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48 ※ゲイルside

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マリーと一緒に居るうちに
自分も何かしたい、と思う様になった

マリーに魔力や文字を教えて得られる達成感を知り、人を教える事に興味が出た

人を教える為にはどうすれば良いのかを師匠に相談すれば、試験に合格して免許を取る事だと言われ
そういう事を教える先生がいることも判明し即座に連絡を取って貰った。

師匠の知り合いでミレーヌに住む50代の元教師だ。
女性にして実力で男爵位を掴んだ切れ者。

魔力に関しては教える事が何も無い、と言われ
人を教えるという点においてのみの教えだったが、とても分かりやすい。

俺は実践も兼ねて、先生の色んな所に付いて回っていた。



マリーには教師免許を取ってから驚かせるつもりだ。
最近はすれ違いが多いが、早く伝えたくて仕方が無い。
マリーのお陰で俺は夢を見付けたのだから。



ある日、師匠にお願いしておいた物をエディが代わりに持ってきた。

「今日は相談事ついでにお使いを持ってきたぜ」と、いつもの様に歯を出して笑う。

どうやら、最近少しカレンが冷たいのだと言う。
そんな事で来たのか?
きっとまたエディが何かしたんだろう。

暫く話を聞いてやると、満足したようで颯爽と帰って行った。
何だったんだ?

とりあえず、師匠にお願いしていた物が届いたので良しとしよう。

ついでに先生の所へ、この間出された課題を提出しに行く。


「ゲイル。いらっしゃい」

「先生、課題を持って参りました」

「流石、早いわね。確認ついでに着いていらっしゃい」

といつもの様に連れ回されていると、遠くでマリーを見付けた。

マリーの名を呼ぼうとしたが、目が合った瞬間マリーが悲痛な顔で走って行ってしまった。


胸騒ぎがして先生に詫びを入れ、追い掛けた。
マリーに着いていたアレンが『急げ!』と物凄い形相で叫ぶので、更に加速したが一向に距離が縮まらない。
マリーが足が速いなんて聞いていないぞ。


やっと森でへたり込むマリーに追い付くと
泣いているのか肩が震えている


近付こうと1歩踏み出せば、マリーはこちらへ来るなと言う

どうやら先生の事を俺の恋人だと思ったらしい。
俺にも拒否権は有る。

今にもまた走り出しそうなマリーを、いつの間にか腕の中に捕まえていた。

何も教えてくれないから、と泣くマリーに
今まで話さなかった事を悔やんだ

マリーに驚いて欲しくて内緒にしていたが苦しめたくなんて無かった

そして、それと同時に酷く嬉しかった

マリーが俺の為に泣いているのだ
嫉妬をされている事くらい、流石に分かってしまった


愛しい


子どもの様に泣くマリーが落ち着くのを抱き締めながら待っていた。
心臓の音が聞こえやしないだろうか…

落ち着いたマリーを座らせて、本当の事を伝えた。

すると、全身を真っ赤にして地面に付くのでは無いか?と思うくらいに頭を下げた。

そんなマリーがとても可愛くて、可笑しかった。




 好きだ



自然とそう思っていた

そうか、俺はマリーが好きなのか

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