様子の闇曹操が現れた。
「フフフ、2人共。六凶の奴らから私達にオファーが来てるわ。」
「ホンマか?!」
福岡では、百鬼夜行之衆のボスだった妖怪女帝 曼珠沙華が、心霊探偵の桐原孝太郎の下で、人間としての生活を営むようになった。妖力は無くなり、18歳の少女にまで若返った彼女は、釈迦堂沙羅と言う名前で福岡市に住民登録し、彼と同棲している。
「どうじゃ、わらわの料理は?」
福岡名物の即席めん うまかっちゃんに焼いたスパムと目玉焼きを乗せた。孝太郎と一緒に食べる。
「良かと!美味かね!」
「良かった。わらわも、このようなものは初めてじゃ。」
孝太郎と生活するようになり、彼女に笑顔が増えた。今はアルバイトと言う形で、事務所の仕事をしている。成人したら、探偵学校に通わせるつもりである。
「わらわもいつかは探偵になりたい。」
「それは良かね。沙羅が二十歳になったら、探偵学校ば通わしちゃるけん。それまで精進すると。」
六道魔の伝蔵・闇医者・蛮奇那は、留置所に服役している。
年内の仕事の最終日。事務所の大掃除を済ませ、これにて活動終了。雅文・美夜子・玲奈は大晦日の朝に、新幹線で熱海へ向かう。所長・雫・陳は別行動。
「我々が強くなければならない、と今回の戦いで痛感した。」
「ウチも強くなる。」
「私も感じている。明日から4日間、みっちり修業だ。」
京都の西嶋探偵事務所は、祝勝会と言うことで河原町の料亭を貸し切り、すき焼きに舌鼓を打っていた。
「今回の戦いは、我々の大勝利や。みんなよく頑張ってくれた!」
「反社会的勢力を潰したのは、大金星でしたね。」
交換留学生として、中村探偵事務所で活動した桜木真帆と杉野京子も充実感を感じていた。
「京子もよく頑張ったわ。」
「真帆さんもね。」
大阪の山本探偵事務所も、年内の仕事を終え、年末年始休暇に入る。健介と美鈴は2人で、生駒山や金剛山で特訓するとのこと。
「明日から頑張るで。」
「ええ、やるで。」
「雅文さん、美夜子さん。今年の年末は、玲奈と旅しませんか?」
昨年の年末年始は、12日間で台湾・香港・中国を廻り、探偵としての特訓に励んだ。その特訓の成果として、六凶の百鬼夜行之衆と猛毒獣大陸を壊滅させることが出来た。勝利こそ収めたが、雅文・玲奈・所長・雫が重傷を負い、約2ヶ月半入院。その間、美夜子と陳は親元のクイーンオブアリス探偵事務所で活動していた。玲奈は、30歳の誕生日を病院で迎え、遅くなった誕生日祝いと戦勝記念も兼ねて、雅文・美夜子と旅行したい、と考えていた。
「玲奈ちゃんと旅か。ええな。どこに行くん?」
雅文は、好物のミルクティーを飲みながら答えた。
「今回は、熱海に行きます。」
「熱海ね。中々いい所やないの。」
美夜子も、ココアを飲みながら答える。玲奈とは、一昨年の年末に城崎へ女子旅として行ったことがあり、その時は城崎温泉や城崎マリンワールドなどを楽しんだ。
「今回は、玲奈の可愛い子達も連れて行きます。」
それは、穂香・葉月・瑠奈の3人。穂香は、玲奈が探偵になるきっかけを作った子で、母親は超能力探偵の西園寺薫。葉月と瑠奈は、玲奈がSM嬢をしていた頃にマゾペットとして調教した子で、大阪で地下アイドル「蜜壺姫」としてアイドル活動をしている。雅文は3人とは面識はあり、美夜子は、まだ葉月と瑠奈のことは知らない。
「それは楽しみね。」
ミルクティーを飲みながら、雅文は思索に耽る。穂香は三姉妹の長女で、大人しい感じの良家のお嬢と言う感じ。破廉恥な所があるが、まだ許容範囲だ。
「ご主人様に見つめられると、穂香ぁ…。オマタがキュンキュンしてくるのぉ…。♥」
