ある日仕事帰りに神様の手違いがあったが無事に転移させて貰いました。

新たな町へ

10話 ステータス改竄 改稿

　暁彦を連れて来た男が、執務室に入ると“どっかり”とソファーに座る。

「まぁ、そこ座れや」と指を指す。

「はい、失礼します」

　おとなしく、ちょこんとソファーに座る暁彦。

「で？」

「で？なんですか？」

「なんだこの……全属性魔法使えて、剣も使えます。とか、ふざけた事を書き込んだのは？」

「えっと、そのままですが」

「そのままですが？……だと！」

「………ええ」

　知らんがな、なんでこうなるかな。

「しれっと、こんな出鱈目書きやがって！」

　はぁ、またか。と諦める。

「なら………良いですよ。別に困らないので」

　じゃ。っと席を立つ。

「まっ、まぁ、待て！」

「へ？」

「なんだその、間の抜けた返事は？」

「いや……だって待て、なんてビックリです。引き留めてどうするんです？」

「ああ、済まないちょっと待ってくれ。こちらも脅す様な声を出して悪かった。だがなあ～ちょっと調べさせてくれ」

「まぁ良いですが、なにするんですか？」　

「坊主！この町の門から入った時に、水晶触ったか？」

「ええ、触りましたが？」

「あの水晶とは、たま違う水晶があってな」

　男はデスクの引き出しから、おもむろに水晶を出す。

「この水晶に、触ってくれや」

「はぁ」

　出された水晶に、触る。

　暁彦が触った水晶には、何やら暁彦のステータスが表示されパッと光る。

　なにこれ？

『ナビさん、これなに？』

《はい、これは個人のステータスを見る水晶です。予め、主のステータスは改竄がなされているのでご安心下さい》

　………え？どんなステータスに成ってるの？