605 / 761
新たな町へ
548話 マイナの仕事。
しおりを挟むマイナさん彼女には今の彼女が抱えてる仕事の数を知るための現状確認。
「んで、次はマイナさん!」
「へっ? あたし?」
「そうそう、あたしです」
「な、なに?旦那様。あたし何もしてないよね?えっ……?」
「まあ、そんなにビクビクしないでよ?マイナ悪い話しではないよ。ってか、確認と相談だよ」
「な、なんだ………ビックリ!で、確認と相談ってなに?」
「マイナさん、今幾つ仕事を受け持ってる?」
「えっ、特に数えてないよ?あたし、結構楽してるし?」
楽かぁ……どう楽してるのかな?
「なら、マイナの1日をここで発表してください」
「へっ、なにそれ……1日?」
「そうそう、俺に教えてください!」
「ん~1日って……えっと、朝起きて?」
「うん、それから点呼だよね?」
「そう、点呼終わったらみんなのカトラリーをセットでしょ?それから給仕してぇ~」
「それで?」
「食器を~寮組の食器下げるでしょ?それが終わってあっ洗濯して……」
「それは何人分?」
「えっ?えっとその日の気分?」
「ククク、なんだそれ?」
「えへへへ」
全く……この子は…。
「それから?畑とかかい?」
「そう!ケイトが、畑を専門に仕事をしてるから……。その手伝いと、馬の世話の手伝いをしてるよ?あっ、桜がとっても可愛いの!」
あ~最近は馬場で好きにさせてるからね…。馬たちも自由だ。
「んで?そのあとは……なんだっけ?」
頭を傾げて考えてるけど……。
「……それなら…勉強は?」
「えっ?子供たちと少ししてるよ?ゲイルと一緒!中々難しいね?足し算とえっと…引き算だっけ?あと字を書いてるけど……未だ下手だよ」
ふむ……ここまでで結構スケジュール詰めてねぇ?
「それから…昼からは?」
「えぇ…未だ言うの?」
「そうそう、昼の手伝いはしてるのか?」
「ん~寮組のは、お料理出してるかな。あれ楽しいの!そのあとも片付けは任せて!」
「で?」
「で? そのあとは~洗濯物を取り込むでしょ?それと夕方は……あれ?なにしてるのかな?えへへへ結構覚えてないなぁ~。夕食の支度も一緒だし?でも、お掃除の仕事がないから少し楽だよ?」
エントランスのお掃除はするけどと、言ってニッコリ笑ってるけど…。
掃除してるじゃねぇか!
エントランス前の掃き掃除もお前がしてるの?
誰が綺麗にしてるのか気にはなってたんたけど、そうかマイナさんでしたか。
これは彼女には特別報酬を出さないとなぁ~。
「グレド、ニングス、ケイルスこれ聞いてどう思う?」
俺は、頭がガンガンしてきたので顳顬押さえて三人に意見を聞く。
「……す、すまん!」
「マイナ……すみません」
「えっと、なんか……」
「気づいてくれて嬉しいけど?もう少しマイナの負担減らす様にして上げてよ?」
「すみません…マイナに頼りに切りでした」
「おう、こっちもヘンリルに配膳遣らせます!」
「それな頼むな?グレド。それから…マイナさん?」
「なに?旦那様?」
「そんなにさっ皆から言われた仕事を、ホイホイ受けなくていいよ?無理なら人を雇うから」
「ええ、でも、新しく来る人ってなんか嫌なんだもん」
もんって………。
「まぁ…こと、女性の定着率が低いですからねぇ……」
とニングスが謂う。
俺だってそんなことは…感じてますよ!
「だぜ!来たと思ったら直ぐに辞めて出ていくしなぁ~」
とグレドが言う。
んなん…俺のせいじゃねぇよ!
「それならいっその事、奴隷はどうですか?」
と、ケイルス君……。
「奴隷ねぇ……それも良いけど。ケイルス君は嫌悪感ないの?」
「ないですよ?そりゃ~犯罪奴隷を連れて来られたら考えますが…。借金奴隷って意外と多いですし?(下手したら俺も、前の屋敷で主に不敬罪で奴隷に落ちてたかも知れないし…)」
そ、その辺はフランクなのかなこの世界……。
うん分からん。
「そうか……なら女性でマイナの手伝いできる人を探すか?マイナはどうだ?」
「えぇ!どっちでも良いけど?旦那様の負担に為らない?」
へっ?俺の負担……負担?負担かぁ……。
「大丈夫だよ?マイナ、そこは気にするな」
「そう?ならいいけどねぇ。フフ」
「なにを、笑ってるのです?」
「えっ?皆があたしの事、心配してくれるのがね?なんか嬉しいの。だからフフフなの」
何が嬉しいのか?良く分からんが……今夜の話し合いはこれにて終了だな。
36
お気に入りに追加
1,305
あなたにおすすめの小説
巻添え召喚されたので、引きこもりスローライフを希望します!
あきづきみなと
ファンタジー
階段から女の子が降ってきた!?
資料を抱えて歩いていた紗江は、階段から飛び下りてきた転校生に巻き込まれて転倒する。気がついたらその彼女と二人、全く知らない場所にいた。
そしてその場にいた人達は、聖女を召喚したのだという。
どちらが『聖女』なのか、と問われる前に転校生の少女が声をあげる。
「私、ガンバる!」
だったら私は帰してもらえない?ダメ?
聖女の扱いを他所に、巻き込まれた紗江が『食』を元に自分の居場所を見つける話。
スローライフまでは到達しなかったよ……。
緩いざまああり。
注意
いわゆる『キラキラネーム』への苦言というか、マイナス感情の描写があります。気にされる方には申し訳ありませんが、作中人物の説明には必要と考えました。
あなたは異世界に行ったら何をします?~良いことしてポイント稼いで気ままに生きていこう~
深楽朱夜
ファンタジー
13人の神がいる異世界《アタラクシア》にこの世界を治癒する為の魔術、異界人召喚によって呼ばれた主人公
じゃ、この世界を治せばいいの?そうじゃない、この魔法そのものが治療なので後は好きに生きていって下さい
…この世界でも生きていける術は用意している
責任はとります、《アタラクシア》に来てくれてありがとう
という訳で異世界暮らし始めちゃいます?
※誤字 脱字 矛盾 作者承知の上です 寛容な心で読んで頂けると幸いです
※表紙イラストはAIイラスト自動作成で作っています
[鑑定]スキルしかない俺を追放したのはいいが、貴様らにはもう関わるのはイヤだから、さがさないでくれ!
どら焼き
ファンタジー
ついに!第5章突入!
舐めた奴らに、真実が牙を剥く!
何も説明無く、いきなり異世界転移!らしいのだが、この王冠つけたオッサン何を言っているのだ?
しかも、ステータスが文字化けしていて、スキルも「鑑定??」だけって酷くない?
訳のわからない言葉?を発声している王女?と、勇者らしい同級生達がオレを城から捨てやがったので、
なんとか、苦労して宿代とパン代を稼ぐ主人公カザト!
そして…わかってくる、この異世界の異常性。
出会いを重ねて、なんとか元の世界に戻る方法を切り開いて行く物語。
主人公の直接復讐する要素は、あまりありません。
相手方の、あまりにも酷い自堕落さから出てくる、ざまぁ要素は、少しづつ出てくる予定です。
ハーレム要素は、不明とします。
復讐での強制ハーレム要素は、無しの予定です。
追記
2023/07/21 表紙絵を戦闘モードになったあるヤツの参考絵にしました。
8月近くでなにが、変形するのかわかる予定です。
2024/02/23
アルファポリスオンリーを解除しました。
30年待たされた異世界転移
明之 想
ファンタジー
気づけば異世界にいた10歳のぼく。
「こちらの手違いかぁ。申し訳ないけど、さっさと帰ってもらわないといけないね」
こうして、ぼくの最初の異世界転移はあっけなく終わってしまった。
右も左も分からず、何かを成し遂げるわけでもなく……。
でも、2度目があると確信していたぼくは、日本でひたすら努力を続けた。
あの日見た夢の続きを信じて。
ただ、ただ、異世界での冒険を夢見て!!
くじけそうになっても努力を続け。
そうして、30年が経過。
ついに2度目の異世界冒険の機会がやってきた。
しかも、20歳も若返った姿で。
異世界と日本の2つの世界で、
20年前に戻った俺の新たな冒険が始まる。
異世界のんびりワークライフ ~生産チートを貰ったので好き勝手生きることにします~
樋川カイト
ファンタジー
友人の借金を押し付けられて馬車馬のように働いていた青年、三上彰。
無理がたたって過労死してしまった彼は、神を自称する男から自分の不幸の理由を知らされる。
そのお詫びにとチートスキルとともに異世界へと転生させられた彰は、そこで出会った人々と交流しながら日々を過ごすこととなる。
そんな彼に訪れるのは平和な未来か、はたまた更なる困難か。
色々と吹っ切れてしまった彼にとってその全てはただ人生の彩りになる、のかも知れない……。
※この作品はカクヨム様でも掲載しています。
いきなり異世界って理不尽だ!
みーか
ファンタジー
三田 陽菜25歳。会社に行こうと家を出たら、足元が消えて、気付けば異世界へ。
自称神様の作った機械のシステムエラーで地球には帰れない。地球の物は何でも魔力と交換できるようにしてもらい、異世界で居心地良く暮らしていきます!
異世界でお取り寄せ生活
マーチ・メイ
ファンタジー
異世界の魔力不足を補うため、年に数人が魔法を貰い渡り人として渡っていく、そんな世界である日、日本で普通に働いていた橋沼桜が選ばれた。
突然のことに驚く桜だったが、魔法を貰えると知りすぐさま快諾。
貰った魔法は、昔食べて美味しかったチョコレートをまた食べたいがためのお取り寄せ魔法。
意気揚々と異世界へ旅立ち、そして桜の異世界生活が始まる。
貰った魔法を満喫しつつ、異世界で知り合った人達と緩く、のんびりと異世界生活を楽しんでいたら、取り寄せ魔法でとんでもないことが起こり……!?
そんな感じの話です。
のんびり緩い話が好きな人向け、恋愛要素は皆無です。
※小説家になろう、カクヨムでも同時掲載しております。
ダンマス(異端者)
AN@RCHY
ファンタジー
幼女女神に召喚で呼び出されたシュウ。
元の世界に戻れないことを知って自由気ままに過ごすことを決めた。
人の作ったレールなんかのってやらねえぞ!
地球での痕跡をすべて消されて、幼女女神に召喚された風間修。そこで突然、ダンジョンマスターになって他のダンジョンマスターたちと競えと言われた。
戻りたくても戻る事の出来ない現実を受け入れ、異世界へ旅立つ。
始めこそ異世界だとワクワクしていたが、すぐに碇石からズレおかしなことを始めた。
小説になろうで『AN@CHY』名義で投稿している、同タイトルをアルファポリスにも投稿させていただきます。
向こうの小説を多少修正して投稿しています。
修正をかけながらなので更新ペースは不明です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる