菜の花散華

了本 羊

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番外編

華の散った後

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物心がついた頃から、私は自分の両親が『普通』とは違う、ということを理解しています。
 私の母は筒井日月、と言い、儚げでとても美しい人です。身体があまり丈夫ではないので、毎年療養のために父と3人でスイスやドバイに行きます。
 父は筒井暁、と言い、世界的に有名な画家です。「過去の天才画家達の生まれ変わり」、とも評されています。とても精悍な面差しを持った、年齢不詳の美丈夫です。
 私は2人の娘で、菜月なつきと言います。私は母と父、2人共大好きです。
 父も母をとても大切にしていて、父が仕事の日は、私は母と一緒に部屋で裁縫や編み物をし、自室ではインターネットを使って勉強しています。
 私は学校には通っていません。母と私が居る部屋には窓というものがなく、唯一外界と繋がる扉も頑丈な造りで、外からしか開かないのです。食事はメイドの人達が持ってきてくれます。
 私が生まれてから、私の自室などを大幅に増築し、とてもとても広い部屋となっていますが、私はこの場所が母を閉じ込めるために造られたものであることを既に理解しています。
 母は私が幼い頃は毎日のように、

 「ごめんね」

と繰り返し言い続けていましたが、私はいつも首を振って、言葉で母に思いを真摯に口にします。

 「私、お母さんとお父さんと一緒に居れて、幸せだよ」

 母はその言葉を聞くと、いつも涙を零して私を抱き締めていました。母は1日の半分は夢の世界を揺蕩っています。恐らくは、自我を保つために必要なことなのでしょう。
そんな私には、実は姉妹がいます。
 本当は双子として生まれた私ですが、母のたっての希望で、妹の灯里あかりは、父の最大のスポンサーで、生活も全面的にお世話になっているザック小父様の伝手を使い、日本のとある資産家の元で育てられています。両親は死んだことにされ、姉である私は病弱で生まれた時から療養地で暮らしている、という設定です。
 母が子どもには『普通』の幸せな環境で育ってほしい、と願い、実現したことです。
 私も11歳になったら日本に行く予定です。年に数回は此方にも帰ってきますが。
この場所や両親のことは絶対に話さない、と父やザック小父様と約束しました。母と父を守れるのなら、妹にだって嘘ぐらいつけます。
 伊達に両親やザック小父様の元で育ってはいません。



11歳になった時、私は日本の坂元さかもと家で妹の灯里と初めて対面しました。灯里は色素の薄い茶色の髪に白い肌、琥珀色の瞳、という文句のない美少女です。
 私にすぐに懐いてきてくれて、私も妹の存在がとても嬉しく、毎日行動を共にしました。
しかし、私と灯里のそんな行動を気に入らない人達がいました。灯里の義姉夫婦と、灯里の幼馴染達です。
 資産家の坂元家の現当主夫婦は高齢で、灯里は養女とはいえ、孫同然だったのですが、坂本家の娘である義姉のれいは既に結婚し、私と灯里と1歳違いの男の子を生んでいました。
 本当は女の子も欲しかったそうなのですが、もう子どもを望めないらしく、それ故に夫婦揃って義妹の灯里を娘同然に可愛がってくれていました。1歳年下の甥っ子の晴翔はるともとても灯里に懐いています。
 灯里の幼馴染は、年齢が2歳ほど違ったりしますが、良い家の子ども達で、4人ばかりでしょうか?
 男の子3人と女の子1人。
 名は体を表す、という言葉通りの妹は、幼馴染達だけでなく、学校でも中心的な存在で、信者は多数存在しているようです。
そんな人達から、何故灯里と双子の姉妹である私が一緒に居て良い顔をされないか、と云えば、私自身の変人気質に起因しているのでしょう。画家の父から私は絵の才能と共に変人気質も受け継ぎました。
あ、母と一騒動起こる前の父ほど酷いものではありません。流石に父は極端の域です。


 常に大きいバッグの中にスケッチブックと鉛筆、色彩鉛筆を持ち歩き、興味が惹かれてしまうと道端でもスケッチを始めてしまう私は、奇異の対象でした。それでも周囲があからさまにそのことを口にしない、出来ないのは、私の描く絵が必ず入選し、その筋で認められているからです。
 私は父と絵のタッチがよく似ていますが、日本に居る時はそのことを隠しています。だってお母さんやお父さんのことがバレてしまったら、元も子もないですもん。日本に居る時は、成長する上で覚えた仮の筆使いで描いています。勿論、常備バッグの中には2つのスケッチブックが入っていますが、秘密です。
 事情を知っている坂元当主夫妻からは、呆れとも賞賛ともつかないお言葉をいつも頂きます。

