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第5章 首都圏解放戦線
090 多田野無双再び※クルっとターンを添えて
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それから俺たちは更に潜り続け、4か月の月日が過ぎようとしていた。
第20層までのモンスターは難なく倒せるようになり、レベルも修行する前よりも上になっていた。
スキルもそのレベルに合わせて上昇をさせており、レベルをいったい何往復させたのかと思えるほど尋常では無い乱高下をさせていた。
その都度戦い方を模索し、今ではある程度のレベル差くらいなら問題無くなるまでに成長を遂げていた。
そしてタケシ君の戦闘スタイルはある意味極まってしまった……
うん、俺は悪くない……はず……
そして今まさに、第20層のボス部屋で、タケシ君は一人無双していた。
その両手に持つは【P220自動式9mm拳銃】を更に魔改造を進め、大口径化・弾数増加・魔弾併用化・銃剣搭載と、まさに中二病の末期症状とでも言える武器となっていた。
魔道具【P257自動式12mm2丁剣銃】……【オルトロス】……
ついに武器にも名前が付いてしまった。
いやまあ、俺も剣に名前つけてるけど……あれは剣がそう呼べと感じたからであって、決して中二病を発症したわけではない。
しかもこの武器には、更なる魔改造が施されている。
それは、第20層のジェネラルゴブリンの魔石が、10個分組み込まれている。
魔道具師としての意地とでも言えば良いのか、クラフト系スキル【宝石加工】を習得し、〝魔石合成〟に手を出したのだ。
お陰様でジェネラルから手に入れた10個の魔石は、2つの圧縮魔石へとその姿を変えた。
それにとどまらず、その魔石を利用して、魔道具【魔力ジェネレーター】を作成したのだ。
この【魔力ジェネレーター】の特徴は、周囲の魔素を吸い上げて蓄積・放出できる点だ。
これにより、タケシ君は自分のSPをあまり気にせず魔弾の作成をする事が出来るようになった。
ただし、オルトロスを使用する時に限って……という条件付きだけど。
「俺の姿が追えるかジェネラル!!」
タケシ君は〝空中を駆けまわって〟いた。
俺と同じく【結界】を使用して縦横無尽に駆け回る。
時折シャドーマントと死神の皮鎧を併用して姿を消したり、突如ジェネラルの後方に姿を現して銃弾をばら撒いている。
ジェネラルは、やられっぱなしってわけにはいかなかった。
倒された配下を次々と復活させては、タケシ君へけしかける。
しかし、その配下もすぐに靄へと変えられていた。
それにはきちんと理由があった。
今俺たちの上空には、見慣れないものが浮遊していた。
その物体は、大きな砲身をもってしてジェネラルたちを常に捉えていた。
スキル【魔導具作成】……その名も【煉獄】。
これにも魔石合成で作り上げた魔道具【魔力ジェネレーター】を組み込んでいて、半自動で魔弾を上空からばら撒く。
タケシ君の左目には必滅の眼帯は無く、今は自前のスキルを使用している。
ではその必滅の眼帯はどこへ行ったのか。
それは煉獄に組み込んだでしまったようだ。
それとは別に、タケシ君と【煉獄】は視界のリンクをしていた。
そのおかげで、タケシ君は常に俯瞰でこの戦闘領域を捉えているような感覚なんだとか。
「甘いぞジェネラル!!俺には全てが見えている!!」
軽やかに宙を舞い、【結界】の上を飛び回る。
クルっとターンとびしっとポーズも忘れずに……
もうすでにジェネラルは打つ手がなかった。
配下を呼び出しても即煉獄で駆逐され、自身はタケシ君に弄ばれる。
タケシ君のいい練習台と化してしまっていた。
「次はお前の土俵で戦ってやる!!」
タケシ君は銃撃戦をやめて、一気にジェネラルに走り寄る。
その動きにも無駄はほとんど見られず、一息の時の流れで迫っていた。
