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第5章 南の島が呼んでいる~
見えない道を通りゃんせ~
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「き、消えた!?」
お坊さんに連れられ
門をくぐっていったミャー達。
しかし突如として消え
私とブルススは困惑していたのだった。
その後、辺りを探索するが
それらしき人も、門も見当たらない。
次第に日が暮れ
辺りは真っ暗になる。
「ニナ、そろそろ帰らないと。きっとネコ達も、もうホテルに帰っているよ」
「…でも、、遭難とかしていたら…」
「大丈夫だよ。そんなにヤワな奴らじゃないだろ。一度ホテルに戻ろう」
「…うん」
私とブルススはホテルへと戻った。
食事の時間、入浴の時間
そして寝る時間になっても
帰ってはこなかった。
近くの迷子センターにも行ったが
知らせは来ていないようだった。
もう夜遅い時間なので
捜索は明日の朝となった。
私とブルススは部屋に戻り
寝ることにした。
しかし私は全然眠れなかった。
「クライ、チルル、ローラ、、ネコ、ミャー…」
ただぼんやりと、天井のしみを数える
「無事でいてよね…」
ゴロン 私は体を横に倒し
次第に寝ていったのであった。
翌朝、私とブルススは捜索隊の方と一緒に山や寺の中を探した。
しかし手がかり一つ見つからず、そもそも昨日会ったお坊さんの様な人も、見かけたことはないようだった。
町へ行き、聞き込みをしていると
お爺さんが奇妙なことを言い出した。
「ほう、神隠し、、みたいな事がか」
「そうなんです。少し目を離したすきに…」
「ふむぅ、、ワシに何か出来ることがあればのぉ、、あー、そういえば、、お嬢さん達はこの町に伝わる伝説を知っておるか?」
「で、伝説ですか?いえ、聞いたことないです」
「確か、、この辺に、、おお!あったあった。これじゃ」
ハラリ お爺さんはお店の棚から何やら古い一枚の紙を取り出した。
紙にはこう書いてあった。
§§§§§§§§§§§§§§§§§
山には狂暴な怪物が住んでいる
夜には誰も入ってはいけない
連れ去られたらもう戻れない
向かいにいきたいのならば
地図にはない道を進むのだ
傾く太陽 乾いた涙
黒い手が 指し示す
会いたい人への道標
知識と勇気が怪物を
倒す唯一の道具なり
これを覚えておくといいだろう
§§§§§§§§§§§§§§§§§
「お爺さん、これって?」
「これは、古くから受け継いできた伝説をまとめた紙じゃ。まあ、誰もこの謎を解いたものはおらんのじゃがな。。」
「ニナ、もしかしてネコ達はこの怪物に連れ去られたんじゃないのか?」
「でも、ただの昔話なんじゃないの?」
「ワシもそう思うのぉ。昔は消えた人は多かったようじゃが、今は全く聞かないからのぉ。。あーでも、最近になってどこかの子供が消えたとか消えてないとか」
「全部曖昧ね。あんまり当てにはならいかもだけど、お爺さんありがとうございました」
「うんうん、頑張るのじゃよ」
お爺さんは地図のコピーを受け取り
私とブルススはそこをあとにした。
その後捜索を続けたが、結局見つからなかった。
再びホテルへと戻る私達。
ロビーでさっきもらった紙を広げてみる。
「古くから伝わる伝説、ねぇ」
「やっぱり何か関係があるのかもな」
「そうね、、そういえば、この島の地図ってあったからしたら?」
「あー、パンフレットに乗ってなかった?」
私はパンフレットも広げた。
この島は四方を海に囲われ
海岸部には小さな町があり
中心部には山があるだけだ。
「向かいにいきたいのであれば、地図にはない道を進むのだ、、か。うーん、さっぱり分からない」
「俺も全然だ。でも傾く太陽ってのは夕方って意味なんじゃないか?」
「じゃあ乾いた涙は?」
「いや、、それも分からないけど」
ハァァーー どうして楽しかった夏休みがこんなことに…
