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4.抜け道
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ジェイクは、猫のルナが出てきた穴の石を元通りに戻すとルナから黒い石を受け取り壁に当てた。すると壁の一部が開き入口が現れた。
「さあ、我々はここから城へ行くぞ。」
ジェイクは玲奈を連れて入り中から扉を閉めるた。トンネルの中は真っ暗だが床がボンヤリと発光していて何とか進んで行けそうだ。
「暗いから気をつけて。長い距離を歩くけれど安全の為だ。我慢してくれ。」
トンネルの中で玲奈は我慢ができずに質問せずにいられなかった。
「ねえ、ジェイク。ここはどこなの?何故皆んな剣を持っているの?何かの仮装?本当の名前はジェイクウッドなの?もしかして偉い人なの?」
「ははは。何故が多いな。俺の事はジェイクでいい。
この国は、イザナギ王国。剣は勿論、身を守るためさ。たまに今日みたいに密偵退治に城外へ出かけるしな。」
「聞いた事の無い国、、日本じゃないのね。映画の撮影よって信じたかったけれど、、でも突然どうしてこんな事に?」
「玲奈はルナが選んだ選ばれし者なんだ。」
「えっ?どう言う事?」
「ルナは神獣なんだ。玲奈は神の使いに導かれてここへ来たんだ。この国の伝承どおりなら玲奈は、この世界の住人じゃないはずだ。この国に幸をもたらす存在なんだ。」
「確かに猫ちゃんの後をついて来たわ。だけど、だからって。ああっ!あの透明な空気を越えてはダメだったんだ。」
そう言うと玲奈は足を止めてしまった。
「どうしよう。戻る道も消えちゃったし」
「まずは城へ行こう。それからだ。父上に、、王に会わせるよ。」
「王に?と言う事は、ジェイクは王子様なの?」
「そう言うことだ。悪いようにはしない。約束する。」
「ただ猫を追ってただけなのに、、、」
それっきり玲奈は黙り込んでしまった。
隠し通路から城に入った二人は幾つもの中庭と扉をくぐり王との謁見の間に立った。
ジェイクに似た顔の王は玲奈に歓迎の意を告げた。
そして神官からの説明で玲奈の動揺と興奮はピークに達した。
「国として大歓迎でございます。今後は城に住んでいただきますので何の心配も無くお過ごし下さい。」
「嘘!嘘よ!嫌!帰る。帰して!」
「我々ではどうにも出来ません。神獣に導かれた者は神獣だけが帰す事が出来ます。過去の貴人方はこの国でご結婚をされ眠ってられます。」
「そんな、、、そんな、、」
玲奈は泣き崩れてしまった。
王はため息を一つ吐き、一同に告げた。
「玲奈貴人をお部屋にお連れして今後、丁重にもてなすように。」
王との謁見は終わった。
「さあ、我々はここから城へ行くぞ。」
ジェイクは玲奈を連れて入り中から扉を閉めるた。トンネルの中は真っ暗だが床がボンヤリと発光していて何とか進んで行けそうだ。
「暗いから気をつけて。長い距離を歩くけれど安全の為だ。我慢してくれ。」
トンネルの中で玲奈は我慢ができずに質問せずにいられなかった。
「ねえ、ジェイク。ここはどこなの?何故皆んな剣を持っているの?何かの仮装?本当の名前はジェイクウッドなの?もしかして偉い人なの?」
「ははは。何故が多いな。俺の事はジェイクでいい。
この国は、イザナギ王国。剣は勿論、身を守るためさ。たまに今日みたいに密偵退治に城外へ出かけるしな。」
「聞いた事の無い国、、日本じゃないのね。映画の撮影よって信じたかったけれど、、でも突然どうしてこんな事に?」
「玲奈はルナが選んだ選ばれし者なんだ。」
「えっ?どう言う事?」
「ルナは神獣なんだ。玲奈は神の使いに導かれてここへ来たんだ。この国の伝承どおりなら玲奈は、この世界の住人じゃないはずだ。この国に幸をもたらす存在なんだ。」
「確かに猫ちゃんの後をついて来たわ。だけど、だからって。ああっ!あの透明な空気を越えてはダメだったんだ。」
そう言うと玲奈は足を止めてしまった。
「どうしよう。戻る道も消えちゃったし」
「まずは城へ行こう。それからだ。父上に、、王に会わせるよ。」
「王に?と言う事は、ジェイクは王子様なの?」
「そう言うことだ。悪いようにはしない。約束する。」
「ただ猫を追ってただけなのに、、、」
それっきり玲奈は黙り込んでしまった。
隠し通路から城に入った二人は幾つもの中庭と扉をくぐり王との謁見の間に立った。
ジェイクに似た顔の王は玲奈に歓迎の意を告げた。
そして神官からの説明で玲奈の動揺と興奮はピークに達した。
「国として大歓迎でございます。今後は城に住んでいただきますので何の心配も無くお過ごし下さい。」
「嘘!嘘よ!嫌!帰る。帰して!」
「我々ではどうにも出来ません。神獣に導かれた者は神獣だけが帰す事が出来ます。過去の貴人方はこの国でご結婚をされ眠ってられます。」
「そんな、、、そんな、、」
玲奈は泣き崩れてしまった。
王はため息を一つ吐き、一同に告げた。
「玲奈貴人をお部屋にお連れして今後、丁重にもてなすように。」
王との謁見は終わった。
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