145 / 501
第4章 過去・今・未来
第30話ー② それは幸せな物語
しおりを挟む
奏多の帰国当日。僕は今日もいつものように先生の自室で過ごしていた。
「そろそろ家に着いた頃か……? いや、もしかしたらどこかで寄り道とか」
「そんなに気になるなら、空港まで迎えに行けばいいのに」
僕は隣でソワソワする先生に呆れ声でそう告げた。
どうやら昨晩に奏多が日本に帰国したという連絡があったらしい。それからずっと気になって仕方がないんだとか。
でも恋人が帰国したなんて聞いたら、嬉しくてそんな行動を取ってしまうのもしょうがないよね。ま、僕にはわからない感覚だけどさ。
「他の日に外へ出かけるから、その時の為に迎えはやめることにしたんだ」
「そういうことね。外で長い時間一緒に過ごすために、省けるところは省こうと……」
僕がニヤリと笑いながら問いかけると、
「ま、まあそれで大体あってるよ」
先生はそう言って恥ずかしそうに答えた。
「相変わらず、先生はわかりやすいなあ」
「そ、そんなこと! ……あるかもしれないけど」
先生は口を尖らせながら、そう答えた。
「あはは! まあそういうところも好きなんだけどさ」
僕が笑いながらそう言うと、
「ありがとな、キリヤ!」
そう言いながら、先生は万遍の笑みを浮かべた。
先生ったら、本当に奏多に会えることが楽しみなんだな。
先生の姿を見て、僕はそんなことを思っていた。
すると急にブーッブーッと音を立てながら、机にある先生のスマホが振動した。
「先生、スマホ」
「あ、ああ。……お、奏多からだ!!」
それから先生はスマホを持ち、奏多を迎えにエントランスゲートへ向かっていった。
「僕はまゆおたちでも呼んでこようかな」
そして僕も先生の自室を出て、男子の生活スペースへと向かった。
キリヤと別れて自室を出た俺は、エントランスゲートに急いで向かっていた。
俺が奏多から帰国の話を聞いて、はや1か月……
「ようやく奏多に会えるんだな」
そんなことを呟きながら、俺は心を躍らせていた。
奏多の帰国の話を聞いた時から俺は奏多に会えることが楽しみで仕方がなくて、年甲斐もなくハイテンションだったと思う。
それが原因で優香に怒られたり、キリヤに呆れられたりしたっけ……でも、そんなことはもういいんだ。だって俺は今日奏多に会えるんだからさ!!
3月に奏多と別れてから、約9か月……あっという間ではあったけれど、奏多のいない日々はやはり物足りなく思っていた。
でも今はその時の気持ちを吹っ飛ばすくらい、今は幸せな気持ちで満たされている。
そんな幸せな気持ちに浸りつつ、俺はふと思った。
「ダサくなったとか、おじさんっぽくなったとか言われないよな……俺、そんなに変わってないはずだし」
そんなことを呟きながら歩いていると、あっという間にゲート近くまで来ていた。そしてその場所からゲートの方に視線を向けると、そこには愛おしい人の姿があった。
「急がないとな」
それから俺は小走りでゲート前へ向かった。
そしてそんな俺の姿を見つけた奏多は、ゲートの向こうから笑顔で手を振っていた。
「先生!! お久しぶりです!」
最後にあった時よりも伸びた髪のせいなのか、奏多が少し大人っぽくなったように感じた。そして俺は動くたびに揺れるその綺麗な黒髪を見て、きゅんとしてしまう。
「す、すまん、待たせたな」
「本当に待ちくたびれましたよ! この9か月、先生に会えるのを待ちわびていたんですから」
そういって優しく微笑む奏多。その顔を見て、俺の顔が熱くなるのを感じた。
「俺も同じ気持ちだよ」
俺はそう言いながら奏多に笑顔を向けた。
それから俺は持っていたゲストパスを奏多に渡し、奏多はそれを使ってゲートを潜って保護施設の敷地内に入った。
奏多はもともとここの卒業生だが、卒業した今は外部の人間として認識されている為、奏多は以前のようにここを通ることができない。でも俺が研究所から渡されているゲスト用のカードパスを使用することで特別に入場することが許される。
「ゲートが新しくなりましたね! ……でも中は何にも変わっていないですね」
奏多は懐かしむように、施設の敷地内を歩いていた。
「そうだな。まあ多少直したところはあるけど、ほとんど奏多が居た時と変化はないかもな!」
俺は奏多の隣を歩きながらそう答えた。
「こうやって懐かしむことができる環境があるって、とても素敵なことですね」
「ははっ。そうだな」
そんな話をしながら、俺たちは建物の中へ入っていく。
食堂に着くと、マリアと結衣が奏多を待っていた。
「奏多! 久しぶり!!」
そう言ってマリアは奏多に駆け寄り、そしてマリアに続いて結衣も奏多に駆け寄った。
