8 / 42
8.大迷惑な珍客
しおりを挟む
さっきの珍客は、何だったの?!
あいにく、腕の入れ墨は確認が出来なかったけど怪しい人には変わりないわ。
恐怖で固まってないで早く騎士団詰所へ行かないと。
普段は近づかない様にしてるけど思い切って頼ろう。
ノックをして中に入ると兵士が数名常駐している。
「隣のエリコ・カワムラなんだけど。」
「おや、珍しいですね。あいにく今日の当番のレオンさんは見回りに出てまして。」
「今ね頬に傷のある変な男が店に来たの。まだその辺にいるかも。」
「それは大変だ!直ぐ探しに行きます。家の中で鍵をかけていて下さい。レオンさんにも知らせを送ります。」
兵士は、玄関まで送ってくれて鍵をかけるのを確認したら見回りに出かけた。捕まればよいのだけど。
その後、騎士レオンが訪ねて来て事情聴取をして周辺の警備強化を約束してくれた。謎の男は発見されず、店は念の為に2週間程、休んだけど変わった事が無かったので店を再開する事にした。
ここは異世界の慣れない国。日本じゃないからもっと警戒をしなきゃと思うけど、セキュリティーシステムもないのにどうしろって言うのよ。
気分転換に今まで折ってないくす玉を作っている。円錐形の同じパーツを6個もしくは12個作り面を合わせて球状にしたら完成。表面の凹凸が花のように見えて華やかだ。作業に集中していたらいきなり声がした!
「おい。それは何を折っているんだ?」
「またアナタ!」
一体、どうなっているんだろう?またドアの呼び鈴が鳴らなかったわ!
赤髪の頬に傷のある男はカウンター越しに見下ろしニヤリと笑うと折り紙を摘んだ。
「よく出来ているな。アンタが考えたのか?」
「私の国の文化だから。あ、あなた、、どうやって中に入ったの?」
声が硬く震えてしまった。
男は折り紙を戻すとサッとまた私の手を掴んできた!
「キャー!キャー!イヤ~!」
滅多に上げる事の無い叫び声が出た。
男の腕は降り解こうにもびくともしない。無表情で見下ろす男には恐怖しか無い。
「カランコロン」
ドアが勢いよく開き騎士団詰所からアルクが剣を身構えて部屋に飛び込んで来た。
男の背中に向かって叫んだ。
「おい!お前!手を離せ!」
「嫌だ。」
男はアルクを見ようともせず私の手を握り続けている。
「何?」
アルクが男に間合いを詰めて斬りかかる瞬間、男は手を離し剣で応戦した。
対峙した時、アルクから声が漏れた。
「総団長?!」
「おう、アルク。久しぶりだな。及第点だ。」
そう言って剣を締まった。
「何をやっているんです!驚かせないで下さいよ!」
「ははははっ!なーに2回目のテストさ。一回目は最悪だ。旅人嬢ちゃんは平和ボケしているし騎士団詰所の兵士は異変に気が付かない。旅人嬢ちゃん、アンタは駄目だ。教育が必要だな。」
カウンターの隅で恐怖で縮こまっていたけど、この展開にほっとして涙が止まらい。
「悪いな旅人嬢ちゃん、試させてもらった。すまないな。」
そう言って手を差し伸べるがまだショックで首を振って拒否するのが精一杯だった。
「さあ、立ちな。」
男が手を触れた瞬間、恐怖、安堵、怒り色んな感情が混じりフッと意識が飛んでしまった。
体が揺れている。ああ、私電車で寝てしまったんだ。そろそろ降りる駅かな。起きなくちゃ。
重い瞼をそっと開けると赤い物が目に付いた。何だろう?
赤髭だ!
慌てて起きあがろうとするとガッチリと抱き抱えられていて身動きが出来ない!
半分パニックになりながら叫んだ。
「は、、離して!嫌!」
大声を出すといきなり口を抑えられた。
フゴフゴと声にならない声で抗議すると静かな低い声が帰ってきた。
「シー。静かに。オマエは気絶したんだ。寝室まで運んでやるから安静にしていろ。静かに出来るな?」
私が頷くと口の手を離してくれた。
大きく深呼吸をして周りを見ると私の部屋の階段だった。
「もう大丈夫だから降ろして。」
「まだ駄目だ。安静にしていろ。」
「だって、、、重いし。」
「平気だ。じっとしていろ。」
そう言うと3階の部屋のドアを開けベットにそっと降ろし、片膝を床について屈むと私の目を見た。
「すまなかった。」
再び詫びてきた。さっきと違い真剣な様子だ。
「久々に王都に帰還したから町の警備体制をチェックしていたんだ。アンタの事は報告を受けていたから警備の確認をしに来たがアンタがこんなに驚くとは想定外だった。」
「あんまりよ。どれだけ怖かったか、、」
また涙が溢れてきた。
「すまんすまん。ここまで旅人嬢ちゃんが弱いと思わなかったんだ。気の強い町に住みたがる女と聞いていたからな。」
「何それ?どうせ宰相が言ってたんでしょ?」
「はははっ。王の前でも堂々としていたと聞いているぞ。俺も引っ掻かれそうになったがな。」
ああ、アレね。1回目に来た時に空手で手を振り払ったやつね。
「誤解してるみたいだけど私はか弱い普通の女よ。これでも自国の時より警戒しているわ。ここの警戒の仕方なんて習ってないし。知ってるわけないじゃ無い。」
頭がスッキリしてきたのでいつもの調子が戻って来た。
「ワハハハ!講釈を垂れるな。オマエはこの町で暮らすには感覚が鈍いんだ。わかった。やはり身につくまでは俺が用心棒になろう。」
「お断りします。」
ふん。誰がって心でつぶやきソッポを向いてやったわ。
「そう言っても今日は押し込んだのが俺だったから良かっただけだろ?直ぐに強化しないとな。」
「絶ーー対にイヤ!アルク達がいるから大丈夫。どうぞお帰り下さい。」
「アイツらは詰所の仕事もあるし、一緒に住むには若いからなぁ。騎士とはいえ間違いがあっては困るだろ?」
「はあ?一緒に住む?ここに?」
この人は、何を馬鹿な事を言ってるんだろう。
「ああ。隙だらけだからな。安心しろ。俺は紳士だから1階にソファーを用意してそこで寝るさ。今晩からだ。」
「ちょっと、断っているでしょ?何勝手に決めて、、ちょっと!話の途中でしょ?」
ああ、もう!この人、全然話を聞いてくれない!!
ドアへ向かった背中に枕をなげたけど当たる事無くスッと出て行った。
「ああっ腹の立つ!!」
あいにく、腕の入れ墨は確認が出来なかったけど怪しい人には変わりないわ。
恐怖で固まってないで早く騎士団詰所へ行かないと。
普段は近づかない様にしてるけど思い切って頼ろう。
ノックをして中に入ると兵士が数名常駐している。
「隣のエリコ・カワムラなんだけど。」
「おや、珍しいですね。あいにく今日の当番のレオンさんは見回りに出てまして。」
「今ね頬に傷のある変な男が店に来たの。まだその辺にいるかも。」
「それは大変だ!直ぐ探しに行きます。家の中で鍵をかけていて下さい。レオンさんにも知らせを送ります。」
兵士は、玄関まで送ってくれて鍵をかけるのを確認したら見回りに出かけた。捕まればよいのだけど。
その後、騎士レオンが訪ねて来て事情聴取をして周辺の警備強化を約束してくれた。謎の男は発見されず、店は念の為に2週間程、休んだけど変わった事が無かったので店を再開する事にした。
ここは異世界の慣れない国。日本じゃないからもっと警戒をしなきゃと思うけど、セキュリティーシステムもないのにどうしろって言うのよ。
気分転換に今まで折ってないくす玉を作っている。円錐形の同じパーツを6個もしくは12個作り面を合わせて球状にしたら完成。表面の凹凸が花のように見えて華やかだ。作業に集中していたらいきなり声がした!
「おい。それは何を折っているんだ?」
「またアナタ!」
一体、どうなっているんだろう?またドアの呼び鈴が鳴らなかったわ!
赤髪の頬に傷のある男はカウンター越しに見下ろしニヤリと笑うと折り紙を摘んだ。
「よく出来ているな。アンタが考えたのか?」
「私の国の文化だから。あ、あなた、、どうやって中に入ったの?」
声が硬く震えてしまった。
男は折り紙を戻すとサッとまた私の手を掴んできた!
