12 / 13
肉食系ヒロインちゃんは、真面目系童貞君に喰べられてどろどろに溺愛される
絶倫設定なんていらないから
しおりを挟むぴちゃぴちゃといやらしい音が耳につく。とてつもなく恥ずかしくて、それでいて気持ちいい。
溢れ出した蜜を纏わせるように動いていた指が、そっと中に差し込まれていく。浅いところを捏ねるように抜き差しされ、もっと奥に来て欲しくて彼の指を必死に締め付ける。
彼の舌先は花芽を弄ぶように動き回り、時折歯で甘噛みしてくる。その度に私はイキそうになってしまう。けれど「お願い、ひとりでイカないで」と懇願されて、私は頭を左右に振った。
「も、無理なの。お願い」
「だめ、もう少し我慢して」
吐息がかかり、唇で優しく突起を刺激されると身体が甘く痺れて、声が零れる。快感がどんどんと増幅して、中が収縮して指を締め付けた。私は我慢できず、小さな悲鳴を零す。けれどその瞬間、彼の指が引き抜かれた。
「やぁ、…なんでやめちゃうの?」
泣きそうな顔で彼を見たら、彼は身体を起こして息を止めたように、私の姿を凝視していた。
「無理だから、エロすぎる」
呟くセリフは馬鹿っぽくって。私はほんの少し笑ってしまった。ちょっと余裕を取り戻した私は、必殺技を繰り出す事にした。
「ねぇ、もう我慢できないの」
そう言って、ヴィンセントの首に両手を回して、縋るような視線を向けてこの先を強請る。
「お願い、入れて……?」
ヴィンセントはそんな私を見て、やっぱり息を止める。そして一旦私から離れて、下着と一緒にトラウザーズを脱ぎ捨てた。
「くそっ!! 人が必死に耐えてるのに!!理性がぶっ飛んだ!!」
荒々しく私の膝を抱き込み、数度熱の塊を私に擦り付けて蜜を纏わせる。
「下手でも文句言うなよ!!」
彼らしくない荒い言葉使いで、私の中に熱の塊を押し込むように一気に彼が入ってくる。内側から強引に押し広げられるような感覚に、声が震える。
「ああっ!!」
ずっと待っていた刺激に、私は大きく背中を反らせた。足の指先が引き攣る。中が焼けるように熱い。
突如与えられた強い快楽によがり狂うように、中に入ってきた彼自身の熱を締め付けながら、私の身体はなんどもビクビクと痙攣する。
「あっ、ちょっ…ダメだ、ミア!! クソつ」
ヴィンセントが短く呻き声を上げた次の瞬間、貪り食うように唇が塞がれた。ガツガツと腰が打ち付けられる。互いの粘膜が擦れ合い下半身からは水音がもれ、溢れ出た蜜が太ももまで濡らす。やがて私の中で彼の質量が一気に膨れ上がり、そして内側で爆ぜた。
「ああっ!!」
「…くっ!!」
彼の身体が震える。中の熱がどくどくとなにかを吐きだした。唇は合わさったまま。彼は全ての欲望を私の中に押し込むように、数度小さく動いた。
貪るようなキスがやがて落ち着いて、優しく食むようなものへと変わったあと、ゆっくりと唇が離れていく。ヴィンセントは短く息を吐いて、汗に濡れた前髪をかきあげた。
「…ああ、もう。こんなに早く出すつもりじゃ…」
なんかぶつぶつ言ってるが、気にすんな童貞。童貞にはよくある事…。
ぼんやりとそんな事を考えていた時、ヴィンセントと目が合ってしまった。私を見たヴィンセントが、年齢よりも少し幼くて見えるカッコイイ顔に、なんだか凶悪な色気と笑顔を浮かべた。
「大丈夫。俺はまだまだいけるから。挽回させてよ」
「えっ!?まって、ちょっ…」
なんだか逃げなきゃいけない気がする。急いでヴィンセントの下で身体を反転させて這い出そうとした私は、彼に腰をつかまれて背後から貫かれてしまった。
「ああっ!!」
「はっ…、もう少しだけ付き合ってよ。ね? ユーフェミア」
今度はゆっくりと、ヴィンセントは私の中を探るように腰を動かし始める。ゾクゾクと背筋が粟立つ。気持ち良さがすごい。
「ああっ…、そこ、イイ」
「ここ?」
「ん、あっ、そこ!!」
とかなんとか言いながら、快楽に負けた私は、「もう少し」なら、まあ良いか…と、どろどろにとけた思考のどこかでかんがえていた……。
この「もう少し」が世間一般の感覚のもう少しからかけ離れているとは、思いもせずに……。
うん、童貞だと思って、私は18禁乙女ゲームの攻略対象者を舐めていた。
とてつもなく酷い目にあった。本当に酷い目にあった。ファーストシーズンになかった絶倫設定とか装備するの、本当にやめて欲しい。
めちゃくちゃ腰が痛いし、股関節は外れそうだ。足もガクガクだし、寮は門限破りだし、何度も言うけど本当に酷い目にあった。
泣きたい!!
0
お気に入りに追加
1,096
あなたにおすすめの小説
【R18】殿下!そこは舐めてイイところじゃありません! 〜悪役令嬢に転生したけど元潔癖症の王子に溺愛されてます〜
茅野ガク
恋愛
予想外に起きたイベントでなんとか王太子を救おうとしたら、彼に執着されることになった悪役令嬢の話。
☆他サイトにも投稿しています
18禁の乙女ゲームの悪役令嬢~恋愛フラグより抱かれるフラグが上ってどう言うことなの?
KUMA
恋愛
※最初王子とのHAPPY ENDの予定でしたが義兄弟達との快楽ENDに変更しました。※
ある日前世の記憶があるローズマリアはここが異世界ではない姉の中毒症とも言える2次元乙女ゲームの世界だと気付く。
しかも18禁のかなり高い確率で、エッチなフラグがたつと姉から嫌って程聞かされていた。
でもローズマリアは安心していた、攻略キャラクターは皆ヒロインのマリアンヌと肉体関係になると。
ローズマリアは婚約解消しようと…だが前世のローズマリアは天然タラシ(本人知らない)
攻略キャラは婚約者の王子
宰相の息子(執事に変装)
義兄(再婚)二人の騎士
実の弟(新ルートキャラ)
姉は乙女ゲーム(18禁)そしてローズマリアはBL(18禁)が好き過ぎる腐女子の処女男の子と恋愛よりBLのエッチを見るのが好きだから。
正直あんまり覚えていない、ローズマリアは婚約者意外の攻略キャラは知らずそこまで警戒しずに接した所新ルートを発掘!(婚約の顔はかろうじて)
悪役令嬢淫乱ルートになるとは知らない…
義兄様に弄ばれる私は溺愛され、その愛に堕ちる
一ノ瀬 彩音
恋愛
国王である義兄様に弄ばれる悪役令嬢の私は彼に溺れていく。
そして彼から与えられる快楽と愛情で心も身体も満たされていく……。
※この物語はフィクションです。
R18作品ですので性描写など苦手なお方や未成年のお方はご遠慮下さい。
腹黒王子は、食べ頃を待っている
月密
恋愛
侯爵令嬢のアリシア・ヴェルネがまだ五歳の時、自国の王太子であるリーンハルトと出会った。そしてその僅か一秒後ーー彼から跪かれ結婚を申し込まれる。幼いアリシアは思わず頷いてしまい、それから十三年間彼からの溺愛ならぬ執愛が止まらない。「ハンカチを拾って頂いただけなんです!」それなのに浮気だと言われてしまいーー「悪い子にはお仕置きをしないとね」また今日も彼から淫らなお仕置きをされてーー……。
【完結】冷酷眼鏡とウワサされる副騎士団長様が、一直線に溺愛してきますっ!
楠結衣
恋愛
触ると人の心の声が聞こえてしまう聖女リリアンは、冷酷と噂の副騎士団長のアルバート様に触ってしまう。
(リリアン嬢、かわいい……。耳も小さくて、かわいい。リリアン嬢の耳、舐めたら甘そうだな……いや寧ろ齧りたい……)
遠くで見かけるだけだったアルバート様の思わぬ声にリリアンは激しく動揺してしまう。きっと聞き間違えだったと結論付けた筈が、聖女の試験で必須な魔物についてアルバート様から勉強を教わることに──!
(かわいい、好きです、愛してます)
(誰にも見せたくない。執務室から出さなくてもいいですよね?)
二人きりの勉強会。アルバート様に触らないように気をつけているのに、リリアンのうっかりで毎回触れられてしまう。甘すぎる声にリリアンのドキドキが止まらない!
ところが、ある日、リリアンはアルバート様の声にうっかり反応してしまう。
(まさか。もしかして、心の声が聞こえている?)
リリアンの秘密を知ったアルバート様はどうなる?
二人の恋の結末はどうなっちゃうの?!
心の声が聞こえる聖女リリアンと変態あまあまな声がダダ漏れなアルバート様の、甘すぎるハッピーエンドラブストーリー。
✳︎表紙イラストは、さらさらしるな。様の作品です。
✳︎小説家になろうにも投稿しています♪
王太子殿下の想い人が騎士団長だと知った私は、張り切って王太子殿下と婚約することにしました!
奏音 美都
恋愛
ソリティア男爵令嬢である私、イリアは舞踏会場を離れてバルコニーで涼んでいると、そこに王太子殿下の逢引き現場を目撃してしまいました。
そのお相手は……ロワール騎士団長様でした。
あぁ、なんてことでしょう……
こんな、こんなのって……尊すぎますわ!!
【完結】誰にも相手にされない壁の華、イケメン騎士にお持ち帰りされる。
三園 七詩
恋愛
独身の貴族が集められる、今で言う婚活パーティーそこに地味で地位も下のソフィアも参加することに…しかし誰にも話しかけらない壁の華とかしたソフィア。
それなのに気がつけば裸でベッドに寝ていた…隣にはイケメン騎士でパーティーの花形の男性が隣にいる。
頭を抱えるソフィアはその前の出来事を思い出した。
短編恋愛になってます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる