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第7章

第8話 城豹と会話が出来た。(念話)

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 あ!俺ってば、神さんから何故か念話が出来る能力貰ってねぇ?
 まあ、テイムしてないから念話が通じるかは分からんが……訳くらいなら聞けるか?

 俺はとっとと帰りたいしな。

「(おい、きこえるか?そこの白豹!)」
「《…この声は…お前か?》」

 お前と言い俺の顔を見つめる白豹にそうだと答える。

「(だよ、ってかお前とは失礼だな?お前の怪我を治したのは俺だが?)」
「《それは済まぬ……。我は神の眷属……》」
「(知ってるよ、神さんにお前を探す様に言われて、ここまで来たからな)」
「《探す?何故》」
「(お前の事が探せ無くなったと言ってたが?お前なにしてたんだ?神さん泣いてたぜ?)」
「《ほう……あの方が私を心配してか?それは済まぬな、所でお主は?なんとなく我と同じ気配がするが?》」
「(気配ね……まあ、一応眷属らしいぞ?俺も)」
「《フフフ、我と仲間か?》」
「(まあ、そんなことはどうでもいい。早くそこの…確かエルスだったか?あいつと村に戻れよ。俺等もここを引き払って家に帰るからよ)」
「《いや、我はあやつとは戻らんぞ?》」
「(はぁ?なに?戻らなくてどうするんだ?)」
「《神に言われたのだろう?我を主の眷属にと?》」
「(何で分かる?)」
「《あの方の言いそうなこと故な、何となくだが?それに、我はこの山の守護している嵩では詰まらん。そろそろ我も、色々な場所に行って見たいからな》」

 何言ってんのかねこの白豹さんは……。

「(ってかさ、あの餓鬼はどうすんだよ。お前に懐いて名まで付けてるが?お前だって!怪我をしてまで餓鬼を庇ったんだろ?)」
「《まぁ、そうだな…。だが、あやつとは、幼い頃にこの山で出会って懐かれた嵩でな?別にあやつの眷属ではないな。それに、我はあやつの村には入れんよ》」
「(この山の守護神なのに?)」
「《それは…神が決めた事だ。故に我を山の神とは村の者達も思っておらんよ》」
「(……複雑だな?お前……)」
「《まあの、村の獣人は我の事も唯の魔獣だと思って居る。故にそやつと村に戻る事はないぞ?》」

 こちらの身が危ないとほざいた。
 なんか……こいつ怪我したのは村の獣人の所為か?
 だが子供は何で崖から滑り落ちてたんだ?

「(ところで、あの餓鬼は何故?崖に居たんだ?)」
「《あやつは、魔物に襲われて逃げる途中で、足を踏み外して落ちて行ったのだが……。我も魔物と対峙して居たのでな、助けてやれなかった。何せ複数で、オークとオークジェネラルに襲われてのぉ……。多分だが……その辺を探せば、倒れたオークの死体があるやも知れんぞ?》」

 お!想像と違った!なに?オークジェネラルいんの?ならうちらで狩ってもいいな?

「(ふぅ~ん。お前ら、良くそれで無事だったな?)」
「《我もそう思うが……な?》」
「(まあ、いいや。だったら四の五の言わず一旦あの餓鬼を、村の側まで付いて行ってくれよ。俺らはここで待つから、そしたらお前も一緒に来いよ)」
「《おお、良いのか?》」
「(仕方ねぇから連れて行ってやるよ、だからな?餓鬼は置いてこい)」
「《承知した!》グワァーー」

 突然豹がグワァーと鳴くと餓鬼が驚いてる。

「兄ちゃん?どうしたの……暫く白豹と見つめ合ってさっ?」
「ん?ああ、気にするな!どうやら餓鬼と一緒にここを出て行くそうだぞ?」
「え?クレル僕と一緒に帰ってくれるの?なら戻ろうよ!」

 何の迷いもなく俺の言葉を信じて部屋から出て行くと言う餓鬼……変わった子供だ。

「なら出口は彼処だ!カイト、扉開けてやれ」
「う、うん。ほら君こっちだよ」
「……ほら、クレル行こう」
「ガウ!《ではの!同胞少し待て》」
「(おう、待ってるよ)」

 そうして保護した餓鬼は、結局一言も礼を言わず白豹とテントをでていった。
 良かったよ!
 取敢えず捨て子じゃ無いみたいでさ。





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