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3.帝政エリクシア偵察録
14.妥協するしかありませんね
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「で、どうやって不正を暴くんです?」
豪華な宿の一室で、僕は令嬢の姿に戻ったエリーゼさんに問いかけます。結局、あのままずるずると宿まで連れて来られてしまいましたが、どうやら僕とエリーゼさん達の目的は同じようですね。
「残念ですが、領内の裁判権は領主が持っておりますので、マルク伯自体を捕縛することは出来ません。
エリクシア北部属州ヤシヤを統括する当クラウディウス公爵家が、陛下から預かっている裁量権の中で処断することになりますが、伯自体をとがめる事は出来ませんね。エルフ族の皆様に、領内での不法伐採犯を捕縛し処断する権限を、認めていることを再度国民に交付するていどでしょうね。相手の領に出向けば、法は相手の下に在る事を徹底すれば、少なくてもあちらで樵が害されても、マルク伯は文句は言えないでしょう。」
むぅ、やはり貴族自体が不正があっても、取り締まるのは難しいようですね。とりあえず、防衛する事を正式に認められただけましと見るしかないでしょう。
「伯爵の嫡子ローラントに対しても、同様となります。私としては、守るべき民を攫うなどという事に怒りを覚えますが、良くて決闘に持ち込めるかどうかでしょうね。」
実質的には処断する方法が無いという訳ですね。まあ、僕としても多少思うところがありますが、エリクシアの国法がそうなっている以上何もいえません。もちろん殺傷することは簡単ですが、それでは僕が捕縛対象となってしまいます。
「結局、エリーゼ様でも釘を刺す位しかできないのですね。」
僕の言葉が皮肉に聞こえたのか、エリーゼさんはキッと僕を睨みつけます。
「確かに私は公爵令嬢ではありますが、貴族当主ではないのですよ。公の立場で言えば、令嬢や令息よりも下位とはいえ当主の方が立場は上になるのです。あまり無下にされないのは、父である公爵の不興を買わないためですのよ。」
ヘルガさんが言葉を続けました。
「貴女は先程襲ってきたハンターを返り討ちにしましたが、我々が居なければ非があるのは異邦人である貴女の方だと言われる可能性も高かったのです。
自分の所属する土地を離れる事は、法の保護をも離れる事を意味します。濡れ衣や偽証など当たり前だという事も理解しておいて下さい。」
むぅ、知らないうちに庇われていた様ですね。僕はくすっと思わず笑みをこぼしてしまいます。
(全く、こんな辱めは初めてとかいっておいて)
僕の考えが判ったのか、エリーゼさんは顔を赤らめながら話しました。
「あぁ、もう。何を考えてるか知らないけど、私達が面倒毎に巻き込まれるのが嫌だっただけですわよ? 勘違いなさらないで欲しいですわ」
うんうん、これは俗に言うツンデレってやつなんでしょうね。傍らのヘルガさんを見ると、微笑みながら肩を竦めています。
「私にアレだけの辱めを与えたのですから、罰として当分貴女には仕事をして貰いますからね。護衛に話し相手、雑用まで何でもさせてあげますわ。楽しみにしてらっしゃって!」
こうして僕は、久しぶりに屋根の下で過ごす事になりました。まあ、FC1に比べて特別快適というわけではありませんでしたが、ササクの教会を出て以来1人で過ごしていたので、久しぶりに誰かと居る事に違和感を憶えます。
食事や寝る場所などは、さすがにエリーゼさんやヘルガさんとは別ですが、レーナさんというメイドさんと話をしたり、食事をしたりと楽しいときを過ごします。食事はさすがにメイドさんが食べる物ですので、上等な品物ではありませんでしたが、ごく普通の平民が食べる食事の水準でしたね。
夜間にヘルガさんに呼ばれて、エリーゼさんの部屋を訪ねました。エリーゼさんは書面を2通したためていました。
「呼んだのは他でもないわ。高貴たる者、約束を破る事はしないという事をきちんと確認させてあげますわ。」
そういい僕に手渡したのは、まずマルク伯爵宛の手紙です。彼女の父、クラウディス公爵の下に、エルフ領から使いがあり、マルク伯領から違法な浮民がやって来て、国王陛下のものでもあるエルフ領の木々を勝手に伐採し、売りさばこうとしている為、公爵家としてエルフ族に対し,浮民の排除の徹底を指示したとのしたためてあります。マルク伯領においては、浮民対策を行い、陛下の資産に手をつける者は極刑をもって罰する事を、民に周知するよう記されています。
