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新たな町へ
155話 最後の助言 1
しおりを挟む暫くすると、パトリックが食堂に現れ俺が座る席の対面に座る。
「すまんな、待たせたかい?」
「いや、別に待ってないよ」
「で、話って……」
「あぁ、明日領主に合ったらそのまま、この町を出るから。世話になったと思ってな?」
「え?」
「え、なに?」
どうして、ビックリするんだ?
「それはもう、決まった事か?」
「まぁ、そうだな」
「そうか……なら、君にこの場で悪いが、お礼をしたい」
「へ……礼?」
「そうだ、君には、俺たち親子を救って貰った。ありがとう。マルクが君に懐いて居たから、寂しくなるよ」
「それは、すまんとしか言えないが。それに、俺は何もないしてないよ?」
「何も?じゃないだろ?店をここまでするのに俺一人だったら、どれだけ時間が有っても。何も出来ずに宿を潰して終わりだ」
まぁ、そうだろうな。
知らなかったとはいえ、賞金首を匿ってた形に成ってたからな?気の毒としか言えないがな。
「俺は、まぁ食いたい物が作れたからな?それに関しては迷惑を掛けた」
「だけど、それが……、店を助けてくれたんだろ!迷惑なんて俺は思ってない」
「それなら…、良かったよ。パトリックさん頑張ってね?それじゃ俺からの、最後のアドバイスだ!」
「アドバイス?」
《主また……》
『あ!』
「えっと~助言だな。定番のメニューの他にも、月に一度一週間くらいで。限定商品とか、特別メニューを出すと、集客に繋がるぞ?」
「限定?」
「そう、例えば。ここに新しい食べ物がある」
コトリと、コロッケ乗った皿を出す。
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