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箱庭異端 終章

終章5回

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ふむ。
今回の義体は同調の加減が最も良い。
どうやらやっと完全同期できる仕上がりに至ったみたいだ。
もっとも、精神側も幾度と無く義体に押し込んで慣れさせたから、ようやくとも言えなくは無いけど・・・。

これバレているんだろうけど、後で多分すっっっごく怒られる。

目的の為と言えば、・・・少しは、・・・きっと、手加減してもらえる、と、思う。してくれるよね?

オッドアイでサラサラの髪の持ち主の少女は異空間で独り言ちていた。

精神共鳴の術式で彼女に指示と誘導をする。もはや彼女はまるで薬物中毒で自分の意志を濁らされているのと同じ。
いやもっとひどいかも知れない。仮初の身体に閉じ込められて、すべてを自由に操られているのを受け入れさせられているのだから。

仮初、とはいってもベースは同じ人物のコピー。それを元にかなりのチューニングをしていて、私達と同等の術式出力を持っている。
それは生物兵器になっているレベル。

戦争をするのが目的じゃないので、大規模破壊したら当然耐久性が足りない身体が崩壊し、精神接続が無くなって元の状態に強制的にさせられるんだけど。

じゃあ、目的は。

性感帯の向上と実証。

感覚器官の情報収集、模擬体への応用。

あと。ちょっとしたやきもちのはっさん。

ごめんね・・・。


お母様の色白の肌と黒目と黒髪は凄く神秘的で綺麗で憧れなのに、なぜか私は肌は褐色でオッドアイに金髪。
コンプレックスなのだけど、お母様はいつも言ってくれる、綺麗な子を産めてすごく嬉しいと。

貴方は望んで生まれたんだよって。

母が言うには幾度と在った人生の中で短かったけどとても幸せだったからと。

私は母と同じ種類の力を使えるけど少し発揮するには足りなかった。
私にとっては同じ力が有る事と、一緒に死んだ事が・・・。
凄く感謝しているんだけど。
そのことを言葉に出すと謝られるのでしなくなっていた。

遊びに近いけど、あのボディには男性の生気を集めて魔力に変換できるシステムの改良版が組み込んである。
目的は無限に使える魔力の発生源への応用。
具体的には卵子よりも多い精子を魔力源に変換する目的で生成した疑似臓器。
回収を行えて、自動で圧縮し変換したら、別次元へ送り込む。
その為に作った人型。
制禦に一定の条件が必要な女性の精神。
何より問題は目的の為に肉体を隔離して憑依に近い形で連動する事。
もう一つは馴染ませる為に、物質的・霊的に同じ素材から作るのが必要な事。

それに男の方が女より生殖側の長期使用が可能だし、巧く使えば色々と便利だと思うから。
その試験運用に彼女を当て嵌めたんだけど。


・・・・・


体が熱い。
性的に燃え上がっているのを自覚する。
それと同時に自分の意志では無いけど自分の目的だとも自覚している。

自分自身が蕩けるのを覚える。止められない・・・。

知らない男の人に触られているのに、嫌悪感なんて少しも感じられなくて・・・むしろ、もっとされたいって思っている。
その人の言葉は聞こえているのだけど何故か理解できなくて。
もっと聞いていたい。

だって気持ちがいいから。

私、確か好きな人がいたはずなのに。
今はこの人にされたいって考えている。

だから。
好きな人が居るけど片思いで。
されたいことを今されたいと考えちゃっているって喋っていたと思う。

頭の中を触られて必要な言葉と想いを口に出している。

今、私は何を喋っているんだろう?

その触られている感触も子持ちを高ぶらせてくれている。

朧になっている心のままに、私は逆にはっきりと感じる感覚にすべてを委ねたくてたまらない・・・。

抱き着いて。
抱きしめられて。
凄く 近い位置に 私は 凄く 興奮しちゃっている。
嫌悪感とか凄くあるのに。

それがとても気持ち良く感じている・・・なんて・・・私は変になっている・・・はず。

ああ。
お尻とか触られている。

すごく嬉しい。

ますますしがみつく。
男の人の体温や臭いに感触と抱きしめられている力に震える。

嬉しい・・・嬉しすぎて体が勝手にびくびくしてしまう。

頭の中が真っ白に有るのが一瞬ある。びくびくすると一瞬が続く。
もっと白くなるのが欲しい。
だからもっとしがみつく。

私の吐息と短く言葉にならない音が漏れてしまう。
すると男の人はチカラが増す。
そうすると白いのがいっぱい広がる。
もっと欲しい。

何か猫を思い出す。甘えて来る仕草・・・。

真似をしてみたい。
真似をしたら、かなり強く抱きしめられて、頭を押さえられてからかなり無理に唇を塞がれた。
なにか色々と匂いと味に感触が私の口に入って。
頭がこれまでの白よりもっと強い白が溢れて・・・瞬きくらいの時間の中で意識が跳ぶ。
勝手に仰け反る身体。
その時には二人の口は離れていたけど。
私の身体は勝手にびくびくと弾んでしまっている。

今思えば上半身を擦り付けていたんだろう。
それに反応したんだと思う。
臍より低い位置に当たっている固いのの熱さがますます強くなる。

これからどうしようかな?

た の し み
あはははは・・・。
もう自分では無いのを少し自覚した。


・・・・・


彼女は俺に囁く。

小さい声で。

呟きで。

「わたしは すごく えっちが したいの  だってそのために おおきく  そだったんだから」

幼い、甘える様な口ぶりではっきりと分かる様に告げた。

何故か・・・何故だろう?
高ぶる本能が止められなくなってきている。

声が。匂いが。
他への注意を消していく。

時々聞こえる小さい笑い声、くすくすくすと、喋っているのにも耳に届く不思議。
少しづつ・・・。
そこにだけ 意識を持っていかれている?

もしかしたら、ヤバい霊とかなんじゃなかろうか?
僅かに有るはっきりした意識がそう警告を鳴らす。
しかし。
しかし、俺は異常に反応していたんだ。

ヤバいくらいの反応が、ズボンを破ろうとさえしてやがる。

足りない隙間を内側から突き破りたくて、痛みを感じる。こんなのは10代後半か20代位の頃ぶりだ。

更に彼女は言う。

「私好きな人がいるんだけど、まだ手をつないだことが無いの。だから、キスもしていないよ?だって片思いなんだもん」
「けど。その好きな人の前に私の初めて知らない男の人ので奪わせられていたいの」
「だから。私の処女膜をお兄さんので引き千切って」
「・・・ほしいの」

何だ?
何言っている。彼氏いるならそっちで果たしてくれ。巻き込まないでくれ。
苛めて楽しいのか?こいつビッチか?

ダメだ。
ますます自分が抑えられなくなっている。

この娘に手を掴まれた時から何か変だ・・・。
頭が痺れて・・・俺の中の獣性が動かされた気がする。

手を引かれて。
気が付くと人気のない路地に導かれた・・・そう言えば、他人がいない。
さっきまでそこそこの喧騒が聞こえていたはずなのに。

そこからはもっと気持ちが荒ぶってよく分からない雰囲気に包まれた。

知らないうちに娘の身体を引き寄せていた。
抵抗もしない。
濃厚な臭いを感じる・・・。
小柄な体躯を両腕で抱きしめる、勝手にまさぐる俺の腕。
俺の手がいくら触れていても嫌がるどころか逆に抱きしめるし、抱き着く。抱きしめられる・・・。

その時、猫みたいな音を溢す。

ガマンが出来なくなってくる。
不味いとは思うがすでに遅い。

俺が触れる度に・・・大きく、細かく、その華奢な身体を跳ねさせて・・・軽い痙攣を繰り返す。
胸を擦り付けて来る。
俺の首に回した腕をよりかき回す様にして、いっそう身体を擦りつけて来る。
この時の力は強くも有り弱くも有り。

我慢が出来なくなってきている俺は覚悟を決めた。
この娘を・・・。
自分から言ってきているのだから。
いいだろう。

望む事をしてやる。
折れも行動が抑えられないから、そっちから仕掛けたんだ。
もう、知らん。

仰け反って離れていた顔を乱暴に掴んで引き寄せる。
両手で抑え込み、表情を見る。
トロンとした顔全体の表情、少しずつ増える頬の赤み・・・こいつ感じているのか?
焦点の無い瞳がフワッと俺の目を急に見る。
少し細める瞼。自分から顔を持ち上げて視界に入って来る口。
その唇は僅かに開いていて、ハアッ ハアッ ハアッ と少し早い呼吸音と何とも言えない香りが漂ってくる。

少しだけ舌先が見えて唇を一周して濡らす。
すると口角をわずかに持ち上げて微笑む・・・様に見えた。

俺は両腕の力を強めてその唇に本能のまましゃぶりつく。
俺の舌が無理に入り込み無造作に蹂躙していく。
此処でも嫌がらない・・・。

もう停める事を諦めたせいか、遠慮なんてしていない。
舌を絡め合う。

その時々に反応してビクンビクンと体を跳ねさせて・・・ふっと顔を見ると偶に瞼を閉じるが焦点の定まらない瞳を見せる。

とにかく、どこまでも味わう事しか思っていない俺は時間を忘れて貪っている。
この時、俺は本当に時間を忘れていた・・・。
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