ジェネラルはその急激な展開に付いて行けず、もろにタケシ君の体当たりを喰らってしまった。
その衝撃音たるや、トラックが壁にぶつかったかのような音だった。
ジェネラルは錐もみ状態で壁まで吹き飛ばされ、周囲には土煙が舞う。
ガラガラと崩れ落ちる石や砂の中で、ジェネラルは息も絶え絶えに倒れていたいた。
タケシ君はその状況に興味を失ってしまったようで、戦闘を終了させる決断したようだった。
「ジェネラル、今までありがとう。おかげで俺は強くなれた。これでお別れだ。」
多田野はジェネラルの前に立つと、その場でくるっとターンでビシッ!!。
その手にはオルトロスが握られており、付属された銃剣により、ジェネラルの首を綺麗に撥ね飛ばした。
「ケントさん、終わりです。」
「タケシ君……最後のターンは必要だった?」
俺は、タケシ君がくるりとターンしながら切り裂いた行動に意味を見出せずにいた。
普通に撥ね飛ばしたほうが早いからだ。
「……ケントさん……穴掘ってもいいですか?」
「……」
タケシ君は今だ抜けていない香ばしさに苦悶していた。
俺もまた、その苦悶に申し訳なさを感じていた。
自分が薦めた装備品なだけに、若干の罪悪感が頭をもたげてきた。
ごめん、タケシ君……
「よし、これで先に進めるね。」
「そうですね。気持ちを切り替えていきましょう。」
戦闘終了と同時に、タケシ君はスキルを全て解除した。
空中に浮かんでいた浮遊砲台【煉獄】も既にタケシ君のインベントリに収納されていた。
「それにしても、ほとんど一人で無双出来るまでに戦闘スタイルが決まってきたね。」
「そうですね。煉獄が開発出来たのは大きいですね。まさか俺の目とリンクされるとは思ってませんでしたよ。」
実はタケシ君の左目は義眼だ。
修行開始2か月目くらいの事だった。
【イレギュラー】と遭遇したのだが、その【イレギュラー】はハイゴブリンアーチャーだった。
俺達の知覚外からの奇襲で、ほとんど反応が出来なかった。
タケシ君の左目には必滅の眼帯を装着していたので、貫通まではいかなかったが、左目は完全につぶれてしまった。
しかしタケシ君は、そこで折れはしなかった。
その時手に入れた【イレギュラー】の魔石を元に、魔道具の義眼を作成したのだ。
そして出来上がったのが魔道具【心眼】だ。
お陰でタケシ君の左目は赤黒く光っているが、その目の性能は尋常では無かった。
何故か分からないが、必滅の眼帯とリンクしてしまったのだ。
そのおかげでタケシ君が煉獄を展開していると、上空からの映像がリアルタイムで魔道具【心眼】に送られてくるそうだ。
もともと所持していた知覚系のスキルとの併用で、最初は思考の処理が追い付かなかったが、スキル【並列思考】を手に入れてからは全く苦にならなくなっていた。
見た目は完全に、どこぞのチート主人公と言っても過言ではない状況になってしまったが、多田野君としては既に気にしていないようだった。
その言動の後遺症さえなければ……
「それじゃあ、今日はここで一泊して、明日から第21層ですね。」
「そうしよう。」
今しがた暴れまくった第20層のボス部屋は、その傷跡を残しつつも静けさに包まれていた。
俺は自分のテントの中でステータスを眺め、思案していた。
何とかここまでこれた……
これでAランクともまともに戦えるかもしれない。
だけど、カイリたちだって立ち止まっている訳では無いはずだ。
俺はタケシ君というパートナーを得ることで、戦闘の方向性を見直していた。
後方支援があるというだけで、前方に集中する事が出来るのは大きかった。
魔法と剣戟を併用した、高火力構成にシフトさせて攻撃特化としていた。
もちろんそれは、機動力を損なうと言う訳では無い。
今までの戦闘スタイルを、更に昇華させたのだ。
そのせいか、俺たちの速度についてこられるモンスターが居なくなってしまった。
ジェネラルですら、追いきれず数分の戦闘でその命を散らしていったのだから。
明日からは第21層……
やっと先に進めると考えると、睡魔がどこかへ行ってしまった。
また自分のステータスを眺め、これからの事を考えながら思考の海へとその身を沈めていくのだった……
——————
基本情報
氏名 :中村 剣斗(なかむら けんと)
年齢 :36歳
職業 :探索者B
称号 :生命の管理者
ステータス
レベル :78
EXP :88166412/87295510
HP : 1053/ 1053
SP : 1027/ 1027
体力 :690(+420)
力 :557(+368)
知力 :417
精神力 :363
魅力 :217
幸運 :314
追加ステータス
瞬発力 :992
素早さ :624
硬直耐性:527
魔法耐性:390
精神干渉耐性:266
HP回復量:79/分
SP回復量:78/分
任意ステータス振り分けポイント残:ーーー
スキル
共通 :世界共通言語 レベル無し
インベントリ レベル69
※276スロット 138個/1スロット 重さ・大きさ制限なし
ユニーク:スキルクリエイター レベル5
スキルアップグレード レベル4
スキルカスタマイズ レベル1
スキルコンバート レベル2
レベルドレイン レベル8
武器術 :剣 レベル65
盾 レベル65
投擲 レベル65
体 レベル65
武術系 :剣術 レベル65
盾術 レベル65
投擲術 レベル65
体術 レベル65
攻撃系 :毒付与 レベル50
麻痺付与 レベル50
弱体付与 レベル50
混乱付与 レベル50
恐慌付与 レベル50
石化付与 レベル50
暗闇付与 レベル50
魅了付与 レベル50
怒り付与 レベル50
火属性付与 レベル60
水属性付与 レベル60
土属性付与 レベル60
風属性付与 レベル60
防御系 :結界 レベル70
隔絶 レベル70
強化系 :≪アクティブ≫
身体強化 レベル50
部位強化 レベル50
移動速度強化 レベル50
≪パッシブ≫
体力強化 レベル75
力強化 レベル75
知力強化 レベル75
精神力強化 レベル75
魅了強化 レベル75
幸運強化 レベル75
命中率補正 レベル75
回避速度補正 レベル75
切断 レベル60
打撃 レベル40
衝撃 レベル40
HP自動回復 レベル75
SP自動回復 レベル75
HP最大値上昇 レベル75
SP最大値上昇 レベル75
毒耐性 レベル40
麻痺耐性 レベル40
弱体耐性 レベル40
混乱耐性 レベル40
恐慌耐性 レベル40
石化耐性 レベル40
凍結耐性 レベル40
沈黙耐性 レベル40
暗闇耐性 レベル40
魅了耐性 レベル40
怒り耐性 レベル40
魔法系 :土属性+ レベル50
土属性- レベル50
風属性+ レベル50
風属性- レベル50
水属性+ レベル50
水属性- レベル50
火属性+ レベル50
火属性- レベル50
聖属性 レベル70
特殊系 :≪アクティブ≫
食材調理 レベル50
看破 レベル70
アイテム鑑定 レベル65
生物鑑定 レベル75
気配遮断 レベル70
気配察知 レベル70
魔力遮断 レベル70
魔力察知 レベル70
指揮者 レベル70
≪パッシブ≫
隠匿 レベル60
戦闘スキル:ラッシュ レベル70
クロスラッシュ レベル70
スラッシュ レベル50
スクウェアスラッシュ レベル70
装備
頭 :白群劣竜の兜(体力+60 力+38)※セット効果……【残存】【飛翼】
胴体 :白群劣竜の皮鎧(体力+60 力+38)※セット効果……【残存】【飛翼】
腕 :白群劣竜の小手(体力+60 力+38)※セット効果……【残存】【飛翼】
腰 :白群劣竜の腰鎧(体力+60 力+38)※セット効果……【残存】【飛翼】
下半身 :白群劣竜の具足(体力+60 力+38)※セット効果……【残存】【飛翼】
足 :白群劣竜の靴(体力+60 力+38)※セット効果……【残存】【飛翼】
右手 :魔剣【レガルド】(力+140)
左手 :白群劣竜の円盾(体力+60)
装飾品 :断絶の指輪
忍耐の腕輪
軽減のネックレス
第20層までのモンスターは難なく倒せるようになり、レベルも修行する前よりも上になっていた。
スキルもそのレベルに合わせて上昇をさせており、レベルをいったい何往復させたのかと思えるほど尋常では無い乱高下をさせていた。
その都度戦い方を模索し、今ではある程度のレベル差くらいなら問題無くなるまでに成長を遂げていた。
そしてタケシ君の戦闘スタイルはある意味極まってしまった……
うん、俺は悪くない……はず……
そして今まさに、第20層のボス部屋で、タケシ君は一人無双していた。
その両手に持つは【P220自動式9mm拳銃】を更に魔改造を進め、大口径化・弾数増加・魔弾併用化・銃剣搭載と、まさに中二病の末期症状とでも言える武器となっていた。
魔道具【P257自動式12mm2丁剣銃】……【オルトロス】……
ついに武器にも名前が付いてしまった。
いやまあ、俺も剣に名前つけてるけど……あれは剣がそう呼べと感じたからであって、決して中二病を発症したわけではない。
しかもこの武器には、更なる魔改造が施されている。
それは、第20層のジェネラルゴブリンの魔石が、10個分組み込まれている。
魔道具師としての意地とでも言えば良いのか、クラフト系スキル【宝石加工】を習得し、〝魔石合成〟に手を出したのだ。
お陰様でジェネラルから手に入れた10個の魔石は、2つの圧縮魔石へとその姿を変えた。
それにとどまらず、その魔石を利用して、魔道具【魔力ジェネレーター】を作成したのだ。
この【魔力ジェネレーター】の特徴は、周囲の魔素を吸い上げて蓄積・放出できる点だ。
これにより、タケシ君は自分のSPをあまり気にせず魔弾の作成をする事が出来るようになった。
ただし、オルトロスを使用する時に限って……という条件付きだけど。
「俺の姿が追えるかジェネラル!!」
タケシ君は〝空中を駆けまわって〟いた。
俺と同じく【結界】を使用して縦横無尽に駆け回る。
時折シャドーマントと死神の皮鎧を併用して姿を消したり、突如ジェネラルの後方に姿を現して銃弾をばら撒いている。
ジェネラルは、やられっぱなしってわけにはいかなかった。
倒された配下を次々と復活させては、タケシ君へけしかける。
しかし、その配下もすぐに靄へと変えられていた。
それにはきちんと理由があった。
今俺たちの上空には、見慣れないものが浮遊していた。
その物体は、大きな砲身をもってしてジェネラルたちを常に捉えていた。
スキル【魔導具作成】……その名も【煉獄】。
これにも魔石合成で作り上げた魔道具【魔力ジェネレーター】を組み込んでいて、半自動で魔弾を上空からばら撒く。
タケシ君の左目には必滅の眼帯は無く、今は自前のスキルを使用している。
ではその必滅の眼帯はどこへ行ったのか。
それは煉獄に組み込んだでしまったようだ。
それとは別に、タケシ君と【煉獄】は視界のリンクをしていた。
そのおかげで、タケシ君は常に俯瞰でこの戦闘領域を捉えているような感覚なんだとか。
「甘いぞジェネラル!!俺には全てが見えている!!」
軽やかに宙を舞い、【結界】の上を飛び回る。
クルっとターンとびしっとポーズも忘れずに……
もうすでにジェネラルは打つ手がなかった。
配下を呼び出しても即煉獄で駆逐され、自身はタケシ君に弄ばれる。
タケシ君のいい練習台と化してしまっていた。
「次はお前の土俵で戦ってやる!!」
タケシ君は銃撃戦をやめて、一気にジェネラルに走り寄る。
その動きにも無駄はほとんど見られず、一息の時の流れで迫っていた。
ジェネラルはその急激な展開に付いて行けず、もろにタケシ君の体当たりを喰らってしまった。
その衝撃音たるや、トラックが壁にぶつかったかのような音だった。
ジェネラルは錐もみ状態で壁まで吹き飛ばされ、周囲には土煙が舞う。
ガラガラと崩れ落ちる石や砂の中で、ジェネラルは息も絶え絶えに倒れていたいた。
タケシ君はその状況に興味を失ってしまったようで、戦闘を終了させる決断したようだった。
「ジェネラル、今までありがとう。おかげで俺は強くなれた。これでお別れだ。」
多田野はジェネラルの前に立つと、その場でくるっとターンでビシッ!!。
その手にはオルトロスが握られており、付属された銃剣により、ジェネラルの首を綺麗に撥ね飛ばした。
「ケントさん、終わりです。」
「タケシ君……最後のターンは必要だった?」
俺は、タケシ君がくるりとターンしながら切り裂いた行動に意味を見出せずにいた。
普通に撥ね飛ばしたほうが早いからだ。
「……ケントさん……穴掘ってもいいですか?」
「……」
タケシ君は今だ抜けていない香ばしさに苦悶していた。
俺もまた、その苦悶に申し訳なさを感じていた。
自分が薦めた装備品なだけに、若干の罪悪感が頭をもたげてきた。
ごめん、タケシ君……
「よし、これで先に進めるね。」
「そうですね。気持ちを切り替えていきましょう。」
戦闘終了と同時に、タケシ君はスキルを全て解除した。
空中に浮かんでいた浮遊砲台【煉獄】も既にタケシ君のインベントリに収納されていた。
「それにしても、ほとんど一人で無双出来るまでに戦闘スタイルが決まってきたね。」
「そうですね。煉獄が開発出来たのは大きいですね。まさか俺の目とリンクされるとは思ってませんでしたよ。」
実はタケシ君の左目は義眼だ。
修行開始2か月目くらいの事だった。
【イレギュラー】と遭遇したのだが、その【イレギュラー】はハイゴブリンアーチャーだった。
俺達の知覚外からの奇襲で、ほとんど反応が出来なかった。
タケシ君の左目には必滅の眼帯を装着していたので、貫通まではいかなかったが、左目は完全につぶれてしまった。
しかしタケシ君は、そこで折れはしなかった。
その時手に入れた【イレギュラー】の魔石を元に、魔道具の義眼を作成したのだ。
そして出来上がったのが魔道具【心眼】だ。
お陰でタケシ君の左目は赤黒く光っているが、その目の性能は尋常では無かった。
何故か分からないが、必滅の眼帯とリンクしてしまったのだ。
そのおかげでタケシ君が煉獄を展開していると、上空からの映像がリアルタイムで魔道具【心眼】に送られてくるそうだ。
もともと所持していた知覚系のスキルとの併用で、最初は思考の処理が追い付かなかったが、スキル【並列思考】を手に入れてからは全く苦にならなくなっていた。
見た目は完全に、どこぞのチート主人公と言っても過言ではない状況になってしまったが、多田野君としては既に気にしていないようだった。
その言動の後遺症さえなければ……
「それじゃあ、今日はここで一泊して、明日から第21層ですね。」
「そうしよう。」
今しがた暴れまくった第20層のボス部屋は、その傷跡を残しつつも静けさに包まれていた。
俺は自分のテントの中でステータスを眺め、思案していた。
何とかここまでこれた……
これでAランクともまともに戦えるかもしれない。
だけど、カイリたちだって立ち止まっている訳では無いはずだ。
俺はタケシ君というパートナーを得ることで、戦闘の方向性を見直していた。
後方支援があるというだけで、前方に集中する事が出来るのは大きかった。
魔法と剣戟を併用した、高火力構成にシフトさせて攻撃特化としていた。
もちろんそれは、機動力を損なうと言う訳では無い。
今までの戦闘スタイルを、更に昇華させたのだ。
そのせいか、俺たちの速度についてこられるモンスターが居なくなってしまった。
ジェネラルですら、追いきれず数分の戦闘でその命を散らしていったのだから。
明日からは第21層……
やっと先に進めると考えると、睡魔がどこかへ行ってしまった。
また自分のステータスを眺め、これからの事を考えながら思考の海へとその身を沈めていくのだった……
——————
基本情報
氏名 :中村 剣斗(なかむら けんと)
年齢 :36歳
職業 :探索者B
称号 :生命の管理者
ステータス
レベル :78
EXP :88166412/87295510
HP : 1053/ 1053
SP : 1027/ 1027
体力 :690(+420)
力 :557(+368)
知力 :417
精神力 :363
魅力 :217
幸運 :314
追加ステータス
瞬発力 :992
素早さ :624
硬直耐性:527
魔法耐性:390
精神干渉耐性:266
HP回復量:79/分
SP回復量:78/分
任意ステータス振り分けポイント残:ーーー
スキル
共通 :世界共通言語 レベル無し
インベントリ レベル69
※276スロット 138個/1スロット 重さ・大きさ制限なし
ユニーク:スキルクリエイター レベル5
スキルアップグレード レベル4
スキルカスタマイズ レベル1
スキルコンバート レベル2
レベルドレイン レベル8
武器術 :剣 レベル65
盾 レベル65
投擲 レベル65
体 レベル65
武術系 :剣術 レベル65
盾術 レベル65
投擲術 レベル65
体術 レベル65
攻撃系 :毒付与 レベル50
麻痺付与 レベル50
弱体付与 レベル50
混乱付与 レベル50
恐慌付与 レベル50
石化付与 レベル50
暗闇付与 レベル50
魅了付与 レベル50
怒り付与 レベル50
火属性付与 レベル60
水属性付与 レベル60
土属性付与 レベル60
風属性付与 レベル60
防御系 :結界 レベル70
隔絶 レベル70
強化系 :≪アクティブ≫
身体強化 レベル50
部位強化 レベル50
移動速度強化 レベル50
≪パッシブ≫
体力強化 レベル75
力強化 レベル75
知力強化 レベル75
精神力強化 レベル75
魅了強化 レベル75
幸運強化 レベル75
命中率補正 レベル75
回避速度補正 レベル75
切断 レベル60
打撃 レベル40
衝撃 レベル40
HP自動回復 レベル75
SP自動回復 レベル75
HP最大値上昇 レベル75
SP最大値上昇 レベル75
毒耐性 レベル40
麻痺耐性 レベル40
弱体耐性 レベル40
混乱耐性 レベル40
恐慌耐性 レベル40
石化耐性 レベル40
凍結耐性 レベル40
沈黙耐性 レベル40
暗闇耐性 レベル40
魅了耐性 レベル40
怒り耐性 レベル40
魔法系 :土属性+ レベル50
土属性- レベル50
風属性+ レベル50
風属性- レベル50
水属性+ レベル50
水属性- レベル50
火属性+ レベル50
火属性- レベル50
聖属性 レベル70
特殊系 :≪アクティブ≫
食材調理 レベル50
看破 レベル70
アイテム鑑定 レベル65
生物鑑定 レベル75
気配遮断 レベル70
気配察知 レベル70
魔力遮断 レベル70
魔力察知 レベル70
指揮者 レベル70
≪パッシブ≫
隠匿 レベル60
戦闘スキル:ラッシュ レベル70
クロスラッシュ レベル70
スラッシュ レベル50
スクウェアスラッシュ レベル70
装備
頭 :白群劣竜の兜(体力+60 力+38)※セット効果……【残存】【飛翼】
胴体 :白群劣竜の皮鎧(体力+60 力+38)※セット効果……【残存】【飛翼】
腕 :白群劣竜の小手(体力+60 力+38)※セット効果……【残存】【飛翼】
腰 :白群劣竜の腰鎧(体力+60 力+38)※セット効果……【残存】【飛翼】
下半身 :白群劣竜の具足(体力+60 力+38)※セット効果……【残存】【飛翼】
足 :白群劣竜の靴(体力+60 力+38)※セット効果……【残存】【飛翼】
右手 :魔剣【レガルド】(力+140)
左手 :白群劣竜の円盾(体力+60)
装飾品 :断絶の指輪
忍耐の腕輪
軽減のネックレス
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しかし、授かったスキルは『レベル1』という聞いたこともないスキルだった。
『ハズレスキルだ!』
同世代の仲間からバカにされるが、ユウトが冒険者として活動を始めると『レベル1』はとんでもないチートスキルだった。ユウトは仲間と一緒にダンジョンを探索し成り上がっていく。
そんなユウトたちに一人の少女た頼み事をする。『お父さんを助けて!』
俺だけ✨宝箱✨で殴るダンジョン生活
双葉 鳴|◉〻◉)
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俺、“飯狗頼忠(めしく よりただ)”は世間一般で【大ハズレ】と呼ばれるスキル【+1】を持つ男だ。
幸運こそ100と高いが、代わりに全てのステータスが1と、何をするにもダメダメで、ダンジョンとの相性はすこぶる悪かった。
しかし世の中には天から二物も三物ももらう存在がいる。
それが幼馴染の“漆戸慎(うるしどしん)”だ。
成績優秀、スポーツ万能、そして“ダンジョンタレント”としてクラスカースト上位に君臨する俺にとって目の上のたんこぶ。
そんな幼馴染からの誘いで俺は“宝箱を開ける係”兼“荷物持ち”として誘われ、同調圧力に屈して渋々承認する事に。
他にも【ハズレ】スキルを持つ女子3人を引き連れ、俺たちは最寄りのランクEダンジョンに。
そこで目の当たりにしたのは慎による俺TUEEEEE無双。
寄生上等の養殖で女子達は一足早くレベルアップ。
しかし俺の筋力は1でカスダメも与えられず……
パーティは俺を置いてズンズンと前に進んでしまった。
そんな俺に訪れた更なる不運。
レベルが上がって得意になった女子が踏んだトラップによる幼馴染とのパーティ断絶だった。
一切悪びれずにレベル1で荷物持ちの俺に盾になれと言った女子と折り合いがつくはずもなく、俺たちは別行動をとる事に……
一撃もらっただけで死ぬ場所で、ビクビクしながらの行軍は悪夢のようだった。そんな中響き渡る悲鳴、先程喧嘩別れした女子がモンスターに襲われていたのだ。
俺は彼女を囮に背後からモンスターに襲いかかる!
戦闘は泥沼だったがそれでも勝利を収めた。
手にしたのはレベルアップの余韻と新たなスキル。そしてアイアンボックスと呼ばれる鉄等級の宝箱を手に入れて、俺は内心興奮を抑えきれなかった。
宝箱。それはアイテムとの出会いの場所。モンスタードロップと違い装備やアイテムが低い確率で出てくるが、同時に入手アイテムのグレードが上がるたびに設置されるトラップが凶悪になる事で有名である。
極限まで追い詰められた俺は、ここで天才的な閃きを見せた。
もしかしてこのトラップ、モンスターにも向けられるんじゃね?
やってみたら案の定効果を発揮し、そして嬉しい事に俺のスキルがさらに追加効果を発揮する。
女子を囮にしながらの快進撃。
ステータスが貧弱すぎるが故に自分一人じゃ何もできない俺は、宝箱から出したアイテムで女子を買収し、囮役を引き受けてもらった。
そして迎えたボス戦で、俺たちは再び苦戦を強いられる。
何度削っても回復する無尽蔵のライフ、しかし激戦を制したのは俺たちで、命からがら抜け出したダンジョンの先で待っていたのは……複数の記者のフラッシュだった。
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血まみれ。
右手には討伐したモンスターの首。
左手にはモンスターのドロップアイテム。
そしてスルメをかじりながら、背中にお爺さんを担いでいた。
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――これは、バイトで冒険者を始めたら最強だった。という話――
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