「キャー!キャー!イヤ~!」
滅多に上げる事の無い叫び声が出た。
男の腕は降り解こうにもびくともしない。無表情で見下ろす男には恐怖しか無い。
「カランコロン」
ドアが勢いよく開き騎士団詰所からアルクが剣を身構えて部屋に飛び込んで来た。
男の背中に向かって叫んだ。
「おい!お前!手を離せ!」
「嫌だ。」
男はアルクを見ようともせず私の手を握り続けている。
「何?」
アルクが男に間合いを詰めて斬りかかる瞬間、男は手を離し剣で応戦した。
対峙した時、アルクから声が漏れた。
「総団長?!」
「おう、アルク。久しぶりだな。及第点だ。」
そう言って剣を締まった。
「何をやっているんです!驚かせないで下さいよ!」
「ははははっ!なーに2回目のテストさ。一回目は最悪だ。旅人嬢ちゃんは平和ボケしているし騎士団詰所の兵士は異変に気が付かない。旅人嬢ちゃん、アンタは駄目だ。教育が必要だな。」
カウンターの隅で恐怖で縮こまっていたけど、この展開にほっとして涙が止まらい。
「悪いな旅人嬢ちゃん、試させてもらった。すまないな。」
そう言って手を差し伸べるがまだショックで首を振って拒否するのが精一杯だった。
「さあ、立ちな。」
男が手を触れた瞬間、恐怖、安堵、怒り色んな感情が混じりフッと意識が飛んでしまった。
体が揺れている。ああ、私電車で寝てしまったんだ。そろそろ降りる駅かな。起きなくちゃ。
重い瞼をそっと開けると赤い物が目に付いた。何だろう?
赤髭だ!
慌てて起きあがろうとするとガッチリと抱き抱えられていて身動きが出来ない!
半分パニックになりながら叫んだ。
「は、、離して!嫌!」
大声を出すといきなり口を抑えられた。
フゴフゴと声にならない声で抗議すると静かな低い声が帰ってきた。
「シー。静かに。オマエは気絶したんだ。寝室まで運んでやるから安静にしていろ。静かに出来るな?」
私が頷くと口の手を離してくれた。
大きく深呼吸をして周りを見ると私の部屋の階段だった。
「もう大丈夫だから降ろして。」
「まだ駄目だ。安静にしていろ。」
「だって、、、重いし。」
「平気だ。じっとしていろ。」
そう言うと3階の部屋のドアを開けベットにそっと降ろし、片膝を床について屈むと私の目を見た。
「すまなかった。」
再び詫びてきた。さっきと違い真剣な様子だ。
「久々に王都に帰還したから町の警備体制をチェックしていたんだ。アンタの事は報告を受けていたから警備の確認をしに来たがアンタがこんなに驚くとは想定外だった。」
「あんまりよ。どれだけ怖かったか、、」
また涙が溢れてきた。
「すまんすまん。ここまで旅人嬢ちゃんが弱いと思わなかったんだ。気の強い町に住みたがる女と聞いていたからな。」
「何それ?どうせ宰相が言ってたんでしょ?」
「はははっ。王の前でも堂々としていたと聞いているぞ。俺も引っ掻かれそうになったがな。」
ああ、アレね。1回目に来た時に空手で手を振り払ったやつね。
「誤解してるみたいだけど私はか弱い普通の女よ。これでも自国の時より警戒しているわ。ここの警戒の仕方なんて習ってないし。知ってるわけないじゃ無い。」
頭がスッキリしてきたのでいつもの調子が戻って来た。
「ワハハハ!講釈を垂れるな。オマエはこの町で暮らすには感覚が鈍いんだ。わかった。やはり身につくまでは俺が用心棒になろう。」
「お断りします。」
ふん。誰がって心でつぶやきソッポを向いてやったわ。
「そう言っても今日は押し込んだのが俺だったから良かっただけだろ?直ぐに強化しないとな。」
「絶ーー対にイヤ!アルク達がいるから大丈夫。どうぞお帰り下さい。」
「アイツらは詰所の仕事もあるし、一緒に住むには若いからなぁ。騎士とはいえ間違いがあっては困るだろ?」
「はあ?一緒に住む?ここに?」
この人は、何を馬鹿な事を言ってるんだろう。
「ああ。隙だらけだからな。安心しろ。俺は紳士だから1階にソファーを用意してそこで寝るさ。今晩からだ。」
「ちょっと、断っているでしょ?何勝手に決めて、、ちょっと!話の途中でしょ?」
ああ、もう!この人、全然話を聞いてくれない!!
