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新たな町へ

493話 出ていけ!

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「それはそうですが、私はもっと人が多くてメイドも多い場所で、話しをしながら仕事を楽しくしたいのです!ここではそんな事も出来ないし!男の使用人達は、皆ケイトさんとマイナさんとしか話さないし。私だって…」

「それは君の努力が足りないのでは?私に対する態度も悪いしね?なにさっきの『誰かと』って?」

「それは……」 

 謝りもしねぇ……人選間違った。

「あんな態度を誰にでもしてるのかな?私には報告が来てないから分からないけど?ここに居たいなら、態度を改めてよ。不服なら、いつでも出ていってくれ。先日のイリヤのようにね?こちらは君が居なくても困らない」

 そんな話をしていたら、昼の時間に為って居たらしくニングスとカシューが俺を探しに来たと言って急いで駆けつけた。
 なんで?あぁ話し声が大きかったか。

「旦那様、こんな場所でどうされましたか?それになにやら不穏な会話をされてませんでしたか?」

 ニングスがエボナを睨んで俺に聞いてくる。

「ん、なんかこの人屋敷の仕事に不満が有るみたいでね?メイドを増やしてくれだってさ」

「はぁ?メイドをですか?」

「あぁ、そんで仕事も楽しくね?キャッキャウフフで【おはなし】しながら、楽しく仕事をしたいんだってさっ。そんな人に、金貨一枚は勿体ないでしょ?だからね、屋敷から出て貰おうと思ってさっ?メイドならこの半分の金で別に雇えるよな?」

「ほぅ…旦那様にその様な事を?」

 カシュー怖いよ君?声のトーン低いから!

「……そうですね、相場はそれくらいだと思いますよ?金貨一枚はやはり出し過ぎですから」

「そ、そんな!やっと仕事に付けたのに…。少し意見した嵩なのに!酷いわ!」

「意見?上から目線で俺を見下して意見だと?お前俺を馬鹿にするなよ?」

「ば、馬鹿になんてしてないわ!私はあの役立たずより仕事をしてるでしょ?」

「役立たず?」

「誰の事をいってるのかな?」

「マイナ!あの子よ」

「マイナが役立たず?カシュー、ニングス?マイナは役立たずか?」

「いえいえ、そんなことは御座いませんね。彼女は努力してますよ」

「そうですねぇ…気も利きますし?畑仕事に馬の世話。屋敷の仕事もちゃんとしてます」

「それに、たまぁ~に俺達の洗濯物を引き受けくれますね?まあ、ケイトと一緒にですかね?ハハハ!」

「なに?そうなのか?カシュー達洗濯苦手なのか?」

「まあ、そうですね…クリーンも有りますが洗濯は苦手です」

「だってよ?ボエナ、君は何してるの?ここの廊下のガラスは拭いてるか?」

「と、突然何を?そんなのしてないわよ!」

「そう……でも綺麗だと思わないか?ほら」

「…それが何か?」

「マイナが拭いてるんだよ暇を見てね?」

「そうですねぇ、たまに梯子を出して拭いてますよ」

「君は?廊下の掃除……。床の何処拭いてるの?ってかさっ、掃除の仕方知ってるのか?」 

「それくらい!私だって知ってるわよ!」

「旦那様になんと言う口の聞き方だ!弁えなさい!」

「……」

「まぁまぁ、それで?知ってるなら教えろよ」

「そ、それは……モップで水拭きすればいいんでしょ?それで綺麗に為るじゃない」

 あっ!こいつ駄目だわ……。

「……ボエナ、屋敷から出ていけ。ニングスとカシューで宜しく。暴れたら叩き出せ!こいつの荷物は全て門下から捨てて良いぞ。俺は食堂に居る」

「「承知しました」」

 なんかやっぱり奴隷の方がいい気がしてきた…
でも募集も……半々かな?

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