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第20話 帰り道
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シルキーsaido
「シルキー...いや何も言うな...どの道あいつらは...」
あ...そういえば、倒れたのはロボさんだけ....他に死んだ人はいない...つまり...
「何をボソボソ言っている?女」
領主が挑発するような事を言った...その時
「我らの王を撃つという事は....こういう事だ!」
そう声に反応して周りにいたブラックドック達が鋭利に尖った爪を目の前の敵に向かって振り下ろす。殆どの私兵達は練度という決定的な違いによって苦戦を強いられていた...もっとも、元々領主に従うつもりは無かったのでやる気のない奴が多いので、半分くらいはすぐに投降しているが。もう半分はなんとか戦っている状況だ
「なっ何をするか!魔族風情が人間に楯突くか!」
練度と違って威勢は良いようだが...
反論するようにブラックドックが言った
「人間が何だってんだ!?」
「たかが種族の違いじゃねぇか!」
そうだそうだ!と周りのブラックドック達も次々と言う。
そしてたぶん副官のブラックドックの一人(サラさんではない)が領主の前に出てきてこう言った。
「貴様らは人間であることに誇りを感じているのだろうが、それは一部間違いだ...」
「真に誇りを大切にしたいのなら、他種族を見下すような発言、行動は貴様ら人間全体の誇りを傷つけるのだと!そう気づくのだな...愚者よ」
「愚者だと!貴様!魔族の癖に生意気だぞ!」
領主が挑発に乗ったのを見た。一人のブラックドックがこう言った
「生意気で結構!そして貴様は殺す!」
度直球!?なんかめちゃくちゃ怒ってるぅううう!?
やっぱり主を撃った人が憎いんだろうなぁ...そういうの厳しそうだし。
「3分待つ、それまでにロボ様を撃った人間を差し出すのだ...そうすればこれで争いを終わりにする事もできるが....」
「もし貴様らが戦うと言うなら...受けて立とうじゃないか...」
まさか...戦うのか?この場所で...
「そうか...ならば!両者の代表を決めて、どちらか一方が戦闘不能になったら終了で、負けた方は勝った方の言う事を一つ聞くということでいいか?」
おや?決闘かな?
その条件に乗って....
「面白い...受けて立とうじゃないか!」
来るんだ...
そういえば君、ロボさんのこと忘れてないかい?
「それはこっちのセリフだ!魔族!」
領主側の代表が腰に下げていた剣を抜いて
雄叫びを上げると、周りにいるこの村の村人や領主の私兵達、ブラックドック達(一部)がライブ中のオーディエンスみたいな盛り上がりで騒いでいた。
君達.....さっきまで争ってたんだよね?
さて....どうするかなぁ...そうだ、ティアナさんに聞いてみようかな。
騎士の人だし決闘についてのルールとか知っているだろうからね。
「あのぉ....ティアナさん...どうしますか?決闘するみたいですけど...」
止めた方がいいのかなぁ....でもそんな事をしたら、それもちょっとどうかと思うんですよねぇ...騎士の戦いを止めるなんてさ
「それなんだが...決闘をもう止めるのは無理そうだな....でも審判が居ないんだよなぁ...」
そうですよねぇ...あれじゃあ、止めるのも無粋ってやつですけど。
決闘するのに審判は必須だしなぁ...下手にそこまでって言っても不幸な事故で死人がでそうだしなぁ
「そうですね...では、誰か審判をしてくれる人を探しますか?」
いないと思うけど...まぁティアナさんは3時間前のロボさんとの戦いで重症だから
誰か他の人に頼むしかないなぁ...
ん?なんかこっちきてるな...
「シルキーちゃんだったかな!審判を頼んでいいかな?」
え!?私!?なんでぇ!?やってほしいと言われるとは思ってないんだけどなぁ
「あぁ、ローウェルさんが重症じゃ無かったら、ローウェルさんに頼んだんだが、立場が領主側のこの村の人や立場が魔族側の我々も審判ができないのでな..」
あーなるほど...確かに妥当ですね。どちらか片方が審判をすれば、決着に不満がある人が出るかもしれませんしね。
だけどそれは誰かが、ダメだと口出し、しなければ、意味ないんだけどね。
「それで、なんだが、シルキーちゃんが審判をやってくれないか?」
私でいいんですかね...ほら、歳とか、子供だから判断能力とかまだまだだろうし。
なにより....ほら、なんだろ。なんかあるだろうし。
「領主側の代表もそれでいいんですか?」
「あぁ、良いぞ。魔族に審判を任せるよりはよっぽどマシだからな」
そっすか...
「あぁん?なんか言ったか?ヒューマン」
「いいや?何も言ってないぞ?ミディアン」
喧嘩売るなよお前ら!
ミディアン...確かヘブライ語だっけか?今ブラックドックに言った事から意味的に魔族的なのかな?
「それじゃあ...始めようか!」
剣を構える私兵、手を変化させ鋭い爪を出していつでも攻撃できるように構えるブラックドック
さっきまであんなに騒いでいたギャラリーも緊張感が漂ってきたからか、シーンと誰一人騒がなくなった。
「そろそろですね....」
「あぁ....」
それじゃあ...合図をしようか...
「では....決闘...はじめ!」
その掛け声に反応して、構えていた二人は魔力を足から噴かせて
急速に移動して激突しお互いの武器によって金属音を響かせる。
何だ、その技術...なんか物理法則おかしくない?
なんで飛ぶことができるんだよ...
「てやあぁああああああ!!!」
「はあああああああああ!!」
「貴様!思ったよりもやるな!」
「そっちこそ!まさか魔族にこんなにも出来る実力者がいるとはなぁ!!」
「「やああああああああ!?」」
「おーやってるねぇ...」
というか....
「あの私兵めちゃくちゃ強いなぁ」
そんな事を言っていると後ろから声がした。
「それもそうだろう!」
誰だお前!?ってなんだ領主かよ...
「なんだとはなんだ...というかなんだその顔」
別にーなんでもないですよー
「そうか?そうなのか...」
「それよりも..何で私を連れて行こうとしたんですか?」
「それはだな.....なんというか...」
....黙っちゃった
「なんですか?はっきり言ってください」
「うちの娘に蚕妖精の糸で出来たおもちゃをあげたくてだなぁ」
「なんだ...そんなことですか...」
「そんなこととはなんだ!私は犯罪を犯そうとしていたんだぞ!?」
「別に犯罪を侵さなくてもちゃんとお願いしてくれれば、作ってあげますよ...まぁ作る物によりますが」
「そうなのか!?てっきり作ってくれないと思ったのだが...」
馬鹿な人だなぁ...領主くんはぁ...そんなに私が心の狭い人間(蚕妖精)だと思っていたのかい?それだったら、滑稽ですよ。
「そんなわけあるじゃないですか。子供のためなら喜んで作りますよ。」
「自分だって子供じゃろうに」
「何か言いました?」
「いいや?何も言ってないぞ?....ほんとうに」
「そうですか...まぁいいです。」
「それで...何のおもちゃを作って欲しいんですか?」
「そうだなぁ...子供は女の子だから人形とかがいいなぁ...可愛いので」
「人形ですか...そうですね...」
何がいいかなぁ...
「何かリクエストはないんですか?こんな人形に着せる服の模様がいいとか」
花柄とか、縞々とか、ワンピースとか。ズボンみたいな服もいいよなぁ
「そうだなぁ...色々な服があった方が楽しめるだろうなぁ」
確かにね...着せ替え人形はいろんな服があってこそだし。
「別に無ければ、普通にでかいクマのぬいぐるみになっちゃいますけど、いいですか?」某テデ○ベアみたいなやつ。あれけっこういいよね
もふもふしてるし。めちゃくちゃでかいクマのぬいぐるみはたしか激安会員制スーパーであったよね。名前は出さないけど
「クマのぬいぐるみもいいけど....そうだ、犬のぬいぐるみはできるかい?」
「出来ますよ。では一週間後にイーストポーンに取りきてくださいね。」
おっ?なんか雰囲気が変わったなぁ...さっきまでカキンカキン言っていたのに。
聞こえなくなったぞ?何かあったのかな?
「この一撃で勝負を終わらせる!」
あっ...もう決闘が終わりそうだなぁ
「なにぃ!!ならばこちらもそうしようか!」
そう言って副官の魔族は魔力を腕に集中させて斬撃を出そうとする
「くらえ!!」
煙がはれたとき...そこには爪の折れたブラックドックと剣の折れた騎士がいた。
これは....
「引き分け!」
「「.....」」
「引き分けか....まぁいいだろ」
そうっすか...
それじゃあ....えっと
「これにて...魔族代表と領主側代表との決闘を終了します。...」
「異議があるものはいるか!」
いないね...
「撤収!」
そう領主が宣言して、決闘は終わった。
「さぁて、私たちも帰りましょうか」
そっすね...もうくたくたですよぉ
ちなみに彼から預かった一通の古い手紙と一通の新しい綺麗な手紙で、綺麗な方の手紙は後で言う、ちなみに古い方の手紙にはたった一行、簡潔に、そしてわかりやすく書かれていた文だったのだが...
「〇〇、我〇が全〇しか○たとき〇.....我〇子を...〇〇〇〇を頼んだぞ。族〇 〇ロ〇シア•〇〇〇〇より」
何か○が増えていた。それもめちゃくちゃ。
あれ?何で名前が〇〇になっているんだ?所ではなく、読みにく過ぎる分に早変わり...何か仕掛けがあるのだろうか....
新しい方の手紙には遺書のような文章が書かれていた。
内容はロボさんが最後の王族だったこと...娘がいること...あとは言わないくていいだろう...ロボさんの尊厳のために....
とりあいず、これは後々ブラックドックの代表に渡しましょう、
娘がいるっぽいし...娘は何歳なんだ?
「...........」
そういえば、ロボさんの家名って聞いたことないでしたね。
確か...ラスコーだったっけ
「ロボ•ラスコー....ブラックドック王族最後の生き残りだった男....」
ロボさん...種族.....だからロボさんはあの時、あんな事言ったんだ...
「という事は....300年以上生きている事になるね」
「あぁ、確かブラックドックは長命な種族として有名だったからな。人魔大戦より前から生きているのもおかしくないだろう」
あの種族、めちゃくちゃ長生きなんですねぇ...羨ましいなぁ...
人間の精神で耐えれるかわからないけど...
「そうですね...」
「それに...」
??なんですか?ティアナさん
そんな悲しそうな顔をして....
「彼は..この戦いで死ぬのがわかっていたんじゃないか?」
そうかなぁ...でも未来視の話を出したのは自分が死ぬのが分かっていたからだとしたら説明がつきそうだなぁ...
「....そうかな....」
そうですね...
最後に彼、狼王ロボが来世で良い人生を歩んでほしい。そう、願っています....
「そういえば、この体でどうやって帰るんだ?」
あっ...
つづく
「シルキー...いや何も言うな...どの道あいつらは...」
あ...そういえば、倒れたのはロボさんだけ....他に死んだ人はいない...つまり...
「何をボソボソ言っている?女」
領主が挑発するような事を言った...その時
「我らの王を撃つという事は....こういう事だ!」
そう声に反応して周りにいたブラックドック達が鋭利に尖った爪を目の前の敵に向かって振り下ろす。殆どの私兵達は練度という決定的な違いによって苦戦を強いられていた...もっとも、元々領主に従うつもりは無かったのでやる気のない奴が多いので、半分くらいはすぐに投降しているが。もう半分はなんとか戦っている状況だ
「なっ何をするか!魔族風情が人間に楯突くか!」
練度と違って威勢は良いようだが...
反論するようにブラックドックが言った
「人間が何だってんだ!?」
「たかが種族の違いじゃねぇか!」
そうだそうだ!と周りのブラックドック達も次々と言う。
そしてたぶん副官のブラックドックの一人(サラさんではない)が領主の前に出てきてこう言った。
「貴様らは人間であることに誇りを感じているのだろうが、それは一部間違いだ...」
「真に誇りを大切にしたいのなら、他種族を見下すような発言、行動は貴様ら人間全体の誇りを傷つけるのだと!そう気づくのだな...愚者よ」
「愚者だと!貴様!魔族の癖に生意気だぞ!」
領主が挑発に乗ったのを見た。一人のブラックドックがこう言った
「生意気で結構!そして貴様は殺す!」
度直球!?なんかめちゃくちゃ怒ってるぅううう!?
やっぱり主を撃った人が憎いんだろうなぁ...そういうの厳しそうだし。
「3分待つ、それまでにロボ様を撃った人間を差し出すのだ...そうすればこれで争いを終わりにする事もできるが....」
「もし貴様らが戦うと言うなら...受けて立とうじゃないか...」
まさか...戦うのか?この場所で...
「そうか...ならば!両者の代表を決めて、どちらか一方が戦闘不能になったら終了で、負けた方は勝った方の言う事を一つ聞くということでいいか?」
おや?決闘かな?
その条件に乗って....
「面白い...受けて立とうじゃないか!」
来るんだ...
そういえば君、ロボさんのこと忘れてないかい?
「それはこっちのセリフだ!魔族!」
領主側の代表が腰に下げていた剣を抜いて
雄叫びを上げると、周りにいるこの村の村人や領主の私兵達、ブラックドック達(一部)がライブ中のオーディエンスみたいな盛り上がりで騒いでいた。
君達.....さっきまで争ってたんだよね?
さて....どうするかなぁ...そうだ、ティアナさんに聞いてみようかな。
騎士の人だし決闘についてのルールとか知っているだろうからね。
「あのぉ....ティアナさん...どうしますか?決闘するみたいですけど...」
止めた方がいいのかなぁ....でもそんな事をしたら、それもちょっとどうかと思うんですよねぇ...騎士の戦いを止めるなんてさ
「それなんだが...決闘をもう止めるのは無理そうだな....でも審判が居ないんだよなぁ...」
そうですよねぇ...あれじゃあ、止めるのも無粋ってやつですけど。
決闘するのに審判は必須だしなぁ...下手にそこまでって言っても不幸な事故で死人がでそうだしなぁ
「そうですね...では、誰か審判をしてくれる人を探しますか?」
いないと思うけど...まぁティアナさんは3時間前のロボさんとの戦いで重症だから
誰か他の人に頼むしかないなぁ...
ん?なんかこっちきてるな...
「シルキーちゃんだったかな!審判を頼んでいいかな?」
え!?私!?なんでぇ!?やってほしいと言われるとは思ってないんだけどなぁ
「あぁ、ローウェルさんが重症じゃ無かったら、ローウェルさんに頼んだんだが、立場が領主側のこの村の人や立場が魔族側の我々も審判ができないのでな..」
あーなるほど...確かに妥当ですね。どちらか片方が審判をすれば、決着に不満がある人が出るかもしれませんしね。
だけどそれは誰かが、ダメだと口出し、しなければ、意味ないんだけどね。
「それで、なんだが、シルキーちゃんが審判をやってくれないか?」
私でいいんですかね...ほら、歳とか、子供だから判断能力とかまだまだだろうし。
なにより....ほら、なんだろ。なんかあるだろうし。
「領主側の代表もそれでいいんですか?」
「あぁ、良いぞ。魔族に審判を任せるよりはよっぽどマシだからな」
そっすか...
「あぁん?なんか言ったか?ヒューマン」
「いいや?何も言ってないぞ?ミディアン」
喧嘩売るなよお前ら!
ミディアン...確かヘブライ語だっけか?今ブラックドックに言った事から意味的に魔族的なのかな?
「それじゃあ...始めようか!」
剣を構える私兵、手を変化させ鋭い爪を出していつでも攻撃できるように構えるブラックドック
さっきまであんなに騒いでいたギャラリーも緊張感が漂ってきたからか、シーンと誰一人騒がなくなった。
「そろそろですね....」
「あぁ....」
それじゃあ...合図をしようか...
「では....決闘...はじめ!」
その掛け声に反応して、構えていた二人は魔力を足から噴かせて
急速に移動して激突しお互いの武器によって金属音を響かせる。
何だ、その技術...なんか物理法則おかしくない?
なんで飛ぶことができるんだよ...
「てやあぁああああああ!!!」
「はあああああああああ!!」
「貴様!思ったよりもやるな!」
「そっちこそ!まさか魔族にこんなにも出来る実力者がいるとはなぁ!!」
「「やああああああああ!?」」
「おーやってるねぇ...」
というか....
「あの私兵めちゃくちゃ強いなぁ」
そんな事を言っていると後ろから声がした。
「それもそうだろう!」
誰だお前!?ってなんだ領主かよ...
「なんだとはなんだ...というかなんだその顔」
別にーなんでもないですよー
「そうか?そうなのか...」
「それよりも..何で私を連れて行こうとしたんですか?」
「それはだな.....なんというか...」
....黙っちゃった
「なんですか?はっきり言ってください」
「うちの娘に蚕妖精の糸で出来たおもちゃをあげたくてだなぁ」
「なんだ...そんなことですか...」
「そんなこととはなんだ!私は犯罪を犯そうとしていたんだぞ!?」
「別に犯罪を侵さなくてもちゃんとお願いしてくれれば、作ってあげますよ...まぁ作る物によりますが」
「そうなのか!?てっきり作ってくれないと思ったのだが...」
馬鹿な人だなぁ...領主くんはぁ...そんなに私が心の狭い人間(蚕妖精)だと思っていたのかい?それだったら、滑稽ですよ。
「そんなわけあるじゃないですか。子供のためなら喜んで作りますよ。」
「自分だって子供じゃろうに」
「何か言いました?」
「いいや?何も言ってないぞ?....ほんとうに」
「そうですか...まぁいいです。」
「それで...何のおもちゃを作って欲しいんですか?」
「そうだなぁ...子供は女の子だから人形とかがいいなぁ...可愛いので」
「人形ですか...そうですね...」
何がいいかなぁ...
「何かリクエストはないんですか?こんな人形に着せる服の模様がいいとか」
花柄とか、縞々とか、ワンピースとか。ズボンみたいな服もいいよなぁ
「そうだなぁ...色々な服があった方が楽しめるだろうなぁ」
確かにね...着せ替え人形はいろんな服があってこそだし。
「別に無ければ、普通にでかいクマのぬいぐるみになっちゃいますけど、いいですか?」某テデ○ベアみたいなやつ。あれけっこういいよね
もふもふしてるし。めちゃくちゃでかいクマのぬいぐるみはたしか激安会員制スーパーであったよね。名前は出さないけど
「クマのぬいぐるみもいいけど....そうだ、犬のぬいぐるみはできるかい?」
「出来ますよ。では一週間後にイーストポーンに取りきてくださいね。」
おっ?なんか雰囲気が変わったなぁ...さっきまでカキンカキン言っていたのに。
聞こえなくなったぞ?何かあったのかな?
「この一撃で勝負を終わらせる!」
あっ...もう決闘が終わりそうだなぁ
「なにぃ!!ならばこちらもそうしようか!」
そう言って副官の魔族は魔力を腕に集中させて斬撃を出そうとする
「くらえ!!」
煙がはれたとき...そこには爪の折れたブラックドックと剣の折れた騎士がいた。
これは....
「引き分け!」
「「.....」」
「引き分けか....まぁいいだろ」
そうっすか...
それじゃあ....えっと
「これにて...魔族代表と領主側代表との決闘を終了します。...」
「異議があるものはいるか!」
いないね...
「撤収!」
そう領主が宣言して、決闘は終わった。
「さぁて、私たちも帰りましょうか」
そっすね...もうくたくたですよぉ
ちなみに彼から預かった一通の古い手紙と一通の新しい綺麗な手紙で、綺麗な方の手紙は後で言う、ちなみに古い方の手紙にはたった一行、簡潔に、そしてわかりやすく書かれていた文だったのだが...
「〇〇、我〇が全〇しか○たとき〇.....我〇子を...〇〇〇〇を頼んだぞ。族〇 〇ロ〇シア•〇〇〇〇より」
何か○が増えていた。それもめちゃくちゃ。
あれ?何で名前が〇〇になっているんだ?所ではなく、読みにく過ぎる分に早変わり...何か仕掛けがあるのだろうか....
新しい方の手紙には遺書のような文章が書かれていた。
内容はロボさんが最後の王族だったこと...娘がいること...あとは言わないくていいだろう...ロボさんの尊厳のために....
とりあいず、これは後々ブラックドックの代表に渡しましょう、
娘がいるっぽいし...娘は何歳なんだ?
「...........」
そういえば、ロボさんの家名って聞いたことないでしたね。
確か...ラスコーだったっけ
「ロボ•ラスコー....ブラックドック王族最後の生き残りだった男....」
ロボさん...種族.....だからロボさんはあの時、あんな事言ったんだ...
「という事は....300年以上生きている事になるね」
「あぁ、確かブラックドックは長命な種族として有名だったからな。人魔大戦より前から生きているのもおかしくないだろう」
あの種族、めちゃくちゃ長生きなんですねぇ...羨ましいなぁ...
人間の精神で耐えれるかわからないけど...
「そうですね...」
「それに...」
??なんですか?ティアナさん
そんな悲しそうな顔をして....
「彼は..この戦いで死ぬのがわかっていたんじゃないか?」
そうかなぁ...でも未来視の話を出したのは自分が死ぬのが分かっていたからだとしたら説明がつきそうだなぁ...
「....そうかな....」
そうですね...
最後に彼、狼王ロボが来世で良い人生を歩んでほしい。そう、願っています....
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あっ...
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