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初夜
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控室に入って来た将軍閣下は、礼装用の豪華な騎士服を着ていてカッコよかった。
「………。」
なぜ無言?
「将軍閣下…?騎士服が素敵ですわね。お似合いですわ。」
「……あっ。すまない!ソフィア嬢が美しくて。とても似合っている。」
照れていたのか。
「ありがとうございます。将軍閣下が選んで下さった特別なドレスですから、そのように言って頂けて嬉しいですわ。」
実はドレスの流行が分からない私は、ドレスはデザイナーと将軍閣下にすべてお任せしてしまったのだ。
自分で選ぶよりも、選んでもらった方が確実なんだもん!
メイド達から、やる気がなさすぎると怒られたのは秘密だけどね。
「ソフィア嬢。こんな事を君に聞く事を許して欲しいのだが…。」
突然、恥ずかしそうにする将軍閣下。
「何でしょうか?」
「その…、結婚式で……、誓いのキスがあると言われたのだが…、私は君にキスをしてもいいのだろうか?」
「………。」
はい?
「す、すまない。はしたないことを君に聞いてしまって!君が嫌なら、今から牧師に誓いのキスは省くように頼んでこようかと思っていたんだ。
私達は契約の結婚だから、君は嫌がってないか心配で…。」
「…ふっ、ふふっ。将軍閣下、そんな細かいことまで心配して下さっていたのですね。あまり細かいことを気にし過ぎると、若いうちにハゲてしまいますわよ。
キスは普通に大丈夫ですわ。契約結婚と言っても、普通の夫婦みたいに、至って平凡な感じで仲良くしてくださったら嬉しく思います。」
「ありがとう…。まさかそう言ってもらえると思ってなかった。嬉しい…。
君に嫌われたくないから、ハゲないように気をつけるよ。」
この人、天然なの?嬉しそうに『ハゲないように~』って言わないでよ。
まぁ、銀髪のハゲとかは想像はしたくないけど…。
「そうですわね。いつまでもカッコよくいて欲しいので、ハゲないでくださいませ!旦那様。」
こんなくだらない会話で、顔を赤くして下を向くなー!
結局、結婚式は何の問題もなく終わった。
お義兄様が殺気のようなものを放っていたような気がしたが、無言を貫いてくれていたので良かった。
家族だけの小さな式を希望していたので、特に誰も招待はしていなかったのだが、式を終えて教会の正面から出ていくと……、
「「おめでとう!」」
「「おめでとうございます!」」
パチパチ……
来た時には誰もいなかったはずなのに…。そこには、将軍閣下の仲間らしき騎士達が沢山いた。
「ソフィア!おめでとー!」
アマリアさんと治療師の仲間達、オリバーさんと聖騎士の人達もいた。
私、結婚するとは手紙で報告したけど…、休日で休みだから来てくれたのかな。恥ずかしいけど、手を振ってあげよう。
「クロス部隊長に知らせておいたんだ。良かったら、ソフィア嬢の友人を誘って来て欲しいと…。」
クロス部隊長?オリバーさんのことか!知り合いだったなんて知らなかったな。
忙しいのにそこまでしてくれるなんて、優しい人だ…。
誰にも見られずに、ひっそりと式を挙げたいなんて言わなくて良かった。
「ありがとうございました。久しぶりに皆んなの顔が見れて嬉しいですわ。」
「それは良かった…。」
しかし、将軍閣下は仲間らしき騎士達に慕われているんだね。みんな将軍閣下を温かい目で見ているのが分かる。
友人や仲間から見ればいい人なんだろうな。
治療師の友人やオリバーさん達にお礼を伝えて、ブーケはアマリアさんにプレゼントした。
皆んな、元気そうで良かった…。
そして、その日の夜を迎える。
初夜を意識したような、いつもより布の面積が小さめのナイトドレスを着せられる私。谷間が見えて恥ずかしいじゃん。
夜は冷えるから、いつものがいいと言ったんだけど、仲良しメイド達は許してくれなかった。私達がこの日のためにメイド会議までして選んだ物だと言われてしまったのだ。こんなの選ぶのに、会議なんてしてんなよと言いたい…。
夫婦の寝室で待っていたら、なかなか来る様子がない。
あの優しいヘタレ、また細かいことを心配してるんじゃ……
何となく体が冷えてきたような気がした私の目に留まった物があった。ああ、ワインを用意してくれていたんだ。
いつ来るか分からないし、ヘタレだから来るのかも分からない。体が冷えてきたから、ワインでも飲んでようか…。
んー、美味しい!!もう一杯飲んじゃお。
初夜だろうと何だろうと、自分の邸ということで、何の心配もしてない私は、リラックスしてワインを沢山飲んでしまった。
結果、
「…ソフィア嬢?大丈夫か?」
「……はい。美味しくて飲み過ぎちゃったみたいです。」
「遅くなってすまない。王宮から急な使者が来て、対応していたら遅くなってしまった。」
「………はい。」
「酔っている…よな?」
「……大丈夫ですわ。ふふっ。」
「こんな可愛い酔っ払いがいたなんて……」
「遅いし冷えてきたので、寝てもいいですか?」
「……ああ。私は君と一緒に寝てもいいのだろうか?嫌なら言ってくれ。」
「……夜は冷えますけど、2人なら暖かく寝れますね。ふふっ。」
「………っ!」
「…ソフィア嬢、いいのか?」
「………はい?」
「愛してる…。やっとだ……。」
「………。」
「………。」
なぜ無言?
「将軍閣下…?騎士服が素敵ですわね。お似合いですわ。」
「……あっ。すまない!ソフィア嬢が美しくて。とても似合っている。」
照れていたのか。
「ありがとうございます。将軍閣下が選んで下さった特別なドレスですから、そのように言って頂けて嬉しいですわ。」
実はドレスの流行が分からない私は、ドレスはデザイナーと将軍閣下にすべてお任せしてしまったのだ。
自分で選ぶよりも、選んでもらった方が確実なんだもん!
メイド達から、やる気がなさすぎると怒られたのは秘密だけどね。
「ソフィア嬢。こんな事を君に聞く事を許して欲しいのだが…。」
突然、恥ずかしそうにする将軍閣下。
「何でしょうか?」
「その…、結婚式で……、誓いのキスがあると言われたのだが…、私は君にキスをしてもいいのだろうか?」
「………。」
はい?
「す、すまない。はしたないことを君に聞いてしまって!君が嫌なら、今から牧師に誓いのキスは省くように頼んでこようかと思っていたんだ。
私達は契約の結婚だから、君は嫌がってないか心配で…。」
「…ふっ、ふふっ。将軍閣下、そんな細かいことまで心配して下さっていたのですね。あまり細かいことを気にし過ぎると、若いうちにハゲてしまいますわよ。
キスは普通に大丈夫ですわ。契約結婚と言っても、普通の夫婦みたいに、至って平凡な感じで仲良くしてくださったら嬉しく思います。」
「ありがとう…。まさかそう言ってもらえると思ってなかった。嬉しい…。
君に嫌われたくないから、ハゲないように気をつけるよ。」
この人、天然なの?嬉しそうに『ハゲないように~』って言わないでよ。
まぁ、銀髪のハゲとかは想像はしたくないけど…。
「そうですわね。いつまでもカッコよくいて欲しいので、ハゲないでくださいませ!旦那様。」
こんなくだらない会話で、顔を赤くして下を向くなー!
結局、結婚式は何の問題もなく終わった。
お義兄様が殺気のようなものを放っていたような気がしたが、無言を貫いてくれていたので良かった。
家族だけの小さな式を希望していたので、特に誰も招待はしていなかったのだが、式を終えて教会の正面から出ていくと……、
「「おめでとう!」」
「「おめでとうございます!」」
パチパチ……
来た時には誰もいなかったはずなのに…。そこには、将軍閣下の仲間らしき騎士達が沢山いた。
「ソフィア!おめでとー!」
アマリアさんと治療師の仲間達、オリバーさんと聖騎士の人達もいた。
私、結婚するとは手紙で報告したけど…、休日で休みだから来てくれたのかな。恥ずかしいけど、手を振ってあげよう。
「クロス部隊長に知らせておいたんだ。良かったら、ソフィア嬢の友人を誘って来て欲しいと…。」
クロス部隊長?オリバーさんのことか!知り合いだったなんて知らなかったな。
忙しいのにそこまでしてくれるなんて、優しい人だ…。
誰にも見られずに、ひっそりと式を挙げたいなんて言わなくて良かった。
「ありがとうございました。久しぶりに皆んなの顔が見れて嬉しいですわ。」
「それは良かった…。」
しかし、将軍閣下は仲間らしき騎士達に慕われているんだね。みんな将軍閣下を温かい目で見ているのが分かる。
友人や仲間から見ればいい人なんだろうな。
治療師の友人やオリバーさん達にお礼を伝えて、ブーケはアマリアさんにプレゼントした。
皆んな、元気そうで良かった…。
そして、その日の夜を迎える。
初夜を意識したような、いつもより布の面積が小さめのナイトドレスを着せられる私。谷間が見えて恥ずかしいじゃん。
夜は冷えるから、いつものがいいと言ったんだけど、仲良しメイド達は許してくれなかった。私達がこの日のためにメイド会議までして選んだ物だと言われてしまったのだ。こんなの選ぶのに、会議なんてしてんなよと言いたい…。
夫婦の寝室で待っていたら、なかなか来る様子がない。
あの優しいヘタレ、また細かいことを心配してるんじゃ……
何となく体が冷えてきたような気がした私の目に留まった物があった。ああ、ワインを用意してくれていたんだ。
いつ来るか分からないし、ヘタレだから来るのかも分からない。体が冷えてきたから、ワインでも飲んでようか…。
んー、美味しい!!もう一杯飲んじゃお。
初夜だろうと何だろうと、自分の邸ということで、何の心配もしてない私は、リラックスしてワインを沢山飲んでしまった。
結果、
「…ソフィア嬢?大丈夫か?」
「……はい。美味しくて飲み過ぎちゃったみたいです。」
「遅くなってすまない。王宮から急な使者が来て、対応していたら遅くなってしまった。」
「………はい。」
「酔っている…よな?」
「……大丈夫ですわ。ふふっ。」
「こんな可愛い酔っ払いがいたなんて……」
「遅いし冷えてきたので、寝てもいいですか?」
「……ああ。私は君と一緒に寝てもいいのだろうか?嫌なら言ってくれ。」
「……夜は冷えますけど、2人なら暖かく寝れますね。ふふっ。」
「………っ!」
「…ソフィア嬢、いいのか?」
「………はい?」
「愛してる…。やっとだ……。」
「………。」
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