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120.5「タロウ:(唇を)奪われたタロウ」
しおりを挟むぷぇーーっ!
ぺっ! ぺっ!
何考えとんじゃクソジジィ!
なめとったらアカンぞこらぁ!
いてまうぞおどりゃぁ!
おぉ、久しぶりに生粋の関西弁が出たっす。
あれ、ここって……、明き神さまの所すか。
「久しぶりっすね明き神さま。あ、そうでもないすね。ブラムさんちで会ったから」
――タロオ。状況は分かるか。
「いやもう、そのタロオってのやめてくっさいよ。いちいち突っ込まんすよ?」
――和むかと思ってな。悪かった。
明き神さまに気を遣われるほどの状況ってことっすね。
クソジジィにキスされたダメージはそれ程って事っすか。
せっっっかくタイタニアさんと色々な事をさ、卒業したわけやで、それをなんなんあのクソジジィ。
俺の美しい思い出を上書きするようなマネしくさってさー。
ヴァンさん刺しただけでも許せんのにさー。
フレンチキスって言うんすかね。小鳥キスなら百歩譲って許そうや。
あんのクソジジィ、あまつさえ舌入れて来よんねん! 許せる訳ないやろオイ!
――タロウ。それ舌と違う。
え? そうなん? なんかヌルッとっつうかニュルッとっつうか、確かになんか太いの入って来たんすけど?
――それが神の影だ。
「神の影!」
そ、そうすか。
パンチョさんに取り憑いてたんすか。操られてるもんとばっかり思ってたっすよ。
「え? そんじゃ今、俺ん中に神の影いるんすか?」
――いる。
「えぇぇ! ダメっすやん! どないすんのよ明き神さま!」
――我とタロウの力を合わせればなんとかなる。おそらくな。
「さっすが明き神さま! 頼りんなる!」
――ただし今回が最後だ。ファネルの下まで急げよ。
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