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ソフィアさんの家族
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クラーク侯爵家の応接室に案内され、公爵様に促されて、両親と兄に謝罪をする私。
「ご心配をおかけして申し訳ありませんでした。」
「いいんだ。無事に生きていてくれたのだから。」
「ソフィー、帰ってきてくれてありがとう。」
両親は泣きそうになっていた。そして、兄らしき令息は、何を思っているのか分からない表情だ。美形だから、何となく迫力があるな。兄とソフィアさんは仲が悪かったの?
「エドワーズ公爵、義息子から聞きましたが、ソフィアの身元が分からない時から、保護して下さったそうですね。ありがとうございます。それでソフィアはいつ、私達の邸に戻ってこれますか?」
やっぱり帰って来て欲しいのか。でもこのお父様が、あの元クソ旦那との結婚をさせたんでしょ?あり得ないわ!
「クラーク侯爵閣下、ソフィア嬢は貴方達の記憶が全くないようです。今の彼女にとって貴方達は初対面の人と一緒です。その状態で、ここで一緒に住むのは難しいと思います。」
「しかし、いつまでもエドワーズ公爵のお世話になる訳にはいきません。記憶を失っていても、私達の大切な娘に変わりありませんから。」
「未婚の令嬢が、他の男の邸にいるのは良くないと言うことですよね?では、クラーク侯爵閣下にお願いがあります。」
「お願い?何でしょうか?」
お父様の隙のない表情が怖い。さっきは泣きそうな顔をしていたのに。
「私達は愛し合っています。どうか婚約を認めて頂けませんか?」
「………。」
お父様は黙ってしまった。
「ソフィーはエドワーズ公爵様を愛しているのかしら?」
こんな時に冷静でいられるのは、父親よりも母親らしい。
「…はい。私は望まない婚姻で死にそうになりましたし、不幸にもなりました。そんな私を誰も気付いてくれませんでしたし、みんな大嫌いで、死にたいとまで思いました。そんな時に私を助けてくれたのは、教会のシスターと、エドワーズ公爵様だけです。どうか、婚約をお許し下さいませ。」
ハッキリ言っちゃったー!
両親も兄も、複雑そうな顔をしている。か弱かったはずのソフィアさんが、記憶喪失になって、こんな性格になっているなんて、驚きだろうからね。
「あなた!ソフィーがここまで言っていますわよ。」
「…分かった。認めよう。あの結婚は私が悪かった。今度こそ、自分の望む相手と幸せになりなさい。」
だよねー。
「ありがとうございます。」
「エドワーズ公爵。ソフィアを幸せにしてあげてください。どうかよろしくお願いします。」
「クラーク侯爵閣下、認めて下さってありがとうございます。ソフィア嬢を幸せにすると約束致します。」
「ソフィーが、エドワーズ公爵閣下を愛してるというのは本当ですか?私にはそこまでには見えませんが。」
鋭い目で怖い美形のお兄様が、ここで初めて口を開いた。
「お兄様。私は公爵様を愛していますわ。」
「ソフィー。愛していると言っても、そこまで慌てて婚約する必要はある?まずは、普通にお付き合いをしてからでもいいと思うよ。」
あれ?仲が悪かった訳じゃなくて、もしかして、このお兄様はシスコン気味?ソフィアさんに対する口調も表情も優しいような気がする。
「クラーク卿は可愛い義妹を心配しているようだが、私達は情を交わすくらい、深く愛し合っているのです。彼女には、もしかしたら新しい命が芽吹いてるかもしれません。ですから早く婚約して、結婚式の予定も決めていきたいのです。お許しください。」
おーい!親・兄妹に、もうやることやってるからってストレートに言うなー!恥ずかしいから!
もしかして…、婚約を反対されないように既成事実を作るため、昨夜はあんなことした?
公爵めー!
「なっ!エドワーズ公爵閣下、貴方はソフィーに何てことを!」
お兄様から冷気が…。お父様は表情が無くなってしまった。
しかし、どうやらこの家のラスボスはお母様らしい。
「エドワーズ公爵様。策略家で知られる貴方がそこまでする程に、うちのソフィーが欲しかったということでよろしいのかしら?そこまで深く愛していると?」
「はい。私にはソフィア嬢だけなのです。彼女を愛しています。」
「分かりました。公爵様は今まで浮いた噂一つ無く、領民から慕われる、素晴らしい領主であると聞いております。そんな貴方を信じて、ソフィーとの婚約を認めましょう。しかし、ソフィーや私達を裏切るような事があれば、すぐに返して頂きます。よろしいですわね?」
「ありがとうございます。神に誓って、ソフィアを幸せにします。」
「義母上、私は納得出来ません!」
「ロン!諦めなさい。ソフィーの幸せを祈りましょう。」
「……ソフィー。マーティン家に行く前に、私とした約束も忘れてしまったのだね?」
「……?」
「ご心配をおかけして申し訳ありませんでした。」
「いいんだ。無事に生きていてくれたのだから。」
「ソフィー、帰ってきてくれてありがとう。」
両親は泣きそうになっていた。そして、兄らしき令息は、何を思っているのか分からない表情だ。美形だから、何となく迫力があるな。兄とソフィアさんは仲が悪かったの?
「エドワーズ公爵、義息子から聞きましたが、ソフィアの身元が分からない時から、保護して下さったそうですね。ありがとうございます。それでソフィアはいつ、私達の邸に戻ってこれますか?」
やっぱり帰って来て欲しいのか。でもこのお父様が、あの元クソ旦那との結婚をさせたんでしょ?あり得ないわ!
「クラーク侯爵閣下、ソフィア嬢は貴方達の記憶が全くないようです。今の彼女にとって貴方達は初対面の人と一緒です。その状態で、ここで一緒に住むのは難しいと思います。」
「しかし、いつまでもエドワーズ公爵のお世話になる訳にはいきません。記憶を失っていても、私達の大切な娘に変わりありませんから。」
「未婚の令嬢が、他の男の邸にいるのは良くないと言うことですよね?では、クラーク侯爵閣下にお願いがあります。」
「お願い?何でしょうか?」
お父様の隙のない表情が怖い。さっきは泣きそうな顔をしていたのに。
「私達は愛し合っています。どうか婚約を認めて頂けませんか?」
「………。」
お父様は黙ってしまった。
「ソフィーはエドワーズ公爵様を愛しているのかしら?」
こんな時に冷静でいられるのは、父親よりも母親らしい。
「…はい。私は望まない婚姻で死にそうになりましたし、不幸にもなりました。そんな私を誰も気付いてくれませんでしたし、みんな大嫌いで、死にたいとまで思いました。そんな時に私を助けてくれたのは、教会のシスターと、エドワーズ公爵様だけです。どうか、婚約をお許し下さいませ。」
ハッキリ言っちゃったー!
両親も兄も、複雑そうな顔をしている。か弱かったはずのソフィアさんが、記憶喪失になって、こんな性格になっているなんて、驚きだろうからね。
「あなた!ソフィーがここまで言っていますわよ。」
「…分かった。認めよう。あの結婚は私が悪かった。今度こそ、自分の望む相手と幸せになりなさい。」
だよねー。
「ありがとうございます。」
「エドワーズ公爵。ソフィアを幸せにしてあげてください。どうかよろしくお願いします。」
「クラーク侯爵閣下、認めて下さってありがとうございます。ソフィア嬢を幸せにすると約束致します。」
「ソフィーが、エドワーズ公爵閣下を愛してるというのは本当ですか?私にはそこまでには見えませんが。」
鋭い目で怖い美形のお兄様が、ここで初めて口を開いた。
「お兄様。私は公爵様を愛していますわ。」
「ソフィー。愛していると言っても、そこまで慌てて婚約する必要はある?まずは、普通にお付き合いをしてからでもいいと思うよ。」
あれ?仲が悪かった訳じゃなくて、もしかして、このお兄様はシスコン気味?ソフィアさんに対する口調も表情も優しいような気がする。
「クラーク卿は可愛い義妹を心配しているようだが、私達は情を交わすくらい、深く愛し合っているのです。彼女には、もしかしたら新しい命が芽吹いてるかもしれません。ですから早く婚約して、結婚式の予定も決めていきたいのです。お許しください。」
おーい!親・兄妹に、もうやることやってるからってストレートに言うなー!恥ずかしいから!
もしかして…、婚約を反対されないように既成事実を作るため、昨夜はあんなことした?
公爵めー!
「なっ!エドワーズ公爵閣下、貴方はソフィーに何てことを!」
お兄様から冷気が…。お父様は表情が無くなってしまった。
しかし、どうやらこの家のラスボスはお母様らしい。
「エドワーズ公爵様。策略家で知られる貴方がそこまでする程に、うちのソフィーが欲しかったということでよろしいのかしら?そこまで深く愛していると?」
「はい。私にはソフィア嬢だけなのです。彼女を愛しています。」
「分かりました。公爵様は今まで浮いた噂一つ無く、領民から慕われる、素晴らしい領主であると聞いております。そんな貴方を信じて、ソフィーとの婚約を認めましょう。しかし、ソフィーや私達を裏切るような事があれば、すぐに返して頂きます。よろしいですわね?」
「ありがとうございます。神に誓って、ソフィアを幸せにします。」
「義母上、私は納得出来ません!」
「ロン!諦めなさい。ソフィーの幸せを祈りましょう。」
「……ソフィー。マーティン家に行く前に、私とした約束も忘れてしまったのだね?」
「……?」
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