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第1章 始まり
第1話ー④ 出会い
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制限時間は残り12分。
全盛期から何年たっただろう。このまま全力で走り続けるのは正直しんどいな……。
そんなことを思いつつ、俺は足を止めずに走り続ける。
建物の角をまがると、そこにはいろはが待っていた。
「センセーみぃつけた! 逃がさないよ!!」
そしていろはは俺に向かってくる。
そういえば、いろはは自己紹介の時に何の能力かを言ってくれなかったな。でも確かデータで見たいろはの能力って……。
そして俺は後ろに退いて、いろはを交わす。
するといろはは、近くに生えている木を思いっきり引き抜いた。
「なかなかやるね、センセー? はあ。本当はこんな能力、女の子らしくなくて嫌いなんだけどさ! でも言いなりになんのは、もっと嫌いなんだから!」
いろはは抜いた木を振り回す。
確かにこれはさすがに女子としては受け入れたくなさそうな能力だ。いろはが話したくない気持ちもわかる。
それにしてもこれはちょっとやばいかな……。
「センセーには何の恨みもないけど、許してくれるよね?」
いろはは俺に目掛けて、思いっきり木を振り下ろす。
俺は攻撃をうまく交わし、いろはの腕を掴むと、その手から木が離れた。
「えっ? なにこれ……!? 力が入んない!! どうなってんの??」
いろはは起こっている状況の把握ができておらず、困惑していた。
「悪いな、いろは!」
そして俺はいろはから手を放し、その間に再び逃亡した。
その頃、マリアと結衣はぶらぶらと歩きながら、暁を探していた。
「こんなことをして、あの先生は何を考えていると思いますか、マリアちゃん」
「わからない。でもキリヤの攻撃を受けて無傷だったところを見ると、あの人は今までの大人と違って、ちょっとおかしいってことだけはわかったよね」
「確かにそうですね。無敵属性でも付与しているんでしょうか。そうだったらもう無理ゲーですね。今回の遊びは私たちみたいな非戦闘員には不向きですよ……」
「……うん。」
すると二人の目の前に、突然暁が現れた。
「敵襲です!! マリアちゃん、私の後ろに下がってください!!」
そしてマリアは結衣の後ろに隠れる。
「なんだか、ヒロインを守る主人公の気分です。ふふふ」
「結衣、かっこいい」
そんな二人を見た暁は両手を結衣たちの前にやり、「落ち着け」と言わんばかりの表情をしていた。
「大丈夫、俺から何かをすることはない! 逃がしてくれれば、それでいいんだ」
「なんと! ここで見なかったふりをするのもありですが、しかし正義の味方はここで悪党を逃がすわけにはいかないのです! さあ、私のかわいい子供たち。悪を懲らしめるのです!」
そしてそう告げた結衣の前には、ファンタジーに出てきそうなうさぎのキャラクターが出現し、巨大化した。
それを見た暁は唖然としていた。
「具現化能力って便利だな……」
そして巨大うさぎは暁に襲い掛かる。
「さあ正々堂々と戦いなさい!!」
後ろに隠れていたマリアが顔を出す。
「相変わらず、結衣のキャラクターたちはかわいくて癒しだね」
「マリアちゃんがそう言ってくれて、私はとてもうれしいです! 私にとっての癒しはマリアちゃんですぞ!!」
二人が仲睦まじく話していると、巨大うさぎは消えていた。
「って、あれ!? 私の子供たちは!?」
「まあちょちょいと退場してもらったよ!? じゃあ、俺は行くぞ!」
そして暁は走り去っていった。
「あっという間で何が起こったのか、全然わからなかったね」
「一体、先生は何者なんでしょう……」
暁が去った後、二人は唖然としていた。
「ここなら誰にも見つからないだろう」
俺は疲れを癒すため、木の陰に隠れ、少し休憩することにした。
「残りは7分か……やっと半分って感じだな。攻撃が当たらなくても、一人で逃げ続けるっていうのは結構しんどいな。俺ももう若くないってことか……はあ」
木陰で涼んでいると、どこからかバイオリンの音が聞こえた。
「バイオリンか、ああ、いい音色だな。……バイオリン!?」
突然風圧が襲い、俺が涼んでいた後ろの木が倒れる。
「あらあら。仕留めそこないましたね。ふふ。私もまだまだ練習が足りない証拠かしら」
笑顔でさらっと恐ろしいことをいう奏多。
奏多は建物の中からバイオリンを構えていた。
「次は必ず当てますわよ」
そして奏多は再びバイオリンを奏でる。そのバイオリンからいくつもの風圧が俺を目掛けて放たれる。
「あの遠距離からの攻撃を何度も交わすのは無理だな……」
俺は奏多の攻撃をよけながら、次の一手を考える。
そういえば木陰で涼んでいたときは俺には当たらなかったな。もしかして狙う相手を認識しないと、攻撃が当たらないんじゃ……。
もしそうならば俺は、奏多が見えないところまで移動するだけだ!
そして俺は奏多から死角になるように隠れながら、その場を後にした。
「ふふふ。先生はそう動くと思いましたわ。でも私はただの誘導係。その先にはどうぞお気をつけくださいね……ふふふ」
うまく逃げられたのか、奏多からの攻撃は止んだ。
「遠距離攻撃とかちょっと反則だな。でもうまく撒けたみたいだな」
そんなことを考えていると、いきなり前方から炎の渦が迫ってきた。
俺は間一髪で、その炎を回避する。
「冴えない顔をして、なかなかやるな」
剛が俺の前に立ちはだかる。
「お前はもしかしたらなんて思ったんだけどな。……なんでお前がこの施設へ来たのかは知らないが、俺たちの日常を壊すっていうなら容赦しない! ここは俺たちS級クラスが、唯一平和でいられる場所なんだからな。」
そう言う剛の表情からは怒りを感じた。
少し挑発をしすぎたのか……? それが理由なのだとしたら、俺はまずいことをした可能性がある。
今は剛の気持ちを落ち着けないと。もし、能力が暴走でもしたら……。
「剛、お前が何を勘違いしているのかは知らないけど、俺はお前たちの日常を壊すつもりはないぞ。俺はただお前たちと仲良くなりたいだけなんだから」
「今までここへきた大人たちは全員同じことを言って、俺たちを傷つけた! 俺はここにいる仲間たちが悲しむ顔をもう見たくないんだよ!」
「傷つけた……?」
「そうだ! だからお前が仲間を泣かせる前に俺がお前を倒してやる!」
そして剛は炎を身にまとい、俺に向かって拳を繰り出す。
「大人は信用できねぇ! どうせお前もほかの大人みたいに俺たちを裏切って逃げ出すんだろうが! そんな弱いやつに興味はねぇんだよ!!」
次々に剛から炎の拳が繰り出される。
俺は何も言わず、剛の拳を交わし続けた。
「俺は強くなるんだ。俺たちみたいに大人たちから迫害される能力者を救うために!! だからお前なんかには絶対負けねぇ!」
剛が強さにこだわるのは、助けたい存在があるからということか……だけど、俺は剛が求めるような強さを認めたくはない。
「なあ、剛。本当の強さって何なんだろうな」
俺は剛に問う。
剛は手を止めずに答えた。
「誰にも負けない力を持つことに決まっているだろうが!」
「確かに誰にも負けない力は必要かもしれない。でもそれだけでいいのか。本当の強さは自分の弱さを知ることだって俺は思う。自分の弱さを認められないやつは、他の人の弱さを認められないからだ。だから自分の弱さも知らないやつが他の人を救うことなんてできないんだよ」
そして俺は剛の拳を受け止める。
剛がまとっていた炎は消えた。
「お前は弱い。自分の弱さを知らないままならな」
「お、俺の力じゃ、誰も守れねぇのか……」
「そんなことはないさ。お前は今、自分の弱さを知ろうとしている。本当の強さが何なのかを知ろうとしているじゃないか。まずはそこからでいいんだ」
「俺の弱さ……」
「お前の弱さは自分の圧倒的な力に頼り切っていることさ。強さは力だけじゃない、心の在り方なんだよ。」
「強さは、心の在り方?」
「そう。誰かが傷つけられたとき、復讐することを考えるんじゃなくて、黙ってそばにいる優しい心。悲しいときは一緒に悲しんで、そのあとには思いっきり笑いながら楽しむ心。誰かを救いたいなら、まずはその人に寄り添って、心を通わせあうこと。それが俺の思う強さだよ」
「……」
そして剛は黙り込む。
誰かを助けたいと思える剛はきっと優しい少年だ。
だからこそ彼なりに悩み苦しんで、間違った方向へ行ってしまいそうになっていたのかもしれない。
「先生、俺……」
剛が俺に何かを伝えようとしたが、その背後から勢いよく氷の刃が飛んできた。
「剛、悪い!」
俺は剛を押しのけ、手平を広げて、前へ突き出す。
そして氷の刃は暁の前で消滅した。
「不意打ちなら、いけるって思ったんだけどな」
全盛期から何年たっただろう。このまま全力で走り続けるのは正直しんどいな……。
そんなことを思いつつ、俺は足を止めずに走り続ける。
建物の角をまがると、そこにはいろはが待っていた。
「センセーみぃつけた! 逃がさないよ!!」
そしていろはは俺に向かってくる。
そういえば、いろはは自己紹介の時に何の能力かを言ってくれなかったな。でも確かデータで見たいろはの能力って……。