私とブルススは気晴らしに海を見に
砂浜へと向かうことにしたのだった。
お坊さんに連れられ
門をくぐっていったミャー達。
しかし突如として消え
私とブルススは困惑していたのだった。
その後、辺りを探索するが
それらしき人も、門も見当たらない。
次第に日が暮れ
辺りは真っ暗になる。
「ニナ、そろそろ帰らないと。きっとネコ達も、もうホテルに帰っているよ」
「…でも、、遭難とかしていたら…」
「大丈夫だよ。そんなにヤワな奴らじゃないだろ。一度ホテルに戻ろう」
「…うん」
私とブルススはホテルへと戻った。
食事の時間、入浴の時間
そして寝る時間になっても
帰ってはこなかった。
近くの迷子センターにも行ったが
知らせは来ていないようだった。
もう夜遅い時間なので
捜索は明日の朝となった。
私とブルススは部屋に戻り
寝ることにした。
しかし私は全然眠れなかった。
「クライ、チルル、ローラ、、ネコ、ミャー…」
ただぼんやりと、天井のしみを数える
「無事でいてよね…」
ゴロン 私は体を横に倒し
次第に寝ていったのであった。
翌朝、私とブルススは捜索隊の方と一緒に山や寺の中を探した。
しかし手がかり一つ見つからず、そもそも昨日会ったお坊さんの様な人も、見かけたことはないようだった。
町へ行き、聞き込みをしていると
お爺さんが奇妙なことを言い出した。
「ほう、神隠し、、みたいな事がか」
「そうなんです。少し目を離したすきに…」
「ふむぅ、、ワシに何か出来ることがあればのぉ、、あー、そういえば、、お嬢さん達はこの町に伝わる伝説を知っておるか?」
「で、伝説ですか?いえ、聞いたことないです」
「確か、、この辺に、、おお!あったあった。これじゃ」
ハラリ お爺さんはお店の棚から何やら古い一枚の紙を取り出した。
紙にはこう書いてあった。
§§§§§§§§§§§§§§§§§
山には狂暴な怪物が住んでいる
夜には誰も入ってはいけない
連れ去られたらもう戻れない
向かいにいきたいのならば
地図にはない道を進むのだ
傾く太陽 乾いた涙
黒い手が 指し示す
会いたい人への道標
知識と勇気が怪物を
倒す唯一の道具なり
これを覚えておくといいだろう
§§§§§§§§§§§§§§§§§
「お爺さん、これって?」
「これは、古くから受け継いできた伝説をまとめた紙じゃ。まあ、誰もこの謎を解いたものはおらんのじゃがな。。」
「ニナ、もしかしてネコ達はこの怪物に連れ去られたんじゃないのか?」
「でも、ただの昔話なんじゃないの?」
「ワシもそう思うのぉ。昔は消えた人は多かったようじゃが、今は全く聞かないからのぉ。。あーでも、最近になってどこかの子供が消えたとか消えてないとか」
「全部曖昧ね。あんまり当てにはならいかもだけど、お爺さんありがとうございました」
「うんうん、頑張るのじゃよ」
お爺さんは地図のコピーを受け取り
私とブルススはそこをあとにした。
その後捜索を続けたが、結局見つからなかった。
再びホテルへと戻る私達。
ロビーでさっきもらった紙を広げてみる。
「古くから伝わる伝説、ねぇ」
「やっぱり何か関係があるのかもな」
「そうね、、そういえば、この島の地図ってあったからしたら?」
「あー、パンフレットに乗ってなかった?」
私はパンフレットも広げた。
この島は四方を海に囲われ
海岸部には小さな町があり
中心部には山があるだけだ。
「向かいにいきたいのであれば、地図にはない道を進むのだ、、か。うーん、さっぱり分からない」
「俺も全然だ。でも傾く太陽ってのは夕方って意味なんじゃないか?」
「じゃあ乾いた涙は?」
「いや、、それも分からないけど」
ハァァーー どうして楽しかった夏休みがこんなことに…
私とブルススは気晴らしに海を見に
砂浜へと向かうことにしたのだった。
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