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新たな町へ

400話 揉め事……?

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「なにが……? 旦那」

「後でカシューに聞いてくれ、俺は疲れた……」

「何ですか……随分と、お疲れですね?」

「あぁ、今厨房の様子を見てな一気に……疲れた」

「ハハハ。あれは……確かに疲れますね?」

「だろ、所で……イリヤは?」

「あら、未だ厨房なんじゃ?」

「嫌、マイナと交代してる筈だぞ?」

「じゃ、呼びに行ったんじゃない?マイナは未だ、部屋に居ると思うから」

「そうかなら、大丈夫かな?」

 落ち込まれても面倒だしな……。

 そこへ、グレド手作りの夕食会が運ばれて来た。

「旦那、待たせた」

「あぁ、グレドありがとう。所でさっ、マイナは?」

「来てないぜ? ったよぉ~イリヤの奴、まともに旦那の言い付けた事さえ出来ねぇとか」

「まあ、そう言うなグレド。 ケイト!


「ん…なんだい? あっ、分かったわよ! あたしが迎えに行けば良いんでしょ?」

「良くお分かりで、助かるよ」

「フフフ、後でなにかご褒美が欲しいわねぇ」

「んなもんやるかよ!」

「あら~ケチ臭いわねぇ~。フフフ、冗談です。なら少し席を外すわ」

「あぁ」

 全く、イリヤの奴。
 こんな時に、落ち込んだりすねたりしなくても。

《それだから、もてないんですよ?》

『はぁ? なにそれ……』

《女心が分からないと、後で痛い目に遭いますよ!って話です》

『…なにそれウザイ! 俺なんか、どうせ結婚しても子供が作れないなら……しなくても良いし』

《自虐的な……》

『仕方ないだろ!どうせさ、この体老いるってことしないんだろ?』

《良くお分かりで!》

『あ、マジかぁ………なら、身長伸びる?なぁ!』

 お年頃の俺には身長は……大切!

《それは、ある程度……多分》

『え?』

《ある程度成長はするかと……、何せアルシャ様使用ですから……》

『あ、あいつ!』

 テーブルに肘を付けて頭を抱え込む。
 だが、どうやらそれが使用人が気になったのか?
 ニングス達が心配してくる。

「旦那様、どうされましたか?」

「え、あぁ大丈夫だよ。なにニングス?」

「いえ、お疲れの様子でしたから何処か体調でも悪いのかと……」

「心配無いよ、大丈夫。それよりケイト達は未だか?」

「ええ、その様ですね」

 ったく!腹減らして皆待ってるって言うのに。
 マップ表示して邸の中に居る筈の三人を探す。何で屋敷でマップを出さねばならん!
 あ!居た三人は部屋に居る。 
 けれど……これはイリヤがごねてるのか?

「ニングス、ケイトたち三人が部屋に籠ってるから、先に食事をしてると伝えて来てよ。どうやら、イリヤがごねてるっぽいから」

「はっ?何ですかそれは」

「取り敢えず面倒だし、ここに居る全員は腹が減ってるからさ、チャッチャッと説明して呼んで来て」

「は、はい」

 慌ててニングスが席を立ち食堂から姿を消す。

「旦那様?」

「なに、ゲイル」

「イライラしてる」

「あぁ~すまん。食事時にバタバタされるの、凄く嫌いなんだよ。もう先に食べてたいって思うだろ? 折角グレドが旨い飯作ってくれてるのに。もう料理も冷めてる」

「旦那様の言う通り。……ここは、旦那様の邸で俺らは使用人だ」

 なに、カナル……それは俺の味方的な?

「それにしても、迎えに行ったケイトも戻って来ないとか……イリヤ相当落ち込んでるのか?」

「だろうな、厨房でワタワタしてる所を、旦那に見られてるしな」

 知らんがな!そんなん。
 俺の所為じゃねえよ!
 すると、迎えに行って居たニングスとケイト、マイナが食堂に入って来る。

「お待たせ致しました。旦那様」

「待ったな……取り敢えず食事するぞ!腹へった!食べなから話しを聞くよ」

「は、はい」

「なら、頂きます」

「「「「「「「頂きます」」」」」」」

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