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新たな町へ
585話 別人?
しおりを挟む次日の昼過ぎに、(っと言っても、店の昼休み時間等殆んど昼では無いのだが…)カモメ亭に向かう暁彦。
昨夜、部屋が取れなかった暁彦。
アルムさんの提案で、警備隊兵舎の空き部屋に泊まらせて貰ったのだが…。まぁ、使ってない部屋に案内されて唖然としたよ。なにって?そりゃ~誇りが…凄かったんだよ。あの部屋に、掃除もせずに泊まるなんて考えただけでもぞっとした。 案内された部屋を見た時は絶句したし。
だがしかし、折角気を使ってくれたので…部屋を使わせて貰う事にした。
が、部屋に入り直ぐに空間広げて部屋を新たに作って風呂に浸かり落ち着くとベットでぐっすりねむったけどね。誰にもバレてはないはずだ。
朝も目覚まし時計で目を覚まして、早々に兵舎を出たかったのだが…。騎士さん達俺を待ち構えて居たようにアルムさんに捕まり。そして、厨房に連行されて料理人さんたちと一緒に朝飯を作らされた…。アルムさん曰く宿代代わりの労働だそうだ。
……解せない。
で、一仕事終えて騎士さんたちと飯を食い兵舎を出て独り町をふらふら歩く俺。
「あ~疲れた。良く歩いた?」
《……買いすぎですよ!》
『ええ!そうかな?さぁ、カモメ亭着いたよナビ』
店の味が変わってて、少しショックなんだけど…でも、それは責められないよねぇ?
《まあ、人間は慣れ親しんだ味があるのでしょうから。私にはなんとも》
まあそうだね…。
俺は朝早く起きて宿舎を出て、パトリックとの約束の時間までは未だ時間があった。なので、市場に顔を出していろんな品を買い漁ったのだ。
暁彦が買い求めたのは、香辛料屋と乾物屋に行き買える範囲で爆買いした。
それと果物に海産物もだな。
そして、ホクホク顔で気分良くカモメ亭の裏戸から店に入り挨拶をする。
「ちわ~!パトリックさん、マルク君来たよ~」
テンション高めに挨拶して店に入る俺…き、キャラじゃねぇなぁ~。
今日はアルムをさんも居ないし、俺一人だからな別に人格変わっても分かるまい。
「………」
「あ、アキ君いらっしゃい」
「おう、来たぞ? どうした? パトリックさんに、マルクくん?」
「い、いや、いつになく機嫌が良いなと思って」
「アキくんて、そんな人だった?」
「アハハ。(ヤベェ…テンションがあっちの方へ飛ばしたまま来ちまった…反省)す、すまん。ここに来るまで少し買い物しててな。気分が良くて」
「そ、そうだったのか!」
「もう~アキ君、人が変わったかと思ったよ」
「ケビンさん…そんなことないよ。俺は普通だ」
「君が普通ねぇ…フフフッ」
「そうそう、アキ君変わってるよね?フフフッ」
なに?なんで二人そこで笑うのかな?
「まあまあそれより、早速厨房に行こうアキヒコ君」
「ええ、皆さんお待ちなんですか?」
「ああ、新しく雇った人を紹介するよ」
「あ~まあ宜しくな?」
《テンション低!》
テンション急降下だぜ!
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