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第2章 教会の子供たち

第24話※

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「……! ああユァン、ならするべきことはひとつだな」

まばたきするに、下半身が的確な角度で合わさる。
そして汗ばむふたつの体は、パズルのピースがはまるようにひとつになった。

「ああっ……!」

手足の指先まで、しびれるような快感が伝わっていく。

「……はあっ、ヤバいなアンタの体は。細いくせに、なんでこんなっ……ここは天国か」
「恥ずかしいこと、言わないでっ」

強く抱きしめられ息が詰まる。
大きく押し開かれた下半身は、喜びに打ち震えていた。

「ああ、ああっ、いい、こんなの! 我慢できない」
「我慢するなよ、今だけ神さまは目をつむってくれる」

そんな都合のいい話。そう思うけれど、腰を使いはじめたバルトロメオに全部持っていかれた。

「あんっ、あああ、バルト、いいっ」
「そんな声聞かされたら、こっちの理性が持たないだろう」
「あっ、あっ、あっ、だって!」

揺さぶっているのはバルトロメオの方だ。

「もう仕方ない」

筋肉に覆われた腰が、ユァンの内股に密着する。

「ガンガンいいところに当ててやるから、面倒なことは全部忘れろ」

半開きの口の中に、バルトロメオの親指がはめ込まれた。
何十人もの修道士が寝泊まりする宿舎で、こんなことができるなんて思いも寄らなかったのに……。
バルトロメオにこうされたら、あとは我を忘れてあえぐことしかできなかった。

彼のたけりが押し入ってくるたびに、ユァンの意識は別の宇宙に飛ばされる。
祈りと安らぎの修道院は、もうはるか彼方だ。

「ああっ……!」

めまぐるしい世界の転換から振り落とされそうになり、ユァンは恋人の首につかまった。

「……っ、ユァン?」

口の中に血の味が広がる。
勢い余って彼の親指をんでしまったようだ。
それでもあまりによくて、ユァンは血の味のする親指をしゃぶり催促する。

「もっと……お願い、やめないで」
「分かった、何度でもイかせてやる」

神さまよりずっと恋人は優しかった。
きっと、自分は地獄に落とされる。
快楽のつぼを擦り上げられて泣きながら、ユァンは頭の隅でそのことを考えた。

禁断の果実は、やはり自分を組み敷いているこの人の方だ。
天使でも悪魔でもない、聖書には出てこない神々しい獣……。
この人はもしかしたら、異教の神さまなのかもしれない――。
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