ドアへ向かった背中に枕をなげたけど当たる事無くスッと出て行った。
「ああっ腹の立つ!!」
0
お気に入りに追加
96
あなたにおすすめの小説
一宿一飯の恩義で竜伯爵様に抱かれたら、なぜか監禁されちゃいました!
当麻月菜
恋愛
宮坂 朱音(みやさか あかね)は、電車に跳ねられる寸前に異世界転移した。そして異世界人を保護する役目を担う竜伯爵の元でお世話になることになった。
しかしある日の晩、竜伯爵当主であり、朱音の保護者であり、ひそかに恋心を抱いているデュアロスが瀕死の状態で屋敷に戻ってきた。
彼は強い媚薬を盛られて苦しんでいたのだ。
このまま一晩ナニをしなければ、死んでしまうと知って、朱音は一宿一飯の恩義と、淡い恋心からデュアロスにその身を捧げた。
しかしそこから、なぜだかわからないけれど監禁生活が始まってしまい……。
好きだからこそ身を捧げた異世界女性と、強い覚悟を持って異世界女性を抱いた男が異世界婚をするまでの、しょーもないアレコレですれ違う二人の恋のおはなし。
※いつもコメントありがとうございます!現在、返信が遅れて申し訳ありません(o*。_。)oペコッ 甘口も辛口もどれもありがたく読ませていただいてます(*´ω`*)
※他のサイトにも重複投稿しています。
夫に離縁が切り出せません
えんどう
恋愛
初めて会った時から無口で無愛想な上に、夫婦となってからもまともな会話は無く身体を重ねてもそれは変わらない。挙げ句の果てに外に女までいるらしい。
妊娠した日にお腹の子供が産まれたら離縁して好きなことをしようと思っていたのだが──。
婚約破棄されたら魔法が解けました
かな
恋愛
「クロエ・ベネット。お前との婚約は破棄する。」
それは学園の卒業パーティーでの出来事だった。……やっぱり、ダメだったんだ。周りがザワザワと騒ぎ出す中、ただ1人『クロエ・ベネット』だけは冷静に事実を受け止めていた。乙女ゲームの世界に転生してから10年。国外追放を回避する為に、そして后妃となる為に努力し続けて来たその時間が無駄になった瞬間だった。そんな彼女に追い打ちをかけるかのように、王太子であるエドワード・ホワイトは聖女を新たな婚約者とすることを発表した。その後はトントン拍子にことが運び、冤罪をかけられ、ゲームのシナリオ通り国外追放になった。そして、魔物に襲われて死ぬ。……そんな運命を辿るはずだった。
「こんなことなら、転生なんてしたくなかった。元の世界に戻りたい……」
あろうことか、最後の願いとしてそう思った瞬間に、全身が光り出したのだ。そして気がつくと、なんと前世の姿に戻っていた!しかもそれを第二王子であるアルベルトに見られていて……。
「……まさかこんなことになるなんてね。……それでどうする?あの2人復讐でもしちゃう?今の君なら、それができるよ。」
死を覚悟した絶望から転生特典を得た主人公の大逆転溺愛ラブストーリー!
※最初の5話は毎日18時に投稿、それ以降は毎週土曜日の18時に投稿する予定です
転生した平凡顔な捨て子が公爵家の姫君?平民のままがいいので逃げてもいいですか
青波明来
恋愛
覚えているのは乱立するビルと車の波そして沢山の人
これってなんだろう前世の記憶・・・・・?
気が付くと赤ん坊になっていたあたし
いったいどうなったんだろ?
っていうか・・・・・あたしを抱いて息も絶え絶えに走っているこの女性は誰?
お母さんなのかな?でも今なんて言った?
「お嬢様、申し訳ありません!!もうすぐですよ」
誰かから逃れるかのように走ることを辞めない彼女は一軒の孤児院に赤ん坊を置いた
・・・・・えっ?!どうしたの?待って!!
雨も降ってるし寒いんだけど?!
こんなところに置いてかれたら赤ん坊のあたしなんて下手すると死んじゃうし!!
奇跡的に孤児院のシスターに拾われたあたし
高熱が出て一時は大変だったみたいだけどなんとか持ち直した
そんなあたしが公爵家の娘?
なんかの間違いです!!あたしはみなしごの平凡な女の子なんです
自由気ままな平民がいいのに周りが許してくれません
なので・・・・・・逃げます!!
公爵様、契約通り、跡継ぎを身籠りました!-もう契約は満了ですわよ・・・ね?ちょっと待って、どうして契約が終わらないんでしょうかぁぁ?!-
猫まんじゅう
恋愛
そう、没落寸前の実家を助けて頂く代わりに、跡継ぎを産む事を条件にした契約結婚だったのです。
無事跡継ぎを妊娠したフィリス。夫であるバルモント公爵との契約達成は出産までの約9か月となった。
筈だったのです······が?
◆◇◆
「この結婚は契約結婚だ。貴女の実家の財の工面はする。代わりに、貴女には私の跡継ぎを産んでもらおう」
拝啓、公爵様。財政に悩んでいた私の家を助ける代わりに、跡継ぎを産むという一時的な契約結婚でございましたよね・・・?ええ、跡継ぎは産みました。なぜ、まだ契約が完了しないんでしょうか?
「ちょ、ちょ、ちょっと待ってくださいませええ!この契約!あと・・・、一体あと、何人子供を産めば契約が満了になるのですッ!!?」
溺愛と、悪阻(ツワリ)ルートは二人がお互いに想いを通じ合わせても終わらない?
◆◇◆
安心保障のR15設定。
描写の直接的な表現はありませんが、”匂わせ”も気になる吐き悪阻体質の方はご注意ください。
ゆるゆる設定のコメディ要素あり。
つわりに付随する嘔吐表現などが多く含まれます。
※妊娠に関する内容を含みます。
【2023/07/15/9:00〜07/17/15:00, HOTランキング1位ありがとうございます!】
こちらは小説家になろうでも完結掲載しております(詳細はあとがきにて、)
5年も苦しんだのだから、もうスッキリ幸せになってもいいですよね?
gacchi
恋愛
13歳の学園入学時から5年、第一王子と婚約しているミレーヌは王子妃教育に疲れていた。好きでもない王子のために苦労する意味ってあるんでしょうか。
そんなミレーヌに王子は新しい恋人を連れて
「婚約解消してくれる?優しいミレーヌなら許してくれるよね?」
もう私、こんな婚約者忘れてスッキリ幸せになってもいいですよね?
3/5 1章完結しました。おまけの後、2章になります。
4/4 完結しました。奨励賞受賞ありがとうございました。
1章が書籍になりました。
皇太子の子を妊娠した悪役令嬢は逃げることにした
葉柚
恋愛
皇太子の子を妊娠した悪役令嬢のレイチェルは幸せいっぱいに暮らしていました。
でも、妊娠を切っ掛けに前世の記憶がよみがえり、悪役令嬢だということに気づいたレイチェルは皇太子の前から逃げ出すことにしました。
本編完結済みです。時々番外編を追加します。
女官になるはずだった妃
夜空 筒
恋愛
女官になる。
そう聞いていたはずなのに。
あれよあれよという間に、着飾られた私は自国の皇帝の妃の一人になっていた。
しかし、皇帝のお迎えもなく
「忙しいから、もう後宮に入っていいよ」
そんなノリの言葉を彼の側近から賜って後宮入りした私。
秘書省監のならびに本の虫である父を持つ、そんな私も無類の読書好き。
朝議が始まる早朝に、私は父が働く文徳楼に通っている。
そこで好きな著者の本を借りては、殿舎に籠る毎日。
皇帝のお渡りもないし、既に皇后に一番近い妃もいる。
縁付くには程遠い私が、ある日を境に平穏だった日常を壊される羽目になる。
誰とも褥を共にしない皇帝と、女官になるつもりで入ってきた本の虫妃の話。
更新はまばらですが、完結させたいとは思っています。
多分…
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる