261 / 501
第7章 それぞれのサイカイ
第52話ー④ 青春
しおりを挟む
「って、凛子はどこにいるんだよ!!!」
暁は施設の中を歩き回ったが、どこに行っても凛子には出会えなかった。
「まあこんなに探していないのなら、きっと自室にいるんだろうな」
それがわかったところで俺は女子の生活スペースに行けないわけで――
「凛子が出てきたところに声を掛けるしかないか」
すぐにどうこうできない状況に落胆する暁。
真一たちにはなんて言おうか。まさか、ダメでした。なんて報告するわけにはいかないし。それに頑張っている2人の道をここで閉ざしたくはない――。
そんなことを思いつつ、暁は廊下を歩いていた。
「きっと何か方法があるはずだ」
そして暁が廊下の角を曲がると「ふがぁ」という声と共に誰かとぶつかった感触がして、その方に顔を向けるとそこには結衣の姿があった。
「ゆ、結衣!? 悪い! 大丈夫か?」
結衣は鼻をさすりながら、
「ええ。私の方こそかたじけないのです…‥いてて」
そう言って暁の方を見た。
「鼻、赤くなってるぞ!? 本当に大丈夫か??」
「あ、はい! 本当に大したことはないのですよ!」
そう言って微笑む結衣。
「それならいいけど……ごめんな、ちょっと考え事をしていてさ」
「そうなんですね! もしも私に解決できそうなことであれば、お話聞きますですよ?」
暁は、結衣のこういうところがすごくありがたいんだよな――と思いながら「ふっ」と微笑む。
「助かるよ。えーっとだな――」
そして暁は結衣に事情を説明して、凛子が自室にいないか確認してきてもらうことにしたのだった。
――数分後。結衣は凛子を連れて戻ってきた。
「先生から私を呼び出すなんて、珍しいですねえ? どうしたんですかあ?」
「実は真一たちからテレビのことを聞いて……それでちょっと相談をと思ってな」
暁がそう言うと気を遣ったのか、結衣はやることがあるからと言ってその場を去った。
「あらら、結衣ちゃんに気を遣わせちゃいましたね」
歩いていく結衣の背中を見ながら、凛子がそう告げた。
「そうだな」
今度、お礼に漫画かアニメのBlu-rayを買って渡そう――そう思いながら、結衣の背中を見る暁だった。
「ではここじゃなんですし、食堂でお茶でもしながら話しましょ」
「ああ、そうしよう」
そして暁は凛子と共に食堂へ向かって歩き出した。
その道中、暁は少々無粋だとは思ったが、凛子に過去のことを尋ねる。
「凛子、本当はアイドルじゃなくて女優がいいんじゃないか?」
「いきなりどうしたんですかあ? 先生ってそう言う事聞くタイプでしたっけ?」
凛子は歩きながらそう答えた。
「凛子は前にアイドルであることを悩んでいたっていうデータを読んで、それでな……」
「ああ、それってここへ来る前に検査した施設の人が作成したものですよね? 軽い面談と身近な人間の話を元に作られているっている」
「あ、ああ」
あのデータってそうやって作られていたんだな。でもなんで凛子はそんなことを? それって意外と有名な話なのか――?
「あの時の私はまだ青かったんですよねえ。だから荒んでいたと言いますか……でもこう見えて、今は結構アイドルも楽しんでいるんですよ? 新しい自分が見えたりすることが楽しいなって思えたりして!」
「そうだったのか」
「はい!」
そう言って笑う凛子の顔を見て、暁はなんだか安心した。
過去のデータを知ることは確かに必要かもしれないけれど、生徒たちはみんな今を生きている。
過去は過去として今の生徒たちをカタチ作るのに必要なものかもしれないけれど、やはり過去は過去でしかないんだ。生徒たちは常に成長して進んでいる――。
そう思い、暁は自然と笑顔になっていた。
「先生? なんだか楽しそうですねえ」
凛子は暁の顔を覗き込みながらそう言った。
「ああ。俺の知らないところで凛子は成長していたんだと思ったら嬉しくてな」
「ありがとうございますぅ。でもそれはきっと私だけじゃないと思いますよお?」
凛子は笑顔でそう答えた。
「そうだな。きっとここにいる生徒たちはみんなそれぞれの成長をしているんだろうな」
「ふふふ」
そして食堂に着いた暁たちは本題へ。
「それで相談っていうのはなんですかあ?」
「ああ実は、しおんたちに密着取材の話をしただろう?」
暁がそう尋ねると凛子は口元に指をあてて、
「ああ、はい。しましたね」
と笑ってそう答えた。
「そのことをしおんたちに相談されて、許可を取るために研究所の所長に連絡と取ったんだが、ダメだって言われてな……」
「やっぱりそうなりますよねえ」
腕を組みながら、「うんうん」と頷いてそう言う凛子。
「もしかして、わかっていたのか」
「まあ、なんとなくですけどね。それじゃあ次の手を打ちますかあ☆」
「次の手?」
そう言って首をかしげる暁。
「はい! 先生もそれを聞きに来たんですよねえ?」
「あ、ああ」
暁は凛子の勘の鋭さに驚いた。
長年芸能界にいると、そんな間の鋭さも必要になってくるのかもしれないな――。
そう思いながら凛子の顔を見る暁。そしてそのまま凛子の話に耳を傾けていた。
「一応もう一つ、考えがあるんですよお。テレビのスタッフが入ってくるのはダメだけど、こちらから情報を提供すればいいのかなって」
こちらから情報を提供――?
「それってどういうことだ?」
「ふふふ~。知立凛子がリポーターとして、噂のミュージシャンを大調査!! って内容に変更してもらっちゃおうかなと!」
凛子の提案に驚く暁。
「そんなこと、できるのか……?」
「ええ、任せてください! 昔から知っているプロデューサーさんですし、多少のお願いは聞いてくれると思います! それだったら、所長さんもいいよっていうのではないですか☆」
確かに――暁はそう思いながら頷くと、
「そうだな! それなら所長も!!」
満面の笑みでそう答えた。
「でもなんでそんなことまで考えてくれていたんだ? ちょっと意外だな。凛子としおんはてっきり犬猿の仲かと思っていたんだが」
「ライバルですからね。しおん君と私は世界一を争うライバルだから、早く私と同じところに来てもらわないと!」
凛子はそう言って楽しそうに笑う。
「あはは。そうなんだな!」
「はい! では、プロデューサーさんへの打診と当日の段取りは私に任せてください! その代わり、先生は所長さんへの説得を頼みましたからねえ!」
「おう! 任せとけ!」
そして凛子は自室へと戻っていった。
凛子はああ見えていろんなことを考えて行動しているんだろうと思うと、俺も見習うべきところかもしれない。
普段はしおんといがみ合ってばかりだけど、あのいがみ合いも凛子なりにしおんに何かを伝えるための行動なんだろうな――
暁はそんなことを思いながら、職員室までの道中を歩いていた。
「凛子も大物になるんだろうな……担任教師としては嬉しい限りだ」
そんなことを呟きながら、暁は職員室に戻った。
暁は施設の中を歩き回ったが、どこに行っても凛子には出会えなかった。
「まあこんなに探していないのなら、きっと自室にいるんだろうな」
それがわかったところで俺は女子の生活スペースに行けないわけで――
「凛子が出てきたところに声を掛けるしかないか」
すぐにどうこうできない状況に落胆する暁。
真一たちにはなんて言おうか。まさか、ダメでした。なんて報告するわけにはいかないし。それに頑張っている2人の道をここで閉ざしたくはない――。
そんなことを思いつつ、暁は廊下を歩いていた。
「きっと何か方法があるはずだ」
そして暁が廊下の角を曲がると「ふがぁ」という声と共に誰かとぶつかった感触がして、その方に顔を向けるとそこには結衣の姿があった。
「ゆ、結衣!? 悪い! 大丈夫か?」
結衣は鼻をさすりながら、
「ええ。私の方こそかたじけないのです…‥いてて」
そう言って暁の方を見た。
「鼻、赤くなってるぞ!? 本当に大丈夫か??」
「あ、はい! 本当に大したことはないのですよ!」
そう言って微笑む結衣。
「それならいいけど……ごめんな、ちょっと考え事をしていてさ」
「そうなんですね! もしも私に解決できそうなことであれば、お話聞きますですよ?」
暁は、結衣のこういうところがすごくありがたいんだよな――と思いながら「ふっ」と微笑む。
「助かるよ。えーっとだな――」
そして暁は結衣に事情を説明して、凛子が自室にいないか確認してきてもらうことにしたのだった。
――数分後。結衣は凛子を連れて戻ってきた。
「先生から私を呼び出すなんて、珍しいですねえ? どうしたんですかあ?」
「実は真一たちからテレビのことを聞いて……それでちょっと相談をと思ってな」
暁がそう言うと気を遣ったのか、結衣はやることがあるからと言ってその場を去った。
「あらら、結衣ちゃんに気を遣わせちゃいましたね」
歩いていく結衣の背中を見ながら、凛子がそう告げた。
「そうだな」
今度、お礼に漫画かアニメのBlu-rayを買って渡そう――そう思いながら、結衣の背中を見る暁だった。
「ではここじゃなんですし、食堂でお茶でもしながら話しましょ」
「ああ、そうしよう」
そして暁は凛子と共に食堂へ向かって歩き出した。
その道中、暁は少々無粋だとは思ったが、凛子に過去のことを尋ねる。
「凛子、本当はアイドルじゃなくて女優がいいんじゃないか?」
「いきなりどうしたんですかあ? 先生ってそう言う事聞くタイプでしたっけ?」
凛子は歩きながらそう答えた。
「凛子は前にアイドルであることを悩んでいたっていうデータを読んで、それでな……」
「ああ、それってここへ来る前に検査した施設の人が作成したものですよね? 軽い面談と身近な人間の話を元に作られているっている」
「あ、ああ」
あのデータってそうやって作られていたんだな。でもなんで凛子はそんなことを? それって意外と有名な話なのか――?
「あの時の私はまだ青かったんですよねえ。だから荒んでいたと言いますか……でもこう見えて、今は結構アイドルも楽しんでいるんですよ? 新しい自分が見えたりすることが楽しいなって思えたりして!」
「そうだったのか」
「はい!」
そう言って笑う凛子の顔を見て、暁はなんだか安心した。
過去のデータを知ることは確かに必要かもしれないけれど、生徒たちはみんな今を生きている。
過去は過去として今の生徒たちをカタチ作るのに必要なものかもしれないけれど、やはり過去は過去でしかないんだ。生徒たちは常に成長して進んでいる――。
そう思い、暁は自然と笑顔になっていた。
「先生? なんだか楽しそうですねえ」
凛子は暁の顔を覗き込みながらそう言った。
「ああ。俺の知らないところで凛子は成長していたんだと思ったら嬉しくてな」
「ありがとうございますぅ。でもそれはきっと私だけじゃないと思いますよお?」
凛子は笑顔でそう答えた。
「そうだな。きっとここにいる生徒たちはみんなそれぞれの成長をしているんだろうな」
「ふふふ」
そして食堂に着いた暁たちは本題へ。
「それで相談っていうのはなんですかあ?」
「ああ実は、しおんたちに密着取材の話をしただろう?」
暁がそう尋ねると凛子は口元に指をあてて、
「ああ、はい。しましたね」
と笑ってそう答えた。
「そのことをしおんたちに相談されて、許可を取るために研究所の所長に連絡と取ったんだが、ダメだって言われてな……」
「やっぱりそうなりますよねえ」
腕を組みながら、「うんうん」と頷いてそう言う凛子。
「もしかして、わかっていたのか」
「まあ、なんとなくですけどね。それじゃあ次の手を打ちますかあ☆」
「次の手?」
そう言って首をかしげる暁。
「はい! 先生もそれを聞きに来たんですよねえ?」
「あ、ああ」
暁は凛子の勘の鋭さに驚いた。
長年芸能界にいると、そんな間の鋭さも必要になってくるのかもしれないな――。
そう思いながら凛子の顔を見る暁。そしてそのまま凛子の話に耳を傾けていた。
「一応もう一つ、考えがあるんですよお。テレビのスタッフが入ってくるのはダメだけど、こちらから情報を提供すればいいのかなって」
こちらから情報を提供――?
「それってどういうことだ?」
「ふふふ~。知立凛子がリポーターとして、噂のミュージシャンを大調査!! って内容に変更してもらっちゃおうかなと!」
凛子の提案に驚く暁。
「そんなこと、できるのか……?」
「ええ、任せてください! 昔から知っているプロデューサーさんですし、多少のお願いは聞いてくれると思います! それだったら、所長さんもいいよっていうのではないですか☆」
確かに――暁はそう思いながら頷くと、
「そうだな! それなら所長も!!」
満面の笑みでそう答えた。
「でもなんでそんなことまで考えてくれていたんだ? ちょっと意外だな。凛子としおんはてっきり犬猿の仲かと思っていたんだが」
「ライバルですからね。しおん君と私は世界一を争うライバルだから、早く私と同じところに来てもらわないと!」
凛子はそう言って楽しそうに笑う。
「あはは。そうなんだな!」
「はい! では、プロデューサーさんへの打診と当日の段取りは私に任せてください! その代わり、先生は所長さんへの説得を頼みましたからねえ!」
「おう! 任せとけ!」
そして凛子は自室へと戻っていった。
凛子はああ見えていろんなことを考えて行動しているんだろうと思うと、俺も見習うべきところかもしれない。
普段はしおんといがみ合ってばかりだけど、あのいがみ合いも凛子なりにしおんに何かを伝えるための行動なんだろうな――
暁はそんなことを思いながら、職員室までの道中を歩いていた。
「凛子も大物になるんだろうな……担任教師としては嬉しい限りだ」
そんなことを呟きながら、暁は職員室に戻った。
0
お気に入りに追加
39
あなたにおすすめの小説
神様のミスで女に転生したようです
結城はる
ファンタジー
34歳独身の秋本修弥はごく普通の中小企業に勤めるサラリーマンであった。
いつも通り起床し朝食を食べ、会社へ通勤中だったがマンションの上から人が落下してきて下敷きとなってしまった……。
目が覚めると、目の前には絶世の美女が立っていた。
美女の話を聞くと、どうやら目の前にいる美女は神様であり私は死んでしまったということらしい
死んだことにより私の魂は地球とは別の世界に迷い込んだみたいなので、こっちの世界に転生させてくれるそうだ。
気がついたら、洞窟の中にいて転生されたことを確認する。
ん……、なんか違和感がある。股を触ってみるとあるべきものがない。
え……。
神様、私女になってるんですけどーーーー!!!
小説家になろうでも掲載しています。
URLはこちら→「https://ncode.syosetu.com/n7001ht/」
二律背反の僕と私 ~人生を共にする事になった二人のまったり異世界冒険ライフ~
なのの
ファンタジー
赤坂深夜と御坂真昼は異なる場所で死に同じ場所に送られた。
神の手違いで一つの魂になった二人は異世界に転生する。
だが、転生先は体が一つだけ、片方が体の主導権を握り、残りの方が幽体みたいに付いてゆく。
ところが幽体の方が楽だと分かり、体の入れ替わりを拒否される。
二人は仲良く生きていけるのか!?そして異世界で平穏に過ごせるのか?
二人の奇妙な関係を描いた異世界ファンタジー、ここに開幕です。
※不定期更新
異世界でチート能力貰えるそうなので、のんびり牧場生活(+α)でも楽しみます
ユーリ
ファンタジー
仕事帰り。毎日のように続く多忙ぶりにフラフラしていたら突然訪れる衝撃。
何が起こったのか分からないうちに意識を失くし、聞き覚えのない声に起こされた。
生命を司るという女神に、自分が死んだことを聞かされ、別の世界での過ごし方を聞かれ、それに答える
そして気がつけば、広大な牧場を経営していた
※不定期更新。1話ずつ完成したら更新して行きます。
7/5誤字脱字確認中。気づいた箇所あればお知らせください。
5/11 お気に入り登録100人!ありがとうございます!
8/1 お気に入り登録200人!ありがとうございます!
スマートシステムで異世界革命
小川悟
ファンタジー
/// 毎日19時に投稿する予定です。 ///
★☆★ システム開発の天才!異世界転移して魔法陣構築で生産チート! ★☆★
新道亘《シンドウアタル》は、自分でも気が付かないうちにボッチ人生を歩み始めていた。
それならボッチ卒業の為に、現実世界のしがらみを全て捨て、新たな人生を歩もうとしたら、異世界女神と事故で現実世界のすべてを捨て、やり直すことになってしまった。
異世界に行くために、新たなスキルを神々と作ったら、とんでもなく生産チートなスキルが出来上がる。
スマフォのような便利なスキルで異世界に生産革命を起こします!
序章(全5話)異世界転移までの神々とのお話しです
第1章(全12話+1話)転生した場所での検証と訓練
第2章(全13話+1話)滞在先の街と出会い
第3章(全44話+4話)遺産活用と結婚
第4章(全17話)ダンジョン探索
第5章(執筆中)公的ギルド?
※第3章以降は少し内容が過激になってきます。
上記はあくまで予定です。
カクヨムでも投稿しています。
異世界日帰りごはん【料理で王国の胃袋を掴みます!】
ちっき
ファンタジー
異世界に行った所で政治改革やら出来るわけでもなくチートも俺TUEEEE!も無く暇な時に異世界ぷらぷら遊びに行く日常にちょっとだけ楽しみが増える程度のスパイスを振りかけて。そんな気分でおでかけしてるのに王国でドタパタと、スパイスってそれ何万スコヴィルですか!
人の身にして精霊王
山外大河
ファンタジー
正しいと思ったことを見境なく行動に移してしまう高校生、瀬戸栄治は、その行動の最中に謎の少女の襲撃によって異世界へと飛ばされる。その世界は精霊と呼ばれる人間の女性と同じ形状を持つ存在が当たり前のように資源として扱われていて、それが常識となってしまっている歪んだ価値観を持つ世界だった。そんな価値観が間違っていると思った栄治は、出会った精霊を助けるために世界中を敵に回して奮闘を始める。
主人公最強系です。
厳しめでもいいので、感想お待ちしてます。
小説家になろう。カクヨムにも掲載しています。
喜んだらレベルとステータス引き継いで最初から~あなたの異世界召喚物語~
中島健一
ファンタジー
[ルールその1]喜んだら最初に召喚されたところまで戻る
[ルールその2]レベルとステータス、習得したスキル・魔法、アイテムは引き継いだ状態で戻る
[ルールその3]一度経験した喜びをもう一度経験しても戻ることはない
17歳高校生の南野ハルは突然、異世界へと召喚されてしまった。
剣と魔法のファンタジーが広がる世界
そこで懸命に生きようとするも喜びを満たすことで、初めに召喚された場所に戻ってしまう…レベルとステータスはそのままに
そんな中、敵対する勢力の魔の手がハルを襲う。力を持たなかったハルは次第に魔法やスキルを習得しレベルを上げ始める。初めは倒せなかった相手を前回の世界線で得た知識と魔法で倒していく。
すると世界は新たな顔を覗かせる。
この世界は何なのか、何故ステータスウィンドウがあるのか、何故自分は喜ぶと戻ってしまうのか、神ディータとは、或いは自分自身とは何者なのか。
これは主人公、南野ハルが自分自身を見つけ、どうすれば人は成長していくのか、どうすれば今の自分を越えることができるのかを学んでいく物語である。
なろうとカクヨムでも掲載してまぁす
異世界転生目立ちたく無いから冒険者を目指します
桂崇
ファンタジー
小さな町で酒場の手伝いをする母親と2人で住む少年イールスに転生覚醒する、チートする方法も無く、母親の死により、実の父親の家に引き取られる。イールスは、冒険者になろうと目指すが、周囲はその才能を惜しんでいる
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる