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木すらも砕く弾ける果実
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「さて、さっさと爆発させるか」
「ちょっと待った!」
ブレストは面倒くさそうに爆裂樹へと近付こうとしたので急いでそれを止めた。恐らくブレストは何も対策をせず、突っ込んで種を採取しようと思ってるかもしれないけどそれはちょっとやめて欲しいのだ。
「ん?どうしたんだ?クロガネの速さなら避けきれるだろ?」
「無理だからな!?いや、そうじゃなくて爆発する前の実が個人的に欲しいんだ」
爆裂樹はその名の通り実らせた実を地面へと落とし爆裂させ中に入っている種が砲弾の様に飛び出し、実を狙う魔物達を殺すという性質を持った植物なのだ。火の魔力によって強化されたその実の威力は途轍もなく、岩や大木を破壊する程の威力にも関わらず種は小さく大量に入っているので避けるのは困難だ。しかも、その種は毒を持っていて体の中に入ってしまったら摘出するのも大変だし毒で高熱を出すしともはや近付くことが危険な植物で積極的に関わりたがる奴は居ない。
「何に使うんだ?」
「あれは爆発物との相性が良くて中身を変えるだけで強力な属性の爆弾になるんだよ。だから錬金魔法の材料として欲しいんだ!」
「なるほどな~そういうことなら実を回収しようか」
今回の依頼は爆裂樹の種を採取してくるという内容で、爆発したかどうかは問わないと書いてあった。なので、さっさと爆発させて飛び散った種を回収すれば依頼は達成なんだが、錬金魔法の材料として爆裂樹の実はどうしても欲しいのだ。それを分かってくれたブレストは進もうとした足を引っ込めると頷いてくれた。
「だけど、あれを爆発させずに採取するのは至難の業だぞ。悪いけど俺には無理だからクロガネがやるしか無いぞ」
「分かってる」
ブレストの言う通り少しの刺激で反応してしまう爆裂樹の実を爆発させないで採取するのは難しい。爆裂樹の仕組みとしては。周囲の地面の振動と風の流れそして魔力によって探知していて少しでも生き物の気配を感じた瞬間実を落とすのだ。ならば、遠距離から斬り落とす方法が考えられるが矢や斬撃が花柄つまりは実と枝を繋げる部分に当たる刺激だけで爆発してしまう。それなら風の魔法で刺激を与えないよう包み込んで花柄を切断する方法はどうか。これは魔力に反応して魔法を使った時点で爆発してしまう。という訳で実を爆発させないで手に入れるには一切振動を与えず魔力を感じ取らせず花柄を切断し、地面に落ちる前に優しく実を包み込み回収しないといけないのだ。
「ブレストに質問なんだけどこれ感じ取れる?」
俺は全力を出して闇魔法の網を作り出す。この魔法は極限までに気配を消し闇の力によって魔力を覆い隠しているつもりだ。
「ん~僅かにだけど感じ取れるな」
「それじゃあこれは無理か。なら他の方法を取るしかないな」
闇魔法の網がブレストに感知できないほどのレベルにまで完成出来ていれば少し楽が出来たんだがそうじゃ無いなら普通の方法を取るしか無いな。俺はマジックバックからスライムの粘液を凝縮し粘性を高めた液体で満たした筒を5つ取り出す。この粘液の中に入れちまえば周囲の振動は全て粘液が吸収してくれるし、魔力にも反応しなくなる。
「んで、どうするつもりだ?」
「全力で気配を消して近付いて俺が直接斬ってこの筒で回収する。単純で良いだろ?」
「単純だけど一歩間違えれば」
「至近距離で種の弾幕を食らっちまうな」
「分かってるなら良いが成功させる自信はあるのか?」
「勿論!」
無謀な作戦を立てる程馬鹿じゃないぜ。俺が全力を出せば本当にこの世界から消えた錯覚させるほど気配と存在を消すことが出来る。その精度は直感を強化する事が出来るシュナイザー様を騙せるほどだ。この技に関しては高位の奴らにも通用すると自信を持って言える。それにあれをやれば魔力も気配も風の動きや斬撃でさえ無いと錯覚させられるはずだ。これは隠すものが増える程魔力の消費が激しくて、今回は筒と紐も隠さないと駄目だから継続できる時間は30秒だけ。30秒の間に50m離れた場所から木の元まで走り込み遥か高くに実っている実を切断しこの筒で回収して反応範囲外まで戻るという作業を全てをこなさなければならない。だけど俺の想定だと時間内に全て終わらせられるはずだ。
「そう言い切るならやってみろ」
「おう!」
自信のある俺を見てやってみろと言ってくれたブレスト。許してくれた事が嬉しくなり笑顔になりながら俺は頷くとクロスボウを取り外しマジックバックそれに纏っていた皮の防具を外す。少しでも身軽かつ隠すものは少ない方が良いからな。そして俺は五つの筒を紐で結び纏め片手に持つ。
大きく息を吸い瞬時に最高速度へと移れるよう姿勢を落とし目的地をしっかりと見定める。狙いは実が5つなっているあの場所だ・・・・
スゥ・・・・・ハァ・・・・スゥ・・・・!
「!!」
息を大きく吸い込んだ俺は地面が抉れるほどの踏み込みと同時に姿を闇で覆い全てから隠れ存在を消し、雷魔法で加速する。
よし、第一段階は成功!
反応範囲に入ったのに爆裂樹は何の反応もしていない。俺は大地を踏み締め爆裂樹の太く逞しい根元まで来ると風魔法を使って足場を作り出し枝へと駆け上がる。
今で8秒・・・・
制限時間を数えながら実の場所まで辿り着いた俺は流れるように手前の実を花柄を、察知させず風をも揺らさない斬撃で花柄から切り離す。実は切り離されたのに気付かずまだ繋がっているかのように落下せずにその位置を暫く保っている。
10秒・・・・
俺はそれを確認すると左手に持っていた筒を引き寄せ粘液の中に入れる。これで一個回収出来た。あと四つ!
11秒・・・・
4つ目に手を掛けようとした頃には制限時間の半分である15秒になってなっていた。このペースなら制限時間内で終わる!そう確信しながら俺は4つ目の実を斬り落とし筒の中に入れようと手を伸ばした時こちらに向かって来る魔物の気配を感じ取った。
やばっそれは想定外なんだけど!!
今ここに来られたらいくら俺が気配を消してもその魔物に爆裂樹が反応しちまう。早く片付けないと!!だけどクロスボウは置いてきちまったし攻撃手段が・・・・仕方が無いここは一回引き上げるか!?
どうしようかと判断を一瞬迷っていると急にその気配の動きが止まり死の気配と変わった。これは・・・・ブレストか!マジで助かる!!
俺は急いで4つ目の実を筒の中に入れると最後の5つ目の実に取り掛かり素早く実を回収する。
17秒・・・・よし!
5つ回収した俺は地面へと振動を起こさないよう風を使いゆっくりと着地すると制限時間はあと10秒だ。俺は急いで地面を蹴り爆裂樹の反応範囲から脱出するために駆けだす。
21・・・・22・・・・23・・・・24・・・・間に合った!
6秒を残して反応範囲から脱出した俺は筒を地面へと起き魔法を解除した。
「間に合ったあああ」
「うぉっ!?もう帰ってきてたのか気付かなかったぜ」
「あぁ疲れたぁぁ~」
極度の集中と一度に大量の魔力を消費した所為で疲れた俺はそのまま地面へと座り込む。地面に置かれた筒と達成を喜ぶ俺の姿を見てブレストは笑みを浮かべながら座り込む俺の元へと来ると頭を撫で
「よくやったな」
「いや~ドキドキしたぜ。あのファイアーボアを倒してくれてありがと助かったぜ」
「パーティーなんだから助け合いだろ」
ふ~回収は出来たけど状況の見通しが甘かったな。魔物が乱入してくるのを全然想定していなかったから攻撃手段も無かったし、あのままだったら俺は蜂の巣になっていたぜ。次やるとしたら周囲の魔物を排除して、乱入者を排除する手段を持って行わないと駄目だな。だけどそうすると魔力が持つか不安だな~
「5つ回収して来たみたいだがこれ以上は要らないのか?」
「もっと欲しいけど魔力が持たないからもう無理!」
同じことを繰り返せば沢山回収出来るだろうけど、あの隠匿は魔力の消費が激し過ぎて連続で使うのは無理だし体力の消費もヤバい。だから、今日はもう無理だな。
「そうか、なら俺が依頼分を回収してくるか」
「よろしく~」
俺は邪魔にならないよう筒をマジックバックの中に入れ防具を付け直すと木陰へと移動した。それを見たブレストは俺の周囲に結界を張ると
「これからやる事はクロガネの成長に繋がるからよく見とけよ」
「・・・・分かった」
そう言って張り切った様子で爆裂樹へと向かっていくブレスト。なんだか嫌な予感がするな~~
「ちょっと待った!」
ブレストは面倒くさそうに爆裂樹へと近付こうとしたので急いでそれを止めた。恐らくブレストは何も対策をせず、突っ込んで種を採取しようと思ってるかもしれないけどそれはちょっとやめて欲しいのだ。
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「何に使うんだ?」
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「なるほどな~そういうことなら実を回収しようか」
今回の依頼は爆裂樹の種を採取してくるという内容で、爆発したかどうかは問わないと書いてあった。なので、さっさと爆発させて飛び散った種を回収すれば依頼は達成なんだが、錬金魔法の材料として爆裂樹の実はどうしても欲しいのだ。それを分かってくれたブレストは進もうとした足を引っ込めると頷いてくれた。
「だけど、あれを爆発させずに採取するのは至難の業だぞ。悪いけど俺には無理だからクロガネがやるしか無いぞ」
「分かってる」
ブレストの言う通り少しの刺激で反応してしまう爆裂樹の実を爆発させないで採取するのは難しい。爆裂樹の仕組みとしては。周囲の地面の振動と風の流れそして魔力によって探知していて少しでも生き物の気配を感じた瞬間実を落とすのだ。ならば、遠距離から斬り落とす方法が考えられるが矢や斬撃が花柄つまりは実と枝を繋げる部分に当たる刺激だけで爆発してしまう。それなら風の魔法で刺激を与えないよう包み込んで花柄を切断する方法はどうか。これは魔力に反応して魔法を使った時点で爆発してしまう。という訳で実を爆発させないで手に入れるには一切振動を与えず魔力を感じ取らせず花柄を切断し、地面に落ちる前に優しく実を包み込み回収しないといけないのだ。
「ブレストに質問なんだけどこれ感じ取れる?」
俺は全力を出して闇魔法の網を作り出す。この魔法は極限までに気配を消し闇の力によって魔力を覆い隠しているつもりだ。
「ん~僅かにだけど感じ取れるな」
「それじゃあこれは無理か。なら他の方法を取るしかないな」
闇魔法の網がブレストに感知できないほどのレベルにまで完成出来ていれば少し楽が出来たんだがそうじゃ無いなら普通の方法を取るしか無いな。俺はマジックバックからスライムの粘液を凝縮し粘性を高めた液体で満たした筒を5つ取り出す。この粘液の中に入れちまえば周囲の振動は全て粘液が吸収してくれるし、魔力にも反応しなくなる。
「んで、どうするつもりだ?」
「全力で気配を消して近付いて俺が直接斬ってこの筒で回収する。単純で良いだろ?」
「単純だけど一歩間違えれば」
「至近距離で種の弾幕を食らっちまうな」
「分かってるなら良いが成功させる自信はあるのか?」
「勿論!」
無謀な作戦を立てる程馬鹿じゃないぜ。俺が全力を出せば本当にこの世界から消えた錯覚させるほど気配と存在を消すことが出来る。その精度は直感を強化する事が出来るシュナイザー様を騙せるほどだ。この技に関しては高位の奴らにも通用すると自信を持って言える。それにあれをやれば魔力も気配も風の動きや斬撃でさえ無いと錯覚させられるはずだ。これは隠すものが増える程魔力の消費が激しくて、今回は筒と紐も隠さないと駄目だから継続できる時間は30秒だけ。30秒の間に50m離れた場所から木の元まで走り込み遥か高くに実っている実を切断しこの筒で回収して反応範囲外まで戻るという作業を全てをこなさなければならない。だけど俺の想定だと時間内に全て終わらせられるはずだ。
「そう言い切るならやってみろ」
「おう!」
自信のある俺を見てやってみろと言ってくれたブレスト。許してくれた事が嬉しくなり笑顔になりながら俺は頷くとクロスボウを取り外しマジックバックそれに纏っていた皮の防具を外す。少しでも身軽かつ隠すものは少ない方が良いからな。そして俺は五つの筒を紐で結び纏め片手に持つ。
大きく息を吸い瞬時に最高速度へと移れるよう姿勢を落とし目的地をしっかりと見定める。狙いは実が5つなっているあの場所だ・・・・
スゥ・・・・・ハァ・・・・スゥ・・・・!
「!!」
息を大きく吸い込んだ俺は地面が抉れるほどの踏み込みと同時に姿を闇で覆い全てから隠れ存在を消し、雷魔法で加速する。
よし、第一段階は成功!
反応範囲に入ったのに爆裂樹は何の反応もしていない。俺は大地を踏み締め爆裂樹の太く逞しい根元まで来ると風魔法を使って足場を作り出し枝へと駆け上がる。
今で8秒・・・・
制限時間を数えながら実の場所まで辿り着いた俺は流れるように手前の実を花柄を、察知させず風をも揺らさない斬撃で花柄から切り離す。実は切り離されたのに気付かずまだ繋がっているかのように落下せずにその位置を暫く保っている。
10秒・・・・
俺はそれを確認すると左手に持っていた筒を引き寄せ粘液の中に入れる。これで一個回収出来た。あと四つ!
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今ここに来られたらいくら俺が気配を消してもその魔物に爆裂樹が反応しちまう。早く片付けないと!!だけどクロスボウは置いてきちまったし攻撃手段が・・・・仕方が無いここは一回引き上げるか!?
どうしようかと判断を一瞬迷っていると急にその気配の動きが止まり死の気配と変わった。これは・・・・ブレストか!マジで助かる!!
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17秒・・・・よし!
5つ回収した俺は地面へと振動を起こさないよう風を使いゆっくりと着地すると制限時間はあと10秒だ。俺は急いで地面を蹴り爆裂樹の反応範囲から脱出するために駆けだす。
21・・・・22・・・・23・・・・24・・・・間に合った!
6秒を残して反応範囲から脱出した俺は筒を地面へと起き魔法を解除した。
「間に合ったあああ」
「うぉっ!?もう帰ってきてたのか気付かなかったぜ」
「あぁ疲れたぁぁ~」
極度の集中と一度に大量の魔力を消費した所為で疲れた俺はそのまま地面へと座り込む。地面に置かれた筒と達成を喜ぶ俺の姿を見てブレストは笑みを浮かべながら座り込む俺の元へと来ると頭を撫で
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「パーティーなんだから助け合いだろ」
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「もっと欲しいけど魔力が持たないからもう無理!」
同じことを繰り返せば沢山回収出来るだろうけど、あの隠匿は魔力の消費が激し過ぎて連続で使うのは無理だし体力の消費もヤバい。だから、今日はもう無理だな。
「そうか、なら俺が依頼分を回収してくるか」
「よろしく~」
俺は邪魔にならないよう筒をマジックバックの中に入れ防具を付け直すと木陰へと移動した。それを見たブレストは俺の周囲に結界を張ると
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