問題は、葉月と瑠奈だ。あの2人は、がっつりスケベでレズ気質もある。一昨年の夏に玲奈から話を聞いた時、マゾペットとしての調教エピソードが強烈だったのが蘇る。
(もし、あの3人も来たら、俺はハーレム状態やん…。週刊少年ジャンプでやってた「「Tloveる」」のリトみたいな感じに…。)
雅文の脳裏に、全裸になった3人が四つん這いで秘部と菊門を見せながら、エッチな誘いをして来る光景が浮かぶ。
「そんな大きいチン〇見たら、穂香ぁ、オマタがキュンキュンしてくるのぉ…。」
「なぁ、葉月のマン〇にチ〇チ〇入れてぇ♥」
「瑠奈のお尻見て、興奮してるん?変態やな。」
雅文は赤面した。
「雅文さん、妄想してたんですか?」
「いや、別に…。」
その頃、逮捕された猛毒獣大陸のエージェント並びにボスは、大阪府内の留置所に収監されていた。
「クソォ…。俺があんなガキ共に負けるとは…。」
ボスのホオジロザメは、反社会的勢力で殺し屋集団のボスと言うこともあり、危険人物として、独房に収監されている。裁判で判決が出されるまでの間、暗く冷たい独房の中で、敗北感を噛みしめ続けるのである。他のエージェント達は、取り調べで自分達の悪事を自供し、それらに関連する証拠品も全て押収された。一方で、猛毒獣大陸に関与していた裏三國志と呼ばれる弁護士集団は、お咎め無しで次に擦り寄る六凶を探していた。
「まさか、猛毒獣大陸があんな探偵風情にヤラれるとはな!」
「フン、殺し屋なんてアコギな商売、もう流行らへんよ。」
憤る鬼劉備と呆れる死孫権。そこに弁護の依頼を成功させ、得意げな様子の闇曹操が現れた。
「フフフ、2人共。六凶の奴らから私達にオファーが来てるわ。」
「ホンマか?!」
福岡では、百鬼夜行之衆のボスだった妖怪女帝 曼珠沙華が、心霊探偵の桐原孝太郎の下で、人間としての生活を営むようになった。妖力は無くなり、18歳の少女にまで若返った彼女は、釈迦堂沙羅と言う名前で福岡市に住民登録し、彼と同棲している。
「どうじゃ、わらわの料理は?」
福岡名物の即席めん うまかっちゃんに焼いたスパムと目玉焼きを乗せた。孝太郎と一緒に食べる。
「良かと!美味かね!」
「良かった。わらわも、このようなものは初めてじゃ。」
孝太郎と生活するようになり、彼女に笑顔が増えた。今はアルバイトと言う形で、事務所の仕事をしている。成人したら、探偵学校に通わせるつもりである。
「わらわもいつかは探偵になりたい。」
「それは良かね。沙羅が二十歳になったら、探偵学校ば通わしちゃるけん。それまで精進すると。」
六道魔の伝蔵・闇医者・蛮奇那は、留置所に服役している。
年内の仕事の最終日。事務所の大掃除を済ませ、これにて活動終了。雅文・美夜子・玲奈は大晦日の朝に、新幹線で熱海へ向かう。所長・雫・陳は別行動。
「我々が強くなければならない、と今回の戦いで痛感した。」
「ウチも強くなる。」
「私も感じている。明日から4日間、みっちり修業だ。」
京都の西嶋探偵事務所は、祝勝会と言うことで河原町の料亭を貸し切り、すき焼きに舌鼓を打っていた。
「今回の戦いは、我々の大勝利や。みんなよく頑張ってくれた!」
「反社会的勢力を潰したのは、大金星でしたね。」
交換留学生として、中村探偵事務所で活動した桜木真帆と杉野京子も充実感を感じていた。
「京子もよく頑張ったわ。」
「真帆さんもね。」
大阪の山本探偵事務所も、年内の仕事を終え、年末年始休暇に入る。健介と美鈴は2人で、生駒山や金剛山で特訓するとのこと。
「明日から頑張るで。」
「ええ、やるで。」
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