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第4章

第5話 港町ロストール

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 それから暫く悪路をカイトと二人で歩く。
 てくてくと言うよりは、ヨロヨロかな?
 そんな感じで歩くと、見えて来ました島の町に入る門が……。
 に、しても門は番が居なくねぇ?

「兄ちゃん門番の人は?」
「居ないね?なんでだ……」

 え?もしかして……通行税が無いのか?
 なら、ラッキーだが。

「道行く人が見当たらないから……聞くに聞けないな……」

 と、門の前で固まってると門の町側から、人が出てきた。

「おや?こんな田舎に人がいる」
「こ、こんにちわ」
「おう、こんにちわ。何しにこの町へ?」
「えっと……観光?」
「観光する場所なんてなにもないぞ?」
「ここは、辺鄙へんぴな島国だからなぁ……」
「えっと、ギルドはあるの?」
「なんだ?冒険者かい?」
「ええ、」
「子連れでか?」
「ええ、そうですね」
「そらりゃぁ珍しい。あんたランクは?」

 面倒だな……身分証を見せた方が早いか?

「はい、身分証だ」
「こりゃすげぇ~、船着き場から町に入らず。海岸側からこの門を通る人なんて、居ないのに不思議だと思ったら……。なんだ?魔物でも倒しながらここに来たのか?」

 い、言ってる意味が分からない……?
 あ、船でこの島に上陸するから海岸……山側からは、人が来ることが無いのかな?

 これは……失敗したか……さて誤魔化すのはどうすれば?

「えっと、そ、そう。反対側の町に一旦船で着いて、町を出て山を越えて来たんだよ」
「それは大変だったろ?あ!でも、Aランクなら、問題ないのか?」
「さ、さぁ?どうでしょうね。運が良かったのかも?」
「ま、それもそうか?ならこの町に着いて良かったな?はいよ、カード返すぜ」
「どうも。ええ、良い宿屋が、有ると良いのですが」

 良かったよ出任せでも通じた……。

「そり寂れてるとはいえ、港町だからな。宿はあるぜ」
「そうですか、それはよかった!」
「だろ?町に入るなら二人で、銀貨3枚と大銅貨6枚だよ」

 おお、細い刻んで来たね……。

「な、ならはい!これ」

 懐から巾着袋を出してそこから銀貨と大銅貨を渡す。

「ありがとよ、ロストールの町へようこそ。ギルドはこの道を真っ直ぐだ。それと宿屋はギルドから近いから、ギルドの姉ちゃんにでも聞けばいいぞ」
「それは助かるありがとう」
「お兄さん、ありがとう」
「お、おう、坊主。兄ちゃんの言うことは聞くんだぜ?」
「………うん」

 門番の兄ちゃんと別れて町に入りギルドを目指す。

「兄ちゃん……」
「なんだ?」
「よさそうな町だね?」
「だといいな?」
「うん!きっと大丈夫だよ」

 そう願いたいな、そろそろ疲れた。
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