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第45話 戦闘態勢を整えてみた
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俺が横になっている間、ビビは周囲に魔物除けの結界を用意してくれていた。
しっかりと役目を果たしてくれることに感心する。
横に座った彼女は俺に質問をした。
「トロールを倒した感想は?」
「意外と苦戦しなかったな。最後にきつい一撃を貰ったが、それを除くとほぼ完璧だった」
俺は戦闘を振り返る。
全属性の適性を活かした立ち回りができたと思う。
相手の強さを考えれば、一方的な攻撃で勝利できたのは大きな功績と言えよう。
魔術でここまで変わるとは思わなかった。
これまでの戦い方を軸にしたままなのも気に入っている。
工夫次第でさらに色々なことができそうだ。
此度の探索の収穫は十分なので、地上に帰還することになった。
今回の最大の戦果であるトロールの防具はもちろん持ち帰る。
この防具には死霊魔術が仕込まれている。
改良すれば何らかの道具になるに違いなかった。
もっとも、俺にそこまでの技術はないため、ギルドに売るのが妥当である。
大きさ的に持ち帰るのが難しい防具は、闇魔術の収納機能で処理する。
俺は手元に漆黒の穴を発生させた。
その先には小部屋が広がっており、いつでも開閉可能で物を保管できるのだ。
そこにトロールの防具を押し込んでおく。
この収納機能は便利だ。
盗難防止にもなり、予備の武器を気軽に持ち運べる。
心配性な俺にとっては強い味方だった。
休息を終えた俺は、ゆっくりと立ち上がる。
すぐさまビビが身体を支えるように寄り添ってくれた。
「怪我は大丈夫?」
「もう平気だ。魔力もある程度まで回復した」
俺は軽く笑って問題ないことを示す。
迷宮での活動は、とにかく身体が頑丈でないと長続きしない。
骨折や内臓の損傷で泣いている暇はないのだ。
帰還したら然るべき施設で治療を受けるつもりだが、それまでは余裕で耐えられる。
魔物はこちらの事情など加味してくれないのだから。
しっかりと役目を果たしてくれることに感心する。
横に座った彼女は俺に質問をした。
「トロールを倒した感想は?」
「意外と苦戦しなかったな。最後にきつい一撃を貰ったが、それを除くとほぼ完璧だった」
俺は戦闘を振り返る。
全属性の適性を活かした立ち回りができたと思う。
相手の強さを考えれば、一方的な攻撃で勝利できたのは大きな功績と言えよう。
魔術でここまで変わるとは思わなかった。
これまでの戦い方を軸にしたままなのも気に入っている。
工夫次第でさらに色々なことができそうだ。
此度の探索の収穫は十分なので、地上に帰還することになった。
今回の最大の戦果であるトロールの防具はもちろん持ち帰る。
この防具には死霊魔術が仕込まれている。
改良すれば何らかの道具になるに違いなかった。
もっとも、俺にそこまでの技術はないため、ギルドに売るのが妥当である。
大きさ的に持ち帰るのが難しい防具は、闇魔術の収納機能で処理する。
俺は手元に漆黒の穴を発生させた。
その先には小部屋が広がっており、いつでも開閉可能で物を保管できるのだ。
そこにトロールの防具を押し込んでおく。
この収納機能は便利だ。
盗難防止にもなり、予備の武器を気軽に持ち運べる。
心配性な俺にとっては強い味方だった。
休息を終えた俺は、ゆっくりと立ち上がる。
すぐさまビビが身体を支えるように寄り添ってくれた。
「怪我は大丈夫?」
「もう平気だ。魔力もある程度まで回復した」
俺は軽く笑って問題ないことを示す。
迷宮での活動は、とにかく身体が頑丈でないと長続きしない。
骨折や内臓の損傷で泣いている暇はないのだ。
帰還したら然るべき施設で治療を受けるつもりだが、それまでは余裕で耐えられる。
魔物はこちらの事情など加味してくれないのだから。
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