なるほど、この内容であればエルフ族は、勝手に木々を伐採する物に対して、捕縛・捕殺が可能となりますし、エルフ領に侵入して木々を伐採した場合、刑死もありうると伝えているので、文句は言えなくなりますね。
もう一通の手紙は、エルフ族に対して陛下の物でもある森林資源を護る為、勝手に伐採しようとした者や違法な密猟者に対して捕縛するように、指示する事が記載されています。
僕が二通の手紙を確認すると、その手紙にクラウディウス公爵のサインをした後、封筒に蜜蝋と印璽を施します。僕はちょっと気になって、エリーゼさんに尋ねました。
「約束してくれた内容どおりだけど、公爵のサインとか印璽を押して大丈夫なの? 偽造とかになるんじゃ……」
エリーゼさんは僕が何を気にしているのか、最初は判らなかった様ですが、僕をみて花開くような笑顔を浮かべます。
「あら、気にする事はないんですのよ? 私、父に伯爵以下の貴族の対応は任されておりますし、サインの筆跡も父と同じ物が書けますの。北部領での決裁文書の半数は私が執り行っているのですから」
……驚きましたね。イリスといい勝負かもしれないですよ、エリーゼさんは。帝政エリクシアにも人材は居るんですね。
僕がよほど呆気にとられた顔をしていたからでしょうか。エリーゼさんは、そのまま幾つかの書類仕事を終らせると軽く背伸びをした後、ヘルガさんにお茶の用意をお願いしています。用意されたお茶は3人分ですね。
これは、僕としてもなにかお茶菓子を出さなければいけませんね。9月とはいえ緯度的には高緯度の地方の所為か、夜はそこそこ冷えてきています。僕は以前作り置きしておいた板チョコレートを取り出しました。
「旅先なので、あまり量は持っていませんが、よろしければどうぞ?」
差し出して、僕が最初に一欠けら砕いて口に入れます。うんうん、甘さ控えめのセミブラックチョコに近い味ですね。2人は僕の表情を見つめた後で、まずヘルガさんが欠片を口に入れます。その顔が驚きに染まり、エリーゼさんに頷いています。もしかすると毒見役だったんですかね?
エリーゼさんも一欠けらを口に入れると、驚いた表情をしました。
「ちょっと、なんで貴女がチョコラテなんて持ってるんですの? しかも固形のチョコラテなんてきいた事がありませんわ」
ありゃ、そうだったんだ。エリーゼさんによると、チョコラテはまだ高位貴族の嗜好品として一部でしか流通していない事。しかもまだ液体としてしか流通していないとのことですね。製法や入手方法をいろいろ聞かれましたが、旅先で手に入れたの一点張りで逃げとおします。最初に量を持ってないといっておいて良かったですよ。
その後はレーナさんも呼ばれて、いつの間にかお茶会がパジャマパーティーに変わりかけましたが、夜に大騒ぎはまずいので、程々で解散となります。さすがに、三人がかりで根掘り葉掘り聞き出そうとするので、抵抗するのに疲れましたが、無事その日を終れてよかったですよ。
*****
翌日は朝食を摂った後、10時頃にマルク伯爵邸に出かけます。事前に伯爵が不在である事は確認済みでしたので、執事さんに手紙を預けてエルフ領に移動しようとしましたが、引止め工作が結構激しいので、魔法で執事さんの腰紐を切って慌ててるうちに逃げ出します。
そのままエルフ領へと移動しようとしましたが、川を渡るには船なんですよね。さすがにエリーゼさんとヘルガさんの2人を、いきなりエルフの町には連れて行くわけには行きませんので、今日は僕がお手紙配達のクエストを引き受けることになります。
妖精のいたずらが頻発しているので、船を捜すのに苦労しましたが何とか渡河に成功します。その後、現われたエルフ族の皆さんに状況を説明して、再びエルフ族の町へと移動しました。ここでも手紙を手渡してて、内容を確認した族長さんは大喜びで、内容を居合わせたエルフ族の方々に伝えた所、皆さんも喜んでいましたね。
やはり、先に手を出して戦争になっては困るとの配慮で武器を持っていなかったようですので、今後は不法伐採などの悪意を持つ者の処断は、エルフ領の判断で行ってよいと伝わると、大喜びですよね。結構密漁とかも多かったようで、これで対処が出来ると喜んでいました。
早速戻ろうとすると、是非宴に参加して欲しいと言われましたが、エリーゼさん達を待たせている事を伝え、今日は引き上げる事にします。2日後、今回の立役者でもあるエリーゼさんとヘルガさんを特別に町へ訪問する許可も取り付けましたので、残念がっていたお2人も喜ぶと思いますよ。
豪華な宿の一室で、僕は令嬢の姿に戻ったエリーゼさんに問いかけます。結局、あのままずるずると宿まで連れて来られてしまいましたが、どうやら僕とエリーゼさん達の目的は同じようですね。
「残念ですが、領内の裁判権は領主が持っておりますので、マルク伯自体を捕縛することは出来ません。
エリクシア北部属州ヤシヤを統括する当クラウディウス公爵家が、陛下から預かっている裁量権の中で処断することになりますが、伯自体をとがめる事は出来ませんね。エルフ族の皆様に、領内での不法伐採犯を捕縛し処断する権限を、認めていることを再度国民に交付するていどでしょうね。相手の領に出向けば、法は相手の下に在る事を徹底すれば、少なくてもあちらで樵が害されても、マルク伯は文句は言えないでしょう。」
むぅ、やはり貴族自体が不正があっても、取り締まるのは難しいようですね。とりあえず、防衛する事を正式に認められただけましと見るしかないでしょう。
「伯爵の嫡子ローラントに対しても、同様となります。私としては、守るべき民を攫うなどという事に怒りを覚えますが、良くて決闘に持ち込めるかどうかでしょうね。」
実質的には処断する方法が無いという訳ですね。まあ、僕としても多少思うところがありますが、エリクシアの国法がそうなっている以上何もいえません。もちろん殺傷することは簡単ですが、それでは僕が捕縛対象となってしまいます。
「結局、エリーゼ様でも釘を刺す位しかできないのですね。」
僕の言葉が皮肉に聞こえたのか、エリーゼさんはキッと僕を睨みつけます。
「確かに私は公爵令嬢ではありますが、貴族当主ではないのですよ。公の立場で言えば、令嬢や令息よりも下位とはいえ当主の方が立場は上になるのです。あまり無下にされないのは、父である公爵の不興を買わないためですのよ。」
ヘルガさんが言葉を続けました。
「貴女は先程襲ってきたハンターを返り討ちにしましたが、我々が居なければ非があるのは異邦人である貴女の方だと言われる可能性も高かったのです。
自分の所属する土地を離れる事は、法の保護をも離れる事を意味します。濡れ衣や偽証など当たり前だという事も理解しておいて下さい。」
むぅ、知らないうちに庇われていた様ですね。僕はくすっと思わず笑みをこぼしてしまいます。
(全く、こんな辱めは初めてとかいっておいて)
僕の考えが判ったのか、エリーゼさんは顔を赤らめながら話しました。
「あぁ、もう。何を考えてるか知らないけど、私達が面倒毎に巻き込まれるのが嫌だっただけですわよ? 勘違いなさらないで欲しいですわ」
うんうん、これは俗に言うツンデレってやつなんでしょうね。傍らのヘルガさんを見ると、微笑みながら肩を竦めています。
「私にアレだけの辱めを与えたのですから、罰として当分貴女には仕事をして貰いますからね。護衛に話し相手、雑用まで何でもさせてあげますわ。楽しみにしてらっしゃって!」
こうして僕は、久しぶりに屋根の下で過ごす事になりました。まあ、FC1に比べて特別快適というわけではありませんでしたが、ササクの教会を出て以来1人で過ごしていたので、久しぶりに誰かと居る事に違和感を憶えます。
食事や寝る場所などは、さすがにエリーゼさんやヘルガさんとは別ですが、レーナさんというメイドさんと話をしたり、食事をしたりと楽しいときを過ごします。食事はさすがにメイドさんが食べる物ですので、上等な品物ではありませんでしたが、ごく普通の平民が食べる食事の水準でしたね。
夜間にヘルガさんに呼ばれて、エリーゼさんの部屋を訪ねました。エリーゼさんは書面を2通したためていました。
「呼んだのは他でもないわ。高貴たる者、約束を破る事はしないという事をきちんと確認させてあげますわ。」
そういい僕に手渡したのは、まずマルク伯爵宛の手紙です。彼女の父、クラウディス公爵の下に、エルフ領から使いがあり、マルク伯領から違法な浮民がやって来て、国王陛下のものでもあるエルフ領の木々を勝手に伐採し、売りさばこうとしている為、公爵家としてエルフ族に対し,浮民の排除の徹底を指示したとのしたためてあります。マルク伯領においては、浮民対策を行い、陛下の資産に手をつける者は極刑をもって罰する事を、民に周知するよう記されています。
なるほど、この内容であればエルフ族は、勝手に木々を伐採する物に対して、捕縛・捕殺が可能となりますし、エルフ領に侵入して木々を伐採した場合、刑死もありうると伝えているので、文句は言えなくなりますね。
もう一通の手紙は、エルフ族に対して陛下の物でもある森林資源を護る為、勝手に伐採しようとした者や違法な密猟者に対して捕縛するように、指示する事が記載されています。
僕が二通の手紙を確認すると、その手紙にクラウディウス公爵のサインをした後、封筒に蜜蝋と印璽を施します。僕はちょっと気になって、エリーゼさんに尋ねました。
「約束してくれた内容どおりだけど、公爵のサインとか印璽を押して大丈夫なの? 偽造とかになるんじゃ……」
エリーゼさんは僕が何を気にしているのか、最初は判らなかった様ですが、僕をみて花開くような笑顔を浮かべます。
「あら、気にする事はないんですのよ? 私、父に伯爵以下の貴族の対応は任されておりますし、サインの筆跡も父と同じ物が書けますの。北部領での決裁文書の半数は私が執り行っているのですから」
……驚きましたね。イリスといい勝負かもしれないですよ、エリーゼさんは。帝政エリクシアにも人材は居るんですね。
僕がよほど呆気にとられた顔をしていたからでしょうか。エリーゼさんは、そのまま幾つかの書類仕事を終らせると軽く背伸びをした後、ヘルガさんにお茶の用意をお願いしています。用意されたお茶は3人分ですね。
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「旅先なので、あまり量は持っていませんが、よろしければどうぞ?」
差し出して、僕が最初に一欠けら砕いて口に入れます。うんうん、甘さ控えめのセミブラックチョコに近い味ですね。2人は僕の表情を見つめた後で、まずヘルガさんが欠片を口に入れます。その顔が驚きに染まり、エリーゼさんに頷いています。もしかすると毒見役だったんですかね?
エリーゼさんも一欠けらを口に入れると、驚いた表情をしました。
「ちょっと、なんで貴女がチョコラテなんて持ってるんですの? しかも固形のチョコラテなんてきいた事がありませんわ」
ありゃ、そうだったんだ。エリーゼさんによると、チョコラテはまだ高位貴族の嗜好品として一部でしか流通していない事。しかもまだ液体としてしか流通していないとのことですね。製法や入手方法をいろいろ聞かれましたが、旅先で手に入れたの一点張りで逃げとおします。最初に量を持ってないといっておいて良かったですよ。
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*****
翌日は朝食を摂った後、10時頃にマルク伯爵邸に出かけます。事前に伯爵が不在である事は確認済みでしたので、執事さんに手紙を預けてエルフ領に移動しようとしましたが、引止め工作が結構激しいので、魔法で執事さんの腰紐を切って慌ててるうちに逃げ出します。
そのままエルフ領へと移動しようとしましたが、川を渡るには船なんですよね。さすがにエリーゼさんとヘルガさんの2人を、いきなりエルフの町には連れて行くわけには行きませんので、今日は僕がお手紙配達のクエストを引き受けることになります。
妖精のいたずらが頻発しているので、船を捜すのに苦労しましたが何とか渡河に成功します。その後、現われたエルフ族の皆さんに状況を説明して、再びエルフ族の町へと移動しました。ここでも手紙を手渡してて、内容を確認した族長さんは大喜びで、内容を居合わせたエルフ族の方々に伝えた所、皆さんも喜んでいましたね。
やはり、先に手を出して戦争になっては困るとの配慮で武器を持っていなかったようですので、今後は不法伐採などの悪意を持つ者の処断は、エルフ領の判断で行ってよいと伝わると、大喜びですよね。結構密漁とかも多かったようで、これで対処が出来ると喜んでいました。
早速戻ろうとすると、是非宴に参加して欲しいと言われましたが、エリーゼさん達を待たせている事を伝え、今日は引き上げる事にします。2日後、今回の立役者でもあるエリーゼさんとヘルガさんを特別に町へ訪問する許可も取り付けましたので、残念がっていたお2人も喜ぶと思いますよ。
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