13 / 30
マーベリックの暇な1日
しおりを挟む
王城騎士団総団長マーベリックの信条
ーやる時はやるー
だから団長もしくは副総団長で判断が付く案件を抱えていれば、自分は必要ない。と彼は自分の執務室にいない。
今日も朝から執務室を飛び出して、妻のクッキー屋に顔を出していた。
「また抜けてきたの?それも朝からなんて!サボっちゃダメでしょ。早く戻って!」
「暇なんだから大丈夫だ。
それにしても随分、種類が増えたな。
おっ、これは新作か?」
「ええ。期間限定なのよ。自信作よ。」
「友達の土産に5セット貰っても構わないか?」
「はいはい。いつものようにリボンもつけておくわね。戻って戻って。」
と追い出される。
王城へ戻ると早速、友達を訪ねる。
まずは建設省へ。
「おい、次官長はいるか?土産だ。」
「げっ、マーベリック!
タイミング悪すぎるぞ。今、取り込んでてな。」
「かまわん。邪魔するぞ。」
お茶を飲みながら1時間近く話し込む。
「じゃあな。また来る。」
と背中越しに手を振り帰って行く。
次は財務省へ。
「副長官、マーベリックだ。話し相手にきたぞ。いつものだ。」
ポイっとクッキーを渡す。
「これこれ、ウホホ。いつもすまんなぁ。」
その後は、法務省の友達を訪ねてお茶をしていく。
マーベリックが自分の執務室に帰って来たのは昼過ぎだ。
当然、マーベリックが、執務室にいなけれ副総団長が執務室に常駐となる。
「総団長、午前中は何も問題ありませんでした。
昼から早く帰って来てくださいよー。
今日はデートなんで。」
最近、婚約が決まった令嬢とだ。
「仕方ないな。クッキーの新作セットだ。彼女にな。」
「おっおー!ありがとうございます!昼からも任せて下さい!」
*****
副団長はさっきから何度も時計を見ている。
遅い、遅すぎる。今日はデートだって言っておいたのに。総団長、早く帰って来てくださいよー。
ああっ、約束に間に合わない!
マーベリックが7時半頃にやっと帰って来た。
「遅いです!総団長。デートだって言っておいたのに。酷いっすよ~」
副団長はむくれている。
「ハハハ。
だからクッキーをやっただろ?
彼女に渡せば機嫌も治るさ。
新作だぜ。
さぁー交代しよう。帰ってよし。」
「!!失礼します!」
フゥー
今日も各省庁の内情が聞ける有意義な1日だった。
「お茶で腹がタプタプたな。」
さて、もう一踏ん張りだな。
俺も早く帰ってケイコにクッキーのお礼を言わないとな。
ーやる時はやるー
だから団長もしくは副総団長で判断が付く案件を抱えていれば、自分は必要ない。と彼は自分の執務室にいない。
今日も朝から執務室を飛び出して、妻のクッキー屋に顔を出していた。
「また抜けてきたの?それも朝からなんて!サボっちゃダメでしょ。早く戻って!」
「暇なんだから大丈夫だ。
それにしても随分、種類が増えたな。
おっ、これは新作か?」
「ええ。期間限定なのよ。自信作よ。」
「友達の土産に5セット貰っても構わないか?」
「はいはい。いつものようにリボンもつけておくわね。戻って戻って。」
と追い出される。
王城へ戻ると早速、友達を訪ねる。
まずは建設省へ。
「おい、次官長はいるか?土産だ。」
「げっ、マーベリック!
タイミング悪すぎるぞ。今、取り込んでてな。」
「かまわん。邪魔するぞ。」
お茶を飲みながら1時間近く話し込む。
「じゃあな。また来る。」
と背中越しに手を振り帰って行く。
次は財務省へ。
「副長官、マーベリックだ。話し相手にきたぞ。いつものだ。」
ポイっとクッキーを渡す。
「これこれ、ウホホ。いつもすまんなぁ。」
その後は、法務省の友達を訪ねてお茶をしていく。
マーベリックが自分の執務室に帰って来たのは昼過ぎだ。
当然、マーベリックが、執務室にいなけれ副総団長が執務室に常駐となる。
「総団長、午前中は何も問題ありませんでした。
昼から早く帰って来てくださいよー。
今日はデートなんで。」
最近、婚約が決まった令嬢とだ。
「仕方ないな。クッキーの新作セットだ。彼女にな。」
「おっおー!ありがとうございます!昼からも任せて下さい!」
*****
副団長はさっきから何度も時計を見ている。
遅い、遅すぎる。今日はデートだって言っておいたのに。総団長、早く帰って来てくださいよー。
ああっ、約束に間に合わない!
マーベリックが7時半頃にやっと帰って来た。
「遅いです!総団長。デートだって言っておいたのに。酷いっすよ~」
副団長はむくれている。
「ハハハ。
だからクッキーをやっただろ?
彼女に渡せば機嫌も治るさ。
新作だぜ。
さぁー交代しよう。帰ってよし。」
「!!失礼します!」
フゥー
今日も各省庁の内情が聞ける有意義な1日だった。
「お茶で腹がタプタプたな。」
さて、もう一踏ん張りだな。
俺も早く帰ってケイコにクッキーのお礼を言わないとな。
0
お気に入りに追加
56
あなたにおすすめの小説
今夜は帰さない~憧れの騎士団長と濃厚な一夜を
澤谷弥(さわたに わたる)
恋愛
ラウニは騎士団で働く事務官である。
そんな彼女が仕事で第五騎士団団長であるオリベルの執務室を訪ねると、彼の姿はなかった。
だが隣の部屋からは、彼が苦しそうに呻いている声が聞こえてきた。
そんな彼を助けようと隣室へと続く扉を開けたラウニが目にしたのは――。
マイナー18禁乙女ゲームのヒロインになりました
東 万里央(あずま まりお)
恋愛
十六歳になったその日の朝、私は鏡の前で思い出した。この世界はなんちゃってルネサンス時代を舞台とした、18禁乙女ゲーム「愛欲のボルジア」だと言うことに……。私はそのヒロイン・ルクレツィアに転生していたのだ。
攻略対象のイケメンは五人。ヤンデレ鬼畜兄貴のチェーザレに男の娘のジョバンニ。フェロモン侍従のペドロに影の薄いアルフォンソ。大穴の変人両刀のレオナルド……。ハハッ、ロクなヤツがいやしねえ! こうなれば修道女ルートを目指してやる!
そんな感じで涙目で爆走するルクレツィアたんのお話し。
一宿一飯の恩義で竜伯爵様に抱かれたら、なぜか監禁されちゃいました!
当麻月菜
恋愛
宮坂 朱音(みやさか あかね)は、電車に跳ねられる寸前に異世界転移した。そして異世界人を保護する役目を担う竜伯爵の元でお世話になることになった。
しかしある日の晩、竜伯爵当主であり、朱音の保護者であり、ひそかに恋心を抱いているデュアロスが瀕死の状態で屋敷に戻ってきた。
彼は強い媚薬を盛られて苦しんでいたのだ。
このまま一晩ナニをしなければ、死んでしまうと知って、朱音は一宿一飯の恩義と、淡い恋心からデュアロスにその身を捧げた。
しかしそこから、なぜだかわからないけれど監禁生活が始まってしまい……。
好きだからこそ身を捧げた異世界女性と、強い覚悟を持って異世界女性を抱いた男が異世界婚をするまでの、しょーもないアレコレですれ違う二人の恋のおはなし。
※いつもコメントありがとうございます!現在、返信が遅れて申し訳ありません(o*。_。)oペコッ 甘口も辛口もどれもありがたく読ませていただいてます(*´ω`*)
※他のサイトにも重複投稿しています。
異世界召喚されたけどヤバい国だったので逃げ出したら、イケメン騎士様に溺愛されました
平山和人
恋愛
平凡なOLの清水恭子は異世界に集団召喚されたが、見るからに怪しい匂いがプンプンしていた。
騎士団長のカイトの出引きで国を脱出することになったが、追っ手に追われる逃亡生活が始まった。
そうした生活を続けていくうちに二人は相思相愛の関係となり、やがて結婚を誓い合うのであった。
W-score
フロイライン
恋愛
男に負けじと人生を仕事に捧げてきた山本 香菜子は、ゆとり世代の代表格のような新入社員である新開 優斗とペアを組まされる。
優斗のあまりのだらしなさと考えの甘さに、閉口する香菜子だったが…
大嫌いな次期騎士団長に嫁いだら、激しすぎる初夜が待っていました
扇 レンナ
恋愛
旧題:宿敵だと思っていた男に溺愛されて、毎日のように求められているんですが!?
