220 / 501
第6章 家族
第44話ー③ 変わらない関係
しおりを挟む
食堂内。中央テーブルに武雄が一人で座っていた。
「お待たせ」
そう言いながら、まゆおは武雄の元へと戻った。
「先生とは話せたか?」
そう言って、まゆおに微笑む武雄。
「うん……」
まゆおはそんな武雄に苦笑いで返した。
それからまゆおは武雄の正面の椅子に座る。
「それで、大事な話って……」
「そうだったな! ……実はさ、父さんたちが行方不明なんだ。それでまゆおなら何か知っているかなってそう思ってさ」
「え!? 一緒に暮らしているんじゃないの?」
まゆおは驚いて目を見開きながら、そう武雄に言った。
「俺は数年前に家を出たんだよ。それでそれっきりで……この間、久しぶりに実家へ戻ったら、もうそこに家はなくってさ」
「そんな……」
「その様子じゃ、まゆおも知らないみたいだな……」
しゅんとする武雄。
「僕も探すの手伝うよ!」
まゆおは武雄の顔をまっすぐに見て、そう答えた。
そしてそんなまゆおの顔を見た武雄は、万遍の笑みを浮かべて、
「ありがとう」
そう言ったのだった。
「兄さんは父さんたちを探すために、わざわざここまで……。ごめんね、兄さん。僕、兄さんが何か企んでここへ来たんじゃないかって疑ってた。でも違ったんだね……」
「昔のこともあったし、仕方ないさ! ……それでまゆお。俺のことは許してくれるのか……? 昔、ひどいことをしてしまった俺のことを」
「……許すよ。もちろん。それに、ひどいことをしたのは僕も同じ。兄さんたちにあんなことを……」
まゆおは俯く。
「いいんだ。もういいんだよ。俺も父さんたちももうまゆおのことは恨んでない。だから、まゆお。これからは仲よくしよう。俺はちゃんとまゆおと家族でありたいんだ」
「兄さん……」
その言葉にまゆおは目に涙を浮かべる。
「まゆおは、俺のかわいい弟だからな!」
そう言って、まゆおに笑いかける武雄。
「ありがとう、兄さん。……そうだ! せっかく来てくれたのに、お茶の一つも出さなくてごめんね。今、用意するからちょっと待ってて」
そう言って立ち上がるまゆお。
「おう」
それを笑顔で見つめる武雄。
――しかし、その笑顔はとても不気味なものだった。
まゆおはキッチンスペースに向かって歩いていく途中で、背後に殺気を感じた。
まゆおが振り返ると、まゆおの真後ろには鎌のように手の先を尖らせて、それをまゆおに振り降ろそうとする武雄の姿があった。
「う……」
それを間一髪で避けたまゆおだったが、頬には切り傷ができていた。
「はあ、よけられたか……ちゃんと剣道の練習はしているみたいだな。あんなことがあったのに、まだ剣道を続けているなんて、意外だったけど」
「兄さん……これは何のつもりなの」
まゆおは息をのみ、武雄にそう問いかける。
「何って……わかるだろ? まゆおを殺そうとしただけだよ」
「え……」
その言葉に動揺するまゆお。
「まさか本気で仲直りなんてできるとか思った? 無理無理無理無理ぃ! ここでまゆおを殺さないと俺の気が収まるわけがないだろう??」
「僕を、殺す……?」
「ああ。そうだ! その為に俺はこの力をもらったんだ。この毒リンゴの力を!!」
武雄はそう言って、先ほど鎌になった手を不敵な笑みで見つめた。
「この力があれば、俺はまゆおにだって負けない! 俺はまゆおを殺すために家族と普通の人生を捨てたんだからなあ!」
聞き覚えのある言葉に、はっとするまゆお。
「え、毒リンゴってまさか……」
「もしかしてまゆおも知ってんのか? ま、そんなことどうでもいいか……。どうせ、お前はここで死ぬんだからな」
そう言いながら、不気味な笑顔をまゆおに向ける武雄。
「おかしいと思ったんだ……。先生のことを知っていたり、急にここへ一人でくるなんて」
「今更気が付いても遅いんだよ! 俺をここに入れた時点でもうお前の未来は決まったんだからな!! じゃあとりあえず死んでくれ、まゆお?」
兄はそう言って、再び手の先を尖らせるとまゆおに向かって襲い掛かる。
白雪姫症候群の力の源は、感情の強さと心の在り方。
そして憎悪の感情を力の源としている武雄は、まゆおに攻撃するごとに力が増し、その攻撃の速さが増していった。
攻撃の手段を持たないまゆおは武雄からの攻撃をよけることが精一杯だった。
「いつまでそうしていられるかな!!」
「兄さん! こんなことしても何もならないよ! このままじゃ、兄さんの身体は!!」
まゆおは武雄へ必死にそう呼びかけるが、兄にその言葉な届くことはなかった。
「俺はまゆおを殺せたらそれでいいんだ! 俺の人生はもうとっくに終わってんだよ!!」
「そんな――」
まゆおがひるんだその一瞬に、武雄は思いっきり鎌を振る。
そしてまゆおはその攻撃をよけたものの、足がもつれて尻もちをつく。
武雄はそんなまゆおの喉元に、尖らせた指先を向けた。
「これで終わりだな、まゆお」
そして息を飲む、まゆお。
僕はここまでなのか――。
まゆおがそう思った時、まゆおの脳裏にいろはの姿がよぎる。
『――絶対にまた会おうね!』
そう言って別れ際に微笑むいろはの顔を思い出したまゆお。
「僕は生きるなくちゃいけない。またいろはちゃんに会うために!!」
そしてまゆおは朝の出来事で偶然テーブルの下に落ちていたフォークを手に取り、のど元に突き付けられた武雄の手をそのフォークで払った。
「くそっ!! さっさと死んでいればよかったのに――」
そう言いながら、俯く武雄。
「僕は約束したんだよ。またいろはちゃんと会うって。だからこんなところでは死ねない!」
「ちっ……殺してやる殺してやる殺してやる!」
そして武雄の力の増強を察したまゆお。その姿を見たまゆおは息を飲み、構えの姿勢取った。
武雄は両手を鎌の形にして、
「死ねえええええ!」
そう言ってまゆおに振り降ろしていく。
まゆおは、次々に振り降ろされるその鎌をフォーク一本で全て防いでいった。
「いつまでそうしていられるかなあああ!」
手を振り降ろすたびに憎悪の感情が膨らんでいく武雄。そして攻撃の速さも増していった。
次々と攻撃を繰り出す武雄に、まゆおは徐々に焦りを感じ始める。
――このままじゃ、もう。
まゆおがそう思った時、武雄の動きが急に止まった。
「はあ、はあ。兄、さん……?」
まゆおは覗き込むように武雄に問うと、武雄は何も答えずその場に倒れた。
「兄さん!」
そしてまゆおは武雄のそばに寄り、その身体を起こす。
「兄さん? 武雄兄さん!! ねえ! 返事をしてよ!!」
しかしまゆおがどれだけ声を掛けても武雄から返事が返ってくることはなかった。
「もしかして、暴走して心が崩壊したんじゃ……」
そんな不安を抱いたまゆおは、
「先生を呼んで来なくちゃ」
そう言って職員室へと向かったのだった。
「お待たせ」
そう言いながら、まゆおは武雄の元へと戻った。
「先生とは話せたか?」
そう言って、まゆおに微笑む武雄。
「うん……」
まゆおはそんな武雄に苦笑いで返した。
それからまゆおは武雄の正面の椅子に座る。
「それで、大事な話って……」
「そうだったな! ……実はさ、父さんたちが行方不明なんだ。それでまゆおなら何か知っているかなってそう思ってさ」
「え!? 一緒に暮らしているんじゃないの?」
まゆおは驚いて目を見開きながら、そう武雄に言った。
「俺は数年前に家を出たんだよ。それでそれっきりで……この間、久しぶりに実家へ戻ったら、もうそこに家はなくってさ」
「そんな……」
「その様子じゃ、まゆおも知らないみたいだな……」
しゅんとする武雄。
「僕も探すの手伝うよ!」
まゆおは武雄の顔をまっすぐに見て、そう答えた。
そしてそんなまゆおの顔を見た武雄は、万遍の笑みを浮かべて、
「ありがとう」
そう言ったのだった。
「兄さんは父さんたちを探すために、わざわざここまで……。ごめんね、兄さん。僕、兄さんが何か企んでここへ来たんじゃないかって疑ってた。でも違ったんだね……」
「昔のこともあったし、仕方ないさ! ……それでまゆお。俺のことは許してくれるのか……? 昔、ひどいことをしてしまった俺のことを」
「……許すよ。もちろん。それに、ひどいことをしたのは僕も同じ。兄さんたちにあんなことを……」
まゆおは俯く。
「いいんだ。もういいんだよ。俺も父さんたちももうまゆおのことは恨んでない。だから、まゆお。これからは仲よくしよう。俺はちゃんとまゆおと家族でありたいんだ」
「兄さん……」
その言葉にまゆおは目に涙を浮かべる。
「まゆおは、俺のかわいい弟だからな!」
そう言って、まゆおに笑いかける武雄。
「ありがとう、兄さん。……そうだ! せっかく来てくれたのに、お茶の一つも出さなくてごめんね。今、用意するからちょっと待ってて」
そう言って立ち上がるまゆお。
「おう」
それを笑顔で見つめる武雄。
――しかし、その笑顔はとても不気味なものだった。
まゆおはキッチンスペースに向かって歩いていく途中で、背後に殺気を感じた。
