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フランカ・ベラヴィーア3
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皆でデートした夜、私はずっとデュラン様の事を考えていた。
「思えば最初からデュラン様に色々からかわれていたなぁ」
それからも、時間が合えば一緒にランチやお茶をした。いつの間にかカップリングが出来上がっていた。アリーとゲイブリエル殿下、ランザとエルマンノ様。だから必然的にデュラン様は私との組み合わせになっていた。
「それにしても、あの三人が他の令嬢たちと食事とかしたのって見た事ないわね」
私たちとはしょっちゅうしていたけれど、毎日だったわけじゃない。そんな時でも、あの三人が他の方と食事をしている所を見た事がなかった。
あんなにイケメンなのに。あの三人が歩くだけで、令嬢たちから黄色い声が発せられるのに。他の女性には興味がなかったのだろうか。
「あれ?じゃあ私たちには興味があったって事?」
考えてみれば今日のお出かけだってそうだ。本当は私たち三人で出かける予定だった。ノリノリで一緒に来たがったのはあの三人だ。そして、今日はずっと守ってくれた。手もずっと離さないでいてくれた。時には肩や腰を抱かれてちょっと恥ずかしかったけど、嬉しかった。
……ん?嬉しかった?なんで?
ずっとドキドキしてた。
どうして?
手が離れた時は、なんだか寂しかった。
あれ?
去って行く後ろ姿を見えなくなるまで見送っていた。
ん?
振り返って手を振ってくれた時は嬉しくて泣きそうになってしまった。
……。
ああああ……わかってしまった。
「私、デュラン様が好きなんだわ」
自覚した途端、今までの全ての事が恥ずかしく思えた。あんなに近づいて、なんで平気でいたのだろう。
「うわぁ、明日からどうしよう」
翌日。
「フラン、目の下にクマさんがいるけれど大丈夫?」
目の下にクマさん?ああ、隈の事ね。もうヤダ、天使。
「大丈夫……ではないかもしれないわ」
「どうしたの?昨日はあんなに楽しそうだったじゃない」
ランザも心配してくれる。
「あのね、私ね。気が付いてしまったの」
口にしようとするだけで、顔に熱が集まってしまう。
「ふふ、やっとなのね」
「長かったわね。まあ、私も人の事は言えないけれど」
「……」
二人の話が見えない。
「私が何に気付いたのかわかったの?」
「ええ」
二人に頷かれた。顔はもう隠しきれない程真っ赤になっているだろう。
「私、そんなに分かりやすかった?」
「ふふ、そうね。フランがっていうよりは、デュラン兄様がね」
「そうよね。フランにだけ甘い言葉を囁いていたものね」
今すぐ止めて頂きたい。もう恥ずかしくていたたまれない。
「それで?どうするの?」
ランザがニコニコして私を見る。
「あのね、昨日の帰り際に宿題を出されて……」
私は昨日の話をした。
「そっか。じゃあデュラン様が答え合わせをしてくるわけね」
「答え合わせ……」
何を聞いても恥ずかしい。顔が燃えるように熱い。
「ふふ、ねえ。ランザは?」
「へ?」
アリーが突然、ランザに何かを聞いた。あら?ちょっと黒いデュラン様に似ているような気がするのは気のせい?
「ランザはエルマンノ様とどうなったの?」
「!!」
ランザの顔が真っ赤になってしまった。
「あ、わ、わたし?」
「そう。ランザよ」
黒い。笑顔が黒い。アリーが天使から悪魔に変身してしまった。でもやっぱり美しい。
「あの、ですね、えっとですね……告白して頂きました」
どんどん声が小さくなって、それでもなんとか口にしたランザ。
「やっぱり、おめでとう」
「え?ランザ、エルマンノ様といつの間に?」
「最初からよ、ねえランザ」
「最初からかはわかりませんが、そうですね、最初の頃からでしょうかね」
ランザは相当動揺しているみたい。変な言葉遣いになっている。
「きっと、すぐにでも婚約する事になりそうね」
「婚約……」
ランザの目がキラキラしてる。凄い、羨ましい。
「ふふ、二人が幸せになってくれて、とっても嬉しいわ。しかも、二人とも私の兄様のような人と。小さい頃から私を守ってくれた大好きな二人が、私の大好きな親友たちと将来を約束する関係になれるなんて、すごい奇跡よね」
アリーのその言葉に、どうしてかわからないけれど涙が出た。
「アリー、アリーもきっと幸せになれるわ。そして、ずっと生涯家族ぐるみで仲良く過ごすの。どう?いい案だと思わない?」
私はアリーに抱き着いた。ランザも私とアリーに抱き着く。
「アリー、私もフランと同じ気持ちよ。本当にアリーも幸せになれると思う。なんというかそんな予感がするの。上手く言えないけれど。だから、三人でずっと一緒に幸せになりましょう」
「ありがとう。二人と知り合えたことこそが私の幸せよ。大好き」
暫く三人で抱き合った後、アリーが私に微笑んだ。
「実はね、デュラン兄様にフランを放課後に中庭に連れて来てくれって頼まれているの」
「え?」
「きっと宿題の答え合わせね。だから、放課後、中庭に行きましょうね。皆で幸せになる為に」
あらっ?いつの間にか悪魔なアリー再び。怖い。
「思えば最初からデュラン様に色々からかわれていたなぁ」
それからも、時間が合えば一緒にランチやお茶をした。いつの間にかカップリングが出来上がっていた。アリーとゲイブリエル殿下、ランザとエルマンノ様。だから必然的にデュラン様は私との組み合わせになっていた。
「それにしても、あの三人が他の令嬢たちと食事とかしたのって見た事ないわね」
私たちとはしょっちゅうしていたけれど、毎日だったわけじゃない。そんな時でも、あの三人が他の方と食事をしている所を見た事がなかった。
あんなにイケメンなのに。あの三人が歩くだけで、令嬢たちから黄色い声が発せられるのに。他の女性には興味がなかったのだろうか。
「あれ?じゃあ私たちには興味があったって事?」
考えてみれば今日のお出かけだってそうだ。本当は私たち三人で出かける予定だった。ノリノリで一緒に来たがったのはあの三人だ。そして、今日はずっと守ってくれた。手もずっと離さないでいてくれた。時には肩や腰を抱かれてちょっと恥ずかしかったけど、嬉しかった。
……ん?嬉しかった?なんで?
ずっとドキドキしてた。
どうして?
手が離れた時は、なんだか寂しかった。
あれ?
去って行く後ろ姿を見えなくなるまで見送っていた。
ん?
振り返って手を振ってくれた時は嬉しくて泣きそうになってしまった。
……。
ああああ……わかってしまった。
「私、デュラン様が好きなんだわ」
自覚した途端、今までの全ての事が恥ずかしく思えた。あんなに近づいて、なんで平気でいたのだろう。
「うわぁ、明日からどうしよう」
翌日。
「フラン、目の下にクマさんがいるけれど大丈夫?」
目の下にクマさん?ああ、隈の事ね。もうヤダ、天使。
「大丈夫……ではないかもしれないわ」
「どうしたの?昨日はあんなに楽しそうだったじゃない」
ランザも心配してくれる。
「あのね、私ね。気が付いてしまったの」
口にしようとするだけで、顔に熱が集まってしまう。
「ふふ、やっとなのね」
「長かったわね。まあ、私も人の事は言えないけれど」
「……」
二人の話が見えない。
「私が何に気付いたのかわかったの?」
「ええ」
二人に頷かれた。顔はもう隠しきれない程真っ赤になっているだろう。
「私、そんなに分かりやすかった?」
「ふふ、そうね。フランがっていうよりは、デュラン兄様がね」
「そうよね。フランにだけ甘い言葉を囁いていたものね」
今すぐ止めて頂きたい。もう恥ずかしくていたたまれない。
「それで?どうするの?」
ランザがニコニコして私を見る。
「あのね、昨日の帰り際に宿題を出されて……」
私は昨日の話をした。
「そっか。じゃあデュラン様が答え合わせをしてくるわけね」
「答え合わせ……」
何を聞いても恥ずかしい。顔が燃えるように熱い。
「ふふ、ねえ。ランザは?」
「へ?」
アリーが突然、ランザに何かを聞いた。あら?ちょっと黒いデュラン様に似ているような気がするのは気のせい?
「ランザはエルマンノ様とどうなったの?」
「!!」
ランザの顔が真っ赤になってしまった。
「あ、わ、わたし?」
「そう。ランザよ」
黒い。笑顔が黒い。アリーが天使から悪魔に変身してしまった。でもやっぱり美しい。
「あの、ですね、えっとですね……告白して頂きました」
どんどん声が小さくなって、それでもなんとか口にしたランザ。
「やっぱり、おめでとう」
「え?ランザ、エルマンノ様といつの間に?」
「最初からよ、ねえランザ」
「最初からかはわかりませんが、そうですね、最初の頃からでしょうかね」
ランザは相当動揺しているみたい。変な言葉遣いになっている。
「きっと、すぐにでも婚約する事になりそうね」
「婚約……」
ランザの目がキラキラしてる。凄い、羨ましい。
「ふふ、二人が幸せになってくれて、とっても嬉しいわ。しかも、二人とも私の兄様のような人と。小さい頃から私を守ってくれた大好きな二人が、私の大好きな親友たちと将来を約束する関係になれるなんて、すごい奇跡よね」
アリーのその言葉に、どうしてかわからないけれど涙が出た。
「アリー、アリーもきっと幸せになれるわ。そして、ずっと生涯家族ぐるみで仲良く過ごすの。どう?いい案だと思わない?」
私はアリーに抱き着いた。ランザも私とアリーに抱き着く。
「アリー、私もフランと同じ気持ちよ。本当にアリーも幸せになれると思う。なんというかそんな予感がするの。上手く言えないけれど。だから、三人でずっと一緒に幸せになりましょう」
「ありがとう。二人と知り合えたことこそが私の幸せよ。大好き」
暫く三人で抱き合った後、アリーが私に微笑んだ。
「実はね、デュラン兄様にフランを放課後に中庭に連れて来てくれって頼まれているの」
「え?」
「きっと宿題の答え合わせね。だから、放課後、中庭に行きましょうね。皆で幸せになる為に」
あらっ?いつの間にか悪魔なアリー再び。怖い。
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