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新たな町へ
104話 誰が考えた?
しおりを挟むそして、昨日世話になった二人の男達が食堂に入ってきた。
「おう坊主、朝から親孝行してるな?偉いぞ!」
「あ、昨日のおじさんだ。おはようございます」
「おはよう、坊主飯は何がある?」
「今日はね、ユキの焼いたのと、ニョッキのトマン煮とサラダとパンだよ。アキくんが手伝ってくれたんだよ」
「何だか聞いたことがないメニューだな。坊主それ旨いのかよ?それにアキくん? そりゃ誰…あ、あぁ昨日の兄ちゃんか。あいつ厨房まで手伝ってんのかよ!」
「うん、そう。朝からお父さんと三人で作ったんだ。おじさん、料理がとっても美味しいから食べてみてよ」
「そ、そうか?なら、二人分頼むか。なぁ相棒」
「おう、坊主頼むな」
「ありがとう、おじさんたち。少し待ってて下さい」
「「おう」」
パタパタと小走りをしてカウンターからマルクくんが、追加で二人分と伝えてきた。
「父さん、二人分追加だよ」
「おう、ちょっと待っててくれ」
「アキくん」
マルクがカウンターから俺を呼ぶ。
「何だい、マルク君」
二人分のサラダの皿を、トレイに置いてカウンターに顔を出す。
「アキくん。あそこ、昨日のおじさんたちが来たよ」
マルクくんが、昨日のおっちゃんたちの席を見る。
「あぁ、あの!昨日のおっちゃんたちか、後で挨拶しないとな。マルクくん教えてくれてありがとう」
「へへっ、うん」
「じゃニョッキも出すから、待っててな」
厨房に引っ込み、皿にスープを注いでトレーに置いた。
「はい、先にサラダとパンとスープだよ、気をつけて運んでね」
「はぁい」
返事をするとマルクは一人前づつ席に運んでいく。
「お待たせしました。魚はもうちっと待っててね」
一人前の料理が乗ったトレーを、テーブルに置き急いでもう一人分のトレーを運ぶ。
「お、旨そうだな坊主」
「美味しいよ。僕こんな美味しい物初めて食べたもん」
「おい!マルク、魚が焼けたぞこれも運んでくれ」
「あっ、はぁい~おじさんちょっと待ってて」
「マルクはいよ、気をつけろよ」
「大丈夫だよ」
マルクが皿を運んで行く。
「おじさん、お待たせしました。ユキのムニエルです」
コトリと、テーブルに置く。
「おう、ありがとな? でも坊主、これ旨いな。このトマンの中の白いのが旨いし、サラダ?生の野菜も旨いぜ」
「でしょイモモを、お団子にしたんだよ。そのスープにパンを付けて食べても美味しいし、野菜も美味しいでしょ?」
「そうなのか?どれ」
と男達がスープにパンを付けてたべる。
「こりゃうめぇーな、お前の父さんが考えたのか?」
「え?ちよっと待ってて」
父さんに聞いてくると言って、パタパタと小走りでカウンターまで戻っ出来た。
どうした?
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