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パートナー
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今、王子殿下はパーティーのパートナーを私に申し込んできたの?
「実は私は、兄上の即位と同時に臣籍降下が決まって公爵になる。
だから、私のパートナーと言っても他の貴族と動きは変わらないし、公爵の私が一緒ならば、エレノアにつまらないことを言って絡んでくる者を追い払うことくらいは出来る。
友人として私のパートナーになって欲しい。」
なるほど…。悪い話ではないわね。
白い結婚で出戻った私が、パーティーでボッチだったら、ヒソヒソ、クスクスされそうだけど、王弟で公爵になるこの殿下が一緒なら、かなりの抑止力になりそうだ。
ギルにばかり面倒をみてもらう訳にはいかないし、ギルだっていつまでも義姉さんにベッタリでいたら、シスコンだとか言われてしまうかもしれないし、良くないよね。
「王子殿下、私のような者にそこまで配慮して下さってありがとうございます。
パートナーの話、お受けさせて頂きたいと思います。」
「……エレノア、いいのか?」
一瞬、ワンコが尻尾を振っているように見えたような…。
いや、この人はワンコじゃなくて王子殿下よ。
「はい。よろしくお願い致します。」
「ありがとう…。ドレスやアクセサリーは私からプレゼントさせて欲しい。後日、デザイナーを遣わす。」
「いえ、殿下にそこまでしてもらうわけにはいきませんわ。ドレスやアクセサリーは自分で用意します。」
「エレノア。私がパートナーにドレスやアクセサリーを贈ることも出来ないような、つまらない男だと周りに思わせないでくれ。」
私はドレスやアクセサリーを贈ることも出来ないような、つまらない男と間違えて結婚までしてしまった前科持ちですが…
王族のプライドもあるのかもしれないよね?
金持ちだろうから、甘えちゃおうかな。
「それでは、殿下のお言葉に甘えさせて頂きますわ。」
「ああ!そうしてくれ。」
王子殿下はおしゃべりを楽しんだ後に、ご機嫌な様子で帰っていった。
「お嬢様、王子殿下から頂いたプレゼントをお嬢様の部屋に運びましたので、ご確認をお願いいたします。」
そういえば、引っ越し祝いを持って来たとか言っていたわね。
「分かったわ。今から確認するわね。」
自分の部屋のドアを開けて見て言葉を失う。
「……コレ、全部殿下が持って来たの?」
「はい。お嬢様と殿下がお茶をしている間に、別の馬車が届けに来ていました。」
「多すぎじゃない?」
「王族って凄いのですね。さすが王子殿下ですわ!」
軽い感じに引っ越し祝いだなんて言っていたから、大したことはないとは思っていたのに、王族を舐めてたわ。
王子殿下からのプレゼントは、アクセサリー類に、高そうな布地、ハイブランドのティーカップセット、他国から取り寄せたような珍しい紅茶、王宮シェフ手作りのお菓子に豪華な花束など、お高そうな物ばかりだった。
こんなに沢山頂いてしまったら、お礼の手紙くらい出さないといけないかな…。
独身に戻って一番初めに書く手紙が王子殿下とはねぇ。
少し前にエイベル伯爵令嬢をチクる手紙を書いたときは、ネタがあったから何を書けばいいかを悩むことなく、スラスラっと書けたけど、今回は何て書いていいか分からないな。流石に〝引っ越し祝いありがとうございました〟って一言だけではダメだよねー。
ま、いいや。とりあえず、焼き立てアップルパイが私がどれくらい大好きで、これが食べれることがどれくらい幸せなのかを、ずらずらっと書いておこう。
で、最高にちょこっとだけ他のプレゼントのお礼も付け加えておけばいっか!
「実は私は、兄上の即位と同時に臣籍降下が決まって公爵になる。
だから、私のパートナーと言っても他の貴族と動きは変わらないし、公爵の私が一緒ならば、エレノアにつまらないことを言って絡んでくる者を追い払うことくらいは出来る。
友人として私のパートナーになって欲しい。」
なるほど…。悪い話ではないわね。
白い結婚で出戻った私が、パーティーでボッチだったら、ヒソヒソ、クスクスされそうだけど、王弟で公爵になるこの殿下が一緒なら、かなりの抑止力になりそうだ。
ギルにばかり面倒をみてもらう訳にはいかないし、ギルだっていつまでも義姉さんにベッタリでいたら、シスコンだとか言われてしまうかもしれないし、良くないよね。
「王子殿下、私のような者にそこまで配慮して下さってありがとうございます。
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「……エレノア、いいのか?」
一瞬、ワンコが尻尾を振っているように見えたような…。
いや、この人はワンコじゃなくて王子殿下よ。
「はい。よろしくお願い致します。」
「ありがとう…。ドレスやアクセサリーは私からプレゼントさせて欲しい。後日、デザイナーを遣わす。」
「いえ、殿下にそこまでしてもらうわけにはいきませんわ。ドレスやアクセサリーは自分で用意します。」
「エレノア。私がパートナーにドレスやアクセサリーを贈ることも出来ないような、つまらない男だと周りに思わせないでくれ。」
私はドレスやアクセサリーを贈ることも出来ないような、つまらない男と間違えて結婚までしてしまった前科持ちですが…
王族のプライドもあるのかもしれないよね?
金持ちだろうから、甘えちゃおうかな。
「それでは、殿下のお言葉に甘えさせて頂きますわ。」
「ああ!そうしてくれ。」
王子殿下はおしゃべりを楽しんだ後に、ご機嫌な様子で帰っていった。
「お嬢様、王子殿下から頂いたプレゼントをお嬢様の部屋に運びましたので、ご確認をお願いいたします。」
そういえば、引っ越し祝いを持って来たとか言っていたわね。
「分かったわ。今から確認するわね。」
自分の部屋のドアを開けて見て言葉を失う。
「……コレ、全部殿下が持って来たの?」
「はい。お嬢様と殿下がお茶をしている間に、別の馬車が届けに来ていました。」
「多すぎじゃない?」
「王族って凄いのですね。さすが王子殿下ですわ!」
軽い感じに引っ越し祝いだなんて言っていたから、大したことはないとは思っていたのに、王族を舐めてたわ。
王子殿下からのプレゼントは、アクセサリー類に、高そうな布地、ハイブランドのティーカップセット、他国から取り寄せたような珍しい紅茶、王宮シェフ手作りのお菓子に豪華な花束など、お高そうな物ばかりだった。
こんなに沢山頂いてしまったら、お礼の手紙くらい出さないといけないかな…。
独身に戻って一番初めに書く手紙が王子殿下とはねぇ。
少し前にエイベル伯爵令嬢をチクる手紙を書いたときは、ネタがあったから何を書けばいいかを悩むことなく、スラスラっと書けたけど、今回は何て書いていいか分からないな。流石に〝引っ越し祝いありがとうございました〟って一言だけではダメだよねー。
ま、いいや。とりあえず、焼き立てアップルパイが私がどれくらい大好きで、これが食べれることがどれくらい幸せなのかを、ずらずらっと書いておこう。
で、最高にちょこっとだけ他のプレゼントのお礼も付け加えておけばいっか!
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