上 下
733 / 761
新たな町へ

668話 依頼ボードを眺めつつ

しおりを挟む


 絡まれた貴族様を振り切って、ギルドに向かう事にした。


 さてさて、約束の時間よりは少し早いけどギルド行こう。もうやだ。


 って事で、ギルドに来ました。

 ギルドの中に入って、未だ約束の時間には余裕であるので、依頼ボードを繁々と見る事にした。
 そうそう、認識阻害掛けてるから誰からも絡まれないで済んでるよ、今はね。

 えっと……何々、ボアの討伐依頼とゴブリン退治か。
 こう言うのは何処でも在るんだね。
 それから、おお!ワイバーン退治も依頼に出てるんだな。 
 これは若干依頼料がお高めだ。
 後は、商人の護衛か。
 何々、隣の国の街まの護衛か。
 それで護衛の依頼料は………ええ安いなあ。
 これは安すぎだねパス!
 受けないけど…笑。

 しっかし、商人が護衛の依頼を出すなら、せめて金貨数枚ぐらいの値段見積もって出そうよ。
 なんだよ、一人大銀貨八枚って。
 それから、、、街の清掃の依頼が多いな。

『これって、一人大銀貨八枚なのかな? ナビどう思う?』

《さぁ? 私にも分かり兼ねますね。気になるのならカウンターで伺っては?》

『いや、それは遠慮しとくよ。巻き込まれたら怖いし』

《それは言えてますね。主は巻き込まれタイプですから》

『だよなぁ~。何が悲しくてトラブルになんるだろう?』

《さぁ?》

 なんて事をナビと話して依頼ボードを繁々と見つめる俺。

 後は何があるのかな?
 何々、配管掃除に溝浚いか。
 これも依頼料が安過ぎる。
 汚い仕事こそ少し値段が高い方がいい気がするね。
 ま、どんな依頼も受けないけどね。

 あっ、薬草の納品依頼があるな。
 料金は安いが在庫は減らせる。

 ってことで、認識阻害をなんとなく解除して、受付カウンターへGO!

「すみません、これの依頼の素材があるので納品したいんですけど」

「はい、納品ですね。えっと、ここに依頼品の薬草等の素材を出して下さい。それと、ギルドカードも確認中しますので出して下さい」

「はい、素材はこれです。で、ギルドカードはこれ」

「はい、ありがとうございます。少しお待ち下さい、確認して参りますので」

「分かった」

 受付のお姉さんが奥に引っ込んで行って、しばし待つと何やら慌てて奥から出てきて、俺に詰め寄ってきた。
 な、なに?

「あ、あの、貴方昨日のボアの人ですか?」

「はあ? ボアの人って……。まあ、ボアは昨日の納品して、今は査定待ちだけど。何もう査定額出てたのかな?」

「えっええ、出ました! それとカードをお返しします。あと、これが今回の査定額と、先ほど納品していただいた金額です。お受け取り下さい」

 慌ただしい人だわ、この人。

 受け取れと言ってだされた金貨を見てホクホクする。
 さて、いくらになったかな?

「おお、あれ結構な額になったんだね。良かった。あ、それと訊きたいんだけど」

「な、なんでしょう?」

「ボロボロの、グランドムーンベアが一体有るんですけど、引き取って貰えないだろうか?」

「ボロボロの、なんですって?」

「だから、グランドムーンベアですよ。俺の友人達が倒したんですけどね、ソイツら今ここに来れなくて、俺が代わりに持って来てるんですけど」

「そ、そうでしたか。では、お手間ですが奥へどうぞ」

 受付のお姉さんに連れられて、また解体倉庫へ来たよ。

「そ、それではここに出して貰えますか? 私は解体する者を呼んで来ますから、ここでお待ち下さい」

「分かりました」

 また、ここか。
 相変わらす匂いが混もってる。
 血生臭い。

 なので俺の周りにクリーンを掛けた。

 ほっ、これで臭くない。

しおりを挟む
感想 122

あなたにおすすめの小説

あなたは異世界に行ったら何をします?~良いことしてポイント稼いで気ままに生きていこう~

深楽朱夜
ファンタジー
13人の神がいる異世界《アタラクシア》にこの世界を治癒する為の魔術、異界人召喚によって呼ばれた主人公 じゃ、この世界を治せばいいの?そうじゃない、この魔法そのものが治療なので後は好きに生きていって下さい …この世界でも生きていける術は用意している 責任はとります、《アタラクシア》に来てくれてありがとう という訳で異世界暮らし始めちゃいます? ※誤字 脱字 矛盾 作者承知の上です 寛容な心で読んで頂けると幸いです ※表紙イラストはAIイラスト自動作成で作っています

[鑑定]スキルしかない俺を追放したのはいいが、貴様らにはもう関わるのはイヤだから、さがさないでくれ!

どら焼き
ファンタジー
ついに!第5章突入! 舐めた奴らに、真実が牙を剥く! 何も説明無く、いきなり異世界転移!らしいのだが、この王冠つけたオッサン何を言っているのだ? しかも、ステータスが文字化けしていて、スキルも「鑑定??」だけって酷くない? 訳のわからない言葉?を発声している王女?と、勇者らしい同級生達がオレを城から捨てやがったので、 なんとか、苦労して宿代とパン代を稼ぐ主人公カザト! そして…わかってくる、この異世界の異常性。 出会いを重ねて、なんとか元の世界に戻る方法を切り開いて行く物語。 主人公の直接復讐する要素は、あまりありません。 相手方の、あまりにも酷い自堕落さから出てくる、ざまぁ要素は、少しづつ出てくる予定です。 ハーレム要素は、不明とします。 復讐での強制ハーレム要素は、無しの予定です。 追記  2023/07/21 表紙絵を戦闘モードになったあるヤツの参考絵にしました。 8月近くでなにが、変形するのかわかる予定です。 2024/02/23 アルファポリスオンリーを解除しました。

30年待たされた異世界転移

明之 想
ファンタジー
 気づけば異世界にいた10歳のぼく。 「こちらの手違いかぁ。申し訳ないけど、さっさと帰ってもらわないといけないね」  こうして、ぼくの最初の異世界転移はあっけなく終わってしまった。  右も左も分からず、何かを成し遂げるわけでもなく……。  でも、2度目があると確信していたぼくは、日本でひたすら努力を続けた。  あの日見た夢の続きを信じて。  ただ、ただ、異世界での冒険を夢見て!!  くじけそうになっても努力を続け。  そうして、30年が経過。  ついに2度目の異世界冒険の機会がやってきた。  しかも、20歳も若返った姿で。  異世界と日本の2つの世界で、  20年前に戻った俺の新たな冒険が始まる。

異世界のんびりワークライフ ~生産チートを貰ったので好き勝手生きることにします~

樋川カイト
ファンタジー
友人の借金を押し付けられて馬車馬のように働いていた青年、三上彰。 無理がたたって過労死してしまった彼は、神を自称する男から自分の不幸の理由を知らされる。 そのお詫びにとチートスキルとともに異世界へと転生させられた彰は、そこで出会った人々と交流しながら日々を過ごすこととなる。 そんな彼に訪れるのは平和な未来か、はたまた更なる困難か。 色々と吹っ切れてしまった彼にとってその全てはただ人生の彩りになる、のかも知れない……。 ※この作品はカクヨム様でも掲載しています。

はぁ?とりあえず寝てていい?

夕凪
ファンタジー
嫌いな両親と同級生から逃げて、アメリカ留学をした帰り道。帰国中の飛行機が事故を起こし、日本の女子高生だった私は墜落死した。特に未練もなかったが、強いて言えば、大好きなもふもふと一緒に暮らしたかった。しかし何故か、剣と魔法の異世界で、貴族の子として転生していた。しかも男の子で。今世の両親はとてもやさしくいい人たちで、さらには前世にはいなかった兄弟がいた。せっかくだから思いっきり、もふもふと戯れたい!惰眠を貪りたい!のんびり自由に生きたい!そう思っていたが、5歳の時に行われる判定の儀という、魔法属性を調べた日を境に、幸せな日常が崩れ去っていった・・・。その後、名を変え別の人物として、相棒のもふもふと共に旅に出る。相棒のもふもふであるズィーリオスの為の旅が、次第に自分自身の未来に深く関わっていき、仲間と共に逃れられない運命の荒波に飲み込まれていく。 ※第二章は全体的に説明回が多いです。 <<<小説家になろうにて先行投稿しています>>>

いきなり異世界って理不尽だ!

みーか
ファンタジー
 三田 陽菜25歳。会社に行こうと家を出たら、足元が消えて、気付けば異世界へ。   自称神様の作った機械のシステムエラーで地球には帰れない。地球の物は何でも魔力と交換できるようにしてもらい、異世界で居心地良く暮らしていきます!

私を裏切った相手とは関わるつもりはありません

みちこ
ファンタジー
幼なじみに嵌められて処刑された主人公、気が付いたら8年前に戻っていた。 未来を変えるために行動をする 1度裏切った相手とは関わらないように過ごす

異世界でお取り寄せ生活

マーチ・メイ
ファンタジー
異世界の魔力不足を補うため、年に数人が魔法を貰い渡り人として渡っていく、そんな世界である日、日本で普通に働いていた橋沼桜が選ばれた。 突然のことに驚く桜だったが、魔法を貰えると知りすぐさま快諾。 貰った魔法は、昔食べて美味しかったチョコレートをまた食べたいがためのお取り寄せ魔法。 意気揚々と異世界へ旅立ち、そして桜の異世界生活が始まる。 貰った魔法を満喫しつつ、異世界で知り合った人達と緩く、のんびりと異世界生活を楽しんでいたら、取り寄せ魔法でとんでもないことが起こり……!? そんな感じの話です。  のんびり緩い話が好きな人向け、恋愛要素は皆無です。 ※小説家になろう、カクヨムでも同時掲載しております。

処理中です...