「マリアも結衣もお久しぶりですね。元気にしていましたか?」
奏多は優しい笑顔を二人に向けていた。
「元気にしておりましたよ! 奏多殿はいかがお過ごしでしたか!」
「私も元気に過ごしておりましたよ。ふふっ。ありがとうございます! 結衣もマリアも相変わらずみたいでよかったです」
それからキリヤとまゆおも食堂にやってきた。
「奏多、久しぶり」
「神宮寺さん、お久しぶりです」
「キリヤもまゆおもお久しぶりです」
奏多は二人に笑顔でそう答えた。
「キリヤ……なんだか大人っぽくなりました?」
「そ、そう……かな? ありがとう!」
「それにまゆおはなんだか顔つきが変わりましたね。たくましくなったように思います」
そんな奏多の言葉に照れるまゆお。
「あ、ありがとうございます」
もしこんな時にいろはがいたら、まゆおのことを茶化していたんだろうなと俺はふと思った。
「先生? どうしたの?」
キリヤは俺の顔を見て、そう言った。
「なんだか懐かしい感じがしてな……。まだ1年も経っていないはずなのに奏多や剛、それといろはがいたのが遠い昔のように感じてさ……」
俺がそう言うと、
「そうだね。……僕ももうすぐここを出るし、またさみしくなっちゃうね」
キリヤは少し寂しそうな表情をして、そう答えた。
「でも別れがあるってことは、新たな出会いがあるってことでもある。奏多や剛がここを出たあと、優香たちに出会った。そしてたくさんの思い出ができた。別れは確かにさみしく思うけど、新たな出会いのための別れなら、いいものなのかもしれないな」
俺がそう言うと、キリヤは「うん」と微笑みながら答えた。
「あ、先生! ちょっと、ちょっと!」
「ん、なんだ?」
急に結衣から呼ばれた俺はキリヤから離れて、結衣の元へと向かった。
そしてそこでふと振り返ると奏多がキリヤに近寄り、耳元で何かを伝えている姿が見えた。
2人は一体、何の話をしているんだろう。
俺はそんなことを思いながら、2人の様子を見ていた。
「先生、ちゃんと聞いてますですか!」
「え、あ、ああ。何だっけ?」
それから俺は結衣の話を聞きつつ、奏多とキリヤのことが気になって視線をチラチラとむけていた。
そして奏多が笑顔でキリヤから離れると、心なしかキリヤの顔色が悪くなっているように見えた。
「奏多は楽しそうにしているし、何かの思い出話とかなんだろうな。それでキリヤの顔が青くなっているように見えたのはきっと俺の気のせいだな、うん」
その後、生徒たちと俺は奏多と会話を楽しんだ。
「そろそろ家に着いた頃か……? いや、もしかしたらどこかで寄り道とか」
「そんなに気になるなら、空港まで迎えに行けばいいのに」
僕は隣でソワソワする先生に呆れ声でそう告げた。
どうやら昨晩に奏多が日本に帰国したという連絡があったらしい。それからずっと気になって仕方がないんだとか。
でも恋人が帰国したなんて聞いたら、嬉しくてそんな行動を取ってしまうのもしょうがないよね。ま、僕にはわからない感覚だけどさ。
「他の日に外へ出かけるから、その時の為に迎えはやめることにしたんだ」
「そういうことね。外で長い時間一緒に過ごすために、省けるところは省こうと……」
僕がニヤリと笑いながら問いかけると、
「ま、まあそれで大体あってるよ」
先生はそう言って恥ずかしそうに答えた。
「相変わらず、先生はわかりやすいなあ」
「そ、そんなこと! ……あるかもしれないけど」
先生は口を尖らせながら、そう答えた。
「あはは! まあそういうところも好きなんだけどさ」
僕が笑いながらそう言うと、
「ありがとな、キリヤ!」
そう言いながら、先生は万遍の笑みを浮かべた。
先生ったら、本当に奏多に会えることが楽しみなんだな。
先生の姿を見て、僕はそんなことを思っていた。
すると急にブーッブーッと音を立てながら、机にある先生のスマホが振動した。
「先生、スマホ」
「あ、ああ。……お、奏多からだ!!」
それから先生はスマホを持ち、奏多を迎えにエントランスゲートへ向かっていった。
「僕はまゆおたちでも呼んでこようかな」
そして僕も先生の自室を出て、男子の生活スペースへと向かった。
キリヤと別れて自室を出た俺は、エントランスゲートに急いで向かっていた。
俺が奏多から帰国の話を聞いて、はや1か月……
「ようやく奏多に会えるんだな」
そんなことを呟きながら、俺は心を躍らせていた。
奏多の帰国の話を聞いた時から俺は奏多に会えることが楽しみで仕方がなくて、年甲斐もなくハイテンションだったと思う。
それが原因で優香に怒られたり、キリヤに呆れられたりしたっけ……でも、そんなことはもういいんだ。だって俺は今日奏多に会えるんだからさ!!
3月に奏多と別れてから、約9か月……あっという間ではあったけれど、奏多のいない日々はやはり物足りなく思っていた。
でも今はその時の気持ちを吹っ飛ばすくらい、今は幸せな気持ちで満たされている。
そんな幸せな気持ちに浸りつつ、俺はふと思った。
「ダサくなったとか、おじさんっぽくなったとか言われないよな……俺、そんなに変わってないはずだし」
そんなことを呟きながら歩いていると、あっという間にゲート近くまで来ていた。そしてその場所からゲートの方に視線を向けると、そこには愛おしい人の姿があった。
「急がないとな」
それから俺は小走りでゲート前へ向かった。
そしてそんな俺の姿を見つけた奏多は、ゲートの向こうから笑顔で手を振っていた。
「先生!! お久しぶりです!」
最後にあった時よりも伸びた髪のせいなのか、奏多が少し大人っぽくなったように感じた。そして俺は動くたびに揺れるその綺麗な黒髪を見て、きゅんとしてしまう。
「す、すまん、待たせたな」
「本当に待ちくたびれましたよ! この9か月、先生に会えるのを待ちわびていたんですから」
そういって優しく微笑む奏多。その顔を見て、俺の顔が熱くなるのを感じた。
「俺も同じ気持ちだよ」
俺はそう言いながら奏多に笑顔を向けた。
それから俺は持っていたゲストパスを奏多に渡し、奏多はそれを使ってゲートを潜って保護施設の敷地内に入った。
奏多はもともとここの卒業生だが、卒業した今は外部の人間として認識されている為、奏多は以前のようにここを通ることができない。でも俺が研究所から渡されているゲスト用のカードパスを使用することで特別に入場することが許される。
「ゲートが新しくなりましたね! ……でも中は何にも変わっていないですね」
奏多は懐かしむように、施設の敷地内を歩いていた。
「そうだな。まあ多少直したところはあるけど、ほとんど奏多が居た時と変化はないかもな!」
俺は奏多の隣を歩きながらそう答えた。
「こうやって懐かしむことができる環境があるって、とても素敵なことですね」
「ははっ。そうだな」
そんな話をしながら、俺たちは建物の中へ入っていく。
食堂に着くと、マリアと結衣が奏多を待っていた。
「奏多! 久しぶり!!」
そう言ってマリアは奏多に駆け寄り、そしてマリアに続いて結衣も奏多に駆け寄った。
「マリアも結衣もお久しぶりですね。元気にしていましたか?」
奏多は優しい笑顔を二人に向けていた。
「元気にしておりましたよ! 奏多殿はいかがお過ごしでしたか!」
「私も元気に過ごしておりましたよ。ふふっ。ありがとうございます! 結衣もマリアも相変わらずみたいでよかったです」
それからキリヤとまゆおも食堂にやってきた。
「奏多、久しぶり」
「神宮寺さん、お久しぶりです」
「キリヤもまゆおもお久しぶりです」
奏多は二人に笑顔でそう答えた。
「キリヤ……なんだか大人っぽくなりました?」
「そ、そう……かな? ありがとう!」
「それにまゆおはなんだか顔つきが変わりましたね。たくましくなったように思います」
そんな奏多の言葉に照れるまゆお。
「あ、ありがとうございます」
もしこんな時にいろはがいたら、まゆおのことを茶化していたんだろうなと俺はふと思った。
「先生? どうしたの?」
キリヤは俺の顔を見て、そう言った。
「なんだか懐かしい感じがしてな……。まだ1年も経っていないはずなのに奏多や剛、それといろはがいたのが遠い昔のように感じてさ……」
俺がそう言うと、
