最弱無双は【スキルを創るスキル】だった⁈~レベルを犠牲に【スキルクリエイター】起動!!レベルが低くて使えないってどういうこと⁈~

華音 楓

文字の大きさ
上 下
24 / 131
第2章 リベンジ!!

024 違和感?

しおりを挟む
 今日は少し早く目が覚めてしまったみたいだ。
 時計を見るとまだ朝の5時過ぎ。
 さすがに早いけど、二度寝すると起きる自信がなかったから諦めることにした。
 年甲斐もなく遠足をマジかに控えた子供かと思えた。

 そういえば、昨日レベルが上がったからステータスを振りなおさないと。
 レベルは……2つ上がってる。
 ということは残りポイントは20か……
 
 昨日の課題は攻撃力・殲滅力の低さだった。
 一撃で撃破とは言わないけど、行動不可まで持っていけるようになりたい。
 それだけで戦況はかなり改善されるはずだ。
 というわけで、力に20を振り分けた。

ーーーーーーーーーー

基本情報

 氏名  :中村なかむら 剣斗けんと
 年齢  :35歳
 職業  :探索者G
 称号  :駆け出し

ステータス

レベル :8
 EXP : 128/128
 HP  :107/107(2UP)
 SP  : 17/ 17(2UP)
 体力  :107(2UP)(+5)
 力   : 79(24UP)(+1)
 知力  : 25
 精神力 : 27(2UP)
 魅力  :  5
 幸運  : 20

 任意ステータス振り分けポイント残:0

スキル
 
 スキル名:世界共通言語 レベル無し
      インベントリ レベル1
      スキルクリエイター レベル1
      スキルアップグレード レベル1

      剣 レベル1
      剣術 レベル1
      盾 レベル1

      身体強化 レベル1
      切断 レベル3
      命中率補正 レベル1(NEW):命中率が上昇。命中率レベル×1%+50%※上限100%
      回避速度補正 レベル1(NEW):回避速度が上昇。回避速度上昇レベル×1%

装備

 頭   :なし
 胴体  :プロテクター(体力+1)
 腕   :プロテクター(体力+1)
 腰   :プロテクター(体力+1)
 下半身 :プロテクター(体力+1)
 足   :ブーツ
 右手  :ショートソード(力+2)
 左手  :ラウンドシールド(体力+1)

 装飾品 :なし

ーーーーーーーーーー

 これで良しと……
 うん、着々と脳筋仕様にステータスが成長している気がしてならないな……
 だが気にしたら負けだ!!ってやつなんだろうな。

 じゃあ気を取り直して、ついでだからスキルクリエイターも開いてみよう。
 もしかすると習得可能なスキルが増えているかもしれない。

「スキルクリエイター起動っと。」

 いつものように透明な板状のディスプレイが目の前に立ち上がる。
 いつ見ても不思議だよね。
 触れるけど通り抜けるこの板は、どんな素材なんだろうか謎だな。
 そんな無駄なことを考えているとディスプレイにいつもの情報が表示される。

『【スキルクリエイターレベル1】を使用しますか?』

 もちろんYESだ。
 むしろNOを選択した時どうなるのかが若干気になる。
 が、一応大人としてその誘惑には何とか耐えきった。

『作成可能スキルを表示します。』
・魔法系▼
・クラフト系▼
・武器系▼
・武術系▼
・強化系▼(NEW)
・攻撃系▼
・防御系▼
・その他▼(NEW)

 お、(NEW)の表示が増えてる。
 ということはやはり、レベルが上がると増加するのは間違いないみたいだ。
 行動で発生するものもあるから習得には気を配る必要がありそうだな。
 これで次どのスキルが習得の可能性があるか分かれば、無駄に被ることはないんだろうけど。
 それはあまりにもご都合主義すぎるかな。

・強化系▼(NEW)
≪アクティブスキル≫
移動速度上昇:自身の動く速度が上昇。上昇率レベル×1%。SP:1/分 レベル8

 ふむふむ、なるほどね。
 ≪アクティブスキル≫ということは自分で任意に切り替える必要があるってことか。
 移動速度が上がるのは助かるかな。
 ただ……スキルレベルが低いとあまり意味をなさなそうだ。
 もう一つは……その他?

・その他▼(NEW)
≪アクティブスキル≫
気配遮断  :気配を消せる。レベル差が5までは隠せる。6以上はばれる。SP:1/分 レベル8
気配察知  :気配を探れる。レベル×1m+20m(レベル10毎にレベル×10mのボーナス)。SP:1/分 レベル8

 キタコレ!!待ってました。
 気配関連は本気でほしいと思っていたやつだ。
 特に【気配察知】はぜひとも欲しい。
 これがあればモンスターの奇襲をある程度防ぐ事ができるかもしれない。
 昨日のカイリの件だって、あのパーティーの誰かが持っていれば防げたはずだからだ。
 しかし3つとも8レベル。
 9レベルで覚えられるけど……8レベルにしないと使えない。
 ということはいったん16レベルまで上げてから習得するのと、9レベルで習得してから8レベルに上げるのだと、効率は9レベルで覚える方か。
 このスキル考えたやつ絶対鬼畜だろう!!
 生活考えると断然16レベルまで上げた方が稼ぎが良いに決まってる。
 だけど、必要経験値を考えたら断然後者を取らざるを得ない。

 うん、これを覚えるのは少し待とう。
 今日は一緒の探索だから1レベルに戻ったらかなりまずい。
 まずは彼女たちとの探索を終えてから改めて考えよう。
 さすがに足手まといは格好が悪すぎる。

 

 そんなこんなである程度時間がたったので朝食の為今に降りると、すでに家族がそろって食事をとっていた。
 美鈴からは遅いと怒られてしまった。

 母さんの朝食の準備を待つ間にテレビのニュースをザッピングしていく。
 どれもこれもダンジョンの話題でいっぱいだった。
 どこのダンジョンで何が取れただの、強敵現るなど。
 その中でも一部の探索者のマナーについて言及する話題も上がっていた。
 やはり目が行き届かないことを良いことに、犯罪行為に走る者も出ていた。
 これは当初から想定されていたことで、政府の対応の遅さを声高らかに批判するコメンテーターのコメントが上がっていた。
 すべての探索者が悪であるかの様なコメントにSNS上では炎上騒ぎとなっていた。
 ただ、昨日の一件もあるので気を付けるに越したことはないと思えた。
 
 運ばれてきた朝食をとりながらみんなの今日の行動について確認をすると、美鈴は友達と近くの食材系ダンジョンへ潜るそうだ。
 「おいしい食材をゲットするんだ!!」と意気込んでいた。
 その調子で食卓を潤わせてくれと言ったら、ジト目が返ってきた。
 はい、僕も頑張って稼ぎます。
 父さんはいつも通り仕事へ向かうみたいだ。
 建築現場で【木工】持ちが大分増えてきたみたいで、クラフト系のスキルも後天的に取得が可能だということがわかってきた。
 母さんはいつものように家事を頑張ってくれている。
 感謝しかないです、はい。
 ちなみに、家事を行うついでにストレッチとかをしていたら、【柔軟】というスキルが発生したそうだ。
 効果は体が柔らかくなり、重心が安定した気がするそうだ。
 おそらく習得したてで、レベルが低いためそんな気がする程度の効果なんだと思う。
 もしこれが高レベルになったら……軟体人間にでもなるんだろうか。
 ただ、重心云々ということなら戦闘職の人覚えて損はないスキルなのかもしれない。
 これについては美鈴も初耳みたいで、今夜あたりにSNSに上げてみて反応を見ようという話になった。
 もしかすると【柔軟】スキルは探索者のマストスキルになるかもしれないな。
 
 そういえば一つ気になることがあったんだった。
 ダンジョン内での生理現象について。
 今回はソロではなく女性との共同探索だ。
 気を配って然るべきだと思ったのだ。

「え?何言ってるのお兄ちゃん。そんなこと起こるわけないじゃん?常識でしょ?」

 美鈴は変な質問をした人がいるとでも言わんばかりに怪訝そうな顔を浮かべていた。
 
 おかしい。
 【生物】としてあり得るのだろうか?
 生理現象は【生物】として当たり前の事のはず。
 そんなことがあるのだろうか?

「お兄ちゃん、今や世界の常識だよ?政府としての見解もそう示されてるし。というか、それがどうかしたの?」

 え?そんなのでてたっけ?
 慌ててスマホで確認すると、確かに政府見解としてダンジョン内での生理現象が無くなるということが発表されていた。
 おかしい?
 いや、そういえば僕も生理現象が発生したことはなかった。
 半日潜っても……だ。
 なんだ、世界のルールか……
 それなら仕方がないのかな?

 なぜかこの時僕は、それが当たり前だと普通に思ってしまった。
 よくよく考えたら、それはおかしなことなのに、疑問に思うことが出来なくなっていた。

 

 朝食を終えると家族はそれぞれの行動を開始した。
 父さんは一度市役所に書類を届けるとのことだったので、ついでだからと便乗して送ってもらった。

 市役所前のバス停はいつものように込み合っており、乗車待ちの列ができていた。
 僕はその列にならび、バスを待つことにした。
 年甲斐もなく心が高鳴っていた。
 これから始まる探索に胸躍らせてしまった。
しおりを挟む
感想 2

あなたにおすすめの小説

レベルアップに魅せられすぎた男の異世界探求記(旧題カンスト厨の異世界探検記)

荻野
ファンタジー
ハーデス 「ワシとこの遺跡ダンジョンをそなたの魔法で成仏させてくれぬかのぅ?」 俺 「確かに俺の神聖魔法はレベルが高い。神様であるアンタとこのダンジョンを成仏させるというのも出来るかもしれないな」 ハーデス 「では……」 俺 「だが断る!」 ハーデス 「むっ、今何と?」 俺 「断ると言ったんだ」 ハーデス 「なぜだ?」 俺 「……俺のレベルだ」 ハーデス 「……は?」 俺 「あともう数千回くらいアンタを倒せば俺のレベルをカンストさせられそうなんだ。だからそれまでは聞き入れることが出来ない」 ハーデス 「レベルをカンスト? お、お主……正気か? 神であるワシですらレベルは9000なんじゃぞ? それをカンスト? 神をも上回る力をそなたは既に得ておるのじゃぞ?」 俺 「そんなことは知ったことじゃない。俺の目標はレベルをカンストさせること。それだけだ」 ハーデス 「……正気……なのか?」 俺 「もちろん」 異世界に放り込まれた俺は、昔ハマったゲームのように異世界をコンプリートすることにした。 たとえ周りの者たちがなんと言おうとも、俺は異世界を極め尽くしてみせる!

異世界でぺったんこさん!〜無限収納5段階活用で無双する〜

KeyBow
ファンタジー
 間もなく50歳になる銀行マンのおっさんは、高校生達の異世界召喚に巻き込まれた。  何故か若返り、他の召喚者と同じ高校生位の年齢になっていた。  召喚したのは、魔王を討ち滅ぼす為だと伝えられる。自分で2つのスキルを選ぶ事が出来ると言われ、おっさんが選んだのは無限収納と飛翔!  しかし召喚した者達はスキルを制御する為の装飾品と偽り、隷属の首輪を装着しようとしていた・・・  いち早くその嘘に気が付いたおっさんが1人の少女を連れて逃亡を図る。  その後おっさんは無限収納の5段階活用で無双する!・・・はずだ。  上空に飛び、そこから大きな岩を落として押しつぶす。やがて救った少女は口癖のように言う。  またぺったんこですか?・・・

(完結)魔王討伐後にパーティー追放されたFランク魔法剣士は、超レア能力【全スキル】を覚えてゲスすぎる勇者達をザマアしつつ世界を救います

しまうま弁当
ファンタジー
魔王討伐直後にクリードは勇者ライオスからパーティーから出て行けといわれるのだった。クリードはパーティー内ではつねにFランクと呼ばれ戦闘にも参加させてもらえず場美雑言は当たり前でクリードはもう勇者パーティーから出て行きたいと常々考えていたので、いい機会だと思って出て行く事にした。だがラストダンジョンから脱出に必要なリアーの羽はライオス達は分けてくれなかったので、仕方なく一階層づつ上っていく事を決めたのだった。だがなぜか後ろから勇者パーティー内で唯一のヒロインであるミリーが追いかけてきて一緒に脱出しようと言ってくれたのだった。切羽詰まっていると感じたクリードはミリーと一緒に脱出を図ろうとするが、後ろから追いかけてきたメンバーに石にされてしまったのだった。

異世界帰りの元勇者、日本に突然ダンジョンが出現したので「俺、バイト辞めますっ!」

シオヤマ琴@『最強最速』発売中
ファンタジー
俺、結城ミサオは異世界帰りの元勇者。 異世界では強大な力を持った魔王を倒しもてはやされていたのに、こっちの世界に戻ったら平凡なコンビニバイト。 せっかく強くなったっていうのにこれじゃ宝の持ち腐れだ。 そう思っていたら突然目の前にダンジョンが現れた。 これは天啓か。 俺は一も二もなくダンジョンへと向かっていくのだった。

最強の職業は解体屋です! ゴミだと思っていたエクストラスキル『解体』が実は超有能でした

服田 晃和
ファンタジー
旧題:最強の職業は『解体屋』です!〜ゴミスキルだと思ってたエクストラスキル『解体』が実は最強のスキルでした〜 大学を卒業後建築会社に就職した普通の男。しかし待っていたのは設計や現場監督なんてカッコいい職業ではなく「解体作業」だった。来る日も来る日も使わなくなった廃ビルや、人が居なくなった廃屋を解体する日々。そんなある日いつものように廃屋を解体していた男は、大量のゴミに押しつぶされてしまい突然の死を迎える。  目が覚めるとそこには自称神様の金髪美少女が立っていた。その神様からは自分の世界に戻り輪廻転生を繰り返すか、できれば剣と魔法の世界に転生して欲しいとお願いされた俺。だったら、せめてサービスしてくれないとな。それと『魔法』は絶対に使えるようにしてくれよ!なんたってファンタジーの世界なんだから!  そうして俺が転生した世界は『職業』が全ての世界。それなのに俺の職業はよく分からない『解体屋』だって?貴族の子に生まれたのに、『魔導士』じゃなきゃ追放らしい。優秀な兄は勿論『魔導士』だってさ。  まぁでもそんな俺にだって、魔法が使えるんだ!えっ?神様の不手際で魔法が使えない?嘘だろ?家族に見放され悲しい人生が待っていると思った矢先。まさかの魔法も剣も極められる最強のチート職業でした!!  魔法を使えると思って転生したのに魔法を使う為にはモンスター討伐が必須!まずはスライムから行ってみよう!そんな男の楽しい冒険ファンタジー!

ダンジョンで有名モデルを助けたら公式配信に映っていたようでバズってしまいました。

夜兎ましろ
ファンタジー
 高校を卒業したばかりの少年――夜見ユウは今まで鍛えてきた自分がダンジョンでも通用するのかを知るために、はじめてのダンジョンへと向かう。もし、上手くいけば冒険者にもなれるかもしれないと考えたからだ。  ダンジョンに足を踏み入れたユウはとある女性が魔物に襲われそうになっているところに遭遇し、魔法などを使って女性を助けたのだが、偶然にもその瞬間がダンジョンの公式配信に映ってしまっており、ユウはバズってしまうことになる。  バズってしまったならしょうがないと思い、ユウは配信活動をはじめることにするのだが、何故か助けた女性と共に配信を始めることになるのだった。

【改稿版】休憩スキルで異世界無双!チートを得た俺は異世界で無双し、王女と魔女を嫁にする。

ゆう
ファンタジー
剣と魔法の異世界に転生したクリス・レガード。 剣聖を輩出したことのあるレガード家において剣術スキルは必要不可欠だが12歳の儀式で手に入れたスキルは【休憩】だった。 しかしこのスキル、想像していた以上にチートだ。 休憩を使いスキルを強化、更に新しいスキルを獲得できてしまう… そして強敵と相対する中、クリスは伝説のスキルである覇王を取得する。 ルミナス初代国王が有したスキルである覇王。 その覇王発現は王国の長い歴史の中で悲願だった。 それ以降、クリスを取り巻く環境は目まぐるしく変化していく…… ※アルファポリスに投稿した作品の改稿版です。 ホットランキング最高位2位でした。 カクヨムにも別シナリオで掲載。

固有スキルガチャで最底辺からの大逆転だモ~モンスターのスキルを使えるようになった俺のお気楽ダンジョンライフ~

うみ
ファンタジー
 恵まれない固有スキルを持って生まれたクラウディオだったが、一人、ダンジョンの一階層で宝箱を漁ることで生計を立てていた。  いつものように一階層を探索していたところ、弱い癖に探索者を続けている彼の態度が気に入らない探索者によって深層に飛ばされてしまう。  モンスターに襲われ絶体絶命のピンチに機転を利かせて切り抜けるも、ただの雑魚モンスター一匹を倒したに過ぎなかった。  そこで、クラウディオは固有スキルを入れ替えるアイテムを手に入れ、大逆転。  モンスターの力を吸収できるようになった彼は深層から無事帰還することができた。  その後、彼と同じように深層に転移した探索者の手助けをしたり、彼を深層に飛ばした探索者にお灸をすえたり、と彼の生活が一変する。  稼いだ金で郊外で隠居生活を送ることを目標に今日もまたダンジョンに挑むクラウディオなのであった。 『箱を開けるモ』 「餌は待てと言ってるだろうに」  とあるイベントでくっついてくることになった生意気なマーモットと共に。

処理中です...