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迷子を眷属に改造したので、種の採取と発芽促進を加速してみた ※
しおりを挟むねっとりと粘液がのどに絡みつくような、濃厚な甘さ。
差し出された果実を食べた後で、じんじんとした熱を感じ始めるまでの時間が、いつもよりずっと早いことに気がついた。
『種を入れるよ』
「うん……あ、んぁあ゛っ!?」
うつ伏せで宙吊りにされて、左右に広げられた足の間。
お尻の穴から、どぼどぼと樹液のようなものを注ぎ込まれて。
たくさんの細い枝がお尻の穴を広げて、中のじんじんする場所に触れた瞬間。
ぼくは、おもらしをしてしまった。
噴き出した白いのが、見えた。
葉を先端に当てて包んでもらう暇もなかった。
『わ、すごい』
「あぅう゛っ!、やぁ……だめ……また、でる……でちゃうっ」
細い枝がお腹の中を優しく撫でる。
くにくにと押してくれる。
気持ちいい。
気持ちよすぎる。
なんだか、怖い。
真っ白になるのが怖い。
『だめじゃ無いよ、何度でも出して良いのに……ああそうか、太いので中から押してあげたら、もっと種が出そうだね』
「やっ……だめ、やぁ……こわい……っ」
『怖くないようにしようか、はい、どうぞ、飲んで』
差し出された葉に溜められた水は、のどをどろりと伝い落ちていった。
あ、熱い、お腹が、ぎゅ、ってなる。
「……ひぃっ、ぅああ゛あ゛~~っっ!?」
しょろっ、しょろ、と水が垂れる音がする。
またおもらし?
いつも木が葉で包んでくれるから知らなかった。
優しく左右に引っ張られる尻たぶ。
お尻の穴をぐちゅぐちゅとかき混ぜる、たくさんの細い木の枝。
『はーい、用意できたよ、おっきいので中から押してあげるね』
「っ……ぁ………ぁあ゛……あ、っん゛っく……め……だ、めぇ………」
お尻の穴に押し当てられる感覚。
下半身にかけられた液体でぬるぬるとすべる、押し当てられたなにか。
どんな形のものかは見えないけど、たぶん丸い、そして大きい。
今までにこんな大きいものを、当てられたことない。
『大丈夫、フタツアシのオスの形にしてあるから、入るでしょ?』
「……かた、ち?……って、……の?」
お尻の穴に押し当てられているなにかが、フタツアシのオスの形になっているらしい。
頭がぼんやりして、聞こえているのに理解できない。
入るでしょ?、という言葉の意味が。
自分の足の間は見たくなかった。
だからこれまでは、裾が長い女性服に似た葉の服でよかったのに。
見たくないと思っていたのに、見えないことが不安で。
葉の服が邪魔だと思ったのが初めてで、でも、もう気持ち良さでおもらししっぱなしのぼくは、うまく声が出せなくなっていた。
ぬるぬるのお尻の穴を広げるように当てられて、ぐにぐにと動かされていたそれが、明確に押し入ろうとする動きに変わる。
『これで、存在改変も終わりだから、あとは気持ち良いだけだよ』
唐突に、ぺちゃり、と先端を包みこむ濡れた感覚がして、ぐちゅぐちゅと音をたてて動かされた。
「ぁっあ゛ぁあ゛あぁぁ~~っっ!!?」
同時に、体の中に入ってきた大きさと硬さが、あまりにも馴染みがないもので。
木の言葉が聞き取れなかった。
『あれ、痛くないはずだけど、痛い?』
ぼくの反応を確認するためなのか、ぐぽ、ぐぽ、と引き抜かれて押し入れられる。
何度もくりかえし、お尻の穴の近く、お腹側の内側を押しつぶされる。
「ひぅっ……やだ、やだぁっ……これ、やだあああっっ……」
苦しい。
おしり、いっぱいにしないで。
『フタツアシどもで実験したやり方通り、きちんと種も出ているのに、なにか間違えてるのかな。
……ああ、そういえばこれをもっと奥まで入れてたような?、それともこうやって動かした方が……』
「やっ、……あ゛あぁっっ!……だめ、だめええ゛っっ」
何度も出し入れされるたびに、次第に深くまで入れられてしまう。
お尻に力が入らなくて、入ってきてしまう。
硬くて太いものが、ゆっくりと引きずり出されて、再び入れられる。
出し入れされるたびに、気持ちよくて、怖くて、やめてほしいのに、だめと訴えているのに、木はやめてくれない。
ぷしゅ、ぷしっ、となにかが噴き出すような音が何度も聞こえる。
葉に覆われているぼくの男の部分から。
おもらし、いやだ。
やだよぅ。
ぼくは、もうすぐお披露目してもらって、大人扱いされる十五歳になるのに。
気持ちよくて、おもらししてしまうなんて。
涙が止まらない、嗚咽も。
鼻が詰まって、小さい子供みたいにしゃくりあげてしまう。
『だめではないよね、だって、気持ちいいと感じてるのが分かるよ』
「やっ、やだ、だって……これ、これっ」
『大丈夫、もっと気持ちよくしてあげるから、心配しないで』
お尻から入れられる太くて硬いものが、お腹の中いっぱいに詰められていく。
ぬるぬるで痛くないけれど、動いている。
引かれて、押されて、引かれて、押されて。
息もお腹も苦しいのに、いやなのに、ぼくは間違いなく気持ちよくて。
「でちゃう……っ、やだ、またでちゃうっ」
『出していいよ』
「やだぁああっっ」
これ以上、木に子供みたいな姿を見られたくない。
そう思ったのを最後に、なにも考えられなくなった。
◆
目が覚めたら、動けなくなっていることに気がついた。
……果実を食べてからのことが、曖昧だ。
お腹の中を、硬くて大きなものがごりごりと動く感覚と、ぼく自身が泣いてなにかを懇願して叫んでいたことは、なんとなく覚えている。
あと、気持ちよくて気持ちよくて、気持ちよくなり過ぎて怖かったことも。
木が、とても優しかったことも覚えている。
……そういえば、これからは木ではなくて〝ヴィラグファ〟さまと呼ばなくては。
ヴィラグファさま。
ぼくのご主人さま。
これから先のぼくは、ヴィラグファさまの眷属として〝エレテ・アドニ〟と名乗って良いことも覚えてる。
ぼくは、もう、子爵家に帰らなくていいんだ。
義姉の身代わりをしなくていい。
ずっと森にいていい。
どうしよう、すっごく嬉しい。
嬉しいけれど、喜びを表すことができない。
目覚めたぼくは、ヴィラグファさまの樹冠の中、枝葉を重ねられた上で横になっていて、声がかすれて出ない。
感覚がないほどしびれている下半身は動かせなくて、全身が重くて、ひどく疲れていた。
ぼくを眷属にできて嬉しくてやりすぎた、と言われると怒れない。
謝ってくれてないから、絶対にまたやるつもりだと思う。
前から思ってたけど、そういうところあるもの。
ぼくの意見、聞いてるのに知らんぷりして流すとこ。
動けるようになるまでずっと、ごきげんなヴィラグファさまと、かいがいしいウツシミのお世話になった。
結局、ぼくは子供が産めないようだ。
この時を始めてとして、何度も大きなものをお尻の深くまで入れられたけれど、子ができることも、胸の先端から乳が出ることもなかった。
ぼくはヴィラグファさまの眷属になったけれど、女性になったわけではないらしい。
けれど、この時以来、ヴィラグファさまはぼくに大きなものを入れるのを楽しむようになった気がする。
目があるとは思えないけど、楽しんでいる気がする。
それはいつも、水や果実で頭がふわふわになって、気持ちよくておもらしを何度もしてしまった後。
気持ちよさに頭がぽわぽわになってしまって、なんでも言われるままにしてしまう時。
とても楽しそうに、もうやめてほしいと泣いているぼくに言うんだ。
『可愛いエレテ・アドニ』と。
ぼくが、お尻に大きなものを入れられて、おもらししている姿のどこがどう可愛いのか。
聞いても答えてくれないヴィラグファさまは、意地悪な気がする。
相手がヴィラグファさまでなければ、拒否するんだけど。
嫌がっても、やると答えるまで頼み込まれるから、受け入れた方が楽だ。
ヴィラグファさまが悲しそうにしていると、ぼくまで悲しくなってしまう。
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