「そうだね。……僕ももうすぐここを出るし、またさみしくなっちゃうね」
キリヤは少し寂しそうな表情をして、そう答えた。
「でも別れがあるってことは、新たな出会いがあるってことでもある。奏多や剛がここを出たあと、優香たちに出会った。そしてたくさんの思い出ができた。別れは確かにさみしく思うけど、新たな出会いのための別れなら、いいものなのかもしれないな」
俺がそう言うと、キリヤは「うん」と微笑みながら答えた。
「あ、先生! ちょっと、ちょっと!」
「ん、なんだ?」
急に結衣から呼ばれた俺はキリヤから離れて、結衣の元へと向かった。
そしてそこでふと振り返ると奏多がキリヤに近寄り、耳元で何かを伝えている姿が見えた。
2人は一体、何の話をしているんだろう。
俺はそんなことを思いながら、2人の様子を見ていた。
「先生、ちゃんと聞いてますですか!」
「え、あ、ああ。何だっけ?」
それから俺は結衣の話を聞きつつ、奏多とキリヤのことが気になって視線をチラチラとむけていた。
そして奏多が笑顔でキリヤから離れると、心なしかキリヤの顔色が悪くなっているように見えた。
「奏多は楽しそうにしているし、何かの思い出話とかなんだろうな。それでキリヤの顔が青くなっているように見えたのはきっと俺の気のせいだな、うん」
その後、生徒たちと俺は奏多と会話を楽しんだ。
0
お気に入りに追加
39
あなたにおすすめの小説
5年も苦しんだのだから、もうスッキリ幸せになってもいいですよね?
gacchi
恋愛
13歳の学園入学時から5年、第一王子と婚約しているミレーヌは王子妃教育に疲れていた。好きでもない王子のために苦労する意味ってあるんでしょうか。
そんなミレーヌに王子は新しい恋人を連れて
「婚約解消してくれる?優しいミレーヌなら許してくれるよね?」
もう私、こんな婚約者忘れてスッキリ幸せになってもいいですよね?
3/5 1章完結しました。おまけの後、2章になります。
4/4 完結しました。奨励賞受賞ありがとうございました。
1章が書籍になりました。
【完結】父が再婚。義母には連れ子がいて一つ下の妹になるそうですが……ちょうだい癖のある義妹に寮生活は無理なのでは?
つくも茄子
ファンタジー
父が再婚をしました。お相手は男爵夫人。
平民の我が家でいいのですか?
疑問に思うものの、よくよく聞けば、相手も再婚で、娘が一人いるとのこと。
義妹はそれは美しい少女でした。義母に似たのでしょう。父も実娘をそっちのけで義妹にメロメロです。ですが、この新しい義妹には悪癖があるようで、人の物を欲しがるのです。「お義姉様、ちょうだい!」が口癖。あまりに煩いので快く渡しています。何故かって?もうすぐ、学園での寮生活に入るからです。少しの間だけ我慢すれば済むこと。
学園では煩い家族がいない分、のびのびと過ごせていたのですが、義妹が入学してきました。
必ずしも入学しなければならない、というわけではありません。
勉強嫌いの義妹。
この学園は成績順だということを知らないのでは?思った通り、最下位クラスにいってしまった義妹。
両親に駄々をこねているようです。
私のところにも手紙を送ってくるのですから、相当です。
しかも、寮やクラスで揉め事を起こしては顰蹙を買っています。入学早々に学園中の女子を敵にまわしたのです!やりたい放題の義妹に、とうとう、ある処置を施され・・・。
なろう、カクヨム、にも公開中。
【完結】悪役令嬢に転生したけど、王太子妃にならない方が幸せじゃない?
みちこ
ファンタジー
12歳の時に前世の記憶を思い出し、自分が悪役令嬢なのに気が付いた主人公。
ずっと王太子に片思いしていて、将来は王太子妃になることしか頭になかった主人公だけど、前世の記憶を思い出したことで、王太子の何が良かったのか疑問に思うようになる
色々としがらみがある王太子妃になるより、このまま公爵家の娘として暮らす方が幸せだと気が付く
魔法が使えない令嬢は住んでいた小屋が燃えたので家出します
怠惰るウェイブ
ファンタジー
グレイの世界は狭く暗く何よりも灰色だった。
本来なら領主令嬢となるはずの彼女は領主邸で住むことを許されず、ボロ小屋で暮らしていた。
彼女はある日、棚から落ちてきた一冊の本によって人生が変わることになる。
世界が色づき始めた頃、ある事件をきっかけに少女は旅をすることにした。
喋ることのできないグレイは旅を通して自身の世界を色付けていく。
転生貴族のスローライフ
マツユキ
ファンタジー
現代の日本で、病気により若くして死んでしまった主人公。気づいたら異世界で貴族の三男として転生していた
しかし、生まれた家は力主義を掲げる辺境伯家。自分の力を上手く使えない主人公は、追放されてしまう事に。しかも、追放先は誰も足を踏み入れようとはしない場所だった
これは、転生者である主人公が最凶の地で、国よりも最強の街を起こす物語である
*基本は1日空けて更新したいと思っています。連日更新をする場合もありますので、よろしくお願いします
余命宣告を受けたので私を顧みない家族と婚約者に執着するのをやめることにしました
結城芙由奈
恋愛
【余命半年―未練を残さず生きようと決めた。】
私には血の繋がらない父と母に妹、そして婚約者がいる。しかしあの人達は私の存在を無視し、空気の様に扱う。唯一の希望であるはずの婚約者も愛らしい妹と恋愛関係にあった。皆に気に入られる為に努力し続けたが、誰も私を気に掛けてはくれない。そんな時、突然下された余命宣告。全てを諦めた私は穏やかな死を迎える為に、家族と婚約者に執着するのをやめる事にした―。
2021年9月26日:小説部門、HOTランキング部門1位になりました。ありがとうございます
*「カクヨム」「小説家になろう」にも投稿しています
※2023年8月 書籍化
【完結】実家に捨てられた私は侯爵邸に拾われ、使用人としてのんびりとスローライフを満喫しています〜なお、実家はどんどん崩壊しているようです〜
よどら文鳥
恋愛
フィアラの父は、再婚してから新たな妻と子供だけの生活を望んでいたため、フィアラは邪魔者だった。
フィアラは毎日毎日、家事だけではなく父の仕事までも強制的にやらされる毎日である。
だがフィアラが十四歳になったとある日、長く奴隷生活を続けていたデジョレーン子爵邸から抹消される運命になる。
侯爵がフィアラを除名したうえで専属使用人として雇いたいという申し出があったからだ。
金銭面で余裕のないデジョレーン子爵にとってはこのうえない案件であったため、フィアラはゴミのように捨てられた。
父の発言では『侯爵一家は非常に悪名高く、さらに過酷な日々になるだろう』と宣言していたため、フィアラは不安なまま侯爵邸へ向かう。
だが侯爵邸で待っていたのは過酷な毎日ではなくむしろ……。
いっぽう、フィアラのいなくなった子爵邸では大金が入ってきて全員が大喜び。
さっそくこの大金を手にして新たな使用人を雇う。
お金にも困らずのびのびとした生活ができるかと思っていたのだが、現実は……。
冷宮の人形姫
りーさん
ファンタジー
冷宮に閉じ込められて育てられた姫がいた。父親である皇帝には関心を持たれず、少しの使用人と母親と共に育ってきた。
幼少の頃からの虐待により、感情を表に出せなくなった姫は、5歳になった時に母親が亡くなった。そんな時、皇帝が姫を迎えに来た。
※すみません、完全にファンタジーになりそうなので、ファンタジーにしますね。
※皇帝のミドルネームを、イント→レントに変えます。(第一皇妃のミドルネームと被りそうなので)
そして、レンド→レクトに変えます。(皇帝のミドルネームと似てしまうため)変わってないよというところがあれば教えてください。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる