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新たな町へ
380話 お断り
しおりを挟む蝋封を開けて中の手紙を出して手紙の内容を読む。
「…………………」
な、なにぃ~!ざっけんなよ、あのクソ隊長。
何で俺があいつの妹と結婚するんだよ!
馬鹿にも程があるだろ?
話が飛躍し過ぎてる、しかも!直ぐに結婚しろと来たよ。
………なに考えてんの?何がしたいのかな?
むぅ……一回話しを聞くか?………だが断る!
そりゃ~あの隊長さんは、イケメンだったから。その妹なら綺麗な人なのかもだけど……、貴族の娘の性格が良かった試しがないだろ?
先の領主の娘が、俺にした態度……あれが良い見本だぞ!
絶対嫌だ!これは返事の手紙を書かないと。
『ナビさん!』
《はい!貴族に対する手紙の書き方ですね?》
『分かってるんじゃんか!』
《それはもう、私はナビですからね!ふんす!》
何だか……鼻息が荒く聞こえだが?
『なら、教えてくれ!今便箋出すから、飛びっきり上質な素材の便箋で、返事を出してやる!糞!』
便箋とボールペンを出して手紙を書く。
ええっと……書き出しは…こうか?ナビ。
………作成中………。
で、そんで……こ、こうかな?
内容としては、あんたの妹と会ったこともないのに、何でいきなり結婚なんて話になるんだ!それと、この屋敷には、誰も招かない!
というお断りの内容を貴族用語にして、書きなぐって終わりにした。
「よし!これで良いな。これを隊長の所へ明日、ニングスに持って行って貰うか!」
これをニングスに持って行って貰おう!
絶対結婚なんて、しないんだからな!俺は未だこの世界を楽しみたいのだ。
それに俺は16だぞ!
◆◇◆◇◆◇◆
そして、屋敷に戻ってから暫く何事もなく日々が過ぎた。
今はリビングで、まったりとお茶をしてます。
「うん平和だ………ニングス……!」
「なんですか?」
「ニングスの家族達の情報は、来てるの?」
「………未だですよ?そんに早くは来ないでしょう」
それは、なんとも……もどかしいねぇ~。
「そう。所でグレドは、そろそろ向かうのかな?」
「さぁ?どうでしょうか。まだ馬との相性が合わないらしいですよ?」
「え?まだなの?」
「ククク。ええ、未だらいしですよ?」
「え、馬は誰を連れてくの?」
「ええっと確か……空だったと」
「空ね………。どれ様子見に行くかな?」
「フフフ」
「な、なに?ニングス」
「いえ、何だかんだ言っても旦那様はお優しい方だなと思いまして?」
「思いまして?何で疑問系なんだよ!」
「いえ、特に他意はございませんよ?」
「ふぅ~ん、ま、いいけどさ」
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