50 / 501
第2章 変動
第10話ー⑥ 人生の分かれ道
しおりを挟む
俺と奏多は、ベッドに並んで腰を掛けた。
そして俺はそれからゆっくりと話し始める。
「俺は剛が受験勉強のために無理をしていたことを知っていたのに、何もしてやれなかったんだよ。あの時は俺みたいな教師になりたいって言ってもらったことが嬉しくて、目の前の剛のことが見えていなかったのかもしれない……」
自分の中にある思いを俺は少しずつ、奏多に打ち明けていく。
そして奏多は何も言わずに俺の話を聞いてくれていた。
「まゆおに剛が無理をしていることが心配だって言われていたのに、俺はこのまま見守ってくれなんて、無責任なことを言った……。あの時になんとかしていれば、もしかしたらこんなことにはならなかったかもしれなかったのに」
俺は脚の上に両手で拳をつくり、悲しみを込めるようにその拳を強く握った。
「それは結果論に過ぎませんよ。誰もこんな運命が待っているなんて知りもしなかったんですから……」
俺は奏多の言葉を遮るように答える。
「でも俺は……できるはずのことをやらなかった。俺は教師失格なんだよ……。それに研究所から戻った俺は、生徒たちに剛のことをどう伝えればいいのかがわからなかったんだ。本当のことを話せば、お前のせいだって責められるような気がして……」
自分を守ることしか考えられなかったことへの恥ずかしさと怒りで、俺の身体が震える。
「俺が剛の話をした後に、生徒たちはみんな、剛は大丈夫だってそう言っていたよな。そんな姿を見ていたら、みんなは俺よりもずっと大きく成長していたんだってことに気が付いて……それで……」
「先生……?」
俯いた俺を覗き込む奏多。
「……俺は研究所にいたあの頃から何にも変わっていないんだってことを思い知ったんだよ。俺は教師として、生徒たちに何もできていない。だったら、俺はここにいる意味ってあるのかなって思ってさ……みんなにはもう俺なんか必要ないのかもって……」
それからしばらくの沈黙があり、奏多はため息をつくと、呆れた声で俺に言った。
「……先生は馬鹿、ですね」
「そう、だな……」
馬鹿、か……。確かに奏多の言う通りだな。
奏多はそんな俺の言葉を聞き、少々怒りながら俺に告げる。
「……みんながなんでここまで成長できたとお思いですか?」
「なんだろう。生徒同士の絆とかかな……」
「はあ。それもそうですけど、一番の理由は先生ですよ」
奏多は俺の方を向きながら、そう言った。
俺は奏多のその言葉に顔を上げ、奏多と顔を合わせる。
「俺、か?」
「ええ。それがわからない先生は、とんでもないお馬鹿です!」
「でも俺なんて、何にも……」
「先生がこの施設に来て、先生の言葉や行動でみんな救われたんですよ? 私もその一人です。もちろんキリヤや剛だってそう。だからみんなは先生に憧れ、先生のためにと行動ができるんです」
「そんなこと……」
俺はただ自分のために、行動していただけなんだよ。
そして俺は再び俯く。
奏多はそんな俺の顔を覗きながら、その思いを語ってくれた。
「先生がいなければ、私たちはきっと過去の問題を解決できずに大人になったかもしれない。先生がいなければ、今の私たちもいなかったんです」
「俺は、そんな……」
「……私は先生に会えて、ほんとによかったって思います。好きなことを思いっきりやったらいいってそういってもらえなかったら、私は留学なんて考えなかった。先生が私の未来をつくってくれたんですよ!」
奏多の言葉に俺は顔を上げた。
「俺が、奏多の未来を……?」
「そうです! だからこれから出会う生徒たちにも未来をつくってあげてほしい。それがきっと先生がここにいる意味だと私は思うのです。だから自分が必要ないなんて、そんなこと言わないでください……」
「生徒たちの未来をつくる……」
「剛はそんな先生の姿に憧れたのではないですか」
奏多はそう言いながら、俺の顔を見つめた。
「……もしそうだったら、嬉しいな」
「では、先生は剛の憧れる先生であり続けないとですね。剛が目を覚ました時に恥ずかしい姿は見せられないでしょう?」
「そうだな……今のしょぼくれた姿を見せたら、本気の拳が飛んできそうだ」
俺は奏多の言葉で自然に笑顔になっていた。
「それに私もそんな恥ずかしい人の隣にはいたくないですね!」
奏多は意気揚々に言い放つ。
俺はそんな奏多に、
「おいおい、隣にいる気満々なんだな」
クスクスと笑いながら、そう答えた。
「ええ。私は先生のお嫁さんになるんですから!」
そう言って、意地悪な笑顔をする奏多。
「じゃあ俺は、奏多が好きな俺でいなくちゃな」
俺が真顔で伝えると、奏多は頬を赤く染める。
「先生……?」
「なんてな! ははは!」
そして俺も意地悪な笑顔を奏多に向ける。
「もう!!」
怒った奏多は俺の肩を叩いた。
「い、痛いって!!」
「先生なんて、もう知りません!」
そう言って、そっぽを向く奏多。
その姿を俺は微笑ましく思っていた。
「奏多、ありがとな。助かったよ」
「ふふふ。先生の助けになれて、光栄です」
それから二人は見つめあい、そして微笑んだ。
その後、奏多は自室へ戻っていった。
一人になった俺は、研究所で言われたことを思い出す。
「『君らしくあれ』……所長や白銀さんがそう言ったのは、こういうことだったんだな」
剛が目を覚ました時に、今よりももっと成長した教師になっていよう。
俺は剛やみんなが憧れる存在でありたい。
俺の存在がみんなの未来をつくることができるなら、俺は今の俺ができる精一杯のことをしよう。一人でも多くの子供たちの未来をつくるために。
俺は決意を新たにして、職員室に置いてあるキリヤが持ってきてくれた食事を頬張った。
翌日、俺は奏多のバイオリンの音で目を覚ました。
そして奏多のところへ行く途中で、キリヤに出会う。
「キリヤ、おはよう」
「お、おはよう……」
昨日のことがあり、キリヤの態度が少しよそよそしく感じた。
昨日はキリヤにも迷惑をかけたし、俺が元通りになったことをちゃんと伝えないとな。
「昨日は食事を運んでくれてありがとな。それと心配させて悪かった。奏多から聞いたよ。俺の助けになりたかったって」
それを聞いたキリヤは俯きながら、
「僕には何もできなかった。だから奏多に頼んだんだ。きっと奏多なら先生の助けになれるって思って。いつも助けてもらってばかりなのに肝心なところで役に立てなくてごめんね、先生……」
悲しそうな声でそう告げる。
俺はそんなキリヤに、微笑みながら答えた。
「そんなことないさ。キリヤがあの時、部屋に来てくれなかったら、俺はここを出て行っていたかもしれない。それに奏多を連れてこなかったら、俺の心は壊れていたかもしれないだろう」
「でも……」
「キリヤがいてくれたから、俺はここにいられる。だから、ありがとう。本当に助かったよ」
「うぅ……先生!」
涙目になったキリヤはそのまま俺に抱きつく。
「ちょ、男同士それはやばいって!!」
「そんなの関係ない! 先生、ありがとう。大好き。僕、ずっとついていくよ!!」
キリヤとの関係も元に戻り、俺たちはいつものように奏多のバイオリンの音を楽しんだのだった。
今回の出来事は確かに苦い経験だったが、多くのことに気づかされた。
ここが俺の人生の分かれ道なのかもしれない――
そして俺はそれからゆっくりと話し始める。
「俺は剛が受験勉強のために無理をしていたことを知っていたのに、何もしてやれなかったんだよ。あの時は俺みたいな教師になりたいって言ってもらったことが嬉しくて、目の前の剛のことが見えていなかったのかもしれない……」
自分の中にある思いを俺は少しずつ、奏多に打ち明けていく。
そして奏多は何も言わずに俺の話を聞いてくれていた。
「まゆおに剛が無理をしていることが心配だって言われていたのに、俺はこのまま見守ってくれなんて、無責任なことを言った……。あの時になんとかしていれば、もしかしたらこんなことにはならなかったかもしれなかったのに」
俺は脚の上に両手で拳をつくり、悲しみを込めるようにその拳を強く握った。
「それは結果論に過ぎませんよ。誰もこんな運命が待っているなんて知りもしなかったんですから……」
俺は奏多の言葉を遮るように答える。
「でも俺は……できるはずのことをやらなかった。俺は教師失格なんだよ……。それに研究所から戻った俺は、生徒たちに剛のことをどう伝えればいいのかがわからなかったんだ。本当のことを話せば、お前のせいだって責められるような気がして……」
自分を守ることしか考えられなかったことへの恥ずかしさと怒りで、俺の身体が震える。
「俺が剛の話をした後に、生徒たちはみんな、剛は大丈夫だってそう言っていたよな。そんな姿を見ていたら、みんなは俺よりもずっと大きく成長していたんだってことに気が付いて……それで……」
「先生……?」
俯いた俺を覗き込む奏多。
「……俺は研究所にいたあの頃から何にも変わっていないんだってことを思い知ったんだよ。俺は教師として、生徒たちに何もできていない。だったら、俺はここにいる意味ってあるのかなって思ってさ……みんなにはもう俺なんか必要ないのかもって……」
それからしばらくの沈黙があり、奏多はため息をつくと、呆れた声で俺に言った。
「……先生は馬鹿、ですね」
「そう、だな……」
馬鹿、か……。確かに奏多の言う通りだな。
奏多はそんな俺の言葉を聞き、少々怒りながら俺に告げる。
「……みんながなんでここまで成長できたとお思いですか?」
「なんだろう。生徒同士の絆とかかな……」
「はあ。それもそうですけど、一番の理由は先生ですよ」
奏多は俺の方を向きながら、そう言った。
俺は奏多のその言葉に顔を上げ、奏多と顔を合わせる。
「俺、か?」
「ええ。それがわからない先生は、とんでもないお馬鹿です!」
「でも俺なんて、何にも……」
「先生がこの施設に来て、先生の言葉や行動でみんな救われたんですよ? 私もその一人です。もちろんキリヤや剛だってそう。だからみんなは先生に憧れ、先生のためにと行動ができるんです」
「そんなこと……」
俺はただ自分のために、行動していただけなんだよ。
そして俺は再び俯く。
奏多はそんな俺の顔を覗きながら、その思いを語ってくれた。
「先生がいなければ、私たちはきっと過去の問題を解決できずに大人になったかもしれない。先生がいなければ、今の私たちもいなかったんです」
「俺は、そんな……」
「……私は先生に会えて、ほんとによかったって思います。好きなことを思いっきりやったらいいってそういってもらえなかったら、私は留学なんて考えなかった。先生が私の未来をつくってくれたんですよ!」
奏多の言葉に俺は顔を上げた。
「俺が、奏多の未来を……?」
「そうです! だからこれから出会う生徒たちにも未来をつくってあげてほしい。それがきっと先生がここにいる意味だと私は思うのです。だから自分が必要ないなんて、そんなこと言わないでください……」
「生徒たちの未来をつくる……」
「剛はそんな先生の姿に憧れたのではないですか」
奏多はそう言いながら、俺の顔を見つめた。
「……もしそうだったら、嬉しいな」
「では、先生は剛の憧れる先生であり続けないとですね。剛が目を覚ました時に恥ずかしい姿は見せられないでしょう?」
「そうだな……今のしょぼくれた姿を見せたら、本気の拳が飛んできそうだ」
俺は奏多の言葉で自然に笑顔になっていた。
「それに私もそんな恥ずかしい人の隣にはいたくないですね!」
奏多は意気揚々に言い放つ。
俺はそんな奏多に、
「おいおい、隣にいる気満々なんだな」
クスクスと笑いながら、そう答えた。
「ええ。私は先生のお嫁さんになるんですから!」
そう言って、意地悪な笑顔をする奏多。
「じゃあ俺は、奏多が好きな俺でいなくちゃな」
俺が真顔で伝えると、奏多は頬を赤く染める。
「先生……?」
「なんてな! ははは!」
そして俺も意地悪な笑顔を奏多に向ける。
「もう!!」
怒った奏多は俺の肩を叩いた。
「い、痛いって!!」
「先生なんて、もう知りません!」
そう言って、そっぽを向く奏多。
その姿を俺は微笑ましく思っていた。
「奏多、ありがとな。助かったよ」
「ふふふ。先生の助けになれて、光栄です」
それから二人は見つめあい、そして微笑んだ。
その後、奏多は自室へ戻っていった。
一人になった俺は、研究所で言われたことを思い出す。
「『君らしくあれ』……所長や白銀さんがそう言ったのは、こういうことだったんだな」
剛が目を覚ました時に、今よりももっと成長した教師になっていよう。
俺は剛やみんなが憧れる存在でありたい。
俺の存在がみんなの未来をつくることができるなら、俺は今の俺ができる精一杯のことをしよう。一人でも多くの子供たちの未来をつくるために。
俺は決意を新たにして、職員室に置いてあるキリヤが持ってきてくれた食事を頬張った。