まゆおが振り返ると、まゆおの真後ろには鎌のように手の先を尖らせて、それをまゆおに振り降ろそうとする武雄の姿があった。
「う……」
それを間一髪で避けたまゆおだったが、頬には切り傷ができていた。
「はあ、よけられたか……ちゃんと剣道の練習はしているみたいだな。あんなことがあったのに、まだ剣道を続けているなんて、意外だったけど」
「兄さん……これは何のつもりなの」
まゆおは息をのみ、武雄にそう問いかける。
「何って……わかるだろ? まゆおを殺そうとしただけだよ」
「え……」
その言葉に動揺するまゆお。
「まさか本気で仲直りなんてできるとか思った? 無理無理無理無理ぃ! ここでまゆおを殺さないと俺の気が収まるわけがないだろう??」
「僕を、殺す……?」
「ああ。そうだ! その為に俺はこの力をもらったんだ。この毒リンゴの力を!!」
武雄はそう言って、先ほど鎌になった手を不敵な笑みで見つめた。
「この力があれば、俺はまゆおにだって負けない! 俺はまゆおを殺すために家族と普通の人生を捨てたんだからなあ!」
聞き覚えのある言葉に、はっとするまゆお。
「え、毒リンゴってまさか……」
「もしかしてまゆおも知ってんのか? ま、そんなことどうでもいいか……。どうせ、お前はここで死ぬんだからな」
そう言いながら、不気味な笑顔をまゆおに向ける武雄。
「おかしいと思ったんだ……。先生のことを知っていたり、急にここへ一人でくるなんて」
「今更気が付いても遅いんだよ! 俺をここに入れた時点でもうお前の未来は決まったんだからな!! じゃあとりあえず死んでくれ、まゆお?」
兄はそう言って、再び手の先を尖らせるとまゆおに向かって襲い掛かる。
白雪姫症候群の力の源は、感情の強さと心の在り方。
そして憎悪の感情を力の源としている武雄は、まゆおに攻撃するごとに力が増し、その攻撃の速さが増していった。
攻撃の手段を持たないまゆおは武雄からの攻撃をよけることが精一杯だった。
「いつまでそうしていられるかな!!」
「兄さん! こんなことしても何もならないよ! このままじゃ、兄さんの身体は!!」
まゆおは武雄へ必死にそう呼びかけるが、兄にその言葉な届くことはなかった。
「俺はまゆおを殺せたらそれでいいんだ! 俺の人生はもうとっくに終わってんだよ!!」
「そんな――」
まゆおがひるんだその一瞬に、武雄は思いっきり鎌を振る。
そしてまゆおはその攻撃をよけたものの、足がもつれて尻もちをつく。
武雄はそんなまゆおの喉元に、尖らせた指先を向けた。
「これで終わりだな、まゆお」
そして息を飲む、まゆお。
僕はここまでなのか――。
まゆおがそう思った時、まゆおの脳裏にいろはの姿がよぎる。
『――絶対にまた会おうね!』
そう言って別れ際に微笑むいろはの顔を思い出したまゆお。
「僕は生きるなくちゃいけない。またいろはちゃんに会うために!!」
そしてまゆおは朝の出来事で偶然テーブルの下に落ちていたフォークを手に取り、のど元に突き付けられた武雄の手をそのフォークで払った。
「くそっ!! さっさと死んでいればよかったのに――」
そう言いながら、俯く武雄。
「僕は約束したんだよ。またいろはちゃんと会うって。だからこんなところでは死ねない!」
「ちっ……殺してやる殺してやる殺してやる!」
そして武雄の力の増強を察したまゆお。その姿を見たまゆおは息を飲み、構えの姿勢取った。
武雄は両手を鎌の形にして、
「死ねえええええ!」
そう言ってまゆおに振り降ろしていく。
まゆおは、次々に振り降ろされるその鎌をフォーク一本で全て防いでいった。
「いつまでそうしていられるかなあああ!」
手を振り降ろすたびに憎悪の感情が膨らんでいく武雄。そして攻撃の速さも増していった。
次々と攻撃を繰り出す武雄に、まゆおは徐々に焦りを感じ始める。
――このままじゃ、もう。
まゆおがそう思った時、武雄の動きが急に止まった。
「はあ、はあ。兄、さん……?」
まゆおは覗き込むように武雄に問うと、武雄は何も答えずその場に倒れた。
「兄さん!」
そしてまゆおは武雄のそばに寄り、その身体を起こす。
「兄さん? 武雄兄さん!! ねえ! 返事をしてよ!!」
しかしまゆおがどれだけ声を掛けても武雄から返事が返ってくることはなかった。
「もしかして、暴走して心が崩壊したんじゃ……」
そんな不安を抱いたまゆおは、
「先生を呼んで来なくちゃ」
そう言って職員室へと向かったのだった。
0
お気に入りに追加
39
あなたにおすすめの小説
5年も苦しんだのだから、もうスッキリ幸せになってもいいですよね?
gacchi
恋愛
13歳の学園入学時から5年、第一王子と婚約しているミレーヌは王子妃教育に疲れていた。好きでもない王子のために苦労する意味ってあるんでしょうか。
そんなミレーヌに王子は新しい恋人を連れて
「婚約解消してくれる?優しいミレーヌなら許してくれるよね?」
もう私、こんな婚約者忘れてスッキリ幸せになってもいいですよね?
3/5 1章完結しました。おまけの後、2章になります。
4/4 完結しました。奨励賞受賞ありがとうございました。
1章が書籍になりました。
【完結】父が再婚。義母には連れ子がいて一つ下の妹になるそうですが……ちょうだい癖のある義妹に寮生活は無理なのでは?
つくも茄子
ファンタジー
父が再婚をしました。お相手は男爵夫人。
平民の我が家でいいのですか?
疑問に思うものの、よくよく聞けば、相手も再婚で、娘が一人いるとのこと。
義妹はそれは美しい少女でした。義母に似たのでしょう。父も実娘をそっちのけで義妹にメロメロです。ですが、この新しい義妹には悪癖があるようで、人の物を欲しがるのです。「お義姉様、ちょうだい!」が口癖。あまりに煩いので快く渡しています。何故かって?もうすぐ、学園での寮生活に入るからです。少しの間だけ我慢すれば済むこと。
学園では煩い家族がいない分、のびのびと過ごせていたのですが、義妹が入学してきました。
必ずしも入学しなければならない、というわけではありません。
勉強嫌いの義妹。
この学園は成績順だということを知らないのでは?思った通り、最下位クラスにいってしまった義妹。
両親に駄々をこねているようです。
私のところにも手紙を送ってくるのですから、相当です。
しかも、寮やクラスで揉め事を起こしては顰蹙を買っています。入学早々に学園中の女子を敵にまわしたのです!やりたい放題の義妹に、とうとう、ある処置を施され・・・。
なろう、カクヨム、にも公開中。
【完結】悪役令嬢に転生したけど、王太子妃にならない方が幸せじゃない?
みちこ
ファンタジー
12歳の時に前世の記憶を思い出し、自分が悪役令嬢なのに気が付いた主人公。
ずっと王太子に片思いしていて、将来は王太子妃になることしか頭になかった主人公だけど、前世の記憶を思い出したことで、王太子の何が良かったのか疑問に思うようになる
色々としがらみがある王太子妃になるより、このまま公爵家の娘として暮らす方が幸せだと気が付く
魔法が使えない令嬢は住んでいた小屋が燃えたので家出します
怠惰るウェイブ
ファンタジー
グレイの世界は狭く暗く何よりも灰色だった。
本来なら領主令嬢となるはずの彼女は領主邸で住むことを許されず、ボロ小屋で暮らしていた。
彼女はある日、棚から落ちてきた一冊の本によって人生が変わることになる。
世界が色づき始めた頃、ある事件をきっかけに少女は旅をすることにした。
喋ることのできないグレイは旅を通して自身の世界を色付けていく。
転生貴族のスローライフ
マツユキ
ファンタジー
現代の日本で、病気により若くして死んでしまった主人公。気づいたら異世界で貴族の三男として転生していた
しかし、生まれた家は力主義を掲げる辺境伯家。自分の力を上手く使えない主人公は、追放されてしまう事に。しかも、追放先は誰も足を踏み入れようとはしない場所だった
これは、転生者である主人公が最凶の地で、国よりも最強の街を起こす物語である
*基本は1日空けて更新したいと思っています。連日更新をする場合もありますので、よろしくお願いします
異世界転生はもう飽きた。100回転生した結果、レベル10兆になった俺が神を殺す話
もち
ファンタジー
なんと、なんと、世にも珍しい事に、トラックにはねられて死んでしまった男子高校生『閃(セン)』。気付いたら、びっくり仰天、驚くべき事に、異世界なるものへと転生していて、
だから、冒険者になって、ゴブリンを倒して、オーガを倒して、ドラゴンを倒して、なんやかんやでレベル300くらいの時、寿命を迎えて死んだ。
で、目を覚ましたら、記憶と能力を継いだまま、魔物に転生していた。サクっと魔王になって世界を統治して、なんやかんやしていたら、レベル700くらいの時、寿命を迎えて死んだ。
で、目を覚ましたら……というのを100回くりかえした主人公の話。
「もういい! 異世界転生、もう飽きた! 何なんだよ、この、死んでも死んでも転生し続ける、精神的にも肉体的にもハンパなくキツい拷問! えっぐい地獄なんですけど!」
これは、なんやかんやでレベル(存在値)が十兆を超えて、神よりも遥かに強くなった摩訶不思議アドベンチャーな主人公が、
「もういい! もう終わりたい! 終わってくれ! 俺、すでにカンストしてんだよ! 俺、本気出したら、最強神より強いんだぞ! これ以上、やる事ねぇんだよ! もう、マジで、飽きてんの! だから、終わってくれ!」
などと喚きながら、その百回目に転生した、
『それまでの99回とは、ちょいと様子が違う異世界』で、
『神様として、日本人を召喚してチートを与えて』みたり、
『さらに輪をかけて強くなって』しまったり――などと、色々、楽しそうな事をはじめる物語です。
『世界が進化(アップデート)しました』
「え? できる事が増えるの? まさかの上限解放? ちょっと、それなら話が違うんですけど」
――みたいな事もあるお話です。
しょうせつかになろうで、毎日2話のペースで投稿をしています。
2019年1月時点で、120日以上、毎日2話投稿していますw
投稿ペースだけなら、自信があります!
ちなみに、全1000話以上をめざしています!
余命宣告を受けたので私を顧みない家族と婚約者に執着するのをやめることにしました
結城芙由奈
恋愛
【余命半年―未練を残さず生きようと決めた。】
私には血の繋がらない父と母に妹、そして婚約者がいる。しかしあの人達は私の存在を無視し、空気の様に扱う。唯一の希望であるはずの婚約者も愛らしい妹と恋愛関係にあった。皆に気に入られる為に努力し続けたが、誰も私を気に掛けてはくれない。そんな時、突然下された余命宣告。全てを諦めた私は穏やかな死を迎える為に、家族と婚約者に執着するのをやめる事にした―。
2021年9月26日:小説部門、HOTランキング部門1位になりました。ありがとうございます
*「カクヨム」「小説家になろう」にも投稿しています
※2023年8月 書籍化
【完結】実家に捨てられた私は侯爵邸に拾われ、使用人としてのんびりとスローライフを満喫しています〜なお、実家はどんどん崩壊しているようです〜
よどら文鳥
恋愛
フィアラの父は、再婚してから新たな妻と子供だけの生活を望んでいたため、フィアラは邪魔者だった。
フィアラは毎日毎日、家事だけではなく父の仕事までも強制的にやらされる毎日である。
だがフィアラが十四歳になったとある日、長く奴隷生活を続けていたデジョレーン子爵邸から抹消される運命になる。
侯爵がフィアラを除名したうえで専属使用人として雇いたいという申し出があったからだ。
金銭面で余裕のないデジョレーン子爵にとってはこのうえない案件であったため、フィアラはゴミのように捨てられた。
父の発言では『侯爵一家は非常に悪名高く、さらに過酷な日々になるだろう』と宣言していたため、フィアラは不安なまま侯爵邸へ向かう。
だが侯爵邸で待っていたのは過酷な毎日ではなくむしろ……。
いっぽう、フィアラのいなくなった子爵邸では大金が入ってきて全員が大喜び。
さっそくこの大金を手にして新たな使用人を雇う。
お金にも困らずのびのびとした生活ができるかと思っていたのだが、現実は……。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる