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【α嫌いのΩ】1.α、お断り!
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「ネットで調べるなり、知り合いに聞くなり好きにしろ。すぐに知りたいなら、さっきのが条件。で、返事は?」
一瞬戸惑い、如月は顔を上げた。
「明日も、来ます」
いちいち調べるのなんて、面倒だ。
ぽふ、とリングだらけの長い指が如月の頭に触れたが、すぐにその手は引っ込められた。
「………」
…何だ、一体。
御堂は思わず如月に触れてしまった自分に疑問を投げつつ、
「滋養強壮剤。お前、栄養状態悪すぎる。そんなんだから、身体が思いもしない状態引き起こすんだよ」
コートを脱いで壁に掛けると、御堂はカウンターの裏へ回った。
「俺もこれからだし、まだなら飯食ってけ」
「へ?」
「この後、予定あんの」
「な、いですけど、…結構です。帰ります」
「夕飯、用意は」
「適当にコンビニででも買って帰りますから」
さっさと靴を履きかける如月を見て、御堂は溜息をついた。ドアに手をつき、如月に顔を近づけた。
「警戒不要だっつの。Ωだからって、男に何もしねーよ。お前、栄養管理できてねーだろ?細っせーくせに、コレステロール高かったし、貧血。大したもんは出ねーから、気にせず食ってけ。上着はその辺に置いて、あっちで手洗え」
ほぼ反論のできない内容で頷かざるを得ず、如月が御堂の姿を追うと、既にシンプルな黒いエプロンをして、何やら調理を開始している。
「あー、…名前、何だっけ」
「…幸村です」
「名前」
「如月?」
ふ、と御堂が如月を見つめた。
「…だったな。キサ、手伝え。手を洗ったら、後ろのキャビネットから、グラスと隣の器、2つずつ持ってきて」
ぎょ、として如月が御堂を見ると、まるで自然体でもうフライパンを混ぜている。
「何で名前」
「知り合いになったんだから、いいだろ」
「…抵抗あるんでやめてもらえます?」
「ああ、酒は出ねーよ。辛いの平気?」
「あんまり得意じゃないです。…俺の話、聞いてます?」
「聞いてる。気にすんな」
(…やっぱり、俺さまα!)
三口のIHヒーターは蓋の乗った鍋とフライパン、スープを煮込む鍋で満杯だ。
かくして、30分程度でテーブルには半熟卵ののったキーマカレーと野菜スープ、彩りの良いサラダが二人分並んだ。
(…とは言え。鍋炊きご飯のキーマカレーとは…)
「半分野菜だし、まだあるから、食べれるならおかわり推奨。はい、座って」
まるで手品のような手際の良さだ。確かに御堂は、如月には必要以上に近づくこともなく、おかしな様子もない。今まで出会ったαのように自分に靡かせてやろう、という雰囲気はひとつも感じられない。
まだ戸惑いがちに言われるがままに向かい合って座ると、
「だから。変な薬なんか入れてないから警戒すんな。何なら、皿変える?」
「…結構です」
「はい、じゃあどうぞ。いただきます」
静かに手を合わせた御堂が食べ始める。
「い、…ただきます…」
遠慮がちにすくったスプーンを口に入れると、
(お店の味)
スパイスと野菜が絡み合った、優しい風味が口いっぱいに広がった。
「おいしい…」
思わず呟いた如月を御堂がチラリと見た。
「そ」
薄味の野菜たっぷりのスープも、オリーブオイルと塩で味付けをした、シーフードがのったシンプルなサラダも、食欲がなかった今朝までが嘘のように、箸が進む。
「先生って」
「御堂香哉斗。先生、以外で好きに呼べ。お前は俺の患者じゃない」
「はあ」
「処方した薬を拒否するよーな患者はお断り」
「どっちでもいいですけど。何で、俺なんかに食事させるんですか」
「何かの縁だろ。引越し当日は邪魔されるし、仕事では経験したことのない事態に呼び出されるし。お前の家、住所だと多分自治会同じだし。すぐそこだろ」
「邪魔してないって!…そもそも、住所、何で知ってんですか」
「保険証」
「あ」
「お前の職場とは、提携期限までの先何年かは健診やら何やらでも必然的に顔合わせるし。そう言うことで、今日からオトモダチな。御堂デス。ヨロシク」
まん丸になった瞳が真っ直ぐに御堂を見つめると、銀色の眉が僅かに動いた。
「…んだよ」
「いや、その。出来るだけお世話にならないようにします。よろしくお願いします」
「…何だそれ」
(まあ、一理あるか)
揃って、カレーを一口。
「…御堂さんて、料理上手なんですね」
「そう?店の惣菜に食いたいもんがあれば普通に買うけど。お前はしないの」
「あんま、得意じゃないです」
「そ」
さく、と野菜を噛み締める。
「御堂さんて、何歳なんですか?」
「何の面接だよ」
「嫌ならいいです」
聞いた割には如月も素気なく、御堂は苦笑してグラスから炭酸水を一口飲んだ。
(やっぱ、変なやつ…)
「歳なら26。Hメディカルスクール卒、Ω専門医師歴4年。研究内容も聞きたい?」
「…いいです。俺の1年上で、もう4年も医師業してるんですか?」
「あっちの学校は、何歳でも受かりゃ大学行けるからな。日本とは違う」
「…何歳で入ったんですか」
「14。さすがに真面目に勉強するつもりで入ったから、まともに8年過ごした」
「8?」
「あっちは医学部って括りがないからな。大学4年、メディカルスクール4年。まだ食える?」
いつのまにか空になった皿を見た御堂が語尾を上げたが、如月は首を横に振った。
「も、いっぱいです」
「おっ前、青年男子の胃の大きさじゃねえな…。野菜残すなよ」
「は、い」
あわてて口に入れたレタスに絡んだ岩塩が、カリ、と乾いた音を立てた。
「甘いものは食える?」
「はい…もお腹いっぱいなので、少しなら」
「じゃあ、手伝って?助かるな」
皿を片付けてしばらくすると、小洒落た小さめの湯気が上がるカップとガトーショコラが出てきた。
「…手作りですか?」
「葉月のな。あいつのお陰で食い切れないほどあるから、食えるなら遠慮なく持って帰ってくれるともっと有難いけど」
昨日の、女性を思い出した。
「ああ、あの、綺麗な人…、奥さんですよね。お子さんも」
御堂がコーヒーを一口飲み、明らかに嫌そうに顔を顰めた。
「冗談だろ。葉月は姉貴。ホノ…、仄禾は姉貴の娘。引越しの手伝いに来てただけだよ」
手伝いと言うより、ひやかし?とぶつぶつ言いながら、香哉斗はザックリとケーキをフォークで切ると、口に放り込んだ。
「試作品らしいけど、一応パティシエだからさっきのカレーより味は間違いないだろ」
「カレー、十分すぎる味でしたけど。…お姉さん、どこでお菓子作ってらっしゃるんですか」
「le brouillard。姉貴のパートナーがそこのオーナー」
如月の目が更に丸くなった。
「…それ、俺週4で通ってますよ」
「マジかよ。俺は、開店当時から食わされてるから、うまいんだかなんだか、もう麻痺してるわ」
「…どーゆー家系なんですか…」
「人生一度きり、やりたいことと欲しいものに遠慮はするな」
「…それ、家訓…?」
「そうそう」
「…あのこれ、めっちゃくちゃおいしいですけど…」
(この人、人の話聞いてない…)
「苦!」
カップから熱い液体を一口飲んで顔を顰めた如月を見て、御堂が小さく笑った。
「コーヒー嫌い?」
「…苦いの、苦手です」
「ある意味、見たまんま」
「何ですかそれ」
「かわいい」
「は?」
「あ、…悪い悪い」
ふふ、と御堂は笑い、立ち上がると持ってきたピンク色のハーブティーとコーヒーカップをすい、と入れ替えた。
「え?」
「菓子に合う、って淹れ方だけは葉月に聞いたけど、自分で飲まないから味は保証しねえよ」
確かに、ケーキととてもよく合うお茶だった。
結局、「朝か昼に食え」とカレーとテーブルパンと、サラダとガトーショコラを持たされ、
(なんなんだ、あの人は)
如月は戸惑いながら帰途についた。
一瞬戸惑い、如月は顔を上げた。
「明日も、来ます」
いちいち調べるのなんて、面倒だ。
ぽふ、とリングだらけの長い指が如月の頭に触れたが、すぐにその手は引っ込められた。
「………」
…何だ、一体。
御堂は思わず如月に触れてしまった自分に疑問を投げつつ、
「滋養強壮剤。お前、栄養状態悪すぎる。そんなんだから、身体が思いもしない状態引き起こすんだよ」
コートを脱いで壁に掛けると、御堂はカウンターの裏へ回った。
「俺もこれからだし、まだなら飯食ってけ」
「へ?」
「この後、予定あんの」
「な、いですけど、…結構です。帰ります」
「夕飯、用意は」
「適当にコンビニででも買って帰りますから」
さっさと靴を履きかける如月を見て、御堂は溜息をついた。ドアに手をつき、如月に顔を近づけた。
「警戒不要だっつの。Ωだからって、男に何もしねーよ。お前、栄養管理できてねーだろ?細っせーくせに、コレステロール高かったし、貧血。大したもんは出ねーから、気にせず食ってけ。上着はその辺に置いて、あっちで手洗え」
ほぼ反論のできない内容で頷かざるを得ず、如月が御堂の姿を追うと、既にシンプルな黒いエプロンをして、何やら調理を開始している。
「あー、…名前、何だっけ」
「…幸村です」
「名前」
「如月?」
ふ、と御堂が如月を見つめた。
「…だったな。キサ、手伝え。手を洗ったら、後ろのキャビネットから、グラスと隣の器、2つずつ持ってきて」
ぎょ、として如月が御堂を見ると、まるで自然体でもうフライパンを混ぜている。
「何で名前」
「知り合いになったんだから、いいだろ」
「…抵抗あるんでやめてもらえます?」
「ああ、酒は出ねーよ。辛いの平気?」
「あんまり得意じゃないです。…俺の話、聞いてます?」
「聞いてる。気にすんな」
(…やっぱり、俺さまα!)
三口のIHヒーターは蓋の乗った鍋とフライパン、スープを煮込む鍋で満杯だ。
かくして、30分程度でテーブルには半熟卵ののったキーマカレーと野菜スープ、彩りの良いサラダが二人分並んだ。
(…とは言え。鍋炊きご飯のキーマカレーとは…)
「半分野菜だし、まだあるから、食べれるならおかわり推奨。はい、座って」
まるで手品のような手際の良さだ。確かに御堂は、如月には必要以上に近づくこともなく、おかしな様子もない。今まで出会ったαのように自分に靡かせてやろう、という雰囲気はひとつも感じられない。
まだ戸惑いがちに言われるがままに向かい合って座ると、
「だから。変な薬なんか入れてないから警戒すんな。何なら、皿変える?」
「…結構です」
「はい、じゃあどうぞ。いただきます」
静かに手を合わせた御堂が食べ始める。
「い、…ただきます…」
遠慮がちにすくったスプーンを口に入れると、
(お店の味)
スパイスと野菜が絡み合った、優しい風味が口いっぱいに広がった。
「おいしい…」
思わず呟いた如月を御堂がチラリと見た。
「そ」
薄味の野菜たっぷりのスープも、オリーブオイルと塩で味付けをした、シーフードがのったシンプルなサラダも、食欲がなかった今朝までが嘘のように、箸が進む。
「先生って」
「御堂香哉斗。先生、以外で好きに呼べ。お前は俺の患者じゃない」
「はあ」
「処方した薬を拒否するよーな患者はお断り」
「どっちでもいいですけど。何で、俺なんかに食事させるんですか」
「何かの縁だろ。引越し当日は邪魔されるし、仕事では経験したことのない事態に呼び出されるし。お前の家、住所だと多分自治会同じだし。すぐそこだろ」
「邪魔してないって!…そもそも、住所、何で知ってんですか」
「保険証」
「あ」
「お前の職場とは、提携期限までの先何年かは健診やら何やらでも必然的に顔合わせるし。そう言うことで、今日からオトモダチな。御堂デス。ヨロシク」
まん丸になった瞳が真っ直ぐに御堂を見つめると、銀色の眉が僅かに動いた。
「…んだよ」
「いや、その。出来るだけお世話にならないようにします。よろしくお願いします」
「…何だそれ」
(まあ、一理あるか)
揃って、カレーを一口。
「…御堂さんて、料理上手なんですね」
「そう?店の惣菜に食いたいもんがあれば普通に買うけど。お前はしないの」
「あんま、得意じゃないです」
「そ」
さく、と野菜を噛み締める。
「御堂さんて、何歳なんですか?」
「何の面接だよ」
「嫌ならいいです」
聞いた割には如月も素気なく、御堂は苦笑してグラスから炭酸水を一口飲んだ。
(やっぱ、変なやつ…)
「歳なら26。Hメディカルスクール卒、Ω専門医師歴4年。研究内容も聞きたい?」
「…いいです。俺の1年上で、もう4年も医師業してるんですか?」
「あっちの学校は、何歳でも受かりゃ大学行けるからな。日本とは違う」
「…何歳で入ったんですか」
「14。さすがに真面目に勉強するつもりで入ったから、まともに8年過ごした」
「8?」
「あっちは医学部って括りがないからな。大学4年、メディカルスクール4年。まだ食える?」
いつのまにか空になった皿を見た御堂が語尾を上げたが、如月は首を横に振った。
「も、いっぱいです」
「おっ前、青年男子の胃の大きさじゃねえな…。野菜残すなよ」
「は、い」
あわてて口に入れたレタスに絡んだ岩塩が、カリ、と乾いた音を立てた。
「甘いものは食える?」
「はい…もお腹いっぱいなので、少しなら」
「じゃあ、手伝って?助かるな」
皿を片付けてしばらくすると、小洒落た小さめの湯気が上がるカップとガトーショコラが出てきた。
「…手作りですか?」
「葉月のな。あいつのお陰で食い切れないほどあるから、食えるなら遠慮なく持って帰ってくれるともっと有難いけど」
昨日の、女性を思い出した。
「ああ、あの、綺麗な人…、奥さんですよね。お子さんも」
御堂がコーヒーを一口飲み、明らかに嫌そうに顔を顰めた。
「冗談だろ。葉月は姉貴。ホノ…、仄禾は姉貴の娘。引越しの手伝いに来てただけだよ」
手伝いと言うより、ひやかし?とぶつぶつ言いながら、香哉斗はザックリとケーキをフォークで切ると、口に放り込んだ。
「試作品らしいけど、一応パティシエだからさっきのカレーより味は間違いないだろ」
「カレー、十分すぎる味でしたけど。…お姉さん、どこでお菓子作ってらっしゃるんですか」
「le brouillard。姉貴のパートナーがそこのオーナー」
如月の目が更に丸くなった。
「…それ、俺週4で通ってますよ」
「マジかよ。俺は、開店当時から食わされてるから、うまいんだかなんだか、もう麻痺してるわ」
「…どーゆー家系なんですか…」
「人生一度きり、やりたいことと欲しいものに遠慮はするな」
「…それ、家訓…?」
「そうそう」
「…あのこれ、めっちゃくちゃおいしいですけど…」
(この人、人の話聞いてない…)
「苦!」
カップから熱い液体を一口飲んで顔を顰めた如月を見て、御堂が小さく笑った。
「コーヒー嫌い?」
「…苦いの、苦手です」
「ある意味、見たまんま」
「何ですかそれ」
「かわいい」
「は?」
「あ、…悪い悪い」
ふふ、と御堂は笑い、立ち上がると持ってきたピンク色のハーブティーとコーヒーカップをすい、と入れ替えた。
「え?」
「菓子に合う、って淹れ方だけは葉月に聞いたけど、自分で飲まないから味は保証しねえよ」
確かに、ケーキととてもよく合うお茶だった。
結局、「朝か昼に食え」とカレーとテーブルパンと、サラダとガトーショコラを持たされ、
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如月は戸惑いながら帰途についた。
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