 「天才って摩訶不思議だ(わ)・・・」

 放っておいて下さい。

 家に居ても灯里と過ごす以外は、私は当主夫妻の別宅に入り浸り、年に2ヶ月ほどは両親の元に、嘘の療養を口実に帰省する。そんな風に歳月を過ごしていく内に、気付けば小学校を卒業し、中学生になり、相も変わらず人の中心にいる灯里と、人を寄せ付けない私は、双子の二卵性とは言え、注目の的でした。
そんなある日、私は灯里の幼馴染の1人、柴田しばたそうから告白を受けました。
 正直とても驚きましたが、柴田君は幼馴染の中でも1人、私を「変人」という呼称は使えど、奇異の目で見ることなく、私のことが気に入らない幼馴染達との仲介役も担っていて、好感の持てる人です。
ですが、諸々の事情を踏まえると、私はあまり『普通』の生活が送れない身。告白を断ろうとしましたが、

 「まずは試しで付き合ってみてから決めてほしい」

と言われ、それもそうだな、と思い、交際がスタートしました。
 灯里もとても喜んでくれて、時間が経過していく事に、私の中に淡い気持ちが生まれていきました。恐らく、私にとっての初恋だったのでしょう。
 中学2年生で身体の関係を持ちましたが、今時の学生にはさして珍しいことでもないでしょう。ただ、今時の学生達と違ったのは、身体の関係を持った翌日に、私と柴田君が別れていたことでしょうか。


いやだってですね、セックスをしている最中に妹の名前を口にするとか有り得ます?!
 灯里はその頃は、幼馴染の1人である、大佐和おおさわ湊斗みなとととても良い雰囲気を築いていたんです。大佐和家は柴田家よりも家格は上。当人同士も好意を持っているなら、良縁ですね。
 身代わりにされて喜ぶ人間はいないと思います。私はその一言で、百年の恋も冷めました。更に最悪だったのが、そのことがバレると、態度を急変させて私に無理強いを強いたことです。
そのせいで15歳で妊娠しましたよ、私?!
 中学卒業後は、当主夫妻にだけ告げて、両親の元に戻る予定をたてていました。子どもを堕胎する、という考えは微塵も浮かんではきませんでした。母は身体が弱いのに、私と灯里を産んでくれたのですもの。子どもは私だけの子です。ただ、DNAが繋がっているだけ。
しかし、そんな出来事よりも底が抜けてしまう最悪なことというものがあるのだと、私は思い知る出来事に直面しました。



 後数ヶ月で中学卒業、という時、灯里の幼馴染の女の子である天利あまり琴羽ことはに、私は陥れられました。なんてことのない動機。天利さんは柴田君が好きだっただけのこと。
いや~、そんなことぐらいで、わざわざ私をまだ授業が終わらない時間帯に空き教室に呼んで、自分で自分の身体にカッターで傷を付けるとは、見上げた根性です。
・・・方向性がとても間違っていますがね。
 叫び声を上げて到着した面々は、誰も彼もが天利さんの言葉を信じ込みました。その中に灯里がいたのは、とても悲しかったです。姉妹の言葉よりも、長年の幼馴染を信じることを咎めだてはしませんが、人の嘘を見抜けるようにならないと、これから先の社交界を渡っていけるはずがないです。
その場所は、嘘と虚構の世界なのですから。
とことん面倒臭くなった私が駆けつけてきた教頭先生と共に、事情を訊くためにその場を後にしようとした時、灯里や天利さんの友人でもある女子が、私を後ろから勢いをつけて押したのです。ちょうど階段の真上にいた私は、そのまま階段を転げ落ち、お腹に死ぬほどの痛みを感じ、そのまま気を失ってしまいました。



 目覚めた時、当然のことながら私は流産していました。
 精神を蝕むほどの喪失感。

お母さんもこんな苦しみを味わったことがあるのかな・・・?

そんな風に考えていること自体、心が上手く動いていない証拠でしたが、私は当主夫妻に促されるまま、眠りにつきました。父からの緊急の連絡で、私は両親の元へと戻ることが決まりました。
その頃には、慌ただしかった私の周囲は冷静さを取り戻し、坂本当主夫妻やザック小父様が調べた事実などが関係者に知らされていました。私は何もしていなかったこと。柴田君の子どもを妊娠し、流産したこと等々。
 当然、親同士を交えての話し合いに発展しましたが、私は事を荒立てる気はありませんでした。願ったことは、退院までは当主夫妻以外の面会を全面拒絶することのみ。その間に、悪いとは思いつつも当主夫妻の力を借りて、準備を進めました。
 私が退院した翌日、坂本家には謝罪のために灯里の幼馴染達やその両親、義姉夫婦が揃っていましたが、私は皆が揃っている場に現れて、宣言しました。

 「これから亡き両親の伝手で療養地で暮らしていきます。謝罪は結構。もしまた会うことがあったとしても、他人のフリをして下さい」

 呆然とする人達を尻目に、トランクケースを片手に出て行こうとする私を、灯里が止めましたが、私の中で、既に「妹」とは切り離された存在となっていました。

 「姉妹だと思ってきたよ? でも、姉妹よりも幼馴染の言葉を信じたのは灯里だよね? 私は心が神様のように広くはないんだよ」

そう言い置いて、家を後にした私は、その後どうなったのか知りません。
ただ、灯里のことは母には伝えないでおく、ということを父とザック小父様と話し合って決めました。妹や友人に対して、なんて冷たいんだ、と思われても仕方がありませんが、私の中で幼い頃から、絵を描くことよりも大切なのは両親なのです。それがどんなに歪な形であろうとも、誰にも私の大切なものを否定する権利はないのです。



その後は、再び両親と共に暮らしながら、表向きは父の弟子として名を発表し、絵の世界で認められていくようになりました。時折、灯里の近況報告の紙を読みながら、父がため息を零していましたが。
 灯里は大佐和君と婚約し、柴田君と天利さんは両親からのお説教とバッシングを受け、海外の学校に留学。幼馴染達はバラバラになったようです。
 私の知ったことではありませんが。
 私と灯里は、云わば遺伝子を同じくしていても、性質の違う物質同士だったのでしょう。一緒に生きていくことは遠からず出来なかったと思います。今もって、どこかお花畑の世界で生きているようですし。



さて、そんな私も母が離婚を決意した19歳になりました。
 父の後継者として発表され、どうしても出席しなければばらないパーティーが日本で行われることとなったのですが、どうやら出席者の中には大佐和君と灯里、幼馴染ズも列席するようです。
 目下の思案事項は・・・。

 「・・・・・・重いので、私に圧し掛かるのは止めていただけないでしょうか、千咲ちさきさん」

 「あら、いいじゃない。アタシとなっちゃんの仲なんだし」

 「・・・既にそのことは諦めました。訊きたいことがあるのですが、千咲さんは、今回私がお父さんとザック小父様と出席するパーティーには・・・」

 「勿論、ついていくわよ」

 「・・・ですよね」

 私の身体から離れた人物は、身長は180を超えた長身であり、細い体躯に絹糸のような癖毛を持つ、人間離れした美しさを持つ男性。
そう、男性なのです。容姿がどれほど女性より美しかろうが、オネエ言葉が標準装備であろうが男であり、不本意ながら私の婚約者でもあります。



 彼、弥撒崎みさざき千咲と知り合ったのは、私が17歳の時。こんな言動でも裏社会のボディガードという職に就いており、ザック小父様の護衛として短期間雇われていた折、出会ったのです。細い体躯からは想像も出来ないのですが、握力がとてもつもなく強く、機械を片手で壊すことが可能だし、特注で作られた200キロの長い警棒(銃器だと加減がわからずに壊してしまうらしい)を軽々と抱えて歩き、振り回す。

 生きた兇器だ。

 私の千咲さんへの第一印象はそんな物騒なもの。千咲さんは引く手数多に望まれていながらも誰とも個人契約を結ばず、いつも短期契約のみ。私も千咲さんとの出会いは数度で終わるだろう、とそう思っていたんです。
そんな誰しもの考えが唐突に変わったのは、ザック小父様の家族と私の両親が恒例の避暑地へとやって来た時、ザック小父様が襲撃されたのです。元々、千咲さんを雇うことになったのは、ザック小父様に怨みを持つ人がいることを事前に察知していたから。
ザック小父様は父と同じで妻主上主義で家族大好き人間だけど、『身内』と判断した者以外にはとことん冷酷になれる人です。


 父は母を早々に担ぎ出し、ザック小父様も小母様達と誰の手も煩わせることなく避難したけれど、私は父の描きかけの大判の絵を持ち出すのに苦労して、利き腕に火傷を負ってしまい、1ヶ月は筆を持つことをお医者様から禁止されました。私の絵? 父の絵のほうが価値がありますから。
 母には泣かれ、父には怒られ、ザック小父様達には心配されました。
 療養している最中、千咲さんに話しかけられたのです。

 「あんた、自分も絵描きなのに、利き腕を怪我してどうすんの?」

 「私がこの世界で1番大切なのは両親です。絵が描けなくなっても、さして問題はないですよ」

その言葉に、千咲さんは目を見開き、次いで、とても蠱惑的に微笑んだんです。ええ、それはもう、とても寒気を感じ、何かの危機察知の探知が反応するほど。
 千咲さんはすぐに私を抱え上げると、ザック小父様と父の所まで行き、なんと私をお嫁さんに欲しい、と口にしたんです。最初は冗談だと思っていたのに、冗談でもなんでもなく本気で、私をくれるなら、ザック小父様と主従契約を結んで良い、とまでのたまったのです。
これには父もザック小父様も驚いていましたが、ザック小父様は私を我が子同然に可愛がってくれているので、

 「菜月ちゃんの気持ちを向かせることが出来たら」

という条件をつけられたんです。父もそこは自由でした。放任主義ではないのに、自由な家風です。
その日から、怒涛のアプローチの猛攻撃に入りました。
 千咲さんは母にも信頼されていますから、母も微笑ましく見守る状態。・・・・・・自分が拒否権のない愛情を受けていることに、気付いているからこそ、私には自由な恋愛をしてほしいのでしょう。
いえ、母には話していないだけで、恋愛で酷い経験はありますよ。
 腕が完治して、筆が持てるようになると、絵を描いている間や母と居る時は邪魔しないのに、その他の時にはこれでもか!、というぐらいのアプローチを仕掛けてくる。千咲さんのことを以前から知っている数少ない人達は、千咲さんの態度に驚き、困惑しつつも、

 「ようやく想い人が見付かったんだな」

ということで落ち着いていたらしい。落ち着かないでほしい!!
ある日、いい加減にウンザリして、千咲さんに面と向かって訊きました。

 「千咲さんは恋愛をするようなタイプには見えません。勘違いをしているだけでは?」

 「勘違いじゃないわよ? 『恋愛』なんていう簡素な言葉で括られるのは業腹だわ」

そう言って、千咲さんは私の頬を大きな両手で包み込み。

 「・・・・・・アタシは生まれた時から、この世界の人間、醜悪なものなんてたくさん見てきたわ。それでもこの仕事を続けているのは、人の意志や命の輝きが見たいからよ。本当の危険に陥った時ほど、その輝きは強くなる」

そこで唇を奪われても何にも言えなかった私はマヌケなんですけどね・・・。

 「・・・・・・初めてだったのよ? 普段から命の危機と隣り合わせにあるような輝きを持っている人間なんて。最初は死にたがりの人間なのかしら?、って思ってたんだけど、よくよく見ていたら違うとわかったし」

 両親から受け継いだ命を無駄にするわけありません。

 「ああ、アタシが生きてきたのは、アナタに会うためだったんだ。そう思えたのよ」

・・・・・・・・・もの凄く身勝手な告白をありがとうございます。
しかし、これは逃げても逃げても、いずれはどんな形であれ、捕まる、と本能的に悟った私は、ため息を吐きつつ、千咲さんの想いを受け入れることにしました。
どうせまともな恋愛なんて出来るはずもないのですし。
その後はまあ・・・。ご想像にお任せ致します。



 「なっちゃんを傷付けた妹モドキちゃん達もいるのよねぇ~。楽しみだわ~」

 「・・・無駄だと思いますけれど、騒ぎは」

 「起こさないわよ? 自爆はしてもらう予定だけど」

 「・・・・・・もういいです。すみません」



ノロノロとキャンバスに向かい合う私の髪に、千咲さんが花瓶に活けられていた菜の花を挿してくれました。

 「菜月は菜の花が似合うわね」

その言葉はとても嬉しいです。




・・・・・・花は散り、また新しい花弁をつけ、散る日をただ、待ち続ける・・・・・・




                           tobecontinued・・・?





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