*こちらは【明石 唯加】名義のアカウントで掲載していたものです。書籍化にあたり、こちらに転載しております。また、こちらのアカウントに転載することに関しては担当編集さまから許可をいただいておりますので、問題ありません。
――
ウィテカー王国の西の辺境を守る二つの伯爵家、コナハン家とフォレスター家は長年に渡りいがみ合ってきた。
そんな現状に焦りを抱いた王家は、二つの伯爵家に和解を求め、王命での結婚を命じる。
その結果、フォレスター伯爵家の長女メアリーはコナハン伯爵家に嫁入りすることが決まった。
結婚相手はコナハン家の長男シリル。クールに見える外見と辺境騎士団の次期団長という肩書きから女性人気がとても高い男性。
が、メアリーはそんなシリルが実は大嫌い。
彼はクールなのではなく、大層傲慢なだけ。それを知っているからだ。
しかし、王命には逆らえない。そのため、メアリーは渋々シリルの元に嫁ぐことに。
どうせ愛し愛されるような素敵な関係にはなれるわけがない。
そう考えるメアリーを他所に、シリルは初夜からメアリーを強く求めてくる。
――もしかして、これは嫌がらせ?
メアリーはシリルの態度をそう受け取り、頑なに彼を拒絶しようとするが――……。
「誰がお前に嫌がらせなんかするかよ」
どうやら、彼には全く別の思惑があるらしく……?
*WEB版表紙イラストはみどりのバクさまに有償にて描いていただいたものです。転載等は禁止です。
私が美女??美醜逆転世界に転移した私
鍋
恋愛
私の名前は如月美夕。
27才入浴剤のメーカーの商品開発室に勤める会社員。
私は都内で独り暮らし。
風邪を拗らせ自宅で寝ていたら異世界転移したらしい。
転移した世界は美醜逆転??
こんな地味な丸顔が絶世の美女。
私の好みど真ん中のイケメンが、醜男らしい。
このお話は転生した女性が優秀な宰相補佐官(醜男/イケメン)に囲い込まれるお話です。
※ゆるゆるな設定です
※ご都合主義
※感想欄はほとんど公開してます。
【完結】冷酷眼鏡とウワサされる副騎士団長様が、一直線に溺愛してきますっ!
楠結衣
恋愛
触ると人の心の声が聞こえてしまう聖女リリアンは、冷酷と噂の副騎士団長のアルバート様に触ってしまう。
(リリアン嬢、かわいい……。耳も小さくて、かわいい。リリアン嬢の耳、舐めたら甘そうだな……いや寧ろ齧りたい……)
遠くで見かけるだけだったアルバート様の思わぬ声にリリアンは激しく動揺してしまう。きっと聞き間違えだったと結論付けた筈が、聖女の試験で必須な魔物についてアルバート様から勉強を教わることに──!
(かわいい、好きです、愛してます)
(誰にも見せたくない。執務室から出さなくてもいいですよね?)
二人きりの勉強会。アルバート様に触らないように気をつけているのに、リリアンのうっかりで毎回触れられてしまう。甘すぎる声にリリアンのドキドキが止まらない!
ところが、ある日、リリアンはアルバート様の声にうっかり反応してしまう。
(まさか。もしかして、心の声が聞こえている?)
リリアンの秘密を知ったアルバート様はどうなる?
二人の恋の結末はどうなっちゃうの?!
心の声が聞こえる聖女リリアンと変態あまあまな声がダダ漏れなアルバート様の、甘すぎるハッピーエンドラブストーリー。
✳︎表紙イラストは、さらさらしるな。様の作品です。
✳︎小説家になろうにも投稿しています♪
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる