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2度目

国境に急げ!

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 国境を目指して、馬を走らせる私達。途中、宿場町で休みながら、かなり速いスピードで移動して行く。
 騎士や馬達に、疲労回復の治癒魔法をガンガンかけながら移動しているので、とにかく早いのだ。騎士達には、とにかく感謝されまくりの私。聖女として、少しは受け入れてもらえるといいな。

 こんな感じでの移動だったので、馬車なら2週間かかるところを、たった3日で国境付近に着いてしまった。天気にも恵まれていたのもあるけどね。
 騎士達には、最短記録達成ですよ!とか言われる。

 しかし国境付近は魔物が多すぎて、魔物を倒しながら移動し、国境を守る騎士達のいる基地まで辿り着くまでが大変なようだ。

 でも、今回の私は前回と違うの!
 実は私は、前回よりもかなり魔力が強くなっているので、騎士達に防御力・素早さ・攻撃力などをUPする魔法を、同時に沢山の騎士達にかける事が出来るようになったのだ。更に強い保護魔法までかけたから、少しの攻撃なら、無効化出来ると思う。普通にレベルの高い騎士達にその魔法をかけると、あり得ないくらいに強い騎士になり、上級の魔物であっても一撃で倒してくれる。なので沢山の魔物が現れても、一瞬で倒してくれるのだ。これも時短の1つよ!

 そんな感じで、国境付近を守る騎士の基地にたどり着いた私達。しかし、そこで見たのは、想像以上に酷い状態であった。

 基地に着いたものの、そこにいたのは、怪我人ばかりで、まともに動ける人は数人程。しかも、怪我の程度がとにかく酷い。動ける騎士達は総出で戦いに行ったようだ。
 隣国との戦いが厳しいものなんだと改めて思った。しかも、もしかして劣勢?ヤバいな。

 さっそく、怪我人の治療をしないとね。ふっふっ!ここにいる怪我人、1度に治しちゃうぞ!それーっ!
辺り一帯にキラキラと光が舞い落ちる。

「あれっ?怪我が治ってるぞ!」

「歩ける!」

「腕が動くぞ!」

 騎士達の声が聞こえてくる。治癒魔法は効いたようだ。更に騎士達には、この後にいい戦いが出来るように、あの攻撃力・防御力・素早さがUPする魔法も掛けておこう。保護魔法もね。それと基地に結界を張って、避難所になるようにしておこうか。
 それをちゃっちゃとやった後、

「あの、今戦っている場所まで案内してもらえますか?」

 元気になった騎士に、戦っている所に連れて行ってもらおう。

「はい!聖女様、今すぐ案内させて頂きます!」

 騎士に案内され、戦闘が起きている場所に向かう私達。
 戦いの後方から魔法を使って援護したいと伝えると、案内役の騎士は少し離れた崖の上に案内してくれた。確かにここならよく見える。…しかし、よく見える分、敵からもよく見えそうだ。弓矢が飛んで来ると怖いから、シールド魔法をかけておこう。

 崖の上から戦いの様子を見ると、かなり厳しい戦いのようであった。



 
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