翌日、俺は奏多のバイオリンの音で目を覚ました。
そして奏多のところへ行く途中で、キリヤに出会う。
「キリヤ、おはよう」
「お、おはよう……」
昨日のことがあり、キリヤの態度が少しよそよそしく感じた。
昨日はキリヤにも迷惑をかけたし、俺が元通りになったことをちゃんと伝えないとな。
「昨日は食事を運んでくれてありがとな。それと心配させて悪かった。奏多から聞いたよ。俺の助けになりたかったって」
それを聞いたキリヤは俯きながら、
「僕には何もできなかった。だから奏多に頼んだんだ。きっと奏多なら先生の助けになれるって思って。いつも助けてもらってばかりなのに肝心なところで役に立てなくてごめんね、先生……」
悲しそうな声でそう告げる。
俺はそんなキリヤに、微笑みながら答えた。
「そんなことないさ。キリヤがあの時、部屋に来てくれなかったら、俺はここを出て行っていたかもしれない。それに奏多を連れてこなかったら、俺の心は壊れていたかもしれないだろう」
「でも……」
「キリヤがいてくれたから、俺はここにいられる。だから、ありがとう。本当に助かったよ」
「うぅ……先生!」
涙目になったキリヤはそのまま俺に抱きつく。
「ちょ、男同士それはやばいって!!」
「そんなの関係ない! 先生、ありがとう。大好き。僕、ずっとついていくよ!!」
キリヤとの関係も元に戻り、俺たちはいつものように奏多のバイオリンの音を楽しんだのだった。
今回の出来事は確かに苦い経験だったが、多くのことに気づかされた。
ここが俺の人生の分かれ道なのかもしれない――
0
お気に入りに追加
39
あなたにおすすめの小説
スマートシステムで異世界革命
小川悟
ファンタジー
/// 毎日19時に投稿する予定です。 ///
★☆★ システム開発の天才!異世界転移して魔法陣構築で生産チート! ★☆★
新道亘《シンドウアタル》は、自分でも気が付かないうちにボッチ人生を歩み始めていた。
それならボッチ卒業の為に、現実世界のしがらみを全て捨て、新たな人生を歩もうとしたら、異世界女神と事故で現実世界のすべてを捨て、やり直すことになってしまった。
異世界に行くために、新たなスキルを神々と作ったら、とんでもなく生産チートなスキルが出来上がる。
スマフォのような便利なスキルで異世界に生産革命を起こします!
序章(全5話)異世界転移までの神々とのお話しです
第1章(全12話+1話)転生した場所での検証と訓練
第2章(全13話+1話)滞在先の街と出会い
第3章(全44話+4話)遺産活用と結婚
第4章(全17話)ダンジョン探索
第5章(執筆中)公的ギルド?
※第3章以降は少し内容が過激になってきます。
上記はあくまで予定です。
カクヨムでも投稿しています。
野草から始まる異世界スローライフ
深月カナメ
ファンタジー
花、植物に癒されたキャンプ場からの帰り、事故にあい異世界に転生。気付けば子供の姿で、名前はエルバという。
私ーーエルバはスクスク育ち。
ある日、ふれた薬草の名前、効能が頭の中に聞こえた。
(このスキル使える)
エルバはみたこともない植物をもとめ、魔法のある世界で優しい両親も恵まれ、私の第二の人生はいま異世界ではじまった。
エブリスタ様にて掲載中です。
表紙は表紙メーカー様をお借りいたしました。
プロローグ〜78話までを第一章として、誤字脱字を直したものに変えました。
物語は変わっておりません。
一応、誤字脱字、文章などを直したはずですが、まだまだあると思います。見直しながら第二章を進めたいと思っております。
よろしくお願いします。
酒呑童子 遥かなる転生の果てに
小狐丸
ファンタジー
時は8世紀頃、一人の絶世の美少年がいた。
鍛冶屋の息子として産まれ、母の胎内に十六ヶ月過ごし、産まれた時には髪の毛も歯も生え揃い、四歳の頃には大人の知力と体力を身に付け、その才覚から鬼子と呼ばれ六歳に母から捨てられ各地を流浪した。やがて丹波国と山城国の国境にたどり着き、酒呑童子と呼ばれるようになる。
源頼光と四天王により退治されて後、彼は何度も転生する事になる。それは皮肉にも邪鬼を滅する事を強いられた人生。
そして平成の世にも転生を果たす。
そこから始まる物語。
スライムすら倒せない底辺冒険者の俺、レベルアップしてハーレムを築く(予定)〜ユニークスキル[レベルアップ]を手に入れた俺は最弱魔法で無双する
カツラノエース
ファンタジー
ろくでもない人生を送っていた俺、海乃 哲也は、
23歳にして交通事故で死に、異世界転生をする。
急に異世界に飛ばされた俺、もちろん金は無い。何とか超初級クエストで金を集め武器を買ったが、俺に戦いの才能は無かったらしく、スライムすら倒せずに返り討ちにあってしまう。
完全に戦うということを諦めた俺は危険の無い薬草集めで、何とか金を稼ぎ、ひもじい思いをしながらも生き繋いでいた。
そんな日々を過ごしていると、突然ユニークスキル[レベルアップ]とやらを獲得する。
最初はこの胡散臭過ぎるユニークスキルを疑ったが、薬草集めでレベルが2に上がった俺は、好奇心に負け、ダメ元で再びスライムと戦う。
すると、前までは歯が立たなかったスライムをすんなり倒せてしまう。
どうやら本当にレベルアップしている模様。
「ちょっと待てよ?これなら最強になれるんじゃね?」
最弱魔法しか使う事の出来ない底辺冒険者である俺が、レベルアップで高みを目指す物語。
他サイトにも掲載しています。
外れスキル【削除&復元】が実は最強でした~色んなものを消して相手に押し付けたり自分のものにしたりする能力を得た少年の成り上がり~
名無し
ファンタジー
突如パーティーから追放されてしまった主人公のカイン。彼のスキルは【削除&復元】といって、荷物係しかできない無能だと思われていたのだ。独りぼっちとなったカインは、ギルドで仲間を募るも意地悪な男にバカにされてしまうが、それがきっかけで頭痛や相手のスキルさえも削除できる力があると知る。カインは一流冒険者として名を馳せるという夢をかなえるべく、色んなものを削除、復元して自分ものにしていき、またたく間に最強の冒険者へと駆け上がっていくのだった……。
二律背反の僕と私 ~人生を共にする事になった二人のまったり異世界冒険ライフ~
なのの
ファンタジー
赤坂深夜と御坂真昼は異なる場所で死に同じ場所に送られた。
神の手違いで一つの魂になった二人は異世界に転生する。
だが、転生先は体が一つだけ、片方が体の主導権を握り、残りの方が幽体みたいに付いてゆく。
ところが幽体の方が楽だと分かり、体の入れ替わりを拒否される。
二人は仲良く生きていけるのか!?そして異世界で平穏に過ごせるのか?
二人の奇妙な関係を描いた異世界ファンタジー、ここに開幕です。
※不定期更新
【本編完結】転生令嬢は自覚なしに無双する
ベル
ファンタジー
ふと目を開けると、私は7歳くらいの女の子の姿になっていた。
きらびやかな装飾が施された部屋に、ふかふかのベット。忠実な使用人に溺愛する両親と兄。
私は戸惑いながら鏡に映る顔に驚愕することになる。
この顔って、マルスティア伯爵令嬢の幼少期じゃない?
私さっきまで確か映画館にいたはずなんだけど、どうして見ていた映画の中の脇役になってしまっているの?!
映画化された漫画の物語の中に転生してしまった女の子が、実はとてつもない魔力を隠し持った裏ボスキャラであることを自覚しないまま、どんどん怪物を倒して無双していくお話。
設定はゆるいです
婚約者に嫌われているようなので離れてみたら、なぜか抗議されました
花々
恋愛
メリアム侯爵家の令嬢クラリッサは、婚約者である公爵家のライアンから蔑まれている。
クラリッサは「お前の目は醜い」というライアンの言葉を鵜呑みにし、いつも前髪で顔を隠しながら過ごしていた。
そんなある日、クラリッサは王家主催のパーティーに参加する。
いつも通りクラリッサをほったらかしてほかの参加者と談笑しているライアンから離れて廊下に出たところ、見知らぬ青年がうずくまっているのを見つける。クラリッサが心配して介抱すると、青年からいたく感謝される。
数日後、クラリッサの元になぜか王家からの使者がやってきて……。
✴︎感想誠にありがとうございます❗️
✴︎ネタバレ見たくない人もいるかなと思いつつタグ追加してみました。後でタグ消すかもしれません❗️
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる