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旅立ち

6話 妖精からのお礼 改稿

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「え、僕は食べれないからね!!」

 無料だよ!とパニックになるとすかさずナビさんから………。

《主。精霊を呼び立てておいてお礼も無しにすると、全精霊から無視されますよ?魔力の100や200位与えては?》

『で、でもナビさん?食べるとか言ってるけど?』

《それは、精霊にとっては魔力は食事です》

 なにか?と、宣うナビである。
 だから、僕が常識無いみたいに言わないでよ!
 僕、全くこの世界の事知らないんだから!!

 そんな会話を……ナビとしていると光の精霊が!

〈ねえ、いい加減お腹すいた。魔力頂戴!〉

 お怒り気味で言って来る。

「わっ、分かった。じゃあ、どれくらい食べたいの?」

「〈ん~とね、魔力50くらい頂戴〉」

 50か、ほっと安心する。
 良かった~1000とかそれ以上言われるかと思って居たから、取り敢えず安心かな?

《安心ではない気がしますが?》

『煩い……』

「じゃあ、光の精霊さん50持っていっちゃって下さい!」

 持ってけ泥棒!

「〈わぁい、ありがとう。じゃ~あ~ん〉」

 ゆっ、指からパクなのね?いっ痛くしないでね?

 精霊は人差し指に、かじりつく。

〈ん?そんなことしないよ。はぁむ……………。ん~~ゴックン。はぁ~~君の魔力ってとぉ~っても美味しいね!じゃお礼にこれあげるよ〉

 よっぽど魔力が美味しいのか?光の精霊が暫く指をパクッとしてたが、僕の指を名残惜しそうにして指から手を離した。
 そして、これを上げると妖精から何かを受け取った。良く見ると手には金色に光る石が手に載せられてる。

〈じゃあねぇ~。また呼んでね、バイバイ〉

 と手を振り、渡された石の説明もせずに何処かに飛んで消えて行くのを目で追いながら、僕も釣られてバイバイと手を振って見送った。

 暁彦は手に載せられた光る石を良く見る。
 が、何がなんだかさっぱりわからない。
 でもこれって、僕が読んでたファンタジーの本に出てきた精霊石じゃないかな?
 たぶんだけど…使い方は何かの魔道具の原動力とか……だったような……。
 まっ!その内に使う時がくるかな?

《はい、精霊の力が宿った石です。主に光を照らす様な、魔道具の機動力に使われてますね。後、結界石にも使われる筈ですね》

 おお、説明ありがと……ナビさん。

 しかし、綺麗な石だ!
 これ、後で使う時がくるかな? 
 これは多分、珍しい物だろうから取って置こうとポイッと、乱雑な扱いでアイテムボックスの中に放り込む。

 よし!良く分からないが精霊呼べたから良いか。

(まぁ精霊なんて、もう呼ぶ事なんて無いよね?ねっ?)

 と、この時はそう思ってた。

 ってか、結局妖精がなにを出来るのか聞いてないぞ!ただの魔力泥棒じゃんかよ。
 暁彦はこっそり心の中で呟いた。
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