そして俺は後ろに退いて、いろはを交わす。
するといろはは、近くに生えている木を思いっきり引き抜いた。
「なかなかやるね、センセー? はあ。本当はこんな能力、女の子らしくなくて嫌いなんだけどさ! でも言いなりになんのは、もっと嫌いなんだから!」
いろはは抜いた木を振り回す。
確かにこれはさすがに女子としては受け入れたくなさそうな能力だ。いろはが話したくない気持ちもわかる。
それにしてもこれはちょっとやばいかな……。
「センセーには何の恨みもないけど、許してくれるよね?」
いろはは俺に目掛けて、思いっきり木を振り下ろす。
俺は攻撃をうまく交わし、いろはの腕を掴むと、その手から木が離れた。
「えっ? なにこれ……!? 力が入んない!! どうなってんの??」
いろはは起こっている状況の把握ができておらず、困惑していた。
「悪いな、いろは!」
そして俺はいろはから手を放し、その間に再び逃亡した。
その頃、マリアと結衣はぶらぶらと歩きながら、暁を探していた。
「こんなことをして、あの先生は何を考えていると思いますか、マリアちゃん」
「わからない。でもキリヤの攻撃を受けて無傷だったところを見ると、あの人は今までの大人と違って、ちょっとおかしいってことだけはわかったよね」
「確かにそうですね。無敵属性でも付与しているんでしょうか。そうだったらもう無理ゲーですね。今回の遊びは私たちみたいな非戦闘員には不向きですよ……」
「……うん。」
すると二人の目の前に、突然暁が現れた。
「敵襲です!! マリアちゃん、私の後ろに下がってください!!」
そしてマリアは結衣の後ろに隠れる。
「なんだか、ヒロインを守る主人公の気分です。ふふふ」
「結衣、かっこいい」
そんな二人を見た暁は両手を結衣たちの前にやり、「落ち着け」と言わんばかりの表情をしていた。
「大丈夫、俺から何かをすることはない! 逃がしてくれれば、それでいいんだ」
「なんと! ここで見なかったふりをするのもありですが、しかし正義の味方はここで悪党を逃がすわけにはいかないのです! さあ、私のかわいい子供たち。悪を懲らしめるのです!」
そしてそう告げた結衣の前には、ファンタジーに出てきそうなうさぎのキャラクターが出現し、巨大化した。
それを見た暁は唖然としていた。
「具現化能力って便利だな……」
そして巨大うさぎは暁に襲い掛かる。
「さあ正々堂々と戦いなさい!!」
後ろに隠れていたマリアが顔を出す。
「相変わらず、結衣のキャラクターたちはかわいくて癒しだね」
「マリアちゃんがそう言ってくれて、私はとてもうれしいです! 私にとっての癒しはマリアちゃんですぞ!!」
二人が仲睦まじく話していると、巨大うさぎは消えていた。
「って、あれ!? 私の子供たちは!?」
「まあちょちょいと退場してもらったよ!? じゃあ、俺は行くぞ!」
そして暁は走り去っていった。
「あっという間で何が起こったのか、全然わからなかったね」
「一体、先生は何者なんでしょう……」
暁が去った後、二人は唖然としていた。
「ここなら誰にも見つからないだろう」
俺は疲れを癒すため、木の陰に隠れ、少し休憩することにした。
「残りは7分か……やっと半分って感じだな。攻撃が当たらなくても、一人で逃げ続けるっていうのは結構しんどいな。俺ももう若くないってことか……はあ」
木陰で涼んでいると、どこからかバイオリンの音が聞こえた。
「バイオリンか、ああ、いい音色だな。……バイオリン!?」
突然風圧が襲い、俺が涼んでいた後ろの木が倒れる。
「あらあら。仕留めそこないましたね。ふふ。私もまだまだ練習が足りない証拠かしら」
笑顔でさらっと恐ろしいことをいう奏多。
奏多は建物の中からバイオリンを構えていた。
「次は必ず当てますわよ」
そして奏多は再びバイオリンを奏でる。そのバイオリンからいくつもの風圧が俺を目掛けて放たれる。
「あの遠距離からの攻撃を何度も交わすのは無理だな……」
俺は奏多の攻撃をよけながら、次の一手を考える。
そういえば木陰で涼んでいたときは俺には当たらなかったな。もしかして狙う相手を認識しないと、攻撃が当たらないんじゃ……。
もしそうならば俺は、奏多が見えないところまで移動するだけだ!
そして俺は奏多から死角になるように隠れながら、その場を後にした。
「ふふふ。先生はそう動くと思いましたわ。でも私はただの誘導係。その先にはどうぞお気をつけくださいね……ふふふ」
うまく逃げられたのか、奏多からの攻撃は止んだ。
「遠距離攻撃とかちょっと反則だな。でもうまく撒けたみたいだな」
そんなことを考えていると、いきなり前方から炎の渦が迫ってきた。
俺は間一髪で、その炎を回避する。
「冴えない顔をして、なかなかやるな」
剛が俺の前に立ちはだかる。
「お前はもしかしたらなんて思ったんだけどな。……なんでお前がこの施設へ来たのかは知らないが、俺たちの日常を壊すっていうなら容赦しない! ここは俺たちS級クラスが、唯一平和でいられる場所なんだからな。」
そう言う剛の表情からは怒りを感じた。
少し挑発をしすぎたのか……? それが理由なのだとしたら、俺はまずいことをした可能性がある。
今は剛の気持ちを落ち着けないと。もし、能力が暴走でもしたら……。
「剛、お前が何を勘違いしているのかは知らないけど、俺はお前たちの日常を壊すつもりはないぞ。俺はただお前たちと仲良くなりたいだけなんだから」
「今までここへきた大人たちは全員同じことを言って、俺たちを傷つけた! 俺はここにいる仲間たちが悲しむ顔をもう見たくないんだよ!」
「傷つけた……?」
「そうだ! だからお前が仲間を泣かせる前に俺がお前を倒してやる!」
そして剛は炎を身にまとい、俺に向かって拳を繰り出す。
「大人は信用できねぇ! どうせお前もほかの大人みたいに俺たちを裏切って逃げ出すんだろうが! そんな弱いやつに興味はねぇんだよ!!」
次々に剛から炎の拳が繰り出される。
俺は何も言わず、剛の拳を交わし続けた。
「俺は強くなるんだ。俺たちみたいに大人たちから迫害される能力者を救うために!! だからお前なんかには絶対負けねぇ!」
剛が強さにこだわるのは、助けたい存在があるからということか……だけど、俺は剛が求めるような強さを認めたくはない。
「なあ、剛。本当の強さって何なんだろうな」
俺は剛に問う。
剛は手を止めずに答えた。
「誰にも負けない力を持つことに決まっているだろうが!」
「確かに誰にも負けない力は必要かもしれない。でもそれだけでいいのか。本当の強さは自分の弱さを知ることだって俺は思う。自分の弱さを認められないやつは、他の人の弱さを認められないからだ。だから自分の弱さも知らないやつが他の人を救うことなんてできないんだよ」
そして俺は剛の拳を受け止める。
剛がまとっていた炎は消えた。
「お前は弱い。自分の弱さを知らないままならな」
「お、俺の力じゃ、誰も守れねぇのか……」
「そんなことはないさ。お前は今、自分の弱さを知ろうとしている。本当の強さが何なのかを知ろうとしているじゃないか。まずはそこからでいいんだ」
「俺の弱さ……」
「お前の弱さは自分の圧倒的な力に頼り切っていることさ。強さは力だけじゃない、心の在り方なんだよ。」
「強さは、心の在り方?」
「そう。誰かが傷つけられたとき、復讐することを考えるんじゃなくて、黙ってそばにいる優しい心。悲しいときは一緒に悲しんで、そのあとには思いっきり笑いながら楽しむ心。誰かを救いたいなら、まずはその人に寄り添って、心を通わせあうこと。それが俺の思う強さだよ」
「……」
そして剛は黙り込む。
誰かを助けたいと思える剛はきっと優しい少年だ。
だからこそ彼なりに悩み苦しんで、間違った方向へ行ってしまいそうになっていたのかもしれない。
「先生、俺……」
剛が俺に何かを伝えようとしたが、その背後から勢いよく氷の刃が飛んできた。
「剛、悪い!」
俺は剛を押しのけ、手平を広げて、前へ突き出す。
そして氷の刃は暁の前で消滅した。
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