君ト僕ト秘密

#3

いつも通りの朝がきた

今日は
普段より遅く出勤した
出荷が少ないからだ

会社に着き
事務所でのんびりしている
会社の先輩達と
仲良く会話をしている
最近の話題
自分達の出来事
皆が笑える職場で
僕は幸せだ

ふと、カレンダーを見た
今日は水曜日
バイトは休みだ

僕は毎週水曜と日曜は
バイトを休んでいる

毎日行ってもいいが
さすがに体を壊すと思い
月に１０回程度
休みを貰っている

普段の仕事を終わらせ
帰宅する

いつものテーブルには
ご飯がある
それを１人で食べる
食べ終わると洗い物をする
シャワーを浴び

いつもは寝ない寝室で
布団に体を横にした

このフカフカした布団の感触
体を包み込んでくる
一気に睡魔が襲ってくる
安心感が凄い
けど僕はまだ寝ることは出来ない

静かになった寝室で
僕は寝ずに色々と考えていた

仕事や私生活のことではなく
君のことだ

２日間
僕は君の姿を見ていない
寂しい？会いたい？話したい？
そんなことを思っていた

僕は何を考えているんだ？

たった一回
会っただけ
数回会話しただけ
しかも顔も良く覚えていない
覚えているのは
君の瞳だけ
あの誰も信用していない
深くて真っ暗な瞳だけ

なのに
君のことを考えている僕がいる
僕は君のことをどう思っているのだろ
可哀想？助けよう？
違うもっと違う何かを
心のどこかで考えている
けど僕の秘密が邪魔をして
その答えに行き着くことが出来ない

もうダメだ

僕はイヤホンを耳にはめた
気晴らしに好きな音楽を聴きながら
僕は眠った

心のどこかで
僕は泣いたと思う
いつも聴いてる曲なのに
いつもと違う
悲しくて切ない曲だった


夢を見た

君の目が
笑ってる夢を

すこしだけ
救われて気がした


その笑顔
夢じゃありませんように

僕は微笑む
嬉しくて悲しい夢




僕には秘密がある
君に言えない秘密がある。