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霧のいたずら
4.王命と新しい生活
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尋問室での騒動の後、私は王から「異世界からの旅人」と認定され城に部屋が与えられた。
勿論、監視をする為でもあるので、私の自室へ続く廊下の入口には兵士が立っているし、起きている間は騎士が必ず側にいる。
「おはようございます。」
毎朝、騎士が部屋の鍵を開けて1日がスタートする。
三度の食事は騎士や兵士と一緒。
午前は尋問官長の部屋で「私の世界について」の話しをする。
午後は科学者の館で、スマホ、写真、電気等の話をする。
その後は奉仕活動として図書館で本の整理の手伝い。
夕食後、やっと自室に戻れる。
その頃にはもうヘトヘト。
殺される事を思ったら良し。とすべきなんだけど、、一日中、監視され質問され息がつまる。
はぁーと、ため息と涙がでる。
こんな檻の中みたいな生活。いつまで続くの?どうすれば帰れるんだろう?
月をボンヤリ見上げる。
月の光を浴びたら体が溶けて元の世界へジャンプ!なんてならないかなぁ
もう2週間が経つ。
なのに私の世界への糸口さえまだ見つかっていない。
*****
私の世界を語るうちに王様を始め大臣方に多いに好奇心を持たれた。
そこで私に公式に王命が下された。
「馬の代わりになると言う自転車を作ってはくれないか?」
「えっ!自転車ですか?」
「是非、乗ってみたい。頼んだぞ。」
「ごめんなさい。無理です」
即答で王に手を合わせ詫びた。
私の横にいた女官長が慌てて頭をさげさせる。
「大変失礼を致しました。勿論です。承知しました。」
そして私だけに聞こえるように小さくささやいた。
「不尊ですよ。」
この女官長、何を勝手な事言うのよ!
「私は技師者ではないので作り方を知らないのです。」
理由を述べたのに女官長が制止させた。
「黙りなさい。」
「無理なものは無理。安請け合いしちゃダメでしよ?」
と女官長に言うと、
「まだ言うか。」
と女官長に足を踏みつけられた。
「痛い!」
余りの痛さに大声をだと女官長は慌てて私の口を塞ぐ。
突然の拘束に腹が立つ。
「さっきから何なのよ。いい加減にして」
と女官長の手を剥がそうとし取っ組み合いの様になってしまった。
普段は、淑女の鏡と言われる女官長が鬼の形相で取り乱す様という珍事になった。
「ブッー、クックックッ」
ここは公の場なのに澄ましていた王が吹き出した。
宰相が「陛下」とたしなめる。
王は肩を揺らし笑いをこらえながら
「ならアドバイサーとして参加しろ。」
と足早に立ち去った。
「ファハッハッハッ!」
廊下から王の爆笑する声がもれてくる。
女官長は真っ青になり、私を睨みつけ
頬っぺにビンタをした。
「許しませんわ。昼と夕食を抜くように」
「そんな、、」
凄い勢いで立ち去る女官長の背中を目で追い、私はポッペに手を当て途方にくれてしまった。
勿論、監視をする為でもあるので、私の自室へ続く廊下の入口には兵士が立っているし、起きている間は騎士が必ず側にいる。
「おはようございます。」
毎朝、騎士が部屋の鍵を開けて1日がスタートする。
三度の食事は騎士や兵士と一緒。
午前は尋問官長の部屋で「私の世界について」の話しをする。
午後は科学者の館で、スマホ、写真、電気等の話をする。
その後は奉仕活動として図書館で本の整理の手伝い。
夕食後、やっと自室に戻れる。
その頃にはもうヘトヘト。
殺される事を思ったら良し。とすべきなんだけど、、一日中、監視され質問され息がつまる。
はぁーと、ため息と涙がでる。
こんな檻の中みたいな生活。いつまで続くの?どうすれば帰れるんだろう?
月をボンヤリ見上げる。
月の光を浴びたら体が溶けて元の世界へジャンプ!なんてならないかなぁ
もう2週間が経つ。
なのに私の世界への糸口さえまだ見つかっていない。
*****
私の世界を語るうちに王様を始め大臣方に多いに好奇心を持たれた。
そこで私に公式に王命が下された。
「馬の代わりになると言う自転車を作ってはくれないか?」
「えっ!自転車ですか?」
「是非、乗ってみたい。頼んだぞ。」
「ごめんなさい。無理です」
即答で王に手を合わせ詫びた。
私の横にいた女官長が慌てて頭をさげさせる。
「大変失礼を致しました。勿論です。承知しました。」
そして私だけに聞こえるように小さくささやいた。
「不尊ですよ。」
この女官長、何を勝手な事言うのよ!
「私は技師者ではないので作り方を知らないのです。」
理由を述べたのに女官長が制止させた。
「黙りなさい。」
「無理なものは無理。安請け合いしちゃダメでしよ?」
と女官長に言うと、
「まだ言うか。」
と女官長に足を踏みつけられた。
「痛い!」
余りの痛さに大声をだと女官長は慌てて私の口を塞ぐ。
突然の拘束に腹が立つ。
「さっきから何なのよ。いい加減にして」
と女官長の手を剥がそうとし取っ組み合いの様になってしまった。
普段は、淑女の鏡と言われる女官長が鬼の形相で取り乱す様という珍事になった。
「ブッー、クックックッ」
ここは公の場なのに澄ましていた王が吹き出した。
宰相が「陛下」とたしなめる。
王は肩を揺らし笑いをこらえながら
「ならアドバイサーとして参加しろ。」
と足早に立ち去った。
「ファハッハッハッ!」
廊下から王の爆笑する声がもれてくる。
女官長は真っ青になり、私を睨みつけ
頬っぺにビンタをした。
「許しませんわ。昼と夕食を抜くように」
「そんな、、」
凄い勢いで立ち去る女官長の背中を目で追い、私はポッペに手を当て途方にくれてしまった。
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