124 / 220
第4章 六凶編 VS 百鬼夜行之衆・猛毒獣大陸
第123話 真冬の特訓
しおりを挟む
遡ること11月中旬のある日、所長は陳と海外特訓の計画を考えていた。
「3泊4日のペースか、これなら大丈夫やな。」
「はい、私には現地での人脈がありますので、その辺はご心配なく。」
中村探偵事務所のスケジュールとしては、12月29日から1月4日の7日間は年末年始の休業に入る。1月5日から業務開始となるが、その間は所長と雫の2人で回すことになる。4人が帰国するのは、1月8日。特訓に行ってたので、3日間のオフを経て、業務復帰という形で行く。それから数日、計画を練り上げ、遂に完成した。
「所長、私のワガママに付き合っていただき、ありがとうございます。」
「あぁ、後は私の上司。探偵女帝と言われる方に、この企画書を渡しに行くよ。」
中村探偵事務所の上にいるのは、同じく神戸市を拠点とする「クイーンオブアリス探偵事務所」。所在地は、この事務所と同じく中央区に位置している。
また日が経ち、11月下旬のある日。この日は、午前中に所長と陳は車でクイーンオブアリス探偵事務所に向かった。最寄り駅の阪急電鉄 神戸三宮駅から南下し、フラワーロードを進み、ハーバーランド方面を進む。
「着いた。ここや。」
到着したのは、三宮エリアの南にあるハーバーランドである。ポートタワー・mosaic・umieなどがある神戸の観光スポット。周辺のコインパーキングに駐車して、オフィスビルに入る。エレベーターを上がり、ビルの10階に辿り着いた。そこには、「クイーンオブアリス探偵事務所」とあった。
「失礼します。」
2人は受付を通り、事務所に入った。席につき、デスクから所長が来て、席について向かい合う。
「改めまして、こんにちは。私は、クイーンオブアリス探偵事務所所長の黒川アリスと申します。」
黒いスカートスーツで、胸元から豊満な谷間が覗き、太ももがチラリと見える。
「改めまして、中村探偵事務所所長の中村景満と申します。」
「初めまして。この夏、中村探偵事務所に入りました陳青鴻と申します。」
中村探偵事務所は、クイーンオブアリス探偵事務所の傘下で、他には大阪市と京都市に支店を構えている。事務所の名前は、所長の名義を使用しても良いことになっており、それぞれの名前がついている。アリス所長は、紅茶が好きで、来客にはいつも振る舞っている。探偵の中には、元喫茶店店員の子がおり、その子が淹れている。
「何がお好きですか?」
黒髪の爽やかな感じの青年が、接客経験を活かして、2人に注文を聞く。
「私は、レモンティーで。」
「私は、鴛鴦茶を。コーヒーとミルクティーを半々で混ぜてくれるか。」
「分かりました。」
注文した飲み物が来て、アリスも自分で淹れた紅茶を飲む。
「ダージリンティーは落ち着くわ。景満君、貴方の事務所の活躍は目覚ましいわね。」
「ありがとうございます。」
紅茶を飲みながら、リラックスした雰囲気で会話を進める。
「反社会的勢力を2つも倒すなんてやるわね。それと、貴方が新しく入られた方ね。」
「はい。私は台湾と香港で探偵をしておりました。」
「ほぅほぅ…。経験豊富ね。私が何者か、簡単にお話するわ。挨拶代わりにね。」
黒川アリスは、1982年8月2日生まれ。兵庫県芦屋市出身。良家の令嬢で、芦屋の高級住宅街 六麓荘に住み、お嬢様としての英才教育を受けていた。芦屋国際高校を経て、関西学院大学に進学。海外留学を経験し、大学院を出た。卒業後は、マレーシアの外資系企業に就職。マレーシア在住中に、旅行したイギリスで探偵という仕事に出会い、その後、探偵に転職して活動。2017年に日本に帰国し、神戸市で探偵事務所を立ち上げ、現在は3ヵ所に支店を構える敏腕探偵となり、探偵女帝と呼ばれる程になった。
「そんな経歴が、おありなんですね…。」
「ええ。」
彼女は、神羅万象カードを集めており、特に魔将軍アスタロットと呼ばれる女性キャラが好きで、フィギュアをデスクに置いている。
「あのフィギュアは?」
「あれは、神羅万象チョコの魔将軍アスタロットよ。強いし、何より妖艶な色気があるわ。このセクシーがプロポーション、私そのものやん🖤」
アイスブレイクが終わり、本題に入る。海外修業で12/28~1/8に台湾・香港・中国で行うことになり、そのことを説明した。
「ほぅほぅ…。画期的やね。」
「現地の特訓に付きましては、私が台湾・香港での人脈を活かし、ZOOMで打ち合わせをしました。中国に関しては、香港の探偵からのツテで上手くいきました。」
「なるほど。予算は計算してみるわ。」
その後、費用として30万を出してくれた。
「頑張ってね、健闘祈るわ。」
12月下旬、海外修業に向けて、探偵業の合間を縫って、雅文・美夜子・玲奈はカンフーの修業をしていた。
「こういう動きですね。」
「そうそう、いい筋だね。」
体育会系の部活に入っていた3人は、身体能力が高く、カンフーの動きもすぐに習得した。クリスマスが終わり、特訓の当日の集合時間について打ち合わせした。
「12月28日、午前9時に関西国際空港に集合だ。その後は、12月28~31日は台湾、1月1日~1月4日は香港、1月5日~1月8日は中国というペースで移動して行う。」
「はい。」
雅文と美夜子にとっては、初めての海外である。
「初めてやな。」
「でも、雅文と一緒に行けるのは、嬉しいわ。」
「玲奈も、雅文さんと美夜子さんと海外行けるのは嬉しいです。」
仲睦まじい3人を、陳は微笑ましく見つめる。
(頼もしい限りだな。)
雅文・美夜子・玲奈の3人が、この海外修業で成長することが期待される。
「3泊4日のペースか、これなら大丈夫やな。」
「はい、私には現地での人脈がありますので、その辺はご心配なく。」
中村探偵事務所のスケジュールとしては、12月29日から1月4日の7日間は年末年始の休業に入る。1月5日から業務開始となるが、その間は所長と雫の2人で回すことになる。4人が帰国するのは、1月8日。特訓に行ってたので、3日間のオフを経て、業務復帰という形で行く。それから数日、計画を練り上げ、遂に完成した。
「所長、私のワガママに付き合っていただき、ありがとうございます。」
「あぁ、後は私の上司。探偵女帝と言われる方に、この企画書を渡しに行くよ。」
中村探偵事務所の上にいるのは、同じく神戸市を拠点とする「クイーンオブアリス探偵事務所」。所在地は、この事務所と同じく中央区に位置している。
また日が経ち、11月下旬のある日。この日は、午前中に所長と陳は車でクイーンオブアリス探偵事務所に向かった。最寄り駅の阪急電鉄 神戸三宮駅から南下し、フラワーロードを進み、ハーバーランド方面を進む。
「着いた。ここや。」
到着したのは、三宮エリアの南にあるハーバーランドである。ポートタワー・mosaic・umieなどがある神戸の観光スポット。周辺のコインパーキングに駐車して、オフィスビルに入る。エレベーターを上がり、ビルの10階に辿り着いた。そこには、「クイーンオブアリス探偵事務所」とあった。
「失礼します。」
2人は受付を通り、事務所に入った。席につき、デスクから所長が来て、席について向かい合う。
「改めまして、こんにちは。私は、クイーンオブアリス探偵事務所所長の黒川アリスと申します。」
黒いスカートスーツで、胸元から豊満な谷間が覗き、太ももがチラリと見える。
「改めまして、中村探偵事務所所長の中村景満と申します。」
「初めまして。この夏、中村探偵事務所に入りました陳青鴻と申します。」
中村探偵事務所は、クイーンオブアリス探偵事務所の傘下で、他には大阪市と京都市に支店を構えている。事務所の名前は、所長の名義を使用しても良いことになっており、それぞれの名前がついている。アリス所長は、紅茶が好きで、来客にはいつも振る舞っている。探偵の中には、元喫茶店店員の子がおり、その子が淹れている。
「何がお好きですか?」
黒髪の爽やかな感じの青年が、接客経験を活かして、2人に注文を聞く。
「私は、レモンティーで。」
「私は、鴛鴦茶を。コーヒーとミルクティーを半々で混ぜてくれるか。」
「分かりました。」
注文した飲み物が来て、アリスも自分で淹れた紅茶を飲む。
「ダージリンティーは落ち着くわ。景満君、貴方の事務所の活躍は目覚ましいわね。」
「ありがとうございます。」
紅茶を飲みながら、リラックスした雰囲気で会話を進める。
「反社会的勢力を2つも倒すなんてやるわね。それと、貴方が新しく入られた方ね。」
「はい。私は台湾と香港で探偵をしておりました。」
「ほぅほぅ…。経験豊富ね。私が何者か、簡単にお話するわ。挨拶代わりにね。」
黒川アリスは、1982年8月2日生まれ。兵庫県芦屋市出身。良家の令嬢で、芦屋の高級住宅街 六麓荘に住み、お嬢様としての英才教育を受けていた。芦屋国際高校を経て、関西学院大学に進学。海外留学を経験し、大学院を出た。卒業後は、マレーシアの外資系企業に就職。マレーシア在住中に、旅行したイギリスで探偵という仕事に出会い、その後、探偵に転職して活動。2017年に日本に帰国し、神戸市で探偵事務所を立ち上げ、現在は3ヵ所に支店を構える敏腕探偵となり、探偵女帝と呼ばれる程になった。
「そんな経歴が、おありなんですね…。」
「ええ。」
彼女は、神羅万象カードを集めており、特に魔将軍アスタロットと呼ばれる女性キャラが好きで、フィギュアをデスクに置いている。
「あのフィギュアは?」
「あれは、神羅万象チョコの魔将軍アスタロットよ。強いし、何より妖艶な色気があるわ。このセクシーがプロポーション、私そのものやん🖤」
アイスブレイクが終わり、本題に入る。海外修業で12/28~1/8に台湾・香港・中国で行うことになり、そのことを説明した。
「ほぅほぅ…。画期的やね。」
「現地の特訓に付きましては、私が台湾・香港での人脈を活かし、ZOOMで打ち合わせをしました。中国に関しては、香港の探偵からのツテで上手くいきました。」
「なるほど。予算は計算してみるわ。」
その後、費用として30万を出してくれた。
「頑張ってね、健闘祈るわ。」
12月下旬、海外修業に向けて、探偵業の合間を縫って、雅文・美夜子・玲奈はカンフーの修業をしていた。
「こういう動きですね。」
「そうそう、いい筋だね。」
体育会系の部活に入っていた3人は、身体能力が高く、カンフーの動きもすぐに習得した。クリスマスが終わり、特訓の当日の集合時間について打ち合わせした。
「12月28日、午前9時に関西国際空港に集合だ。その後は、12月28~31日は台湾、1月1日~1月4日は香港、1月5日~1月8日は中国というペースで移動して行う。」
「はい。」
雅文と美夜子にとっては、初めての海外である。
「初めてやな。」
「でも、雅文と一緒に行けるのは、嬉しいわ。」
「玲奈も、雅文さんと美夜子さんと海外行けるのは嬉しいです。」
仲睦まじい3人を、陳は微笑ましく見つめる。
(頼もしい限りだな。)
雅文・美夜子・玲奈の3人が、この海外修業で成長することが期待される。
0
お気に入りに追加
6
あなたにおすすめの小説
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
Strawberry Film
橋本健太
現代文学
「写真と言うのは、人の人生の中の、ほんの少しの断片を切り取ったもの。後で見た時に、美しいと思えるようにするもの。カメラマンっていうのは、そういう仕事さ。」
その一心で、ある時はグラビア専門のカメラマンとして、何人もの少女の写真を撮り、イメージビデオ作成に貢献し、写真集も出した。またある時はジャーナリストとして、海外に赴き、テレビで放送されない真実を撮影し、報道してきた。いつしか大物になった彼は、地元の京都に芸能事務所 Strawberry Milkを立ち上げ、多くの夢見る少女達の背中を押し、才能を引き出して、花を咲かせた。
この物語の主人公 香塚 薫(1974~2019)は、京都府出身のカメラマンである。これは、彼の生涯と彼が遺した写真集やイメージビデオ、また、撮影してきたものにまつわる物語である。
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではPixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
身体だけの関係です‐原田巴について‐
みのりすい
恋愛
原田巴は高校一年生。(ボクっ子)
彼女には昔から尊敬している10歳年上の従姉がいた。
ある日巴は酒に酔ったお姉ちゃんに身体を奪われる。
その日から、仲の良かった二人の秒針は狂っていく。
毎日19時ごろ更新予定
「身体だけの関係です 三崎早月について」と同一世界観です。また、1~2話はそちらにも投稿しています。今回分けることにしましたため重複しています。ご迷惑をおかけします。
良ければそちらもお読みください。
身体だけの関係です‐三崎早月について‐
https://www.alphapolis.co.jp/novel/711270795/500699060
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
シチュボ(女性向け)
身喰らう白蛇
恋愛
自発さえしなければ好きに使用してください。
アドリブ、改変、なんでもOKです。
他人を害することだけはお止め下さい。
使用報告は無しで商用でも練習でもなんでもOKです。
Twitterやコメント欄等にリアクションあるとむせながら喜びます✌︎︎(´ °∀︎°`)✌︎︎ゲホゴホ
💚催眠ハーレムとの日常 - マインドコントロールされた女性たちとの日常生活
XD
恋愛
誰からも拒絶される内気で不細工な少年エドクは、人の心を操り、催眠術と精神支配下に置く不思議な能力を手に入れる。彼はこの力を使って、夢の中でずっと欲しかったもの、彼がずっと愛してきた美しい女性たちのHAREMを作り上げる。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる