ある日仕事帰りに神様の手違いがあったが無事に転移させて貰いました。

新たな町へ

154話 賢明

　そして、怒涛の3日が過ぎた……。
　忙しかったよぉ～。まぁ、結界のお陰でトラブルはなくて良かったけどね？

　それよりも、ここで働きたいという人が増えたらしい。良かったじゃんか！安心だね。

　祭の始まる前に、冒険者ギルトで募集をかけたら人が殺到したらしい。
　そして、この結界に入れた僅か5人をちゃんと面接して採用したみたいだ。

　お蔭で俺は、朝から厨房に入らなくて済んだ。

　また、騎士のロバロがこの食堂をよっぽど気に入ったのか、保々毎食通ってきた。（笑）

　まぁ他の騎士達も来てくれるから、防犯面は安心だ。

　そして俺は、明日の領主への対面に向けて早めに食堂の仕事を上がらせて貰ったところだ。

『ナビさん』

《何ですか？》

『明日領主に合って、用が終わったら。そのまま町を出ていくけど……。それで良いのかな？』　

《私にそれを聞いて、どうしろと？》

『まぁ、そうなんだけどねぇ～、その足でここを出るのもなんか……』

《それは、ここの店主とお話し下さい》

『そうだよなぁ～。後で話、してみるか！』

《賢明かと？》

　ま、そうか話に行くかな？

　そして、食堂へ向かう。

「パトリックさん。今が手が空くかい？」

「お？何だアキ君」

「話があるんだけど……良いかな？」

「話し？ちょっと待っててくれ。これが終わったら行くから、食堂で適当に座っててくれ」

「わかったよ。あっちに居るから」